事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
国内卸売 | 204,695 | 36.9 | 6,673 | 32.7 | 3.3 |
海外卸売 | 260,595 | 46.9 | 3,481 | 17.1 | 1.3 |
製紙加工 | 56,155 | 10.1 | 7,044 | 34.6 | 12.5 |
環境原材料 | 29,613 | 5.3 | 1,645 | 8.1 | 5.6 |
不動産賃貸 | 4,170 | 0.8 | 1,540 | 7.6 | 36.9 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社106社及び関連会社20社の計127社で構成されており、紙パルプ等の卸売を主な事業とし、これに関連する製造、加工等の事業並びに再資源化等の事業及び不動産賃貸事業に取り組んでおります。
当社グループのセグメントごとの事業は、次のとおりであります。なお、関係会社のセグメントとの関連は、事業系統図、及び「4 関係会社の状況」に記載しております。
事業の系統図は次のとおりであります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なもの
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況に応じ合理的な判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
① 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を見積り計上しておりますが、将来において、取引先の財務状況等が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
経営者は、貸倒引当金は十分に計上され、債権が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により債権の評価に関する見積りが変化した場合には、将来当社グループにおいて貸倒引当金を増額又は減額する可能性もあります。
② のれんの減損
当社グループにおけるのれんの残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
当社グループは、企業買収により取得した子会社の将来の超過収益力として連結貸借対照表にのれんを計上し、その効果の発現する期間(5~20年)を個別に見積り、当該期間にわたり均等償却を行っております。ただし、金額が僅少なものについては、発生年度に全額償却しております。
経営者は当連結会計年度末におけるのれんの資産性について、償却期間及び金額は適切であると判断しております。ただし、これらの前提条件には子会社の業績や事業計画等を基にした判断が含まれており、経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、将来において当初想定した子会社の収益力等が見込めなくなった場合にはのれんの減損損失が計上される可能性があります。
③ 投資有価証券の減損
当社グループは、仕入先企業、販売先企業、取引金融機関、関係会社等、業務上密接な関係にある企業の株式等を保有しており、これらの有価証券の残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
なお、当該株式の減損にあたり市場価格又は合理的に算定された価額のある有価証券については、個々の銘柄の時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、「著しく下落し、回復可能性がないもの」と判定し処理しております。個々の銘柄の時価が取得原価に比べ30%以上50%未満下落した場合も「著しく下落した」とする判定基準を設け、この場合の時価の回復可能性について過去の時価の推移に基づく一定の形式基準により判定し処理しております。また、市場価格のない株式については、個々の銘柄の1株当たり簿価純資産額が帳簿価額を50%以上下回っている場合及び保有資産に大幅な含み損がある可能性のある場合について、当該会社の資産の時価額を加味及び業績見通し等を勘案したうえで減損処理の要否を四半期ごとに判断し、決定しております。
将来において、株式市場の悪化又は投資先の業績不振により、さらなる評価損の計上が必要となる可能性があります。
経営者は、所有する有価証券の公正価値の評価は合理的であると判断しております。ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により有価証券の評価に関する見積りが変化した場合には、結果として将来当社グループにおける公正価値評価額が変動する可能性もあります。
④ 固定資産の減損
当社グループは、多くの有形固定資産及び無形固定資産を保有しており、これらの固定資産の残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
当社グループは固定資産の減損会計を適用しており、減損会計では、資産のグルーピング、減損の兆候の識別、減損損失の認識、減損損失の測定の各過程で、将来キャッシュ・フロー等の見積りを要します。
経営者は、減損の兆候及び減損損失の認識に関する判断に関する評価は合理的であると判断しております。ただし、これらの見積りには経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により固定資産の評価に関する見積りが変化した場合には、結果として将来当社グループが追加で減損損失を認識する可能性もあります。
⑤ 繰延税金資産の回収可能性
当社グループにおける繰延税金資産の残高は多額であるため、繰延税金資産の回収可能性に関する評価は会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、課税主体ごとに将来の課税所得を合理的に見積り、将来課税所得を減算できる可能性が高いものに限って繰延税金資産を認識しております。繰延税金資産の回収可能性は毎連結会計年度末日に見直し、課税所得の実現が見込めないと判断される部分について減額しております。
経営者は、繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり行っている見積りは合理的であり、繰延税金資産が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、これらの見積りによる繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存し、経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化等により回収可能性の評価に関する見積りが変化した場合には繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
(2) 財政状態の状況
① 当期の財政状態の概況
イ 資産の部 (単位:百万円、%)
ロ 負債の部 (単位:百万円、%)
ハ 純資産の部 (単位:百万円、%)
ニ セグメントごとの資産の概況 (単位:百万円、%)
② 当期の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、時価上昇により投資有価証券が増加したものの、預金や棚卸資産の減少等により、前連結会計年度末に比べて12,485百万円減の372,645百万円となりました。
総負債は、有利子負債や未払法人税等の減少等により、前連結会計年度末に比べて22,537百万円減の234,297百万円となりました。
純資産は、自己株式の取得等により自己株式が増加したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上やその他有価証券評価差額金及び為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べて10,052百万円増の138,347百万円となりました。
(3) 経営成績の状況
① 経営成績の状況の概要
イ 経営成績の状況の概要 (単位:百万円、%)
ロ 当期の経営成績の分析
当連結会計年度における当社グループの業績は、売上収益534,230百万円(前期比2.0%減)、営業利益17,403百万円(同14.1%減)、経常利益16,753百万円(同21.1%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期は当社が東京都中央区に所有する固定資産の一部譲渡に伴う固定資産売却益の計上があったこと等から、前期比59.2%減の10,357百万円となりました。
② セグメントごとの経営成績
イ 当期の経営成績のセグメント別の概況
当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
外部売上収益 (単位:百万円、%)
(注) 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
セグメント利益(経常利益) (単位:百万円、%)
ロ 当期の経営成績のセグメント別の分析
当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
「国内卸売」
紙は、デジタル化の進展など構造的要因による需要減少に加え、定期雑誌の休刊や発行部数の減少、またチラシやカタログ等の発行回数や部数の減少、判型縮小等により、販売数量は前期に比べ減少しました。
板紙は、インバウンドの回復等による人流の増加に伴い医薬品・化粧品向け等が堅調であったものの、物価上昇に伴う消費者の買い控え等により通販・加工食品向け需要が減少したことに加え、自動車及び機械関連向けの需要回復の遅れにより段ボール原紙の販売数量が減少したことから、販売数量は前期に比べ減少しました。
エレクトロニクス関連を中心とする機能材料製品については、需要の回復が見られました。
これらの結果、販売数量は減少したものの、前年度に実施した紙、板紙の価格修正により販売価格が上昇したことから、売上収益は前期比7.0%増の196,359百万円となりました。
経常利益は、運賃や倉庫料等の物流費や人件費の増加があったものの、売上収益の増加が上回り、前期比24.5%増の6,673百万円となりました。
「海外卸売」
主要拠点である米国、英国、豪州では、デジタル化の進行などによる需要の減少及び得意先の在庫調整が長引いたことにより、紙・板紙の販売数量・販売金額が減少しました。本邦からの輸出においては、紙は前年並みに推移し、板紙は当連結会計年度末に向けて回復の傾向はみられたものの、中国や東南アジアにおける景気停滞に伴う需要の減少や価格競争により、販売数量・販売金額ともに減少しました。
これらの結果、売上収益は前期比7.7%減の260,104百万円となりました。
経常利益は、売上収益の減少に加えて、人件費や金利上昇に伴う支払利息の増加等により、前期比72.3%減の3,481百万円となりました。
「製紙加工」
段ボール事業及び再生家庭紙事業ともに販売数量は減少したものの、前年度に段階的に実施した価格修正の浸透により販売価格が上昇したことから、売上収益は前期比2.3%増の50,051百万円となりました。
経常利益は、原燃料及び電力価格、副資材コストの高止まり等があったものの、売上収益の増加と生産効率向上への取り組みなどの結果により、前期比94.9%増の7,044百万円となりました。
「環境原材料」
古紙事業は、紙・板紙需要の減少に伴う古紙の発生数量減少が継続しており、国内、米国ともに販売数量は減少し、米国においては販売価格も下落したことから、売上収益は減少しました。一方、パルプの販売は、中国・韓国を中心に海外製紙メーカー向けの販売数量が増加し、また木質バイオマス発電所向け燃料の販売数量も増加しました。
これらの結果、売上収益は前期比11.7%減の23,641百万円となりました。
経常利益は、木質バイオマス発電所向け燃料販売事業及び総合リサイクル事業において増益となったものの、国内、米国の古紙事業における売上収益の減少等により、前期比13.7%減の1,645百万円となりました。
「不動産賃貸」
前期において当社が東京都中央区に所有する固定資産の一部譲渡を行ったことにより賃貸料収入が減少し、売上収益は前期比2.6%減の4,075百万円となりました。
経常利益は、売上収益が減少したものの、前期において固定資産の一部譲渡に伴う一時費用の発生があったことや不動産管理費等の減少により、前期比9.5%増の1,540百万円となりました。
③ 地域別・製品別の売上収益
イ 地域別売上収益 (単位:百万円、%)
ロ 製品及びサービス別売上収益 (単位:百万円、%)
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2024年度を初年度とした3年間の中期経営計画『OVOL中期経営計画2026』を策定しております。当中期経営計画の最終年度である2026年度の目標といたしました連結財務指標目標と当連結会計年度実績は以下のとおりです。
(注)投下資本利益率(ROIC)の算出式の分子であるNOPATについて、連結財務指標目標である経常利益をベースとした算出に変更しております。
変更後:NOPAT(税引後経常利益[利払前])÷投下資本(有利子負債+自己資本[期首・期末平均])
OVOL中期経営計画2026につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び事業上の対処すべき課題」、2025年3月期の連結業績予想につきましては、「(6) 今後の見通し」をご参照ください。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
ロ 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
ハ 受注実績
当社グループは、主として需要等を勘案した見込生産を行っているため、記載を省略しております。
ニ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、「(3) 経営成績の状況 ② セグメントごとの経営成績 イ 当期の経営成績のセグメント別の概況」に記載しております。
(4) キャッシュ・フローの状況
① キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて13,164百万円減少し、17,387百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の納付による支出等があったものの、税金等調整前当期純利益の計上や棚卸資産の減少等により、20,891百万円の収入となりました(前期は304百万円の収入)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により2,917百万円の支出となりました(前期は23,673百万円の収入)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済や自己株式の取得等により31,678百万円の支出となりました(前期は10,086百万円の支出)。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、OVOL中期経営計画2026に掲げましたように、各事業活動に必要とされる運転資金及び投融資資金の確保について、直接金融または間接金融における多様な手段の中から調達時点の市場環境等を考慮して資金調達を実施しております。また、当社グループのさらなる成長に必要な事業投資の継続と財務の健全性維持との両立を基本方針としております。
イ 資金調達手段
当社グループは、上記の資金調達の基本方針に則り、M&Aや設備投資資金ならびに運転資金といった資金使途を踏まえ、営業活動によって獲得されたキャッシュ・フローをベースに、直接金融市場においては社債及びコマーシャル・ペーパーを発行し、間接金融市場では銀行借入による長期借入金や短期借入金に加えて十分な当座貸越枠を確保しております。また、資金調達手段の多様化を図ることで、資金使途及び調達環境の情勢に応じた有利な手段を選択し、機動的な資金調達を実施しております。
当連結会計年度末時点における当社の長期及び短期の信用格付けは以下のとおりとなっており、今後も一層の格付向上を目指し、収益性の向上、財務の健全性維持に努めてまいります。
「フリー・キャッシュ・フロー」 (単位:百万円)
「有利子負債明細」 (単位:百万円)
(※1)一年内償還予定分の残高を含みます。
(※2)一年内返済予定分の残高を含みます。
ロ 資金の効率化
当社グループは、グループ内の資金効率向上を目的として、グループ各社における余剰資金の集中と配分を行うべく、グループファイナンス制度を国内及び海外の各地域にて導入しております。
ハ 財務指標目標
当社グループは、OVOL中期経営計画2026にて策定した財務指標目標に対して、基幹事業である紙・板紙の卸売事業で必要な運転資金の安定的な調達と、事業の多角化及びグループ経営の強化につなげる成長投資資金の調達余力を確保するため、営業活動の収益性向上、保有資産の効率的活用、ネットD/Eレシオや自己資本比率といった財務の健全性を示す経営指標の向上に取り組んでまいります。
「財務指標」
(注)投下資本利益率(ROIC)の算出式の分子であるNOPATについて、連結財務指標目標である経常利益をベースとした算出に変更しております。
変更後:NOPAT(税引後経常利益[利払前])÷投下資本(有利子負債+自己資本[期首・期末平均])
ニ 株主還元
当社グループは、株主の皆様に対する利益還元を経営上の重要施策のひとつとして位置づけ、長期にわたる経営基盤の安定と強化に努め、企業価値の向上を目指しております。配当の方針につきましては、安定的な配当を継続して行うことを基本方針とし、連結業績の動向も勘案することとしております。
2024年度よりスタートしたOVOL中期経営計画2026の期間におきましては、市場の期待に応える積極的な株主還元として「連結配当性向30%以上とする累進配当」を掲げて実施してまいります。
なお、当社は、「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる。」旨を定款に定めております。
(配当基準日 期末配当:毎年3月31日、中間配当:毎年9月30日)
(5) 連結の範囲
連結の範囲につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「1.連結の範囲に関する事項」及び「2.持分法の適用に関する事項」に記載しております。
(6) 今後の見通し
「国内卸売」
国内の景気は緩やかに回復基調であるものの、人口の減少や少子高齢化の進行、またデジタル化の加速といった要因により、紙の需要は今後も縮小していくものと想定しております。板紙に関しては、賃上げによる個人消費マインドの改善や、自動車及び機械関連向けの需要回復が期待されております。経費面においては、物流費や人件費等の増加を見込んでおります。
「海外卸売」
海外市場においては、需要は縮小傾向ではあるものの、主要拠点における得意先の在庫調整も一巡し、また補完的なM&Aを通じたシェア拡大や高付加価値製品の販売増加を見込んでおります。
「製紙加工」
製紙加工事業においては、原燃料費をはじめとする製造関連コストは依然として高止まりする想定ではあるものの、販売単価の上昇を見込んでおります。
「環境原材料」
古紙事業においては、紙・板紙の需要減に伴う古紙発生量の減少が見込まれております。太陽光発電事業及び総合リサイクル事業は安定した収益を見込んでおります。
「不動産賃貸」
引き続きテナントビルの高水準の稼働率を維持する見通しであり、今後も安定した収益を見込んでおります。
2025年3月期の連結業績予想については、営業利益18,000百万円(前期比3.4%増)、経常利益18,000百万円(同7.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10,000百万円(同3.4%減)としております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっている事業セグメントを集約したものであります。
当社は、経営資源の配分の決定及び業績の評価を、当社については事業の内容及び国内所在地等に基づく本部・会計単位別に、連結子会社については主として会社別に行っているため、これらを事業セグメントとして識別しております。当社の報告セグメントは、これらの事業セグメントを経済的特徴の類似性等を勘案し、事業の内容別に集約し、「国内卸売」、「海外卸売」、「製紙加工」、「環境原材料」及び「不動産賃貸」の5区分としております。
各区分に属する主な事業は、それぞれ次のとおりであります。
2 報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、経常利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部売上収益は市場実勢価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)1 セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。
2 (1) セグメント利益又は損失(△)の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社部門の損益 △1,765百万円が含まれております。全社部門の損益は、主に各報告セグメントに帰属しない一般管理費、営業外収益、営業外費用の純額であります。
(2) セグメント資産の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社部門の資産67,166百万円が含まれております。全社部門の資産は、主に各報告セグメントに帰属しない当社での余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)等であります。
(3) 支払利息の調整額は、主に全社部門の支払利息と各報告セグメントの全社部門への支払利息との差額であります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)1 セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。
2 (1) セグメント利益又は損失(△)の調整額には、セグメント間取引消去△2,473百万円、各報告セグメントに配分していない全社部門の損益△1,156百万円が含まれております。全社部門の損益は、主に各報告セグメントに帰属しない一般管理費、営業外収益、営業外費用の純額であります。
(2) セグメント資産の調整額には、セグメント間取引消去△30,974百万円、各報告セグメントに配分していない全社部門の資産53,882百万円が含まれております。全社部門の資産は、主に各報告セグメントに帰属しない当社での余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)等であります。
(3) 支払利息の調整額は、主に全社部門の支払利息と各報告セグメントの全社部門への支払利息との差額であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
2 地域ごとの情報
(1) 売上収益
(注)1 売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2 北米のうち、米国は94,966百万円であります。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
2 地域ごとの情報
(1) 売上収益
(注)1 売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2 北米のうち、米国は71,445百万円であります。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1 のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度について
は、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直し反映後のものを記載しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。