2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    165名(単体) 220名(連結)
  • 平均年齢
    48.1歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.9年(単体)
  • 平均年収
    5,355,663円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 当社グループ(当社及び連結子会社)の総従業員数は2024年3月31日現在で220名(従業員数は就業人員数)であります。なお、当社グループは単一セグメントであるため内訳の記載を省略しております。

(2)提出会社の状況

 

 

 

2024年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

165

48.1

18.9

5,355,663

 (注)1.従業員数は就業人員数であります。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社は単一セグメントであるため内訳の記載を省略しております。

 

(3)労働組合の状況

 当社グループ(当社及び連結子会社)には、①昭和化学工業労働組合(組合員数19名)、②白山工業分会(組合員数17名)、③昭和化学工業大分工場労働組合(組合員数1名)が組織されており、①はUAゼンセンへ、②③は全国一般労働組合にそれぞれ属しております。なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社(当社及び連結子会社)は、地球と人の豊かさを大切にし、「お客様のため、社会のため、人間生活向上のため、貴重な資源を限りなく有効に活用し、広く産業を支え、豊かな明日を構築することに貢献する。」ことを経営理念に掲げています。この理念の下、サステナビリティへの取り組みを重要な経営課題と位置付け、中期経営計画にサステナビリティの考えを同期させるとともに、関連方針で個別事項への考えを定め事業運営を行っております。当社は事業活動を通じ、社会課題・環境課題の解決に挑戦し、持続可能な社会と経済成長の実現に寄与してまいります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社は、経営において重要と判断する各種事項につき、情報収集および対応の方向性を議論し、実行に移すための体制を整備しております。具体的には、議長を代表取締役社長と定め、目的別にサステナビリティ推進会議及びサステナビリティ実践会議を設置しております。原則として、サステナビリティ推進会議は年に2回、サステナビリティ実践会議は月に1回開催しております。

 

 サステナビリティ実践会議は、主に以下の事項について、外部有識者の協力のもと議論を重ね、取締役会及び経営会議へ提案すべき事項の取り纏めを行っております。

  ①サステナビリティに関する基本方針・各種ポリシー案の策定

  ②マテリアリティ(重点課題)に関する基本事項の特定・評価

  ③サステナビリティに関する推進対策と状況の管理

 

 サステナビリティ推進会議は、取締役会及び経営会議にて実施承認された方針を具体的な実施施策に落とし込み、各工場、各営業部、子会社、管理部門に指示し、実行することを推進しております。更に、その対応事項及び結果は、お客様・株主・協力会社・地域・従業員等のステークホルダーへの情報開示及び対話を通じて、サステナビリティへの取り組みの向上に努めております。

 

 

 

コーポレートガバナンスにおけるサステナビリティ推進体制図は以下の通りです。

 

 

図Ⅰ:当社のサステナビリティ推進体制図

 

(2)戦略

 当社は、中期経営計画において3つの挑戦「お客様サイドの発想への挑戦」、「業務品質向上への挑戦」、「新領域への挑戦」を掲げ、お客様それぞれのご要望や潜在的ニーズに対応できる企業集団となるための取り組みを進めております。その挑戦を確実に実現するために、経営基盤の強化、特にサステナビリティに関するマテリアリティ(重点課題)に掲げた事項を取り組みます。

 

 

図Ⅱ:当社のマテリアリティ(E:環境、S:社会、G:ガバナンス)

 

 なお、各取り組みの推進に不可欠な「人材に関する戦略」は以下の通りです。

①人材育成

 当社の人事制度は、「経営理念に基づき展開する事業の維持発展と、その価値を向上させるための組織力強化」、「従業員が心身ともに健全で意欲・能力を向上させる仕組み」を体系化したものです。従業員に期待する姿を明確にし、人材育成のためのプログラムを提供しています。人材育成について、スキルアップとキャリアアップを目的とした部署研修、コンプライアンス研修、法務勉強会等を行っております。

 また、業務遂行上に重要なコアコンピテンシーを選定し、その内容に基づき若手社員研修セミナーを開催しております。更に、仕事と生活のバランスが取れる働きやすい職場づくりを目指し、有給休暇の取得促進、管理部門および営業部門は在宅勤務にも取り組んでおります。

②働きやすい職場づくり

 当社では、従業員がやりがいを持ち、心身ともに健康で安全に働ける環境の確保を目指しております。当社における事業活動において、人権方針の設置に加え、人権侵害、コンプライアンス違反の発見、改善または未然に防止するため、内部通報窓口をコンプライアンス責任部署である経営管理部および社外弁護士事務所に設けております。相談や通報に対しては、適時適切な調査をおこない、違反などの行為が明らかになった場合は、速やかに是正措置を講じております。

 また、衛生委員会を設置し、健康教育、職場巡視等の定期的な見直しを行うことにより、職場の安全衛生環境の更なる向上を目指した取り組みを行っています。

 

 

(3)リスク管理

 当社のリスク管理は、経営会議内に設けたリスク管理委員会及びサステナビリティ推進会議が主体となって行っております。サステナビリティ推進会議では、事業におけるリスクのみならず、環境問題や社会問題の解決を通じて持続可能な成長と長期的な企業価値向上を目的とした機会の観点からマテリアリティの議論を行いました。当社の経営理念を踏まえ、機会につながる課題と事業におけるリスクを特定し、「持続可能なものづくり」「地球と地域に好かれる企業づくり」「多様な価値ある人財づくり」「事業基盤強化への価値づくり」の四つを重点課題として取り組みを行っております。

 

■特定プロセス

<Step:1重点課題の抽出>

当社の経営理念、中期経営計画、サステナビリティに関する基本的な考え方を踏まえ、ステークホルダーにおける重要な項目及びSDGs等の国際的枠組みから社会課題を網羅的に把握し、重要課題を抽出しました。

 

<Step:2優先順位付け>

地球・社会との調和とビジネスモデルの強靭性への影響評価により、各ステークホルダーからの期待値、緊急性、当社の戦略等の側面を踏まえ、事業活動に巡るリスクと機会の優先順位を付けました。

 

 

図Ⅲ:リスクと機会の優先順位付け(E:環境、S:社会、G:ガバナンス)

<Step:3妥当性の検討>

優先順位と共に、事業活動に巡るリスクと機会もそれぞれ分析することで、業界特有の課題の比重が高い項目、当社特有の課題を評価しました。関連する部門と協議重ね、評価プロセス及び分析結果の妥当性を検証し、優先的に取り組むべきマテリアリティを確定しました。

 

<Step:4重点課題の特定と承認>

リスクと機会の観点から評価・分析を行った結果、「持続可能なものづくり」「地球と地域に好かれる企業づくり」「多様な価値ある人財づくり」「事業基盤強化への価値づくり」の四つの重点課題を特定しました。サステナビリティ推進会議で議論し、取締役会による承認を受け、中期経営計画に反映し、必要に応じて見直しします。なお、当見直しにより、課題選定と計画の妥当性を担保しています。

 

(4)指標及び目標

 当社は、製造部門を有する企業集団であり、その製造工程において温室効果ガスが排出されています。脱炭素社会に向けて、当社のCO2の削減目標を2030年度までに2023年度比20%削減することと設定しております。当社の設備投資は温室効果ガス低減を意識して実施いたします。

 また、当社では、上記(2)戦略において記載した人材に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いて進捗をモニタリングしております。

 

・女性及び多様な事情を抱えた従業員の職業生活における活躍

 女性社員の雇用機会の均等並びに共同参画の環境などの取り組みによって、男女の人権を尊重しつつ働く女性が活躍できる職場環境を整え、企業の持続的成長を実現するため、女性の活躍推進に関する行動計画を策定、実施しています。また、女性のみならず、「産後パパ育休」や介護等、多様な事情を抱えた従業員がライフステージに応じた柔軟な働き方が選択できるよう、制度や環境の整備にも取り込んでいます。女性管理職比率を2029年3月末までに10%以上に目標しています。

項目

対象範囲

2023年度実績

目標値

女性管理職比率(注)1

昭和化学工業株式会社

4.2%

2029年3月末までに10%以上

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

 

 今後の取り組みといたしましては、社内制度および風土改革を通じて従業員のエンゲージメント向上に努め、更にエネルギー効率向上と温室効果ガス低減に資する取り組みを推進いたします。中長期的な展望として、採掘・工場跡地の再利用や生物多様性の保護に関する更なる検討が必要であるとの認識を持っております。