リスク
3【事業等のリスク】
当社グループは、事業展開上のリスクになる可能性があると考えられる主な要因として、以下の記載事項を認識しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避と予防に取り組んでおります。
なお、文中に記載している将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであり、実際の結果と異なる可能性があります。
(1) ジェネリック医薬品原薬の仕入について
医薬品原薬は、それを使用する医薬品メーカー等が製造する特定の製剤の仕様に応じて主に海外から継続的に調達しております。当社グループの原薬輸入及び製剤製造用原材料仕入に係る価格が市況変動及び為替相場等の事情によって急激に変動した場合、当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、海外サプライヤーの経営状態及び販売方針、供給体制、許認可、現地政情等の影響により、原薬の調達が遅延、難航あるいは不可能となった場合には、当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、海外サプライヤーにかかる情報収集を実施しているほか、継続的取引や品質改善取組み等を通じて関係強化を図っております。新型コロナウイルス感染拡大の影響に関する対策としましては、当社グループ全体で世界10ヶ国以上90社以上の原薬製造業者より輸入仕入を行っており、医薬品製販業者が必要とする原薬を必要な時期に問題なく納入できるような体制をとっております。為替相場の急激な変動につきましては、市況、金融機関の発信情報を注視し適宜予約を行うことで対処しております。
(2) ジェネリック医薬品市場及び顧客動向について
医薬品原薬及び製剤の販売量は、当該製剤の市場での需要変動、競合製品の動向等による影響を受ける可能性があります。商材の特性上特定の相手先との取引に依存する割合が比較的高く、顧客の販売戦略の変更や生産・在庫調整等により当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの取引先が企業再編、あるいは資本変更等により他社の傘下に入ること等が発生した場合には、その親会社等の意思決定に取引先動向が左右されることから取引額が減少する可能性があり、当社グループの事業、経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、Cphi等業界催事への参加や取引先との連携強化を通じて情報収集に努め、市場状況及び顧客動向を注視しております。
(3) 法令違反等に関するリスク
当社グループでは、企業運営において求められる法令等の遵守及びコンプライアンス徹底を図っております。しかしながら、法令違反等が発生した場合には、行政処分や刑事処分、あるいは損害賠償義務等が生じることが考えられ、企業経営に一定の影響を及ぼす恐れがあります。
対処としましては、「コーア商事ホールディングスグループ行動憲章」、「コーア商事ホールディングスグループ行動基準」及び内部通報窓口の連絡先等が記載されているコンプライアンスカードを当社グループ全役職員に配布することで周知するとともに、役職員それぞれに適時適切な研修を継続的に実施し、不祥事発生の防止に努めております。
(4) 許認可に関するリスク
当社グループは、医薬品原薬の販売及び医薬品の製造販売等の事業に関して薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)、薬機法施行規則及びそれらに関するGMP(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)、GQP(医薬品の品質管理の基準に関する基準)関連法令の規制を受けており、主に下記の承認・許認可等を受けております。
当社グループは、当該許認可等を受け、また維持すべく諸条件及び関係法令の遵守を徹底しており、現時点において当該許認可等の取り消し又は停止等の行政処分事例は発生しておりません。しかし、意図せぬ法令違反等によりこれらの許認可に対し、行政庁より許可の取り消しや業務の停止等、不利益処分が下された場合には、当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす恐れがあります。
対処としましては、法令遵守を徹底し、行政処分対象事案の発生を回避するとともに、発生時の早期把握及び早期対処に努めることとし、許認可の更新管理については、所管部門において期限のチェック体制を構築しております。
※法令違反の要件及び主な許認可取消事由
薬機法その他薬事に関する法令もしくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき。
・許可の取り消し:法人及び業務を行う役員が薬機法第5条第3号の規定に該当したとき
・業務の停止:薬機法第75条第1項の規定に該当したとき
<コーア商事株式会社>
許認可等の名称 |
所管官庁等 |
許認可等の内容 |
有効期限 |
医薬品製造業許可 (包装・表示・保管) |
神奈川県 |
神奈川県知事許可 14AZ200026 |
2025年3月31日 (5年ごとの更新) |
大阪府 |
大阪府知事許可 27AZ200109 |
2024年12月9日 (5年ごとの更新) |
|
医薬品販売業許可 (卸売販売業) |
横浜市 |
第118120005号 |
2027年12月17日 (6年ごとの更新) |
医薬品販売業許可 (小規模) |
大阪府 |
第B14168号 |
2027年8月20日 (6年ごとの更新) |
<コーアイセイ株式会社>
許認可等の名称 |
所管官庁等 |
許認可等の内容 |
有効期限 |
第一種医薬品製造販売業許可 :本社工場 |
山形県 |
山形県知事許可 06A1X0001 |
2024年12月15日 (5年ごとの更新) |
第二種医薬品製造販売業許可 :本社工場 |
山形県 |
山形県知事許可 06A2X0002 |
2024年12月15日 (5年ごとの更新) |
医薬品製造業許可 (医薬品一般・医薬品無菌) :本社工場 |
山形県 |
山形県知事許可 06AZ00009 |
2026年12月31日 (5年ごとの更新) |
医薬品製造業許可 (無菌医薬品) :蔵王工場 |
山形県 |
山形県知事許可 06AZ200014 |
2026年5月12日 (5年ごとの更新) |
医薬品製造業許可 (包装・表示・保管) :山形配送センター |
山形県 |
山形県知事許可 06AZ200001 |
2025年3月31日 (5年ごとの更新) |
一般卸医薬品販売業許可 :本社工場 |
山形県 |
山形県知事許可 村山第D1000005 |
2023年10月5日 (6年ごとの更新) |
医薬品販売業許可 :横浜配送センター |
横浜市 |
第118120050号 |
2024年6月17日 (6年ごとの更新) |
<コーアバイオテックベイ株式会社>
許認可等の名称 |
所管官庁等 |
許認可等の内容 |
有効期限 |
第一種医薬品製造販売業許可 |
神奈川県 |
神奈川県知事許可 14A1X10001 |
2025年8月14日 (5年ごとの更新) |
第二種医薬品製造販売業許可 |
神奈川県 |
神奈川県知事許可 14A2X00011 |
2027年5月12日 (5年ごとの更新) |
医薬品販売業許可 (卸売販売業) |
横浜市 |
第118120028号 |
2025年5月31日 (6年ごとの更新) |
医薬品製造業許可 (医薬品一般) |
神奈川県 |
神奈川県知事許可 14AZ200121 |
2028年8月21日 (5年ごとの更新) |
(5) 品質に関するリスク
当社グループは、取り扱う医薬品原薬や製剤の品質に関して、取り扱い及び生産工程での管理徹底、継続的な研究開発によりその維持・向上に取り組んでおり、日本国内のGMP(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)の品質基準に適合する生産体制を備えております。しかしながら、外的要因等の影響により、こうした生産体制の維持が困難となり製品の品質低下が生じた場合、社会的信用力や営業上の競争力が低下することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、品質管理基準等に適合するよう細心の注意を払い品質保証に取り組んでおりますが、原薬供給もしくは開発製造、あるいは受託製造を行う医薬品に関して品質保証の取組みの範囲を超えてこれらの事態による販売中止、製品回収もしくは損害賠償等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
また、医薬品の発売後に予期していなかった副作用が発生したり、製造過程での製品への異物混入等が発見される、あるいは薬機法に基づく再審査や再評価において、品質、有効性もしくは安全性に関して不適当と評価される可能性があります。
輸入供給する原薬についても、特に海外における原薬製造の部分においては、日本国内の種々の基準や規制に適合する製品が供給されるよう、継続した製造工程や製造環境等のコントロールが不可欠であり、納品後に一部ロットに異物混入が見つかるなどして回収を余儀なくされる場合があります。
対処としましては、不具合が発生した際は、速やかに報告される体制を整備し、定期的に不具合発生傾向の分析を行うことと、品質を優先して取引先を選定し、品質問題の発生可能性を低減するとともに、安定供給に向けた最適なネットワークを構築しております。
(6) 薬価改定及び政府による制度見直し等の影響について
医療用医薬品は、政府の制定する薬価基準により保険価格が定められております。2021年度以降は、薬価制度の抜本改革により、定期的に実施される薬価改定が2年ごとから1年ごとへと改められました。
薬価改定後には、医薬品製造販売事業における販売価格低下、利益幅減少等の影響や、原薬販売事業における需要変動や販売価格低下、利益幅減少等の影響が生じ、政府による医療保険制度抜本改革と併せ当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、マーケティング機能を整備し、常に利幅の見込まれる新商品開発を継続し、複数取引先と複数品目の継続的な取引を維持することを方針とし、特定の取引先・商材が当社グループに与える影響を低減しております。
(7) 競合に関するリスク
当社グループでは、取り扱う医薬品原薬について自社で分析を行う設備を有しており、日本国内の品質基準への対応の面で取引先からも相応の評価を得ております。また、医薬品製造販売事業においても少量多品種生産に対応可能な高薬理活性注射剤工場を保有することから、受託製造において競合他社に比べ優位にあるものと考えております。しかしながら、競合他社の分析設備導入や同種工場新設によっては当社グループの優位性が損なわれ経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、競合他社の動向を注視し、原薬の分析力、提案力を不断に向上させ、従来の信頼を維持しつつ、マーケティング機能を整備し開発・営業方針に反映させております。
(8) 知的財産権に係る紛争に関するリスク
当社グループが原薬供給する、あるいは製造販売するジェネリック医薬品に関しては、物質、製法、用途、製剤等に関する特許権等、他者の権利の存否が製品開発に大きな影響をもたらすため、当社グループは特許権を中心とした知的財産権に関し、徹底した調査を実施しております。しかしながら、当社グループと知財権者との見解の相違から、無効審判請求の申立を含む法的紛争に発展する可能性(当社が原告)や特許抵触の疑義があることを理由に法的紛争に発展する可能性(当社が被告)が想定され、そのような場合には判決の内容により当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、法務部門・知財部門の連携強化により全社的知財管理戦略を充実させ、知財紛争発生防止及び係争早期対応を図りつつ、知財紛争発生時に緊密に連携できる外部専門家を充実させ更なる関係強化を図っております。
(9) 設備・固定資産に関するリスク
当社グループが保有する製造設備のうち、コーアイセイ株式会社本社工場には、導入から長期間が経過した物も含まれます。設備ごとの耐用年数に応じ、新設設備への製造移管及び既存設備の適時適切な修繕・メンテナンス・更新等を計画実施しておりますが、老朽化による予期せぬ機器不具合や不慮の故障により製造スケジュールに影響が生ずる可能性があります。
また、当社グループは、固定資産を多数所有しており、経済情勢の変化等に伴ってそれらの資産価値が著しく変動し、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。このうち生産能力を大幅に拡大したコーアイセイ株式会社蔵王工場におきましては、製造を予定している新規開発品目の販売開始時期の遅延、又は販売予定数量の減少等が発生し、当初の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、各事業所建屋等については、長期修繕計画に基づき現況を確認しながら毎年実行項目を検討し、製造設備については、予算策定の際に現況・優先順位を検討し修繕・メンテナンスを実施しております。また、蔵王工場の事業計画につきましては、投資を決定する前の段階で、将来性や投資回収可能性に関する充分な検討を行い、現在は、当該品目にかかる承認取得の進捗確認を適時適切に行い、事業計画からの乖離が生じないよう対応しております。
(10) 研究開発及び医薬品の承認に関するリスク
当社グループは、特許切れ医薬品の製造や付加価値付与等に関する研究開発活動、医薬品原薬に関する製法や品質の分析活動を行っております。これらの活動は、原薬輸入供給や製造販売、業務受託の開始に先行して開始する場合が多々ありますが、必ずしも見込んだ収益獲得につながらない可能性があり、これらの活動を通じて過大な先行投資が行われた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、新規開発商品を市場に出す際には綿密な計画に基づいて承認手続き等に対応しておりますが、当社グループ又は取引先メーカー等において計画どおりの承認取得ができない場合には市場への供給に遅延が生じ、当社グループの事業、経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、マーケティング機能を整備した上で、市場の需要に適した開発を推進し、情報共有・開発チェック体制を整備しております。
(11) 自然災害、事故等に係るリスク
当社グループの事業拠点は神奈川県、大阪府、山形県と各地域に点在しており、自然災害等で全拠点同時に被害を受ける可能性は低いと考えられます。また、原薬倉庫及び品質検査の拠点は神奈川・大阪の2拠点体制としておりますが、医薬品製剤の生産拠点は山形県に集中し、当社グループの事業所は全てにおいて直ちに代替が効くものではないことから、災害や事故等が発生した場合、製造設備等への損害、製造ラインの停止、取引先や製造施設近隣住民への補償等により、当社グループの事業、経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、損害保険加入状況等を確認し適宜見直しを図りつつ、安定供給に向けた最適なネットワークを構築しております。
(12) 金利変動について
当社グループでは、金融機関からの借入によってコーアイセイ株式会社蔵王工場新設等に必要な資金を調達しておりますが、有利子負債の金額は売上高に比して高額なものではありません。しかしながら今後、市場において金利が上昇した場合には当社グループの借入金利も上昇することが予想され、当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。なお、金融機関からの借入には、純資産や経常損益の金額等を基準とした財務制限条項が付されているものはありません。
対処としましては、金利の変動に合わせ、固定金利と変動金利を組み合わせて資金を調達しております。
(13) 売掛金回収に関するリスク
当社グループでは、取引先各社との売掛取引に際しては十分な与信管理の元で販売を行っておりますが、予期せぬ取引先の倒産等により貸倒れが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、与信管理を徹底して、複数取引先と継続的な取引を維持することを実施し、特定の取引先が当社グループに与える影響を低減しております。
(14) 安全性確保及び環境保全に関するリスク
医薬品の分析、研究、製造の過程等で使用し、又は発生する化学物質の中には、人体、生態系、その他環境に悪影響を与える可能性のある物質も含まれます。当社グループは、関連諸法令の遵守を徹底するとともに、有害物質の漏洩防止及び適法適切な廃棄処理を徹底し、土壌汚染、水質汚濁及び悪臭その他環境被害の発生防止に取り組んでおります。しかしながら、取り扱う物質の特性上従来の化学において予期し得ない現象や結果が発生する可能性も否定はできず、万一事業活動に関係する環境問題が発生した場合には、損害賠償義務の発生やブランドイメージの毀損等経営に影響を与える結果となる可能性があります。また、関連諸法令の改定に伴って多額の対策費用が発生する場合等においても、当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、一定のリスクが存することを踏まえつつ、軽減すべく社内部署間・取引先等との連携を密にして各種廃棄物は法令に従い処理し、作業方法や作業手順などの確認徹底及び教育を充実しております。
(15) 人材確保について
当社グループは、今後の事業継続・拡大のため質の高い人材を継続的に確保していくことが重要な課題であると認識し人材確保に注力しておりますが、周辺情勢の変動により人材を十分に確保できなかった場合には当社グループの事業、経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、業務遂行状況の共有化を図るとともに、人材紹介会社と連携するなどして、適宜人員増強を実施しております。
(16) 特定の経営者への依存について
当社の代表取締役社長である首藤利幸は、当社グループの創業者であり、当社グループの経営方針や経営戦略の立案及び決定をはじめ、営業戦略や業務遂行等の経営全般において重要な役割を果たしております。ガバナンス体制の構築のみならずノウハウや経験の伝承の面からも人材の強化を図っており、経営層、従業員ともに適材適所で配置し盤石な体制を築いておりますが、何らかの理由により当社グループにおける業務遂行が困難になった場合、人脈や業界内でのネットワーク等の面で影響が懸念され、当社グループの事業、経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、ガバナンス体制の構築及び人材の強化を図り、経営者並びに従業員を適材適所で配置しつつ、コーポレートガバナンス・コードに従い、後継者計画を検討・策定することとしております。
(17) 機密情報の管理に係るリスク
当社グループは、原薬取引及び製剤の製造販売や業務受託等において、取引先の生産計画や新製品の開発に関する機密性の高い情報を取得する場合があります。当社グループでは、機密情報の授受に際し秘密保持契約締結を徹底しているほか、従業員教育やIT統制を通じて機密情報の管理の徹底を図っておりますが、万が一情報漏洩等が発生した場合には、当社グループの信用の失墜等により、経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、情報セキュリティ管理体制の構築及び情報管理についての研修を継続的に実施し、チェック体制の構築、法令遵守意識の確立を図っております。
(18) 繰延税金資産について
当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っていますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部又は全部が回収できないと判断した場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
対処としましては、繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり基準とした利益計画の実現可能性について慎重に検討を行い、合理的かつ保守的に見積った課税所得についてのみ繰延税金資産を計上することとしております。
なお、当社及び連結子会社は、当連結会計年度から、連結納税制度からグループ通算制度へ移行しております。
配当政策
3【配当政策】
当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置づけており、将来にわたる企業成長と経営環境の変化に対応するために必要な内部留保の充実を勘案しつつ、安定した配当政策を実施することを基本方針としております。また配当につきましては、年1回期末配当にて剰余金の配当を行うことを基本方針としております。今後も成長が見込まれる事業分野に経営資源を投入することにより、企業の持続的な成長と中長期的な企業価値・株主価値の向上に努めてまいります。これらの方針に基づき、当事業年度の期末配当金につきましては、1株につき12円の配当を実施することを決定しました。
内部留保資金につきましては、今後予想される経営環境の変化に対応すべく設備投資・研究開発投資・人材投資等に有効活用する予定であります。
当社は定款の定めにより、会社法第459条第1項に定める事項については、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定めることができるとしておりますが、剰余金の処分は株主総会の決議によることとしております。また、剰余金の配当の基準日として期末配当の基準日(6月30日)及び中間配当の基準日(12月31日)の年2回のほか基準日を定めて剰余金の配当を行うことができる旨を定款に定めております。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額(千円) |
1株当たり配当額(円) |
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2023年9月28日 |
定時株主総会決議 |
475,423 |
12.00 |