事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
宇宙事業 | 64,749 | 49.3 | 22,798 | 83.8 | 35.2 |
メディア事業 | 66,528 | 50.7 | 4,402 | 16.2 | 6.6 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社17社及び関連会社23社により構成されており、政府・公共団体や企業にデータ通信や移動体通信等の衛星通信サービスを提供するとともに、有料多チャンネル放送の各チャンネルを運営する放送事業者に衛星回線を提供する「宇宙事業」と、放送事業者に顧客管理業務等のプラットフォームサービスの提供を行うとともに、通信衛星や光ファイバー等の回線を利用して放送や配信を行う「メディア事業」を行っております。
また、当社のその他の関係会社は伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、伊藤忠商事㈱であります。
各事業の内容と各関係会社の位置付けは次のとおりであります。(各事業は、セグメント情報における報告セグメントの区分と同一であります。)
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
<宇宙事業>
宇宙事業は、静止軌道上に打ち上げた通信衛星を利用して、広域性、柔軟性、並びに耐災害性等の衛星の優位点を活かして、政府機関・公共団体、企業内通信、国際データ通信、移動体通信等に向け通信サービスを提供するとともに、有料多チャンネル放送の各チャンネルを運営する放送事業者に衛星回線を提供するものです。また、衛星から得られる画像や位置情報などの様々なデータを解析し提供するサービスをはじめとする、ビジネスインテリジェンス事業も展開しております。
宇宙事業には、スカパーJSAT㈱の宇宙事業部門を中心として、スカパーJSAT㈱の子会社であるJSAT International Inc.、JSAT MOBILE Communications㈱、JSAT IOM Limited、㈱ディー・エス・エヌ、㈱Orbital Lasersが関わっております。
<メディア事業>
メディア事業は、東経110度で運用中の衛星を利用し、デジタルテレビですぐに楽しめる約70チャンネルを提供する「スカパー!」と、東経124度及び128度で運用中の衛星を利用し、より多くの約140チャンネルを提供する「スカパー!プレミアムサービス」、NTTグループの光ファイバー網を利用した地上波、BS、110度CS放送の再送信サービスや集合住宅及び戸建て住宅向けに展開している「スカパー!プレミアムサービス光」を提供しております。また、プラットフォーム事業者として、顧客管理業務や広告宣伝等の有料多チャンネル放送の普及促進、放送信号のデジタル化・暗号化等も行っております。更に、従来型の有料多チャンネル放送サービスに加え、有料配信サービスの「SPOOX」(スプークス)、放送契約者向け無料配信サービスの「スカパー!番組配信」を提供しております。その他、グッズ販売やイベント開催などのリアルサービスや、配信サービスを展開する事業者を支援するサービスである「メディアHUBクラウド」を展開しております。
メディア事業には、スカパーJSAT㈱のメディア事業部門を中心に、当社の子会社で放送事業者である㈱スカパー・エンターテイメント、当社運営チャンネルの放送や配信の運行支援業務などを行う㈱スカパー・ブロードキャスティング及びスカパーJSAT㈱の子会社である㈱スカパー・カスタマーリレーションズが関わっております。
当社グループの事業系統図
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、本文中の記載金額は、億円単位の表示は億円未満四捨五入とし、百万円単位の表示は百万円未満切捨てとし
ております。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、緩やかに回復しております。
当社グループを取り巻く環境としては、宇宙事業の分野では船舶・航空機向けの移動体衛星通信や多岐にわたる分野での衛星データ利活用の需要が拡大しております。また、大規模な低軌道衛星コンステレーションによる通信サービスが本格的に開始され、価格及びサービスの競争が激化する等ビジネスの環境が大きく変化しております。
メディア事業の分野では、有料放送市場でのマイナス成長や動画配信サービス市場での事業者の合従連衡やサービス間の連携もみられる等、厳しい市場環境が続いております。
このような経済状況の下、当連結会計年度の当社グループの連結経営成績は次のとおりとなりました。
なお、EBITDAは前期比24億円増加し、480億円となっております。
当社グループのセグメント区分は次のとおりであります。
当社グループのセグメント別の概況は次のとおりであります。(経営成績については、セグメント間の内部営業収益等を含めて記載しております。)
<宇宙事業>
(既存事業の強化)
・国内衛星ビジネス
2023年3月に国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)との間で協定を締結した近地球追跡ネットワークに関し、海外地上局を共同でサービス提供することについて、2023年5月にKongsberg Satellite Services ASと合意いたしました。通信衛星及び回線の運用を通じて得たノウハウ、並びに衛星機器や地上局設備を活かして新たなサービスを展開し、宇宙利用の拡大や宇宙産業の発展に貢献してまいります。
・グローバル・モバイルビジネス
ハイスループット衛星であるJCSAT-1C及びHorizons 3eの利用が拡大いたしました。両衛星ともに今後も収益の拡大を見込んでおります。2023年10月にIntelsat US LLCとの間で、Horizons-4 Satellite LLCの持分の50%を譲り受ける契約及びHorizons-4衛星共同事業に関する諸契約を締結いたしました。今後同衛星によりアラスカ、ハワイを含む米国50州、メキシコ、カリブ海全域、及び太平洋地域の移動体通信需要に対応してまいります。
2027年上期に運用開始予定のフルデジタル衛星であるSuperbird-9について、打ち上げ前のプレセールスを開始し、パナソニック アビオニクス㈱との間で航空機向けに大容量の回線を提供する契約を締結いたしました。航空機内高速インターネット接続の実現に寄与し、乗客の機内体験の向上に貢献してまいります。
・低軌道衛星による通信サービス
Starlink Japan合同会社より再販事業者としての認定を受け、2023年12月より、低軌道衛星によるブロードバンドサービス「Starlink Business」の提供を開始いたしました。市場や顧客の多様なニーズへの対応を通して、一層の事業拡大と競争力強化に努めてまいります。
(新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み)
・通信分野
新たな宇宙インフラの構築を目指し、日本電信電話㈱(以下「NTT」)との合弁会社㈱Space Compass(以下「Space Compass」)において、光データリレーサービスの提供に向けた衛星の調達を進めております。
静止軌道衛星に低軌道衛星、HAPS(高高度プラットフォーム)などを加えた多層的な通信ネットワークの構築に向けて、Space Compass、NTT及び㈱NTTドコモとともに、国立研究開発法人情報通信研究機構が公募した「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業」に採択され、HAPSを介した携帯端末向け直接通信システムの早期実用化に向けた開発の加速と実用化後の利用拡大を見据えた高速大容量化技術の研究開発を開始いたしました。低軌道衛星事業者との連携も推進しており、2023年11月には、NTT、NTTグループ各社とともに、Amazon.com, Inc.が提供する「Project Kuiper」との戦略的協業に合意いたしました。
・ビジネスインテリジェンス分野
政府向け等の衛星画像販売の収益が拡大いたしました。2023年6月には、カタール環境省(Ministry of Environment and Climate Change)向けに、SAR(Synthetic Aperture Radar:合成開口レーダー)衛星画像を活用した海上オイル漏れ検知サービスの提供を開始いたしました。本サービスの提供を通して、持続可能な社会と環境の実現に貢献してまいります。また、2023年7月には、㈱QPS研究所との間で、同社が開発する小型SAR衛星の運用業務に係る契約を締結いたしました。さらに、2023年12月には、地球観測衛星から得られるデータを活用した事業の拡大と新規事業の共同開発を目指し、㈱天地人との間で出資契約を締結いたしました。パートナー企業との連携を強化しながら、新たなサービスの開発や販売活動を強化してまいります。
・更なる事業領域の拡大
レーザー技術を活用した宇宙ごみ除去事業を推進するため、2024年1月に㈱Orbital Lasersを設立いたしました。本事業を通して持続的な宇宙環境の維持改善に貢献してまいります。
以上の結果、当連結会計年度の宇宙事業の経営成績は次のとおりとなりました。
放送トラポン収入が減少した一方で、国内衛星ビジネス分野の収益の増加4億円、JCSAT-1CやHorizons 3eの利用拡大及び円安の影響によるグローバル・モバイル分野の収益の増加17億円、衛星画像販売等による収益の増加9億円、減価償却費の減少9億円等により、営業収益、営業利益及びセグメント利益は増加いたしました。
<メディア事業>
(放送・配信事業)
主力商品である「スカパー!基本プラン」の契約件数は順調に増加し、2024年3月末時点で741,678件になりました。視聴人数・視聴時間が増加することで、解約率の抑制や他商品の追加契約の促進にもつながっております。
2023年シーズンプロ野球に関しては、「プロ野球セット」でセ・パ12球団の公式戦全試合を生放送・配信いたしました。30歳以下を対象とした「スカパー!プロ野球セットU30 初めてお試しキャンペーン」を行い若年層の加入拡大をはかりました。また、海外サッカーに関しては、「ドイツ ブンデスリーガ」全試合を放送・配信したほか、リアルサービスとして2023年7月に開催した「スカパー!ブンデスリーガジャパンツアー2023」においてFCバイエルン・ミュンヘンを招聘し、川崎フロンターレとの試合を主催いたしました。
2023年5月より、スカパー!ポイントプログラムを開始しております。幅広いサービスに触れていただくことでお客様の体験が深化し、コンテンツライフがこれまで以上に充実したものとなることを目指してまいります。
2023年8月より、一般社団法人OTGコンソーシアムが運営するサービス「Net-VISION」において、「スカパー!番組配信」及び「SPOOX」の配信を開始いたしました。本配信開始により、お客様は簡単な設定、リモコン操作で「スカパー!番組配信」及び「SPOOX」をテレビ上でご視聴いただけるなどの利便性の向上が見込まれます。また、当社グループとして、新たに「Net-VISION」利用者に対して当社グループが提供するコンテンツの魅力に触れていただく機会を得ることで、「スカパー!」サービス加入者を増やすことも目指してまいります。
(FTTH事業)
光ファイバーによる地上デジタル・BSデジタル等の再送信サービス(以下「光再送信サービス」)では着実に提供エリア拡大を進めており、2024年3月末時点における提供エリアは37都道府県にわたり、提供可能世帯数は約4,280万世帯(注)、契約世帯数は275万世帯に達しております。
ケーブルテレビ業界の課題解決に向けた業界初の取り組みとして、前期から開始したBS/CS放送のパススルー伝送及び視聴制御を組み合わせたサービスについては、2024年3月時点で24局での導入が決定しております。
(注)国勢調査世帯数により算出。
当連結会計年度における「スカパー!」サービスの加入件数は次のとおりとなりました。
以上の結果、当連結会計年度のメディア事業の経営成績は次のとおりとなりました。
光再送信サービスの契約世帯数の増加等によりFTTH事業収入が3億円増加した一方で、スカパー!サービスの累計加入件数減少等の影響による視聴料・業務手数料・基本料収入の減少24億円等により、営業収益は22億円減少いたしましたが、営業費用における衛星回線料の減少5億円、広告宣伝・販促費の減少10億円、その他事業運営の効率化に伴う費用の減少等により、営業利益は5億円の増加となりました。
しかしながら、特別損失に上場株式の投資有価証券評価損8億円を計上したこと等により、セグメント利益は2億円の減少となりました。
生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。
a. 生産実績
当社及び連結子会社は、サービスの提供にあたり、製品の生産を行っていないため、生産実績について記載すべき事項はありません。
b. 受注実績
当社及び連結子会社は、受注生産を行っておりませんので記載すべき事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注1) セグメント間取引については相殺消去しております。
(注2) 主な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は4,054億円となり、前連結会計年度末比(以下「前期比」)64億円増加いたしました。
流動資産は、Xバンド事業に関する債権回収等により売掛金が45億円減少いたしましたが、現金及び現金同等物の増加64億円、衛星画像の仕入等に係る前渡金の増加35億円により、前期比24億円増加いたしました。
有形固定資産及び無形固定資産は、設備投資により164億円増加いたしましたが、減価償却費202億円等により、前期比38億円減少いたしました。
投資その他の資産は、Horizons-4 Satellite LLCの持分取得及び保有上場株式の時価評価等の影響で投資有価証券が141億円増加したこと等により、前期比78億円増加いたしました。
当連結会計年度末における負債合計は1,334億円となり、前期比88億円減少いたしました。
主な増加は前受収益28億円であり、主な減少はXバンド事業及びHorizons 3e事業に関する借入金の返済等による有利子負債の減少77億円、未払金の減少39億円であります。
当連結会計年度末における非支配株主持分を含めた純資産は2,720億円となり、前期比152億円増加いたしました。
親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が117億円増加した一方で、自己株式を50億円取得したこと等により、株主資本は68億円増加いたしました。また、その他有価証券評価差額金の増加72億円の影響等により、その他の包括利益累計額が80億円増加いたしました。この結果、自己資本比率は66.7%となり、前期比2.7ポイント増加いたしました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益と減価償却費の合計465億円に加え、売上債権の減少46億円及び前受収益の増加28億円がありましたが、前渡金の増加35億円、未払金の減少39億円、法人税等の支払84億円等により、424億円の収入(前期は576億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出154億円、Horizons 3e事業に関する貸付金の回収による収入38億円、Horizons-4 Satellite LLCへの出資にかかる関係会社株式の取得による支出36億円等により、154億円の支出(前期は169億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入10億円、長期借入金の返済による支出109億円、自己株式の取得による支出50億円、配当金支払による支出61億円等により、211億円の支出(前期は194億円の支出)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前期比64億円増加し、1,143億円となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(財務戦略の基本的な考え方)
当社グループは、グループミッション「Space for your Smile」を、持続可能な社会に向けた活動を進めるための「サステナビリティ方針」としても掲げ、社会的課題を解決すると共に、企業価値を向上させることを目指しております。このミッションの実現のため、健全な財務体質と資本効率の向上を両立させながら、基礎収益力の向上に向けた成長分野への投資を推進することを財務戦略の基本方針としています。
(資金需要の主な内容及び資金調達)
当社グループにおける主な資金需要は、事業活動上の必要な運転資金、宇宙事業における通信衛星設備等の調達やメディア事業における放送・配信設備の拡充等における設備投資資金、戦略的なM&A資金等です。これらの資金需要は、主に営業キャッシュ・フローにより賄っておりますが、必要に応じて社債発行や借入による資金調達を行っております。また、機動的な資金調達を可能とすべく400億円の社債発行登録枠を確保しております。
なお当社グループでは、一定の手元流動性を維持する資金計画を作成・実行するとともに、取引金融機関とコミットメントライン契約及び当座貸越契約(合計132億円)を締結して資金の流動性リスクに備えております。また、キャッシュ・マネジメント・システムによるグループ内資金の活用により、資金効率の向上に努めております。
(借入金の状況と返済方針)
当連結会計年度末における借入金残高は558億円となっておりますが、このうちXバンド事業に関する金融機関からの借入金371億円については当該事業に係る防衛省に対する債権の回収により、Horizons 3e事業に関する金融機関からの借入金172億円については当該事業に係る営業キャッシュ・フローにより返済する予定としております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって当社グループが用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 貸倒引当金
売上債権や貸付金等の貸倒損失に備えるため、過去の債権回収実績や債務者の財政状態より算出した回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。このため、将来債務者の財政状態悪化により支払能力が低下した場合、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
② 固定資産の減損
管理会計上の区分に基づいた各事業用資産グループの営業活動から生じる損益が継続してマイナス又はマイナスの見込みの場合、当該資産グループの回収可能価額を見積り、回収可能価額が帳簿価額を下回った場合、その差額を減損損失として計上しております。このため、将来事業用資産グループの収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなる場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
③ 投資の減損
所有する有価証券、投資有価証券及び出資金の投資価値が著しく下落した場合、回復する見込があると認められる場合を除き、減損処理を行っております。このため、将来の市況悪化や投資先の業績悪化により、現在の投資簿価に反映されていない損失が発生した場合や投資簿価の回収が困難となった場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
④ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、将来回収が見込まれる一時差異等に係る税金の額を計上しておりますが、その回収可能性は将来の合理的な課税所得の見積りにより判断しております。このため、業績悪化による課税所得の見積りの変更等により回収可能性の見直しが必要となる場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、当社事業の中核となる連結子会社であるスカパーJSAT㈱にサービス別の事業部門を置き、各事業部門は、取り扱うサービスについて戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社は、スカパーJSAT㈱の事業部門を基礎としたサービス別のセグメントから構成されており、「宇宙事業」及び「メディア事業」の2つを報告セグメントとしております。
「宇宙事業」は、放送事業者に衛星回線を提供するとともに、政府・公共団体や企業にデータ通信や移動体通信等の衛星通信サービスを提供する事業です。「メディア事業」は、各チャンネルを運営する放送事業者に、顧客管理業務等のプラットフォームサービスの提供を行うとともに、通信衛星や光ファイバー等の回線を利用して放送や配信を行う事業です。
2.報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は、市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注1) 調整額は以下のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△484百万円は、セグメント間取引0百万円と各報告セグメントに配分していない全社損益(全社収益と全社費用の純額)△485百万円であります。全社損益は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費、営業外損益及び税金費用であります。
(2) セグメント資産の調整額111,952百万円は、セグメント間の相殺消去△303百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産112,255百万円であります。全社資産は、主に現金及び預金、有価証券、管理部門に係る資産であります。
(3) 減価償却費の調整額330百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係る減価償却費であります。
(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額105百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係る固定資産の増加額であります。
(注2) セグメント利益は、連結損益計算書の親会社株主に帰属する当期純利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注1) 調整額は以下のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△341百万円は、セグメント間取引78百万円と各報告セグメントに配分していない全社損益(全社収益と全社費用の純額)△419百万円であります。全社損益は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費、営業外損益及び税金費用であります。
(2) セグメント資産の調整額117,321百万円は、セグメント間の相殺消去△264百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産117,586百万円であります。全社資産は、主に現金及び預金、有価証券、管理部門に係る資産であります。
(3) 減価償却費の調整額238百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係る減価償却費であります。
(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額218百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係る固定資産の増加額であります。
(注2) セグメント利益は、連結損益計算書の親会社株主に帰属する当期純利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 営業収益
本邦の外部顧客への営業収益が連結損益計算書の営業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への営業収益のうち、連結損益計算書の営業収益の10%以上を占める相手先がいないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 営業収益
(単位:百万円)
売上高は役務の提供地を基礎とし、国又は地域に分類しておりますが、本邦以外の売上が1国及び1地域で10%を超えるものがないため、海外としております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への営業収益のうち、連結損益計算書の営業収益の10%以上を占める相手先がいないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。