事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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(単一セグメント) | 7,743 | 100.0 | 904 | 100.0 | 11.7 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(日産証券グループ株式会社)、当社の親会社である株式会社NSHD、連結子会社7社、非連結子会社1社及びその他関係会社1社により構成されております。主として金融商品取引及び商品先物取引の受託及び自己売買を行う「金融商品取引業等」に係る事業を行っております。
連結子会社は金融商品取引業・商品先物取引業を主力事業とする「日産証券株式会社」、金融商品取引・商品先物取引の自己売買・ディーリング業務を行う「NSトレーディング株式会社」、法人顧客へのマージンファイナンス(貸金業)を主力事業とする「日産証券ファイナンス株式会社」、日産証券ファイナンス株式会社の子会社でファンド事業を行う「NSファンディング合同会社」及び金融商品仲介業を行う「日産証券インベストメント株式会社」並びに当社グループのシステムの運用保守等を主な事業とする「NSシステムズ株式会社」及び「岡藤商事株式会社」の7社となります。
当社は純粋持株会社として、グループ会社の経営指導及び管理を行っております。
当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。
(事業系統図)
(注)1 岡藤商事株式会社は2022年9月30日開催の臨時株主総会にて解散決議を行い、現在、清算手続を行っております。
(注)2 上記の他に親会社1社(株式会社NSHD)及びその他関係会社1社(ユニコムグループホールディングス株式会社)があります。同社は資産管理会社であります。
(注)3 上記の他に非連結子会社1社(日産管理顧問股份有限公司)があります。また、主要な連結子会社である「日産証券株式会社」では、株式・投資信託の売買、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)・取引所為替証拠金取引(くりっく365)、先物・オプション等のデリバティブ取引、商品先物取引などを個人のお客様及び国内外の法人顧客を対象にご提供するほか、貴金属販売事業として、金地金等の販売・買取や純金積立などを行っております。
主要な連結子会社である日産証券株式会社の事業系統図は以下のとおりであります。
(日産証券株式会社の事業系統図)
なお、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
また、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に掲記したとおり、当社グループの事業セグメントは、主として金融商品取引並びに商品デリバティブ取引の受託及び自己売買を行う「金融商品取引業等」の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ.経済環境
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したことに伴う個人消費やインバウンド需要の回復、企業の設備投資の増加など経済活動の正常化が進み、緩やかな回復基調を辿りました。外食や旅行などのサービス分野が景気回復を牽引しましたが、コロナ禍からのリベンジ消費が一巡したことや物価高により実質賃金はマイナスの状況が続いたことから年度末にかけて個人消費は減速基調となりました。東アジア諸国や米国を中心に訪日客は増加傾向が続き、10月にはコロナ前の水準を上回るなど、インバウンド需要は回復基調が持続しました。
金融市場では、NYダウは米国の消費者物価指数が低下傾向となったことを背景に8月初めにかけて上昇しました。8月以降は原油の上昇に伴いインフレ懸念が強まったことから10月下旬まで軟調に推移しましたが、FRBの利上げ局面が終了したとの見方が強まったことから11月以降は上昇傾向となり、その後も生成AIの普及を背景に半導体株が牽引する形で史上最高値を更新し続ける展開となりました。日経平均株価は日銀の植田総裁が金融緩和を継続する姿勢を見せたことやPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る上場企業に対して東京証券取引所が改善策の開示を求めたことなどから大きく上昇し、7月初めにはバブル崩壊後の高値を更新しました。その後、10月に下げる局面があったものの、米国株の上昇に追随して値を戻し、1月に入ると新NISAが開始されたことなどから上昇が加速し、2月には1989年12月に付けた史上最高値を約34年振りに更新しました。
商品市場では、NY金先物は堅調な米国経済指標を背景に米長期金利の上昇基調が続いたことから10月まで下落基調となりました。10月以降はイスラエルとイスラム組織ハマスとの軍事衝突により「有事の金」としての買いが入ったことやFRBの利上げ局面が終了したとの見方が強まったことから上昇し、12月には史上最高値を更新しました。その後、2月まではレンジ相場となったものの、FRBの早期利下げ観測が強まったことから3月に再び史上最高値を更新しました。NY原油先物は5月初めに70ドル割れまで下落した後、サウジアラビアとロシアの減産により上昇基調となり、9月には90ドルを突破しました。その後、OPECプラスの足並みが揃わず追加の協調減産について合意できなかったことなどから12月にかけて下落基調となりました。1月以降は中東での地政学的リスクの高まりやサウジアラビアなどの自主減産により上昇基調となりました。
ロ.財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて24,452百万円増加し、112,816百万円となりました。信用取引貸付金375百万円、のれん102百万円等の減少があったものの、差入保証金9,736百万円、現金及び預金4,837百万円、投資有価証券2,581百万円等の増加があったことによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて22,341百万円増加し、98,475百万円となりました。短期借入金980百万円、信用取引借入金473百万円等の減少があったものの、預り証拠金11,589百万円、預り金2,832百万円、預り商品2,097百万円等の増加があったことによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,111百万円増加し、14,340百万円となりました。これは主に、配当金の支払234百万円、株式交付信託による自己株式の取得197百万円の減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益553百万円の計上、新株予約権の権利行使による新株の発行201百万円、その他有価証券評価差額金1,788百万円の増加があったこと等によるものであります。
ハ.経営成績
当連結会計年度の当社グループにおける受入手数料は、上記の株式市場や商品市場の活況を受けて金融商品取引に係る受入手数料が大幅に増加し、前年同期から1,180百万円増の6,950百万円(同120.5%)となりました。
なお、トレーディング損益は、連結子会社での自己ディーリングが低迷したこともあり、631百万円の利益(同89.7%)となりました。
これらの結果、営業収益は7,743百万円(同117.2%)となり、営業収益から金融費用を控除した純営業収益は7,697百万円(同117.4%)となりました。また、販売費・一般管理費につきましては、売買高の増加等に伴い、取引関係費が前年同期から266百万円増の1,700百万円(同118.6%)となったことなどから、6,793百万円(同108.1%)となり、営業利益は904百万円(同329.1%)となりました。
また、受取配当金で84百万円を計上したこと等もあり、経常利益は1,130百万円(同310.4%)となりました。これに加えて、2023年9月に実施した本社移転に関連し、特別利益として家賃免除益88百万円、資産除去債務戻入益15百万円を計上したこと及び特別損失として本社移転費用100百万円、固定資産除却損35百万円を計上したほか、同じく特別損失として金融商品取引責任準備金繰入れ116百万円、特別退職金57百万円を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は553百万円(同214.0%)となりました。
当社グループの当連結会計年度における営業収益の状況は次のとおりであります。
A.受入手数料
(注)商品関連市場デリバティブ取引は金融商品取引法に基づく取引であるため、当期より区分変更を行い、金融商品取引に含めております。また、区分のうち、「株券」を「株式取引」、「先物・オプション」を「証券先物・オプション取引」、「受益証券」を「受益証券取引」に名称変更をしております。
B.トレーディング損益
(注)商品関連市場デリバティブ取引は金融商品取引法に基づく取引であるため、当期より区分変更を行い、金融商品取引に含めております。また、区分のうち、「株券」を「株式取引」、「債券」を「債券取引」に名称変更をしております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の獲得6,035百万円があり、投資活動による資金の使用247百万円及び財務活動による資金の使用1,209百万円があったものの、当連結会計年度末における資金は7,154百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果獲得した資金は6,035百万円(前連結会計年度は520百万円の使用)となりました。これは、税金等調整前当期純利益828百万円を計上したほか、預り証拠金の増加11,589百万円、預り金の増加2,832百万円、未払金の増加1,727百万円等の資金増加要因があった一方で、差入保証金の増加9,736百万円、顧客分別金信託の増加1,750百万円等の資金減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は247百万円(前連結会計年度は33百万円の獲得)となりました。これは、定期預金の払戻による収入1,708百万円等があった一方で、定期預金の預入による支出1,708百万円、有形固定資産の取得による支出192百万円、ソフトウエアの取得による支出70百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は1,209百万円(前連結会計年度は84百万円の使用)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入201百万円があった一方で、短期借入金の純減による支出980百万円、配当金の支払による支出234百万円、自己株式の取得による支出197百万円があったことによるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、112,816百万円となりました。資産の主な内訳は差入保証金58,947百万円で、総資産の52.3%を占めております。
(負債の部)
当連結会計年度の負債合計は、98,475百万円となりました。負債の主な内訳は預り証拠金56,298百万円で、負債合計の57.2%を占めております。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は、14,340百万円となりました。
ロ.経営成績の分析
(営業収益)
当連結会計年度における当社グループの金融商品取引の受入手数料は6,720百万円(前年同期比21.1%増)、商品関連取引の受入手数料は229百万円(同4.8%増)となり、受入手数料の合計は6,950百万円(同20.5%増)となりました。
また、トレーディング損益は631百万円の利益(同10.3%減)、金融収益は91百万円(同4.6%増)を計上しております。
これらの結果、当連結会計年度の営業収益は、7,743百万円(同17.2%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における金融費用は45百万円(同4.4%減)となり、営業収益から金融費用を控除した純営業収益は7,697百万円(同17.4%増)となりました。また、販売費・一般管理費につきましては6,793百万円(同8.1%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は904百万円(同229.1%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取配当金84百万円等を計上したことにより、286百万円(同73.4%増)となりました。
営業外費用は、訴訟和解金37百万円等を計上したことにより、60百万円(同20.6%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は1,130百万円(同210.4%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、家賃免除益88百万円等を計上したことにより、110百万円(同49.8%減)となりました。
特別損失は、金融商品取引責任準備金繰入れ116百万円等を計上したことにより、411百万円(同87.9%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は553百万円(同114.0%増)となりました。
当社グループは、より強固な経営基盤を築き上げるべく、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載いたしましたそれぞれの課題を一つ一つ着実にクリアしてまいります。
また、当社グループの経営成績に重大な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
ハ.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は、短期借入金650百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,154百万円であります。
② 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づくとともに、「金融商品取引業等に関する内閣府令」(平成19年内閣府令第52号)及び「有価証券関連業経理の統一に関する規則」(昭和49年11月14日付日本証券業協会自主規制規則)に準拠して作成しております。また、商品先物取引業固有の事項については「商品先物取引業統一経理基準」(平成23年3月2日改正日本商品先物取引協会)及び「商品先物取引業における金融商品取引法に基づく開示の内容について」(令和2年5月28日改正日本商品先物取引協会)に準拠して作成しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は会計方針の選択・適用、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成にあたって用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループの事業セグメントは、主として金融商品取引並びに商品デリバティブ取引の受託及び自己売買を行う「金融商品取引業等」の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社グループの事業セグメントは、主として金融商品取引並びに商品デリバティブ取引の受託及び自己売買を行う「金融商品取引業等」の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
【関連情報】
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 営業収益
本邦の外部顧客への営業収益が連結損益計算書の営業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客からの営業収益のうち、連結損益計算書の営業収益の10%以上を占める特定の顧客が存在しないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
当社グループの事業セグメントは、主として金融商品取引並びに商品デリバティブ取引の受託及び自己売買を行う「金融商品取引業等」の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。