人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数70名(単体) 4,598名(連結)
-
平均年齢45.6歳(単体)
-
平均勤続年数18.2年(単体)
-
平均年収9,522,000円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社における従業員数
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、社外への出向者を除き、社外から受け入れた出向者を含んでおります。
2.従業員数は、嘱託及び臨時従業員1,400人を含んでおりません。
なお、執行役員(子銀行の執行役員を含む。)32名を含んでおります。
3.臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員(1日平均8時間換算)を外書きで記載しております。
(2) 当社の従業員数
2024年3月31日現在
(注) 1.当社従業員は主に株式会社肥後銀行及び株式会社鹿児島銀行からの出向者等であります。なお、従業員数には、各子銀行からの兼務出向者は含んでおりません。
2.当社の従業員は、すべて全社(共通)のセグメントに属しております。
3.臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員を外書きで記載しております。なお、臨時従業員数は、銀行業の所定労働時間に換算し算出しております。
4.平均勤続年数は、出向元での勤続年数を通算しております。
5.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況
当社には労働組合はありません。また、当社グループには肥後銀行従業員組合(組合員数1,631人)、鹿児島銀行従業員組合(組合員数1,755人)が組織されております。労使間においては特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
3.呼称にかかわらず所謂課長級以上の労働組合の非組合員を管理職として算出しており、株式会社肥後銀行は2027年3月末までに20%以上、株式会社鹿児島銀行は2026年3月末までに5.5%以上を目標にしております。なお、( )内は、支店長代理以上の役席者及び管理職における女性労働者の割合を記載しております。
4.当社グループ内では、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差が主な要因であります。正規雇用労働者の給与は、職能給(資格給)と職務給(役割給)で構成されており、同等の職務レベルであれば男女間で賃金格差が生じることはありません。男女間の賃金差は、相対的に賃金の高い役職者以上において男性の割合が高いことによって生じていると考えられることから、差異解消に向けた取組みを一層促進してまいります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
サステナビリティ全般
当社グループは、2019年2月に「サステナビリティ宣言」を策定し、肥後銀行と鹿児島銀行において「サステナビリティ全体構想」を策定の上、グループ全体の意思統一を図るとともに、持続可能な地域社会の実現に向けて主体的に取り組んでおります。
「サステナビリティ宣言」
「サステナビリティ関連規程体系」
「サステナビリティ優先課題」
第4次グループ中期経営計画策定にあたり、「サステナビリティ・マテリアリティ」の見直しを行い、中長期的にお客様・地域・当社グループに最も影響を与える社会課題6項目を抽出いたしました。併せて、社内理解を深めるため、「サステナビリティ優先課題」に呼称を変更いたしました。
〔サステナビリティ優先課題の特定のプロセス〕
<Step1:優先課題候補の抽出>
<Step2:優先課題の特定>
<Step3:優先課題の決定>
(1)「ガバナンス」
当社グループは、持続可能な地域社会と自社の価値創造の実現に向けて、SDGsに関わる取り組みの管理・推進体制を強化しております。
管理面において、サステナビリティ推進委員会を設置し、SDGsに関わる取り組みの進捗状況の報告を3か月毎に行っております。サステナビリティ推進委員会は、委員長を代表取締役社長、副委員長を経営企画部担当役員とし、委員は代表取締役、常務以上の執行役員、全部長で構成され、監査部長ならびに監査等委員のオブザーバー出席の下、報告ならびに議論を行っております。また、SDGsに関わる新たな施策等については、グループ経営執行会議にて十分協議・審議した上で決定しております。サステナビリティ推進委員会における報告事項とグループ経営執行会議における審議事項は、定期的に取締役会へ報告・決議し、取締役会からの監督を受けております。推進面において、当社にサステナビリティ統括室、肥後銀行と鹿児島銀行にサステナビリティ推進室を設置し、グループ各社は緊密に連携し、全社横断的なSDGsの浸透と推進を行っております。
(2)「戦略」
①気候変動に関する事項
当社グループは、気候変動を含む環境課題を経営の重要課題として捉えており、2019年6月にTCFD提言への賛同を表明し、ホームページや統合報告書にて透明性のある開示に努めております。また、SDGsと事業の整合性を高めるために、2020年9月よりUNEP FI(国連環境計画・金融イニシアティブ)が提唱するPRB(責任銀行原則)に署名し、サステナブルファイナンスの推進に努めております。
A.リスクと機会
当社グループは、気候変動に起因するリスクが、事業運営、戦略、財務計画に影響を与えることを認識しております。シナリオ分析などを活用した気候関連のリスク管理に取り組むと同時に、脱炭素社会の実現に向け、お客様の温室効果ガス排出量削減やエネルギー効率向上に向けた投融資(サステナブルファイナンス)を事業機会と捉え、環境負荷軽減を目的とした金融面での取り組みを積極的に展開してまいります。
B.移行計画の策定
地域の脱炭素社会の実現に関して重要な役割を担う地域価値共創グループとして、Scope1・2における2030年度までのカーボンニュートラル(算定範囲:当社及び当社100%出資子会社)の達成を目指しております。
また、グループ内の取り組み・施策に加え、地域・お客様の脱炭素支援に向けた移行戦略の策定を行いました。
2023年度は環境省のポートフォリオ・カーボン分析支援事業に採択され、投融資先のCO2排出量の総量の分析・把握を行い、高排出セクターである畜産セクターを想定した移行戦略の検討を行いました。
なお、投融資先のCO2排出量の算定にあたっては、2022年5月に加盟した国際イニシアティブ「Partnership for Carbon Accounting Financials(PCAF)」の基準に則り、引き続き開示の充実に取り組んでまいります。
肥後銀行においては、2024年1月に100%出資の再生可能エネルギー事業子会社として株式会社KSエナジーを設立しました。また、CO2排出量算定システム「Zero-Carbon-System(通称:炭削くん」)」を開発し、サービスの提供を開始しております。
また、鹿児島銀行では、2024年4月に産学官金の連携による「鹿児島県畜産業におけるGX推進及び産業振興に向けた連携協定」を締結し、牛から排出される温室効果ガスの削減及び生産コストの低減・生産性向上に向けた取り組みを進めております。
脱炭素をはじめとする環境課題に対してグループ全体での知見を深め、今後も地域ならびにお客様のCO2排出量の可視化と削減に向けた取り組みを進めてまいります。
C.シナリオ分析
事業における気候変動の影響を具体的に把握するため、肥後銀行、鹿児島銀行において2050年までのシナリオ分析を実施し、グループ全体でシナリオ分析の高度化、精緻化を行いました。
気候関連リスクとして、「物理的リスク」と「移行リスク」を認識し、「物理的リスク」では水災など異常気象に伴う資産の毀損による信用コストの増大、「移行リスク」では気候変動に伴う規制強化や消費嗜好の変化などにより影響を受けるお客様に対する信用コストの増大を想定しております。
<物理的リスク>
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の8.5シナリオ(4℃シナリオ)を前提とし、気候変動に起因する自然災害の大半を占め、九州で特に発生確率の高い水災による信用コストへの影響を試算しました。
水災などによる肥後銀行と鹿児島銀行が設定している担保不動産の損傷に起因する価値毀損の推計結果(直接影響)及び建物の損傷に起因するお客様の事業停滞日数の推計結果(間接影響)から、2050年までの信用コストの増加額は最大で66億円程度という結果になりました。
※1 国土交通省が公表するハザードマップ及び「治水経済調査マニュアル」を使用し、資産ごとの浸水深及び浸水深に応じた被害額を算定しております。
※2 IPCCによるRCP8.5シナリオ等を参照しています。
<移行リスク>
TCFD提言にて定義されるエネルギーセクターにおいて、移行リスクの定量化を実施いたしました。選定したセクターにおける当社グループの融資先について、炭素税やエネルギー価格及び製品構成の変化による融資先の営業費用への影響、および需要の増減に伴う売上への影響から、信用コストの増加額を試算しました。2050年までの信用コストの増加額は単年度最大で146億円程度という結果となりました。今後は、分析対象の拡大を通じて移行リスクの精緻化を図ってまいります。
※IEA(国際エネルギー機関)による2050年ネットゼロ排出シナリオ(NZE2050)を参照しております。
ただし、NZE2050シナリオにはない日本のシナリオデータについては、必要に応じて表明宣言シナリオ(APS)等により補完しております。
D.炭素関連資産
当社グループの貸出金に占める炭素関連セクターの割合は以下のとおりです。
※TCFD提言及び日本標準産業分類並びに肥後銀行・鹿児島銀行の業種コード等を用いて分類
[エネルギー]石油及びガス、石炭、電力ユーティリティ
(再生可能エネルギー発電者、独立系発電事業者、水道事業者を除く)
[運輸]航空貨物、旅客空輸、海上輸送、鉄道輸送、トラックサービス、自動車及び部品
[素材・建築物]金属・鉱業、化学、建設資材、資本財、不動産管理・開発
[農業・食料・林産物]飲料、農業、加工食品・加工肉、製紙・林業製品
E.物理的リスク・移行リスクを踏まえた当社グループの主なリスクと機会
短期(3年以内)、中期(3~10年)、長期(10年以上)の時間軸で気候変動に伴うリスクと機会の分析を行っております。
②生物多様性に関する事項
当社グループは、2022年9月に「TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)フォーラム」に参画し、2024年1月にTNFD提言の早期採用企業へ登録いたしました。また、2024年4月に、グループにおける自然資本・生物多様性への取り組み推進のため「生物多様性保全方針」を制定いたしました。また、生物多様性を身近に感じる機会の提供として、グループ共通スマートフォンアプリ「Hugmeg(ハグメグ)」において、株式会社バイオームが提供するいきものコレクションアプリ「Biome」との連携企画『南九州いきものクエスト』を2024年4月から7月に実施しています。
当社グループの事業活動と自然資本の関係を依存と影響という観点で整理するため、ENCOREツールを用い、11セクターの分析を行いました。分析の結果、生態系サービスへの依存関係においては「地下水」「地表水」「水質」「洪水・暴風抑制」への依存が、自然資本への影響関係においては、「GHG排出量」「水質汚染物質」「水の利用」への影響が大きいことがわかりました。今後は、TNFD提言で推奨されているLEAPアプローチを用い分析を進めてまいります。
<ENCORE分析の実施>
現在、熊本県においては、ビジネスにおける土地利用の転換の加速や水需要の増大により、地下水涵養量の減少が懸念されています。そのような中、肥後銀行では、ウォーターポジティブ実現のための科学に基づくシナリオの見える化とネイチャーファイナンスのメカニズム開発に関する有識者の勉強会に参加しております。
また、生物多様性に関しては、JBIBや30by30アライアンスなど各種イニシアティブへ参画し、業種の垣根を越えた情報交換に努めております。今後も、長年取り組んでいる水資源涵養事業などの環境保全活動等を通じた地域貢献を継続するとともに、事業活動を通じた自然資本・生物多様性への依存と影響、リスクと機会を認識し、施策の検討と透明性のある開示に努めてまいります。
③人的資本に関する事項
<人材育成方針>
(主な取組み)
・地域総合金融事業の深化に向けた人材育成
役職・業務分野に応じ金融業務能力の向上を図るため「年次・役職別研修」をはじめ、金融コンサルティング、事業再生支援、市場運用等の「業務別研修」を行い、金融機能の徹底した深化・強化に向けて人材の育成に取り組んでおります。
・地域価値共創事業の拡充のための人材育成
地域とともに成長し、活力あふれる地域社会の実現に向け、グループ一体で地域価値共創分野における人材の育成に取り組んでおります。
・デジタル社会に向けたDX推進を担う人材の育成
デジタル社会への環境変化に対応した資質・能力を育み、地域のデジタル化・高付加価値化をけん引する人材の育成に取り組んでおります。
・KFGビジネスモデル確立に向けた人材育成
事業展開が加速し、変化への対応が求められる中で、多様な価値観を持つ人材をまとめるリーダーや、次世代の当社収益基盤となる事業のリスク管理を担える人材の計画的育成に取り組んでおります。
・第四次グループ中期経営計画においては、上記人材育成方針の下、「未来のKFGグループを支える人材ポートフォリオの構築」をテーマに、各種施策を実施してまいります。
<社内環境整備方針>
(主な取組み)
・多様性の尊重とはたらきがいの向上
多様化する個人の価値観やライフスタイルの変化に対応するため、ライフイベントに応じた働き方の選択肢や家庭と仕事の両立支援を拡充することで、従業員一人ひとりが主体的にキャリアパスを描くことができる環境を提供してまいります。
・多様な学習と挑戦機会の提供
従業員一人ひとりの自律的成長を支援するため、時間や場所にとらわれない多様な学習機会を積極的に提供するとともに、従業員自らが手を挙げて、多様なフィールドにチャレンジする機会を提供し、新しいことへの挑戦や成長意欲を支援する体制を整備してまいります。
・こころと体の健康増進支援
従業員がいきいきとやりがいをもって働き、お客様の信頼と期待に応え、地域とともに成長し、活力あふれる地域社会の実現に貢献できるよう、従業員一人ひとりのこころと体の健康増進に取組み、健康経営を実践してまいります。
肥後銀行及び鹿児島銀行は、ともに頭取を「健康経営責任者」として、健康保険組合等とも連携し、課題解決に向けた「健康経営戦略マップ」を策定して、健康経営推進に取り組んでおります。
※2023年度は、肥後銀行、鹿児島銀行ともに経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」に認定され、肥後銀行はホワイト500として認定されております。
・第四次グループ中期経営計画においては、上記社内環境整備方針の下、「多様な人材が活躍する働きやすい職場環境の構築」をテーマに各種施策を実施してまいります。
(3)「リスク管理」
当社グループは、気候変動や人権をはじめとするサステナビリティに関連するリスクを認識しております。
認識したリスクについては、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ推進委員会にて報告の上、必要に応じて、グループ経営執行会議、取締役会で協議することで管理しております。
①気候変動に関するリスク
当社グループはシナリオ分析の結果を踏まえ、気候変動リスクは当社グループの財務に影響を与える可能性があることを認識しており、以下のような取り組みを行っております。
・リスク資本配賦について
気候変動リスクを「外的要因に関するリスク」の一つとして捉え、2023年度より信用リスク算定時のストレスシナリオに物理的リスクを追加しております。想定シナリオ発生時の物理的リスクにおける資本の十分性を確認しております。
・投融資について
投融資に際しては、石炭火力発電・森林伐採事業など気候変動に負の影響を与える可能性が高い事業については「サステナブル投融資方針」において原則取り組まない方針を掲げております。融資等の審査においても、第一線の営業店及び融資審査を行う融資関連部がチェックを行い、気候変動への影響を加味した融資判断を行っております。今後、グループ横断的にシナリオ分析を深化し、気候変動リスクの定量化及びリスク管理の高度化に向けて取り組んでまいります。また、投融資におけるエネルギー等炭素関連事業をはじめとしたセクター別の対応方針を協議してまいります。
②人権に関するリスク
当社グループでは、2022年に人権方針を制定し、グループ各社の役職員やお客様、サプライヤーの皆様に対する人権を尊重するとともに、人権に配慮した事業活動を行うことを公表しています。2023年度は、人権方針に基づき人権デューディリジェンスを実施し、グループ内における人権への負の影響の特定・評価を行いました。グループ内の人権侵害に対する発生状況を確認し、整備を要する規程等を洗い出しました。調査結果を受け、テクノロジー・AIに関する人権問題やサプライチェーン上の人権問題に対応する規程等を整備しております。特に、サプライチェーン上の人権に対する対応として「調達ガイドライン」を制定し、サプライヤーの皆様に対する期待事項を公表いたしました。今後はサプライヤーの皆様へのアンケート実施など、サプライヤーの皆様と協働した取り組みを進めてまいります。また、社内においては「ビジネスと人権」をテーマに勉強会を実施し、人権に関する意識醸成を図っております。今後も継続的に人権デューディリジェンスを行い、改善に向けた取り組みを進めてまいります。
(4)「指標及び目標」
①気候変動に関する指標と目標
<ESG投融資>
<コンサルティング>
<CO2排出量>
※算定範囲:当社及び当社の100%出資子会社
※算定範囲:当社、肥後銀行、鹿児島銀行
目標対象:Scope1、Scope2、Scope3のカテゴリー1(一部除く)、3、4、5、12
※Scope3:カテゴリー1(一部除く)、3、4、5、12
2023年度は、2019年度比△10%の削減目標に対し、実績△15.0%と目標を達成いたしました。
<削減に向けた具体的な取り組み>
・定時退行とテレワーク推進
・空調設定温度の運用徹底
・ペーパレスに向けた取り組み(WEB通帳の推進やタブレットの活用等)
・経費管理の徹底
※算定範囲:当社、肥後銀行、鹿児島銀行
※CO2排出量の計算はGHGプロトコルに準拠し、環境省「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基準ガイドライン」「排出原単位データベースVer.3.3」「電気事業者別排出係数」を使用しております。
※Scope3のカテゴリー8、9、10、11、13、14は、CO2排出量はゼロとなっております。
(カテゴリー15 TCFD18分類別内訳)
※カテゴリー15について
・算出範囲:「国内の上場株式及び社債」「全事業性融資先」
・算出方法:PCAF提唱の計測手法を使用の上算出
「国内の上場株式及び社債」
2024年3月末時点における当社グループの投資残高及び算出時点における投資先の直近期の開示データ(連結ベースのCO2排出量・財務情報)を使用。当社グループの投資額(時価ベース)に対する算出割合は78.0%、PCAF定義によるデータ品質はスコア2相当
「事業性融資先」
融資先が属するセクター平均値の「売上高あたりの排出量」(炭素強度)に売上高を乗じて排出量をトップダウン分析で算出。PCAF定義によるデータ品質はスコア4相当
今後は、融資先に対するCO2排出量計測支援等によりボトムアップ分析による算定を進め、精緻化に取り組んでまいります。なお、算出範囲の拡大や算出手法の変更等により、CO2排出量が増減する可能性があります。
②人材育成に関する指標と目標
・人材育成方針に関する事項
<専門人材プール充足率>
第四次グループ中期経営計画の策定にあたり、2030年の『地域価値共創グループ実現』(ありたい姿)からバックキャストして、「未来を創る地域価値提供の取り組み加速」、「地域経済の成長に向けたコア事業の強化」を担う2026年の専門人材ポートフォリオ(To be)を策定しました。法人コンサルティング、個人コンサルティング、IT・DX、マーケット、コーポレートの分野における専門人材プールの充足を目指し、人材育成と採用活動を実施してまいります。
<資格取得奨励金制度交付>
当社グループの事業領域が拡大するなか、従業員の多様で高度な知識習得を通じたサービス品質向上が重要であることから、自己啓発に取組む従業員に対するインセンティブとして、資格取得奨励金制度を導入しております。
<キャリアチャレンジ>
キャリア形成に関し自ら手を挙げ、チャレンジできる機会として、銀行内・グループ内の部署での勤務に加え、グループ外への研修出向について公募する制度を実施しております。
・社内環境整備方針に関する事項
<エンゲージメントスコア>
2021年度より当社グループの従業員約5,500名を対象に株式会社アトラエの提供する「Wevox」を用いてエンゲージメント調査を実施しております。
<若年層離職率>
エンゲージメント調査結果にもとづき、スコア良好店における取組み事例を月1回の頻度でグループ全体へ情報発信し、スコア低位店に対しては臨店支援を行い、個別にエンゲージメント向上策を策定するなどの改善施策を実施しております。入社5年目までの若年層に対しては別途エンゲージメント調査を実施し、のべ282名に対し個別フォローを行うなど離職防止に取組んでおります。
※2019~2023年入行者数に占める2019~2023年入行者の累計退職者数の割合を記載しております。
<副業実施者数>
従業員が様々な経験に挑戦できる機会を設けることで、職場内だけでは得られない成長を実現するとともに、多様な価値観をもたらし、新たなイノベーションの創出や地域貢献につなげることを目的に「副業制度」を導入しております。現在、約40名が自らのスキルを活用し、スポーツイベント企画など様々な副業を実施しております。
<女性管理職比率>
更なる女性の活躍を支援し、すべての女性が意欲を持ち、キャリアの継続と能力の発揮を可能とする職場環境の実現に取組んでおります。
※算定対象:当社及び当社の直接子会社(肥後銀行、鹿児島銀行、九州FG証券、九州デジタルソリューションズ、九州会計サービス、九州みらいCreation)
<男性育児休業取得率>
男性の家事・育児への参画を通じて、仕事と家庭を両立する同僚を理解し支え合って働く組織風土の醸成を図るため、男性従業員の育児休業取得率100%を継続しています。
また、2022年10月の育児・介護休業法改正の趣旨に鑑み、2022年4月より「出生時育児休業」(産後パパ育休)を開始し、育児休業(出生時育児休業を含む)について5営業日以上の取得を原則とし、男性がより一層積極的に育児に参画できるような環境整備に努めております。
なお、法令にもとづく男性育児休業取得率の実績については「第1 企業の情報 5 従業員の状況 (4)役職者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。
<働き方改革に関する取組み>
生産性向上に向けた時差勤務制度や健康維持のための勤務間インターバルなど様々な制度を導入しております。
また、働き方改革のみならず災害や緊急事態に備えたBCP(事業継続計画)の観点からもテレワークの体制を整備し、新型コロナウイルス感染症対応における勤務体制移行時には大きな効果を発揮しました。
さらに、当社、鹿児島銀行、九州デジタルソリューションズは性別に関係なく柔軟な発想力や創造力を発揮しやすい企業風土などを目指してビジネス・オフィスカジュアルを導入しております(肥後銀行は本部にて一部導入)。
働き方改革に加え、脱炭素社会実現に向けた取組みとして、事業所内等の照明を週2回終業時間に消灯する「ライトダウン運動」を2022年度より実施しております。今後も業務効率化・生産性向上による更なる働き方改革を進め、ワークインライフの実現を目指してまいります。
<ファイナンシャル・ウェルネス>
従業員の資産形成支援を目的として、従業員持株会制度、選択型DC、財形貯蓄制度を導入しております。2022年3月に肥後銀行従業員持株会と鹿児島銀行従業員持株会を九州フィナンシャルグループ従業員持株会へ統合し、加入対象を当社グループ全従業員に拡大しました。会員の拠出金に対して10%の奨励金を付与しております。その他、従業員の生活資金や住宅資金等について貸付を行う行友会(肥後銀行)・互助会(鹿児島銀行)貸付制度も整えております。
<賃上げ>
物価上昇など社会状況への対応ならびに従業員のエンゲージメント向上、優秀な人材の確保を目的に、当社グループは5%以上の賃上げ方針(2024年度)を決定し、各社へ要請しております。なお、各社の予定賃上げ率は以下のとおりです。※定期昇給分を含んで記載しております。
<初任給引き上げ>
肥後銀行、鹿児島銀行及び当社は採用力の強化を目的に、3年連続で初任給の引き上げを実施いたします。
※大卒で転居をともなうエリアフリー総合職の場合