事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
SI事業 | 282,520 | 94.1 | 18,904 | 91.4 | 6.7 |
ファシリティ事業 | 3,438 | 1.1 | 1,010 | 4.9 | 29.4 |
その他 | 14,385 | 4.8 | 768 | 3.7 | 5.3 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、連結子会社32社、持分法適用非連結子会社2社、持分法適用関連会社1社で構成され、SI(システムインテグレーション)事業、ファシリティ事業を主な事業として行っております。
グループ各社は、独自の営業展開をしておりますが、グループ各社との連携も図っております。
当社グループの事業に係わる位置づけは、次のとおりであります。また、上記以外に非連結子会社が1社あります。
なお、SI事業に係わるグループ各社の主な位置づけとしましては、システム構築全般を当社が行い、主にソフトウェア開発をグループ各社が行っております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における日本経済は、コロナ禍からの経済活動の正常化を背景に、企業収益や個人消費に改善がみられ、景気回復の動きが続きました。一方、欧米を中心としたインフレと金融引き締めによる影響や中国経済の先行き懸念、国内では原材料・エネルギー価格の高止まりと円安に伴う物価上昇が消費に影響を及ぼし、国内外の景気の先行きは不透明な状況が続いております。
情報サービス産業におきましては、多岐にわたる業種で事業拡大や競争力強化を目的としたシステム投資の意欲は根強く、DX(デジタルトランスフォーメーション)化の潮流に対応するための戦略的なシステム投資需要は拡大基調が続いております。
また、ChatGPTを始めとする生成AIモデルの1つである大規模言語モデル(LLM)が注目され、コミュニケーションや情報収集を飛躍的に簡便化・低コスト化するモデルやツールの登場が期待されるとともに、様々な分野でのイノベーションが期待されています。
このような状況の下、当社グループは、2024年12月期までの3カ年の中期経営計画における持続的な成長と付加価値向上の実現に取り組み、掲げていた営業利益やROE等の経営目標について1年前倒しで達成いたしました。それを受けて、当社グループの今後の成長の道筋について検討を重ね、次の5カ年に向けた「中期経営計画2028」を策定いたしました。
また、当社は、2022年に企業価値向上委員会を立ち上げ、企業価値向上への取り組みを公表しております(※)
主な企業価値向上への取り組み
① 子会社上場の見直し
富士ソフトグループ全体でのダイナミックな運営、グループシナジーを最大化するため、上場子会社4社の
完全子会社化を実施
② 不動産事業の見直し
不動産事業を縮小し、保有不動産について流動化を決定し、流動化プロセスを実施中
③ キャピタルアロケーション方針の策定
更なる成長投資と資本効率の改善を図り、5ヵ年のアロケーション方針を策定
④ 経営目標の設定
最重要KPIとして、単体での「1人当たり営業利益額300万円以上」を目標に設定し、資本効率等の向上を目
指す
⑤ ガバナンス体制の見直し
よりガバナンスを強化するための体制強化
事業の状況としましては、システム構築分野の業務系システム開発におきましては、DX推進の流れを受け、業務効率と生産性向上等を達成するために必要不可欠である仮想化やクラウド化を、グローバルベンダーの技術も活用して実現するシステムインフラ構築分野、老朽化や事業基盤強化に対応する基幹システムの再構築、消費者の生活様式に大きく浸透したことで活況なEC分野、今後さらなる拡大が見込まれるデジタル金融分野等、これまでに培った豊富なノウハウと技術力をもとに、好調に推移いたしました。
また、当社は長年、知能化技術・AIに取り組んでおります。これまでに培った豊富なノウハウと技術力をもとに、昨今、対策の重要性が高まっているサイバーセキュリティ分野でも事業を拡大してまいりました。さらに、ChatGPTについてもいち早くサービス検証を開始し、効率的・効果的な活用方法の研究を進めてまいりました。ここでの成果につきましては、社内業務の変革やシステム開発プロセスの開発支援としてお客様へ提供予定です。
組込/制御系システム開発におきましては、機械制御分野では、社会のデジタル化を背景に半導体製造装置関連分野が好調に推移するとともに、大手メーカーのデジタル家電機器関連分野への投資も継続され、堅調に推移いたしました。また、自動車のEVシフトが加速する中で、EV部品の増産に向けた工作機械への設備投資等が見込まれ、これに対応するための積極的な営業活動を展開してまいりました。
自動車分野では、引き続き、国際的なカーボンニュートラルの実現に向けたEV化や、進化する自動運転等のCASE分野への投資活発化を背景に好調に推移いたしました。さらに、自動車の進化をソフトウェアが担う、ソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)等の新領域での投資拡大もあり、積極的な受注戦略の推進に取り組んでまいりました。
プロダクト・サービス分野におきましては、グローバルベンダーと連携したライセンスビジネス等で、販売が好調に推移いたしました。また、モバイルルーターについては、新型コロナウイルス感染症に対する規制緩和等によりインバウンドが徐々に戻り、レンタル需要が高まり好調に推移いたしました。
今後も、お客様のニーズに合致したより質の高い製品の提供を行うとともに、社会変化に柔軟に対応した新たなプロダクト製品の開発・販売を進め、事業の強化・拡大を目指してまいります。
当社グループは、「もっと社会に役立つ。もっとお客様に喜んでいただける。もっと地球に優しい企業グループ。そして「ゆとりとやりがい」」を基本方針として、社会と協調しながら、事業活動及び様々な社会貢献活動を通じて持続可能な地球と社会の発展に貢献しております。
CSR(企業の社会的責任)活動としましては、特例子会社の富士ソフト企画株式会社では、SDGsのコンセプトに共感し、「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現に向け、障がい者の就労拡大に向けた就労移行支援活動や、ICT技術を生かした新しい農業としてのしいたけ栽培に引き続き取り組んでおります。
また、ロボット競技大会「全日本ロボット相撲大会2023」を開催する等、ロボット相撲を通して研究意欲の向上と創造性発揮の場を提供し「ものづくり」の楽しさを広め、ロボットテクノロジーの向上を図る活動を推進してまいりました。
当社は持続的な成長と企業価値向上を進めるなかで、様々な企業活動を通して、社会の発展に貢献することを重要な使命としてきました。当社の基本方針は、ESG(環境、社会、ガバナンス)の概念を包含しているものであり、より一層事業を発展させるとともに、社会的責任も果たしていく所存です。
このような活動により、当連結会計年度の業績につきましては、SI事業が好調に推移し、売上高は2,988億55百万円(前年同期比7.2%増)となりました。また、販売費及び一般管理費は465億52百万円(前年同期比7.5%増)になり、営業利益は206億84百万円(前年同期比13.2%増)、上場子会社4社の公開買付けに係る費用等の増加により、経常利益は196億75百万円(前年同期比2.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は118億49百万円(前年同期比4.1%増)となりました。
(※)当社の企業価値向上への取り組み
https://www.fsi.co.jp/ir/management/kigyoukachi.html
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① SI(システムインテグレーション)事業
SI事業における、組込系/制御系ソフトウェアにおきましては、モバイル系および社会インフラ系は減少したものの、自動車関連においてEV・先進分野、機械制御系において産業分野向け開発案件が好調に推移し、増収・増益となりました。業務系ソフトウェアにおきましては、製造業・金融業を中心に各分野向けのインフラ構築・基幹系開発案件等が好調に推移し増収となり、営業利益は、増収および生産性の改善などにより増益となりました。プロダクト・サービスにおきましては、他社ライセンス販売および、自社プロダクト販売が堅調に推移し、増収・増益となりました。アウトソーシングにおきましては、海外小売業向けITサービスの減少等により減収となり、営業利益は、減収およびデータセンターにおける電力価格高騰の影響により減益となりました。
以上の結果、売上高は2,824億18百万円(前年同期比7.3%増)となり、営業利益は189億4百万円(前年同期比12.7%増)となりました。
※SI事業の主な売上高及び営業利益の内訳については、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 営業利益については、セグメント間取引消去0百万円が含まれております。
② ファシリティ事業
ファシリティ事業におきましては、テナントの増加等により、売上高は29億6百万円(前年同期比9.5%増)となり、営業利益は10億10百万円(前年同期比23.9%増)となりました。
③ その他
その他におきましては、コールセンターサービス及びBPOサービスともに前年度に開始した年金関連業務が大きく寄与したことにより、売上高は135億30百万円(前年同期比4.2%増)となり、営業利益は7億68百万円(前年同期比12.6%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 金額は、製造原価により算出しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、100分の10に満たないため、記載を省略しております。
(2) 財政状態
資産
当連結会計年度末における総資産は2,575億96百万円(前連結会計年度末差167億61百万円増)となりました。その内訳は、流動資産が1,231億53百万円(前連結会計年度末差104億22百万円増)、固定資産が1,344億43百万円(前連結会計年度末差63億38百万円増)であります。
流動資産の主な変動要因は、受取手形、売掛金及び契約資産が626億96百万円(前連結会計年度末差60億61百万円増)、現金及び預金が353億24百万円(前連結会計年度末差25億88百万円増)、前渡金が34億61百円(前連結会計年度末差7億56百万円増)、仕掛品が44億78百万円(前連結会計年度末差7億14百万円増)、前払費用が65億47百万円(前連結会計年度末差6億57百万円増)、有価証券が81億円(前連結会計年度末差4億円減)によるものです。
固定資産の主な変動要因は、建物及び構築物が317億7百万円(前連結会計年度末差40億99百万円増)、投資有価証券が89億86百万円(前連結会計年度末差12億93百万円増)、建設仮勘定が142億73百万円(前連結会計年度末差12億94百万円増)によるものです。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
① SI事業
SI事業におきましては、好調な受注環境により売掛金が増加したこと及び建設中の汐留ビル、新福岡ビル等により、セグメント資産は2,491億53百万円(前連結会計年度末差160億26百万円増)となりました。
② ファシリティ事業
ファシリティ事業におきましては、建物等の減価償却により、セグメント資産は2億38百万円(前連結会計年度末差60百万円増)となりました。
③ その他
その他におきましては、増収に伴う売掛金の増加等により、セグメント資産は82億5百万円(前連結会計年度末差6億74百万円増)となりました。
負債
当連結会計年度末における負債総額は1,286億74百万円(前連結会計年度末差405億83百万円増)となりました。その内訳は、流動負債が1,127億40百万円(前連結会計年度末差407億94百万円増)、固定負債が159億34百万円(前連結会計年度末差2億10百万円減)であります。
流動負債の主な変動要因は、短期借入金、コマーシャル・ペーパー及び1年内返済予定の長期借入金が515億4百万円(前連結会計年度末差336億48百万円増)、賞与引当金が117億39百万円(前連結会計年度末差42億69百万円増)、未払法人税等が57億89百万円(前連結会計年度末差29億60百万円増)によるものです。
固定負債の主な変動要因は、長期借入金が85億24百万円(前連結会計年度末差2億59百万円減)によるものです。
純資産
当連結会計年度末における純資産は1,289億21百万円(前連結会計年度末差238億22百万円減)となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の55.7%から48.1%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、347億85百万円で前連結会計年度末に比べ16億98百万円増加しました。
営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は161億51百万円となりました。
これは、増収・増益に伴う入金額の増加によるもので、税金等調整前当期純利益204億39百万円、業績評価期間の変更に伴う未払人件費の増減額43億68百万円により増加し、法人税等の支払額46億42百万円により減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は92億9百万円となりました。
これは、有形・無形固定資産の取得による支出111億20百万円、有価証券の取得による支出84億円、定期預金の預入による支出39億28百万円により減少し、定期預金の払戻による収入57億54百万円により増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は54億47百万円となりました。
これは、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出342億20百万円、借入による収支293億86百万円によるものです。
資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費及び外注費のほか、オフィスの賃借に伴う地代家賃等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上適切な手元流動性と資金需要に応じた調達手段を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は、自己資金に加えて、金融機関からの短期借入及びコマーシャル・ペーパーによる調達を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。当社は、㈱日本格付研究所から信用格付を取得しており、当連結会計年度末現在、当社の発行体格付は、A-(長期)、J-1(短期)となっております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は600億34百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は347億85百万円となっております。
(4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は会計方針の選択・適用、また、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としています。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
(履行義務の充足に係る進捗度に基づき一定の期間にわたり認識する収益)
当社グループは、請負契約など成果物の引渡し義務を伴う受注制作ソフトウェア開発において、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短い場合を除き、履行義務の充足に係る進捗度に基づき、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の進捗度の見積りは総製造原価の見積りに対する当連結会計年度末までに発生した製造原価の割合によって算出しております。
履行義務の充足に係る進捗度に基づき一定の期間にわたり認識する収益の計上にあたっては、履行義務の充足に係る進捗度について、受注総額及び総製造原価の見積りに大きく依存しており、契約及び見積りの管理や計画管理の正確性が求められております。受注総額及び総製造原価の見積りについて、実績との乖離が発生した場合は見直しを行い収益計上の精度を確保しておりますが、適切な対応が遅れた場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(工事損失引当金)
当社グループは、受注制作ソフトウェア開発に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注制作ソフトウェア開発のうち、損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる契約について、損失見込額を計上しております。損失見込額については、見積りの合理性及びプロジェクト進捗報告による開発進捗・原価発生状況のモニタリング、完成後の品質確認等のプロジェクト管理体制を整備しており、見込額計上の精度を確保しております。しかしながら、想定できなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、各社ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについては、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することになります。固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合、繰延税金資産は減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、当連結会計年度までは、売上高成長率、営業利益率及び安定配当を重要な経営目標と位置づけしております。なお、翌連結会計年度においての経営目標は「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」をご参照ください。
売上高におきましては、当連結会計年度は2,988億55百万円となり、売上高成長率は7.2%となりました。主な要因としては、SI事業における業務系では製造業・金融業を中心に各分野向けのインフラ構築・基幹系開発案件等が好調に推移し、組込系では自動車関連のEV・先進分野および、機械制御系の産業分野向け開発案件等が好調に推移したことであります。
営業利益におきましては、当連結会計年度は206億84百万円となり、営業利益率は6.9%となりました。主な要因としては、処遇改善・体制強化による人件費等の増加および、AIなどの新技術に関する調査研究費の増加はあるものの、増収および生産性が改善したことであります。
また配当については、当連結会計年度の年間1株当たり配当額は102.5円(※)となりました。
今後も当社グループの企業価値向上に努めてまいります。
※当社は、2023年7月1日を効力発生日として普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施
しております。2023年12月期の1株当たり配当金については当該株式分割前の1株当たり中間
配当額68円と、当該株式分割後の1株当たり期末配当額34円50銭(株式分割前換算69円)を合
算した金額となっております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、サービス別の事業単位から構成されており、「SI(システムインテグレーション)事業」及び「ファシリティ事業」の2つを報告セグメントとしております。
「SI(システムインテグレーション)事業」
機械制御系、自動車関連等に関する組込系/制御系ソフトウェア開発、各業種で使用する業務系ソフトウェア開発、プロダクト・サービス及びシステムの構築・保守・運用サービス等全般を行っております。
「ファシリティ事業」
当社及び一部の連結子会社が所有しているオフィスビルの賃貸を行っております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報並びに収益の分解情報
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(単位:百万円)
(注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、データエントリー事業、コンタクトセンター事業及び再生医療事業等を含んでおります。
2 セグメント利益の調整額△0百万円には、セグメント間取引消去△0百万円が含まれております。
3 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4 その他の収益の主なものは、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」に基づく賃貸収入等です。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:百万円)
(注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、データエントリー事業、コンタクトセンター事業及び再生医療事業等を含んでおります。
2 セグメント利益の調整額0百万円には、セグメント間取引消去0百万円が含まれております。
3 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4 その他の収益の主なものは、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」に基づく賃貸収入等です。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
当社グループは製品及びサービス別にマネジメント・アプローチに基づき報告を行っておりますので、当該記載は省略いたします。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高に分類した額が、連結損益計算書の売上高の90%超であるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の額が、連結貸借対照表の有形固定資産の90%超であるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
当社グループは製品及びサービス別にマネジメント・アプローチに基づき報告を行っておりますので、当該記載は省略いたします。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高に分類した額が、連結損益計算書の売上高の90%超であるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の額が、連結貸借対照表の有形固定資産の90%超であるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) (単位:百万円)
(注) SI事業での減損損失のうち、32百万円、その他での減損損失のうち、3百万円におきまして、特別損失の事務所移転費用に計上しております。詳細は、「注記事項(連結損益計算書関係)※4及び※5」をご参照ください。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (単位:百万円)
(注) その他での減損損失のうち、12百万円におきまして、特別損失の事務所移転費用に計上しております。詳細は、「注記事項(連結損益計算書関係)※4及び※5」をご参照ください。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) (単位:百万円)
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (単位:百万円)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。