リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 特殊工事の安全対策及び施工管理者の人手不足について
当社はダイヤモンド切削機具を用いて、耐震工法・免震工法などによる構造物の切断解体を行っており、特殊工事は重量物の搬送・移動が伴うため、工事に際して十分な指導と安全対策を実施しておりますが、工事内容は個々に異なりすべての点で安全を保障できるものではありません。そのための損害保険等に加入するなどの対応をしておりますが、当該保険の免責事項や限度額超過に該当する損害が発生した場合、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、建設業界に従事する施工管理者不足が問題化しております。労働者不足による人件費の高騰や、人手不足による工事進捗の遅れなど、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
工事現場等での事故原因の多くは、安全確認や作業手順の不遵守にあります。安全意識の向上を常に図るための社員教育を定期的に行ってまいります。
人材につきましては常に幅広く優秀な方を求人するとともに、資格取得等を奨励していきます。
(2) 製品・部品の海外生産による経営成績への影響について
当社グループは、中国江蘇省南通市に設立した子会社2社において、ダイヤモンド切削関連機具、切削消耗品の製造・販売を行い厳格な品質管理を行っておりますが、中国国内で調達する部品等が必要完成度に達していない、当該国の政治的変動や法令の規制等が発生したことにより、製造の遅れが発生した場合、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社はダイヤモンド切削機具に関わる工業所有権を有しており、その一部は米国・台湾・韓国等にも登録済であり、今後も拡大していく方針でありますが、中国をはじめとする新興地域国における申請・登録が当局の事情等により円滑に進まない場合、将来の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
中国での政治的変動や法令の規制に対する対応は、部品調達先の変更及び日本国内及び他国の企業へ生産を切り替え、リスクを最小限度に抑えることに努めてまいります。
(3) 介護事業の赤字体質からの脱却について
当連結会計年度においては、利用者数は前年並みに推移し、業績は引き続き低調に推移しました。今後の事業展開が計画どおり進まなかった場合、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。事業の進捗を常に注視し、計画達成を目指し取り組んでまいります。
(4) 顧客情報管理について
当社グループは製品・商品の製造・販売及び工事並びに介護事業における顧客情報を有しております。顧客情報の管理には万全を期しておりますが、万一それらの情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの信用低下により、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
万一それらの情報が外部に漏洩した場合は、原因究明調査を行い、再発防止及び防御の最適化の体制作りを行います。
配当政策
3【配当政策】
当社は安定配当を最重要課題として位置付けており、企業体質の強化を図りながら経営成績に応じた適正なる成果の配分を行うことを基本方針とし、配当性向につきましては年間30%以上を基本としております。
内部留保資金につきましては、財務の健全性を維持するとともに顧客ニーズの多様性に対処する技術開発投資、並びに積極的な事業展開のための資金に充当し、永続的な成長を継続する経営基盤の確立を図るために有効投資してまいりたいと考えております。
当社は、「毎年9月30日を基準日として、取締役会の決議をもって中間配当金として剰余金の配当を行うことができる。」旨を定款に定めており、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。
剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
当事業年度の配当につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益210,205千円となりましたが、期末配当については1株当たり25円の配当を実施することを決定しました。また、中間配当は行っておりません。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額 (千円) |
1株当たり配当額 (円) |
令和6年6月26日 |
44,826 |
25.00 |
定時株主総会決議 |