2024年3月期有価証券報告書より

リスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 喫茶業への依存について

当社グループは、売上高の大半を喫茶事業等によっており、そのため業績は、喫茶事業を取り巻く環境の影響を受けやすい構造にあります。低価格の同業他社も多く競争が激化しております。当社グループは、拡大する市場の中でシェアを確保していくためコスト削減を進め、価格競争にも対応していく方針ですが、これらの施策がうまく機能しなかった場合、今後の業績に影響を与える可能性があります。

 

② 出店政策について

当社グループ全体で2024年3月31日現在、喫茶事業として100店舗を運営しております。今後も店舗の新規出店及び新業態の拡大を図っていく方針でありますが、今後においても喫茶業として関東地区に重点をおきつつ全国展開も視野に入れて出店を行う方針であります。しかしながら喫茶業界では、同業他社の積極的な出店による競合に加え、他業種との競合もあり、来店客数の減少、売上単価の低下などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの新規出店先の選定に関しましては、入居保証金や賃借料等の出店条件、商圏人口等を総合的に勘案の上決定し、個別店舗の採算を重視した店舗展開を行っており、当社グループの出店条件に合致する物件がなければ出店予定数を変更することもあるため、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 店舗展開について

店舗の収益性は立地選定の成否に大きく影響します。出店後も競合の出店等、立地環境の外的変化が収益性に大きな影響を及ぼす可能性があります。したがって当初の利益予想を大幅に下回る店舗が発生する場合には、やむなく店舗閉鎖をすることがあります。また、賃貸人等の事情による契約の終了により、業績が好調な店舗であっても閉鎖を余儀なくされる場合があります。当社は出店にあたり賃借契約を締結し保証金等を差し入れております。契約時に社内で審査を行っておりますが、賃貸人等に破綻等が生じた時、当該賃貸人等に対する差入保証金等の全部又は一部が回収できなくなり損失が発生する可能性があります。

 

④ 衛生管理について

商品及び食材の管理に関しては、保健所で行っている衛生検査に加えて、随時各種検査を行っております。また、独自に策定したマニュアル、指導書に基づき定期的に店舗の衛生状態を確認しております。今後においても衛生面に留意していく方針でありますが、近年、消費者の食品の安全性に対する関心が高まっていることもあり、食中毒の発生等衛生上の問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 経営成績の季節及び天候の変動について

当社グループの事業は、季節の変動や天候の変化及び各地域、国際的催事等が業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 人材の採用及び育成について

当社グループは、優れた人材の採用及び育成を最重要課題の一つとして認識しており、主に以下のような施策を実施しております。

1.業界・経験を問わない即戦力化のための中途採用、組織活性化のための新卒採用の実施

2.能力主義を基本とした、職位資格制度、人事考課制度の実施

3.社内研修制度による理念教育及び実務教育の徹底

これらの施策がうまく機能せず、当社グループの求める人材の確保や教育が計画どおりに行えない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 個人情報の漏洩について

当社グループは、多数の個人情報を保有しており、適正管理に努めておりますが、万が一個人情報の漏洩や不正使用などの事態が生じた場合には、社会的信用の失墜、損害賠償請求の提起等により業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 事故、自然災害について

当社グループは、事故・災害等で店舗が被害を被った場合、お客様、従業員、建物等固定資産の被害、営業停止等で業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ システムトラブルについて

当社グループは、通信ネットワークやコンピュータシステムを使用し、商品の調達、業績管理など多岐にわたるオペレーションを実施しております。そのため想定外の自然災害や事故等により設備に甚大な損害があった場合、業務に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩ 減損会計について

当社グループを取り巻く事業環境の変化等により、店舗ごとの収益性が著しく低下した場合には、「固定資産の減損に係る会計基準」の適用により、当社グループの保有する固定資産について減損損失の計上が必要になり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪ 主要商品の仕入価格の変動

当社グループの主要商品であるコーヒー豆の価格は、相場における需給の状況、生産地の政治経済の情勢、天候等の影響を受けて変動します。このコーヒー豆を含む商品の仕入価格が高騰した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

配当政策

3 【配当政策】

当社は、株主に対する利益還元を経営の重要政策として位置付けております。しかしながら、飲食業業界は依然として個人消費の停滞が続いており大変厳しい状況にありますが、業績に対応した配当を行う事を基本にしつつ企業体質の一層の強化と今後の事業展開に備えるための内部留保を勘案し、また、株主の皆様にとっての収益性、今後の収益見通し等を考慮しながら、積極的に利益還元を行う事を基本方針としております。

当社は、会社法第459条第1項の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことが出来る旨を定款に定めております。また、毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。

当事業年度の配当金につきましては、1株当たり3円の配当を実施することを決定いたしました。内部留保金につきましては、今後の店舗開発に備え財務内容の充実化に努めてまいる所存であります。

なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

 

 

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2024年6月26日

定時株主総会決議

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