リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。これらは当社グループの全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。このようなリスクが現実化した場合には、当社グループの事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)外部環境等に関するリスク
①法的規制
当社グループの事業は、「建設業法」「電気事業法」「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」等の法的規制を受けており、関係する法令等の改廃、予期せぬ法令等の制定によって当社グループが行う事業が何らかの制約を受け又は既存の制約が強化されることになった場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、法令等の改廃状況のチェック体制を構築し、関係する法令等の動向を注視する等、法的規制の遵守に努めております。しかしながら、これらの法的規制が当社グループの予想外又は予想を超えた規制がなされた場合や法改正への対応が間に合わなかった場合には、法改正対応のための費用が増加したり、当社グループの事業活動等が制約を受けたりする可能性があるほか、当社グループがこれらの法令等に違反する行為を行った場合には、違反の意図の有無にかかわらず、行政機関から行政処分や行政指導(登録・免許の取消や罰金を含みますが、これらに限りません。)を受ける可能性があり、万が一、法令違反等によって当社グループが取得している許認可等が取り消された場合は、当社グループの社会的信用、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社及び当社連結子会社が取得している許認可等の状況は以下のとおりでありますが、当連結会計年度末現在において、当該許認可等の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。
1.エンジニアリング事業
許認可等の名称 |
取得・登録者名 |
所管官庁等 |
許認可等の内容及び許認可番号 |
有効期限 |
関連法令 |
取消又は罰則条項 |
一級建築士事務所の登録 |
テス・エンジニアリング株式会社 |
大阪府 |
登録番号:大阪府知事登録(ハ)第23366号 |
2020年 3月12日~ 2025年 3月11日 以降5年ごとに更新 |
建築士法 |
同法第26条又は第37条~43条 |
特定建設業許可 |
テス・エンジニアリング株式会社 |
国土交通省 |
建築工事業、とび・土工工事業、屋根工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、板金工事業、塗装工事業、防水工事業、機械器具設置工事業、解体工事業 許可番号:国土交通大臣許可(特-1)第25685号 |
2020年 2月16日~ 2025年 2月15日 以降5年ごとに更新 |
建設業法 |
同法第29条又は第45条~55条 |
特定建設業許可 |
テス・エンジニアリング株式会社 |
国土交通省 |
土木工事業 許可番号:国土交通大臣許可(特-2)第25685号 |
2020年 6月25日~ 2025年 6月24日 以降5年ごとに更新 |
建設業法 |
同法第29条又は第45条~55条 |
特定建設業許可 |
共立エンジニアリング株式会社 |
兵庫県 |
電気工事業、管工事業 許可番号:兵庫県知事(特-2)第111931号 |
2020年 8月21日~ 2025年 8月20日 以降5年ごとに更新 |
建設業法 |
同法第29条又は第45条~55条 |
一般建設業許可 |
共立エンジニアリング株式会社 |
兵庫県 |
建築工事業 許可番号:兵庫県知事(般-4)第111931号 |
2022年 4月19日~ 2027年 4月18日 以降5年ごとに更新 |
建設業法 |
同法第29条又は第45条~55条 |
第一種フロン類充填回収業の登録 |
共立エンジニアリング株式会社 |
兵庫県 |
兵庫第281001423号 |
2023年 10月27日~2028年 10月26日 以降5年ごとに更新 |
フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律 |
同法第35条又は第103条~109条 |
2.エネルギーサプライ事業
許認可等の名称 |
取得・登録者名 |
所管官庁等 |
許認可等の内容及び許認可番号 |
有効期限 |
関連法令 |
取消又は罰則条項 |
電気通信事業の届出 |
テス・エンジニアリング株式会社 |
総務省 |
届出番号:E20-2982 |
有効期限なし |
電気通信事業法 |
同法第177条~193条 |
小売電気事業を営もうとする者の登録 |
テス・エンジニアリング株式会社 |
経済産業省 |
登録番号:A0065 |
有効期限なし |
電気事業法 |
同法第2条の9又は第115条~129条 |
グリーン電力証書発行事業者(申請者)の認定 |
テス・エンジニアリング株式会社 |
一般財団法人日本品質保証機構 |
申請者コード:A31 |
2024年 4月1日 ~2025年 3月31日 以降1年ごとに更新 |
― |
― |
再生可能エネルギー発電設備の認定 |
テス・エンジニアリング株式会社 (注)1 |
経済産業省 |
― |
有効期限なし |
再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法 |
同法第15条又は第56条~63条 |
高圧ガス販売事業の届出 |
テス・エンジニアリング株式会社 |
東京都 |
― |
有効期限なし |
高圧ガス保安法 |
同法第80条~86条 |
発電事業者の届出 |
プライムソーラー合同会社 |
経済産業省 |
― |
有効期限なし |
電気事業法 |
同法第115条~129条 |
発電事業者の届出 |
合同会社T&Mソーラー |
経済産業省 |
― |
有効期限なし |
電気事業法 |
同法第115条~129条 |
発電事業者の届出 |
合同会社ソーラーエナジー・クリエイト |
経済産業省 |
― |
有効期限なし |
電気事業法 |
同法第115条~129条 |
発電事業者の届出 |
合同会社高知室戸ソーラーパワー (注)2 |
経済産業省 |
― |
有効期限なし |
電気事業法 |
同法第115条~129条 |
発電事業者の届出 |
合同会社千葉香取ソーラーパワー (注)2 |
経済産業省 |
― |
有効期限なし |
電気事業法 |
同法第115条~129条 |
発電事業者の届出 |
プライムソーラー2合同会社 (注)2 |
経済産業省 |
― |
有効期限なし |
電気事業法 |
同法第115条~129条 |
発電事業者の届出 |
合同会社茨城牛久ソーラーパワー (注)2 |
経済産業省 |
― |
有効期限なし |
電気事業法 |
同法第115条~129条 |
発電事業者の届出 |
テスホールディングス株式会社 |
経済産業省 |
― |
有効期限なし |
電気事業法 |
同法第115条~129条 |
特定卸供給事業者の届出 |
テス・エンジニアリング株式会社 |
経済産業省 |
― |
有効期限なし |
電気事業法 |
同法第115条~129条 |
(注)1.「第1企業の概況 3事業の内容 (1)事業内容 ②エネルギーサプライ事業 a)再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電」に記載の運転中の太陽光発電所一覧(オンサイトPPAモデルによる太陽光発電所は除く)及びバイオマス発電所一覧の全ての発電所においても同様の認定を取得しております。
2.同社は連結子会社ではありませんが、連結対象となる匿名組合の営業者であり、事業上の関連性が高いため、記載しております。
3.セグメント共通
許認可等の名称 |
取得・登録者名 |
所管官庁等 |
許認可等の内容及び許認可番号 |
有効期限 |
関連法令 |
取消又は罰則条項 |
古物商許可 |
テス・エンジニアリング株式会社 |
大阪府公安委員会 |
第621150123394号 |
有効期限なし |
古物営業法 |
同法第6条、第24条又は第31条~39条 |
②新会計基準の適用、会計基準の変更及び税制改正等
新会計基準の適用、会計基準の変更及び税制改正等が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③エネルギー政策の動向
(エネルギー政策の動向)
当社グループが事業を展開する国又は地域においては、政府による再生可能エネルギーの推進や省エネルギーの徹底、エネルギーの安定供給等に向けた取り組みが進められておりますが、我が国においては、エネルギー政策基本法に基づき策定された第6次エネルギー基本計画において、2050年カーボンニュートラルの実現と、2030年度の新たな温室効果ガス排出削減目標(2013年度比46%削減)の達成に向けたエネルギー政策の道筋が示され、徹底した省エネルギーの更なる追求が求められると共に、2030年には国内電源構成に占める再生可能エネルギーの割合を36~38%程度(2022年度は21.7%)にする目標が掲げられております。更に、2023年2月にはGX実現に向けた基本方針が閣議決定され、エネルギー安定供給の確保を大前提とした脱炭素への取組方針が示されました。
当社グループが事業を展開するエネルギー分野は、我が国をはじめ当社グループが事業を展開する国又は地域のエネルギー政策による影響を受けており、かかる政策に変化が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(FIT制度の動向)
FIT制度においては、これまでの制度変更によって、太陽光発電、風力発電や大型バイオマス発電等の一部の電源種別については、新たに取得するFIT認定において固定買取価格が制度開始時より段階的に引き下げられ、又は買取価格の決定方法が入札に移行しております。また、2022年4月からは再生可能エネルギーの買取価格に市場連動型となるFIP制度が導入されたことに加え、調達価格等算定委員会が2024年2月7日に公表した「令和6年度以降の調達価格等に関する意見」では、昨年度までの意見に引き続き、FIP制度の適用範囲を段階的に拡大していくことに加え、FIP制度開始後、事業用太陽光発電において、新規認定・移行認定に一定の進捗がみられることが示されました。当社グループは、既にFIT認定を取得している再生可能エネルギー発電所に対する取り組みを進めておりますが、今後、政府の決定によって更にFIT制度が縮小、あるいは終了する等、再生可能エネルギー発電事業者にとって不利な変更がなされた場合には、当社グループのエンジニアリング事業においては、FIT制度を利用した再生可能エネルギー発電システムのEPCの新規受注機会が更に減少する可能性があるだけでなく、エネルギーサプライ事業においては、再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電における発電所取得機会が減少する可能性があります。
また、FIT認定にかかる固定買取価格が引き下げられた場合には、再生可能エネルギー発電所の運営にかかる固定費の削減には限界があり、事業上の収益性が低下し、又は、事業からの撤退のための追加的な費用負担が生じ、あるいは固定資産の減損損失が生じる等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループにおいては、前述のとおりFIP新規認定・移行認定に一定の進捗がみられることを踏まえ、当該運用にかかる将来に向けた知見獲得等を目的として、プライムソーラー3合同会社が保有する既存太陽光発電所2件(発電容量合計約0.6MW)にかかる売電について、2023年3月よりFIT制度活用からFIP制度への移行を図り、試験的な取り組みとして運用を開始しております。また、2024年3月にはFIP制度を活用する太陽光発電所の運転を新たに1件(発電容量約1.8MW)開始しております。
(2)当社グループの事業全体に関するリスク
①事業投資
当社グループは、事業の成長に必要な技術製品に係る開発投資、再生可能エネルギー発電所等(系統用蓄電所やFIP転+蓄電池併設等の蓄電システムを含む)に係る新規設備(オンサイトPPAモデルによる設備取得を含む)への設備投資、稼働済み発電所の取得に係る設備投資、販売網、顧客基盤及び技術力を有する第三者との合弁会社の設立等の継続した事業投資を実施しております。また、今後も当社グループの経営戦略を推進する上で、これら事業投資は重要な要素と位置付けております。
当社グループは、事業投資の実行に際して、経営戦略との整合や既存事業とのシナジー等の確認、投資対象等に対する収益性の検討及び各種デューデリジェンスの実施等、十分な確認・検証を実施することとしております。しかしながら、これら事業投資については、当社グループが企図した通りに投資を実行できない可能性、事業投資そのものに想定以上の費用や時間を要する可能性、当社グループの想定通りに事業が進展しない可能性、未認識の瑕疵・問題等が存在する可能性、投資資産の償却負担が増大する可能性、多額の借入れにより当社グループの有利子負債の割合が増大する可能性、開発資金が不足する可能性や、エネルギー供給先の財政状態悪化及び経営破綻等が生じる可能性があります。これらが顕在化した場合は、当社グループの収益性の悪化や投資に伴い計上した有形固定資産、無形資産、株式等の金融資産又はのれん等の減損損失等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、外部環境の変化その他の要因から、優良な事業投資案件の獲得が困難となり、又はその取引条件が悪化した場合においても、当社グループの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
②研究開発
当社グループでは「バイオマス発電システム」「バイオマス燃料」「蓄電システム」「需給調整・余剰電力活用技術」「地熱発電システム」の研究開発を進めており、かかる研究開発には長期の期間と多額の費用を必要とします。当社グループは、研究開発の実行については、自社戦略との整合性や既存製品サービスとの親和性を検証する等、十分な確認を実施しておりますが、万が一、研究開発の遅延や長期化により追加的な費用が発生した場合や想定していた成果が得られず収益に結びつかない等の状況が生じた場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③資金調達
当社グループは、エンジニアリング事業におけるEPCに伴う運転資金やエネルギーサプライ事業における発電施設開発・取得等の設備投資資金について、金融機関からの借り入れにより調達しているほか、設備投資の一部はリースを活用しております。2024年6月期末における連結総資産額に占める有利子負債の割合は55.1%であり、当社グループにおける再生可能エネルギー発電設備に係る設備投資や大型EPCに係る運転資金需要等により、当該割合は高い水準にあります。当該状況から、金利が上昇した場合や業績悪化等により当社グループの信用力が低下した場合には、金利負担の増加等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、将来において、柔軟な資金調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業活動の制約要因となる可能性があります。
なお、当社グループの金融機関からの借り入れには財務制限条項が付されているものがあります。いずれかの財務制限条項に抵触する可能性が発生し、抵触を回避するための手段を取ることができない場合、当該債務について期限の利益を喪失する可能性があるほか、それに伴い、その他の債務についても一括返済を求められる可能性があります。その結果、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、かかる財務制限条項に抵触し又は抵触することが合理的に見込まれる借入契約はありません。
また、再生可能エネルギー発電所の開発・取得に係るプロジェクトファイナンスによる資金調達の一部については、当社グループが行う再生可能エネルギー発電所のEPCを定められた条件下での完成を保証することや、事業用地の維持及び匿名組合出資の維持等の義務を定めたスポンサーサポート契約を締結しているものがあり、金融機関より当該履行を求められた場合は必要な対応を行わなければならないほか、追加出資等が必要になる場合があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④大規模自然災害の発生及び感染症の流行
大規模な地震や津波、突風、台風、豪雨、洪水、火山の噴火等の自然災害の発生、新型コロナウィルス感染症をはじめとする感染症の流行等により、当社グループの人材・設備等が直接的な被害を受け、又は、当社グループの取引先やサプライチェーンが被害を被ることにより、当社グループの事業運営に重大な支障が生じるおそれがあるほか、世界経済及び国内経済の混乱に伴う景気の停滞・悪化等によっても間接的被害を受けるリスクがあります。
当社グループは、多様な事業に取り組むことでリスクの分散化を図ると共に、バックアップ拠点となるサテライトオフィスやテレワークの実施体制を整備する等、有事の際にも事業継続が可能な環境を整えておりますが、上記被害を完全に回避することはできず、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの再生可能エネルギー発電所等の設備において、当社の想定を上回る自然災害の発生により発電設備の全部又は一部に重大な損傷が発生した場合には、当該損傷の修理のために予想外の費用が発生する可能性があるほか、当該修理のために発電事業の全部又は一部の操業停止を余儀なくされた場合には、当該期間における収益を失う可能性があります。また、発電設備の損傷に伴う部材の飛散等によって近隣の住民や家屋に被害が及ぶ可能性があるほか、発電設備の損傷や近隣の住民や家屋への被害の原因、規模等によっては、行政機関から行政処分や行政指導(登録・免許の取消や罰金を含みますが、これらに限りません。)を受ける可能性も否定できません。
当社グループとしては、発電設備等の安全維持に努めるほか、当社グループ又は近隣の住民や家屋に損失・被害等が生じた場合に備えて施設賠償責任保険に加入しておりますが、当社の想定を上回る損失・被害等が生じた場合や行政機関から行政処分や行政指導を受けた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤気候変動
気候変動に関するリスクのうち、脱炭素社会への移行に向けたリスクとしては、政府等による環境規制の強化に伴う炭素税の導入や、新規油田開発の停滞に伴う原油価格の上昇による原材料価格への影響、気候関連課題に対応できない企業に対する評判の悪化等が想定されます。また、気候変動による自然災害の激甚化による物理リスクとしては、台風の強度の増大化、豪雨の発生に伴う洪水等による当社グループが保有する発電所等への影響等が想定されます。これらリスクが顕在化した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、気候変動リスクと機会に対する取り組みを推進すると共に、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同を表明し、同タスクフォースが推奨する開示項目に則り気候変動に関する情報の開示を行っております。特定・評価を行った気候変動に関するリスクに関しては、ESG推進委員会を中心にコンプライアンス・リスク管理委員会とも連携し、全社的なリスクマネジメントを図っております。なお、当社グループのTCFD提言に基づく気候変動対応の詳細の開示内容は、次のURLからご覧いただくことができます。
(当社ホームページ)https://www.tess-hd.co.jp/company/tcfd.html
⑥建築資材及び燃料価格、電力取引価格の変動
当社グループは、エンジニアリング事業、エネルギーサプライ事業共に、建築資材や燃料価格について、複数調達先の確保、一部燃料の固定価格調達、バイオマス燃料の自社内製化に取り組むことで価格変動に影響されにくい調達体制を整えておりますが、当社グループがコントロールし得ない要因によって決定される価格の変動によって、受注活動や事業の収益性等が悪化するリスクがあり、また、これに伴い既存の事業計画、方針又はスキームの見直しが必要となる可能性があります。万が一、これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが行う電気の小売供給では、一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX)にて電力調達及び電力販売を行っております。JEPXからの購入による調達価格の変動に対しては、一定量を発電事業者との相対取引で調達することに加え、需要家に対する販売価格の値上げ(値上げに伴う需要家の離脱による事業規模の縮小化を含みます。)によって、リスク回避を図っておりますが、万が一、発電事業者との相対取引が継続できなかった場合には、JEPXからの購入量の増加に伴い、調達価格の変動リスクが大きくなるほか、世界的なエネルギー価格の高騰や猛暑、寒波等の影響により電力の取引価格全体が急騰した場合には、発電事業者との相対取引や需要家に対する販売価格の値上げによっても調達価格の変動リスクを回避することができず、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループでは、需要家に対する電力量料金単価が30分毎にJEPXのスポット市場価格と連動する「市場連動型メニュー」を展開することで、JEPXからの購入による調達価格の変動の影響を抑えた上で、電気の小売供給の拡大に取り組んでおります。
⑦海外展開
当社グループは、各国・地域のエネルギー政策、法的規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組んでおります。しかし、これらの国・地域からの資材調達や事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、テロ、戦争等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各法令・規制の変更等による国家収用、送金停止、関税その他の課税のほか、様々なカントリーリスクが存在します。万が一、これらのリスクが顕在化した場合には、資材調達や事業遂行の遅延や不能等が発生する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは設備や資材の一部を海外から調達しており、また、海外における事業展開のために海外子会社の設立を行う場合があります。そのため、為替相場の変動により当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
⑧品質管理
当社グループは、品質マネジメントシステム「ISO9001」に準拠した品質管理体制を構築する等、外注企業を含めた品質管理を徹底した上で、製品やサービスの提供を行っております。しかしながら、事業活動における品質上の全てのリスクを完全に排除することは難しく、万が一、当社グループが提供する製品・サービスに品質上の問題が発生した場合は、訴訟や重大なクレーム等が生じる可能性があり、多額の賠償請求や品質管理体制の強化を求められたり、これに伴う社会的信用が低下したりすることにより、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑨設備トラブル
当社グループが運営する再生可能エネルギー発電所の設備やICTソリューションセンターの監視設備等(コンピューターやネットワーク機器等)、当社グループが所有・管理している設備にトラブル(故障や盗難等)が発生する場合があります。
当社グループでは、バックアップ設備の確保、適切なメンテナンスの実施や人員体制の整備及び監視・警備体制の強化等によってトラブルの未然防止や発生時の早期復旧ができるよう努めておりますが、トラブルの復旧費用が発生することに加え、万が一、トラブルが長期間に及ぶ場合や、当社グループが所有・管理していない事業地外の設備(電力供給先の送電網や変電所等)に想定外のトラブルが発生した場合は、顧客へのサービス提供ができなくなる可能性や、当社グループが運営する再生可能エネルギー発電所における発電量が低下し、売上の減少を招く可能性があります。また、顧客へのサービス提供ができなくなったことから、それに関して顧客からの損害賠償請求や、当社グループ及びそのサービスに対する社会的信用が毀損されることで、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑩知的財産権
当社グループは、知的財産についての管理規定を定め、当社グループが管理する知的財産権を保護すると共に、第三者の知的財産権を侵害しないよう努めておりますが、他社との間で、当社グループが保有する知的財産、又は他社が保有する知的財産に係る訴訟等の紛争が発生した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑪情報漏洩
当社グループは事業活動を行う上で、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、「JIS Q 27001:2014」に適合した情報セキュリティマネジメントシステムを構築していることに加え、ファイアーウォールの設置、データアクセス権限の設定、データ通信の暗号化、PCログの取得、セキュリティシステムの継続的な改善、社内教育の実施等、情報漏洩の防止に対する取り組みに努めておりますが、当社グループが取り扱う個人情報や取引先の機密情報につき、システムへの不正侵入、情報の漏洩・紛失・改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害、人為的ミス等が発生した場合には、業務の停滞、顧客等からの損害賠償請求や当社グループ及びそのサービスに対する社会的信用の低下が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑫訴訟
当社グループは、事業活動に関連して、瑕疵、製造物責任、権利問題等の訴訟を提起される可能性があります。当社グループは、コンプライアンスを重視し、訴訟の未然防止のために必要な社内体制を構築すると共に、適宜、顧問弁護士等の専門家と協議の上、適切な対応を行っております。本書提出日現在において顧客や取引先からの経営成績に重大な影響を与える損害賠償請求や訴訟等は生じておりませんが、今後、重大な訴訟が提起された場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑬信用リスク
当社グループは、取引先に関する与信管理に努めておりますが、発注者や協力業者等の取引相手に財政状態の悪化や経営破綻等が生じた場合、資金の回収不能や施工遅延等の事態が発生する可能性があります。その結果、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑭競合
当社グループが展開する事業分野には、それぞれ大企業から専業企業に至るまで多様な競合相手が存在しております。当社グループは、エネルギーに関する事業を幅広く展開すると共に、エンジニアリング事業とエネルギーサプライ事業の双方で獲得した技術やノウハウを活用し、顧客に対してエネルギーのワンストップ・ソリューションを提供する等、他社との差別化を図ることで、競争優位性の確保に努めておりますが、新規参入業者を含めた競合他社と価格競争等の激化、当社グループが即応できないサービスを提供する競合先が出現した場合には、競争優位性を確保できないリスクがあり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑮人材流出・人材不足・資格者維持
当社グループでは、事業の持続的発展のために、新卒採用や経験者の通年採用を経営計画に沿って実施しております。当社グループでは、経営陣と従業員の対話による企業文化の浸透及び帰属意識の向上、適切な目標管理と評価制度の構築、資格取得のための支援制度を整備する等、人材の定着に努めておりますが、日本国内における雇用環境によっては人材獲得競争が激化することになり、エンジニアを含むキャリアや資格保有者の採用・教育の失敗、人材の社外流出、人材の獲得若しくはつなぎ止めのための労務費の増加等が発生する可能性があり、このような場合は、当社グループの事業、業績及び継続性等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)エンジニアリング事業に関するリスク
①開発プロセス
当社グループが再生可能エネルギー発電所等(系統用蓄電所やFIP転+蓄電池併設等の蓄電システムを含む。)の開発を行う際は、事前調査を通じて開発に係る各種許認可取得に必要な措置を行い、地域社会や地域環境に対して最大限の配慮の上で開発を進めておりますが、各種許認可取得の遅延、地方団体や地元住民等との合意形成の遅延、土地の購入及び貸借後の予期せぬ土地の瑕疵の判明、埋蔵文化財等発見による追加調査の実施等が発生した場合には、想定する開発スケジュールの遅延・中断又は開発の中止等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループにおいては、京都府内にて再生可能エネルギー発電に関連した事業用地の開発案件に取り組んでおり、都市計画法、農地法等に基づく許認可及び権利取得等を実施の上、当該土地及び権利について第三者への譲渡を計画しております。現在は、当該許認可及び権利取得等に時間を要しているものの、開発プロセス及び地域自治体との協議は着実に進展していることから、その進捗状況等を踏まえ今後における重大な懸念事項はないものと認識しております。しかしながら、当該案件は比較的大型案件に区分されることから、何らかの要因により各種許認可等にかかる取得期間の長期化や中断を余儀なくされる事態が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②大型EPC案件に係る取り組み
当社グループは、EPC受注に際しては、施工計画や調達計画、工事の難易度や採算性等について、十分な検証や確認を実施した上で行うこととしておりますが、特に大型案件は、工事工程が複雑化又は長期化する等、各種要因によって想定通りに工事が進捗せず、プロジェクトに遅延が生じた場合には、売上計上に係る期ズレや想定外の追加コスト、遅延損害金等の負担が発生する可能性があり、その結果、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、施工能力を考慮した上で継続的な大型EPCの受注案件獲得に努めておりますが、当社グループが取り組む大型EPC案件の有無やその規模、売上計上タイミング等により各決算期の業績が変動する可能性があるほか、その状況によっては売上高及び利益が低い水準に留まる可能性があります。
③FIT制度を活用した太陽光発電設備のEPCにおける優良事業化案件の減少
当社グループにおいては、特にFIT制度を活用した太陽光発電設備に関するEPCが近年のエンジニアリング事業をけん引してまいりました。一方、FIT制度における太陽光発電の固定買取価格の低下により、FIT制度を活用した太陽光発電設備の優良事業化案件は減少しております。当社グループでは、自家消費用太陽光発電設備、バイオマス発電関連設備、蓄電システムや省エネルギー設備のEPC拡大を図っておりますが、これら取り組みについて期待する受注獲得に至らない場合やその拡大に時間を要する場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④重大事故発生
当社グループでは、安全教育の徹底や安全対策部門によるチェックを充実させる等、工事及び建設現場における安全衛生管理、工程管理には細心の注意を払っておりますが、人的若しくは施工物に関する重大な事故が発生した場合は、行政処分又は行政指導や民事上の損害賠償等が行われる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)エネルギーサプライ事業に関するリスク
①FIT認定又はFIP認定(※)の取り消し
当社グループが行う再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電では、当社連結子会社及び持分法適用関連会社がFIT制度に基づいたFIT認定又はFIP制度に基づいたFIP認定を取得しております。当社グループは本書提出日現在において、当該認定に基づいて合計67件の太陽光発電所、バイオマス発電所の運転を行っております。しかしながら、認定された事業計画通りに事業を実施できず、認定時の基準に適合しなくなったと認められた場合は、当該認定が取り消されることがあります。当社グループでは、運転を既に開始した発電設備の当該認定が取り消される可能性は相当程度限定的と考えておりますが、万が一、当該認定が取り消された場合は当社グループにおける再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電の継続が困難となり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②長期的な天候不順
当社グループが行う再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電では、自然由来の太陽光等を利用しております。当社グループは現在のところ、他の電源と比較し太陽光発電の事業化が先行しているため、天候不順により日射量の低下や日照時間の不足が長期間生じた場合、太陽光発電所の発電量が低下し、売上の減少を招く可能性があります。その結果、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③発電所の出力制御
当社グループが行う再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電では、発電所に対して法令等で定められた「優先給電ルール」に従って出力制御に応じる義務が課せられております。当社グループの運営する再生可能エネルギー発電所のうち、発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源である太陽光発電においては、その大半が出力制御の旧ルールとして年間30日間を上限に無補償で出力制御に応じることとなっておりますが、2015年1月及び2021年4月に出力制御の制度改定が行われ、出力制御の新ルールが定められたことにより、新ルール適用後に接続契約を申し込む自然変動電源については無制限・無補償の出力制御が義務付けられております。
近年、国内における再生可能エネルギー発電所の出力制御エリアは全国的に拡大し、複数エリアでの同時出力制御の増加による域外送電量の減少や電力需要の減少等もあり、足元の出力制御量は増加傾向にあります。そのため、当社グループの運営する再生可能エネルギー発電所の出力制御量が増加することによって売電収入が減少する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、本書提出日現在で当社グループが運用する発電所において、無制限・無補償の出力制御の対象となっているものは、「TESS鹿児島下福元ソーラー発電所(鹿児島県鹿児島市、発電容量約2.3MW)」及び「福岡みやこメガソーラー発電所(福岡県京都郡みやこ町、発電容量約67.0MW)」であります。
④大型バイオマス発電事業に関する投資
当社グループは、2021年9月に株式会社伊万里グリーンパワーの全株式を取得し、当社の連結子会社としております。同社は、佐賀県伊万里市において発電出力約46.0MWの大型バイオマス発電の事業化に向けた開発を行っており、本書提出日現在、当社グループ単独にて事業化推進を図ることとし、総額320億円の設備投資を計画及び実施しております。
当社グループは、当該プロジェクトにおいて、発電所建設に際しては、綿密な設計計画を作成した上で外注事業者と工事請負契約を締結しており、プラント建設工事の一部を当社の連結子会社であるテス・エンジニアリング株式会社が担っております。なお、当該バイオマス発電に用いるPKS(パーム椰子殻)燃料の近年における調達価格の高騰に対しては、複数のサプライヤーからの購買に加え、インドネシアでPKS燃料販売を行う当社の連結子会社であるPT INTERNATIONAL GREEN ENERGY(本社:インドネシア)において構築したPKS燃料の調達・販売のためのサプライチェーンを利用した自社安定調達を推進することにより、当該開発プロジェクトの収益性確保を図る方針であります。また、開発にかかる資金調達については、2023年6月21日開催の取締役会において実施を決議した「一部コミットメント型ライツ・オファリング」による調達資金に加えて、金融機関からのシンジケートローンによる対応を進めております。
近年、国内におけるPKS燃料調達価格は、燃料価格の高騰、海上輸送運賃の上昇及び円安等により過去最高値水準で推移しております。燃料価格変動リスクを踏まえた当社グループの試算において、適用される固定価格買取期間(約19.5年)に亘り調達価格が現在の最高値水準で推移したと仮定し、一定の長期為替予約を想定した場合のプロジェクト損益については、期間前半は金利及び税負担等もあり赤字が継続、期間全体では黒字を確保するものの利益水準は低位に留まるものと予測されます。なお、当社グループは、外部調査会社の見解をも踏まえ、将来においてPKS燃料価格は需給バランス改善等により一定程度の落着きを取り戻してくるものと想定しているほか、現在開発中のEFB燃料利用によるコスト低減も視野に入れたプロジェクト運営を検討しておりますが、必ずしも当社グループの想定通りに推移する保証はありません。
なお、上記取組みにかかる長期為替予約については、2024年6月末時点において複数の金融機関と総額519百万米国ドルの為替予約を締結しております。引き続き、複数の金融機関と為替予約の対応を進めておりますが、予約実行時に設定される為替レートや予約金額の状況によりプロジェクト損益は変動する可能性があります。また、長期為替予約にかかる会計処理についてヘッジ会計の適用を検討しておりましたが、本長期為替予約については原則処理を適用することとなったことから、為替変動に伴うデリバティブ損益を通じて当社グループの各期の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このように当社グループは、バイオマス燃料調達やその他のプロジェクト推進に影響を与える各種要因を注視しつつ収益性確保及び資金調達等に努めていく方針でありますが、今後、建設工事におけるトラブルの発生、燃料調達における著しい価格高騰又は調達困難、開発資金にかかる資金調達の不調、金利の変動、その他の予期せぬ事態により、当該プロジェクトの大幅な遅延や中断、収益性の著しい低下等が生じた場合、収益面の悪化が生じるほか、当該投資や発電所設備等の資産にかかる減損損失の計上が必要となる等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(バイオマス発電事業の概要)
発電事業者名:株式会社伊万里グリーンパワー
発電所名:佐賀伊万里バイオマス発電所
発電容量:約46.0MW
想定年間売電電力量:約312,000,000kWh/年(初年度想定)
固定買取価格:24円/kWh(一般木質バイオマス)
運転開始:2025年5月(予定)
当社グループの出資状況:議決権所有割合100%
当社グループの関与状況:EPC、アセットマネジメント業務、オペレーション&メンテナンス業務、燃料供給業務
⑤既存太陽光発電所の売却に関するリスク
当社グループは、財務体質の改善を図ると共に、資産組み換えによりオンサイトPPAを中心とした投資利回りの高い案件を取得していく目的から、2023年3月において既存の太陽光発電所9件を売却いたしました。
売却した発電所設備の一部にはFIT制度にかかる高単価の固定買取価格が設定されている案件が含まれており、売却後はそれら案件にかかる売電収入に相当する売上高が減少することとなります。また、資産組み換えに際してより高利回りとなる投資資産の取得が実現困難となる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、既存の太陽光発電所の一部について売却を行う新たな計画はございませんが、今後、新たに売却を行うこととなった場合は本項に記載のリスクが生じる可能性があります。
(※)FIP認定:
「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に規定される、経済産業大臣による再生可能エネルギー発電事業計画の認定のことであります。
配当政策
3【配当政策】
当社は、利益配分につきましては、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、株主への利益還元を重視し安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としております。当社では、1株当たり配当金を為替予約に係るデリバティブ評価損益の影響を除いた1株当たり連結当期純利益で除した金額を連結配当性向と定義した上で、連結配当性向30%を目安に配当を実施し、業績向上に伴って還元拡充を図ってまいります。内部留保資金につきましては、事業開発、設備投資及び人材の育成のための財源として活用していく方針です。
なお、剰余金の配当を行う場合、毎年6月30日を基準日とした年1回の期末配当を基本的な方針としておりますが、加えて毎年12月31日を基準日とした中間配当及び任意の基準日を定めたうえで剰余金の配当を行うことができる旨を定款で定めております。これらの剰余金の配当の決定機関は、株主総会又は取締役会であります。
なお、第15期(2024年6月期)に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額 (百万円) |
1株当たり配当額 (円) |
2024年9月27日 |
1,128 |
16 |
定時株主総会決議 |