リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があるとして認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。記載内容のうち将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
(1)特定製品への依存によるリスク
当社グループが展開するブランドのうち基幹ブランドであります「クロコダイル」が、当連結会計年度において占める売上高構成比は、91.2%と非常に大きな比重となっております。当ブランドの売上動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)消費者の嗜好の変化等によるリスク
当社グループが取り扱う衣料品は、比較的ファッショントレンドの変化に左右されないアダルト層をターゲットにしたものやアウトドア分野の商品の比率が高くなっておりますが、景気変動の影響による個人消費の低迷や競合する同業他社の動向に加え、消費者の嗜好の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)顧客の少子高齢化に伴うリスク
当社グループが展開するブランドには、売上高構成比は高くはありませんがファッション動向に敏感な年代をターゲットとしたものもあり、少子化によって購買層の減少が懸念されます。また、他の年代をターゲットとしたブランドに関しても高齢化によって、将来的には購買層の減少といった問題が発生する可能性があり、これらの問題によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)新規開発事業によるリスク
当社グループでは、特定製品への依存回避及び企業価値を向上させるために、消費者ニーズや市場動向に対応した新規業態やブランドの開発に積極的に取り組んでおります。新規開発事業については、十分な市場調査を行っておりますが、市場環境の急激な変化によっては当初計画が達成されない場合もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)天候等、自然災害によるリスク
当社グループが取り扱う衣料品等の売上高は、冷夏暖冬等の異常気象や、台風や地震等の自然災害によって減少することが考えられます。特に売上高比率の高い冬季の天候不順や異常気象は、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
(6)新型コロナウイルス感染症及び新型インフルエンザ等の伝染病によるリスク
新型コロナウイルス感染症の拡大や、新型インフルエンザ等の伝染病が日本国内で流行した場合、店舗の営業時間の短縮や臨時休業の実施等、事業の一部中断や消費が減少する恐れがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発出、及びまん延防止等重点措置の適用等はありませんでしたが、商業施設等への来客が減少し既存の店舗における稼働率が低下する等、当社グループの業績に影響を与えております。
現時点で、新型コロナウイルス感染症の収束時期や、その影響を正確に予測することは困難であり、今後の状況によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)品質に関するリスク
当社グループが取り扱う衣料品の品質を維持することは、消費者からの信頼を得ると同時に、企業及びブランドイメージの維持につながることと認識しており、厳しい品質基準による管理を行っております。
このような管理体制にも関わらず、品質面での問題や製造物責任に関する事故が発生した場合には、企業及びブランドイメージの低下や損害賠償の請求等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)店舗出退店に関するリスク
当社グループが運営する直営店舗は賃借契約を締結することが基本であり、出店にあたり敷金・保証金を差し入れ、内・外装等の初期投資費用を掛けており、出店後も人件費及び家賃等が継続的に発生いたします。
そのため、政策により出店が増加すれば関連費用も比例して増加いたします。その際、賃貸人の倒産等によって敷金・保証金の全部または一部が回収できなくなる可能性があります。
なお、ショッピングセンターやGMS等へ出店している場合は、売上高如何または閉館等によってデベロッパーからの退店要請を受けることがあります。
また、新規出店に関しましては、ショッピングセンター等の出店計画が遅れるといった理由によって、会社の店舗政策が計画どおりに進まないこともあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)店頭販売員の増加に関するリスク
当社グループが運営する直営店を主とする小売・自主管理型売場が増加することにより、店頭販売員数も増加することとなり、人件費、採用関連費用等の費用負担が発生いたします。また、売場は全国で展開しており、地域によっては販売員を採用することが困難な場合や、顧客サービス向上のための教育が徹底されないこともあり、当社グループの企業イメージや業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)海外におけるリスク
当社グループは、仕入に関しては中国を中心としたアジア諸国からの輸入比率が高水準にあります。それに伴い、為替レートの変動、テロや戦争等の政情不安、天災、SARS等の伝染病といったリスクが発生する恐れがあり、その結果、原価の高騰並びに、工場操業や製品輸入が困難になるといったリスクが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)知的財産権に関するリスク
当社グループでは国内外で商標権を所有し、管理・運営を行っておりますが、第三者による当社グループの権利侵害等により、企業またはブランドイメージの低下等の悪影響を受けることもあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)取引先に関するリスク
当社グループは、製造・卸・小売業として数多くの取引先を有しておりますが、取引先の信用度については、信用情報を検討し、常時取引先の経営状況を把握する体制を整えております。しかし予期せぬ経営破綻等により貸倒損失を計上する場合もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、GMS・百貨店等の取引については、今後、取引条件等の変更内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)個人情報に関するリスク
当社グループは、小売・自主管理型売場や通信販売等を通じて多くの個人情報を所有しており、これらの取り扱いについては管理体制を整備し細心の注意を払っておりますが、犯罪行為や管理面での問題により情報漏洩が発生した場合、社会的な信用問題や個人に対する賠償問題等が発生することがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)法的規制に関するリスク
当社グループでは法令遵守の重要性を強く認識し、商品の販売、仕入れ、情報管理において、景品表示法、独占禁止法、下請法、個人情報保護法等の法律の遵守を徹底しております。
しかしながら、社内でのコンプライアンス意識の徹底にも関わらず、法律違反を起こし損害賠償等の問題が発生した場合、あるいは法改正された場合、その内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15)税制の改正に伴うリスク
当社グループの事業は主として衣料品を取り扱っており、税制の改正、例えば消費税等の引き上げ等が実施された場合、個人消費が低迷することも考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
配当政策
3【配当政策】
当期の株主に対する配当額の決定につきましては、基本的に収益に対して配当を行うべきものと考えております。
当社は、会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めており、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。
これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
当期の株主配当金につきましては、2023年9月22日に公表いたしました「業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」に従い、1株当たりの期末配当金12円(6円増配)と決定いたしました。
また、内部留保資金につきましては、業界における環境変化や企業間競争の激化に耐え得る企業体質強化、並びに将来の事業展開を図るために有効投資してまいりたいと考えております。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は次のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額 (千円) |
1株当たり配当額 (円) |
2023年11月22日 |
246,552 |
12 |
定時株主総会決議 |