2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    979名(単体) 1,229名(連結)
  • 平均年齢
    44.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    21.1年(単体)
  • 平均年収
    6,027,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社における状況

2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

鉄道車両関連事業

1,174

不動産賃貸事業

全社(共通)

55

合計

1,229

 

(注) 従業員数は、就業人員数であります。

 

(2) 提出会社における状況

2024年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

979

44.9

21.1

6,027

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

鉄道車両関連事業

924

不動産賃貸事業

全社(共通)

55

合計

979

 

(注) 1 従業員数は、就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であります。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

2024年3月31日現在の近畿車輛労働組合人員は748名(出向者を含む)であり、日本労働組合総連合会(連合)に加盟しております。

組合との間には特記すべき事項はありません。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用労働者

パート・

有期労働者

2.1

42.9

77.2

81.5

107.0

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 考え方

当社は鉄道車両など環境に優しい製品の開発・製造に取り組んでおり、事業活動において環境保全を推進しております。改めて取り組んできた事業活動の意義を明確にし、地球を構成する一員としての社会的責任を果たすべく、下記のとおり「サステナビリティ」理念と活動方針を制定しております。

 

当社のサステナビリティ理念と活動方針は以下のとおりです。

 

「サステナビリティ」理念

近畿車輛株式会社は、地球市民の一員として「技術力、創造力で社会に貢献すること」、「環境保全に取り組むこと」、「社員が働きやすく誇りの持てる企業であり続けること」を理念とし、それに基づく事業活動を通じて企業価値を向上させ、将来にわたり持続的な社会の発展に貢献します。

 

「サステナビリティ」活動方針

○ 技術力と創造力を発揮し、環境にやさしい製品の開発・製造を通じて、安全・安心・快適な社会づくりに貢献する。

○ エネルギーと資源の効率的な利用と廃棄物の削減を推進し、環境保全に努める。

○ 人権や多様性を尊重し、社員が働きやすく誇りの持てる職場環境を整備する。

○ 理念の実現に向けて具体的な目標と計画を定め、PDCAサイクルに沿って継続的に活動する。

 

これら項目に基づき、幹事部門が中心となって活動を推進しています。上記の活動方針に対応する各活動の具体的方針は以下の表のとおりです。

 

サステナビリティ活動方針に対応する方針の各論

主テーマ

方針各論

[製品]

技術力と創造力を発揮し、環境にやさしい製品の開発・製造を通じて、安全・安心・快適な社会づくりに貢献する。

 

技術力・創造力の発揮

 

環境にやさしい車両

 

安心・安全な車両

 

快適な車両

[環境負荷]

エネルギーと資源の効率的な利用と廃棄物の削減を推進し、環境保全に努める。

 

エネルギーと資源の効率的な利用

 

廃棄物の削減

 

環境保全

[人財]

人権や多様性を尊重し、社員が働きやすく誇りの持てる職場環境を整備する。

 

多様性の尊重

 

社員が働きやすく誇りの持てる職場

 

 

 

(2) ガバナンス

当社グループは全社規定「サステナビリティ委員会規則」を設け、この規則に基づいてサステナビリティに対する活動を推進しています。

 

社内のサステナビリティ委員会体制として、代表取締役社長が委員長を、経営管理室担任役員が副委員長を務めることを定め、経営会議メンバーがサステナビリティ委員として任にあたる構成としています。事務局はサステナビリティ委員会を実務面で補佐する役割を担当する目的で経営管理室に置き、経営管理室長がサステナビリティ事務局長の任にあたります。

 

サステナビリティ委員会 組織表

 


 

この委員会の目的として、「事業活動を通じて「経済、社会、環境を調和させ、持続可能な社会を築き、維持する」ことで社会に貢献するため、サステナビリティへの取組みを推進すること」を定めており、以下の事項に対して担当する幹事部門/実施部門と連携して全社横断的に活動を推進しています。

1 サステナビリティに関する方針、目標、計画の策定

2 第1項を実践(推進)するための体制の構築・整備

3 各種施策の進捗管理(モニタリング)

4 その他委員長が審議する必要があると判断した事項

 

サステナビリティ委員長である代表取締役社長は、サステナビリティに関わる各部門からの報告に基づき、サステナビリティ委員の審議や検討を踏まえて意思決定を行うこととしています。

 

サステナビリティ委員会は、委員長の命により事務局長が招集することとしており、半期ごとに2回/年の頻度で開催し、サステナビリティ活動方針に基づく各担当部門からの報告内容(技術、気候変動、人的資本への取組み実績報告)および、企業活動で消費したエネルギー・資源の推移などを報告しています。報告内容にリスクや機会が存在する場合には然るべき対応を行い、合わせてこの委員会の活動内容は、サステナビリティ委員として経営会議メンバーが共有していることから同時に経営会議への報告も兼ねることになり、全社を通じた速やかな情報共有と迅速な意思決定に資するものです。

 

 

(3) 戦略

当社は、リソースの有効活用とパフォーマンスの最大化をはかることを目的として、性別や国籍等の属性に依ることなく、優秀な人材を積極的に採用、また管理職へ登用する方針を掲げ、実施してまいりました。すべての社員に平等な評価及び登用の機会を設けているため、属性ごとの数値目標は掲げておりません。すべての社員がやりがいと誇りを持って働ける環境を提供できるよう、人事施策、社員教育、職場環境の整備等の支援をしていきます。

実績として、社員の社会参加を促進し、より働きがいが持てるように時間休暇制度の制定なども実施しました。2023年度には、長期入院ののち車イスを必要とすることとなった社員が職場復帰するにあたって、ソフト面では復職プログラムを策定すると同時に、ハード面でも車いすに対応した構内動線のフラット化や自動ドアの増設、トイレの車イス対応改修工事などの設備改善を行いました。

男性社員の育児休暇について、実際に「産後パパ育休」を取得した社員への産業医によるインタビュー記事を社内報に掲載するなど広報を行い、制度を整備するのみならず周囲の理解や援助により「産後パパ育休」を取得しやすい環境づくりに努めてまいります。

今後も多様性のある人材の確保と育成を通して、社業の発展に取り組んでまいります。

 

(4) リスク管理

当社は、サステナビリティに関わるリスクに対応するため、活動についての重点実施項目及びそれらに関する対応についての基本方針を「製品」「環境負荷」「人財」に分けて整理し、2022年7月に取り組むべき課題としてまとめました。各課題に対する取り組み方針は担当部門ごとに具体化され、成果は定期的にサステナビリティ委員会で報告することとしており、当社グループをとりまく環境および社会問題に対して、当社グループの企業活動がサステナビリティに寄与しつつ持続的発展を遂げる様に意思決定しています。また、この内容は経営会議メンバーで共有し、全社で統合したリスク管理を行うこととしております。

また、当社グループに関わる機会とリスクの両面で検討が必要となる項目であります、当社グループの経営戦略や投資(設備、研究開発、IT関係)など経営上の重要事項に関して「経営会議」「戦略会議」で都度、審議しています。

事業に関わるリスクの内容については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(5) 指標及び目標

当社が企業活動を通じて社会に受け入れられ、持続的に発展が続けられるよう、それぞれの部門で目標を立てて取り組みを実施しています。

 

① 環境問題に対する意識浸透

各種エネルギーの使用量や産業廃棄物、リサイクル量など、当社の環境負荷が全社員に周知できるよう

「SDGs私たちの成績表」として毎月一回(12回/年間)の頻度で社内イントラネットに継続的に掲出をしているほか、職場内のデジタルサイネージや紙資料を掲示板に掲出するなどの手段で、社員へのサステナビリティ活動への意識浸透を図っています。

 

デジタルサイネージに掲出されたSDGs情報

 


 

② GHG(温室効果ガス)削減に向けた取組み

上記①で収集した各種エネルギーの使用量などに基づき換算された、温室効果ガス(当社においては二酸化炭素)の排出量をデータ化し、排出量削減に向けた取組みを進めています。

算出された総排出量を工場で発生した作業工数で除した原単位を指標として、2030年度は2013年度比で46%を減少させる目標に向けた対策を進めています。

 

CO2換算排出量と原単位の推移


③ 社員の健康増進に向けた取組み

当社グループは、人的資本が活かされるためには従業員一人ひとりが心身ともに健康であることが大切だと考え、従業員の健康管理に取り組んでいます。

当社グループは、総務部に安全衛生の専任組織を設置し、全社組織を対象として健康管理を推進しています。産業保健スタッフ(産業医、看護師)が連携して従業員への面談などを実施し、身体、精神の両面から不調者の早期発見に努め、健康保険組合と連携して保健指導などを行っています。

また、従業員一人ひとりの心身の健康を保つための知識として、「安全衛生啓発活動通信」を発行し社内イントラネットに記事を掲載して情報発信を行うとともに、熱中症の防止や腰痛を未然に防ぐ取組みなど、時宜に応じた記事により従業員の健康や安全を守る取り組みを進めています。以下に直近3年間の健康増進に向けた取組みの実績を記します。

 

 

2021年

2022年

2023年

2024年目標

定期健診受診率

100.0

100.0

100.0

100.0

喫煙率

20.4

19.7

21.2

20.0

健診における有所見率

45.7

47.6

47.8

45.0

高ストレス者比率

6.8

7.1

7.0

7.0未満

安全体感教育 新入社員

22

21(実施済)

社内普通救命講習

88

90

 

 

2024年3月には、経済産業省及び日本健康会議が主催する「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」に認定されました。