2023年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

保育事業 介護事業 生活関連支援事業 その他
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
保育事業 11,427 78.5 694 100.9 6.1
介護事業 711 4.9 49 7.1 6.9
生活関連支援事業 2,186 15.0 -56 -8.1 -2.6
その他 231 1.6 1 0.1 0.4

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは、純粋持株会社である当社、連結子会社の株式会社テノ.コーポレーション、連結子会社のオフィス・パレット株式会社、連結子会社の株式会社フォルテ、連結子会社の株式会社ホームメイドクッキング、連結子会社のセーフティージャパン・リスクマネジメント株式会社により構成されております。

 株式会社テノ.コーポレーションが保育事業における認可保育所の運営、受託保育所の運営、認可外保育所の運営、小規模認可保育所(事業所内保育事業)の運営のほか、その他の幼稚園や保育所に対する保育人材の派遣、ベビーシッターサービスの提供、ハウスサービスの提供、テノスクール(tenoSCHOOL)の運営、結婚相談所事業「テノマリ」の運営、プラットフォームサイト「保活アシスト」の運営等、オフィス・パレット株式会社が保育事業における認可保育所の運営、その他のベビーシッターサービスの提供、株式会社テノ.コーポレーションと株式会社フォルテが介護事業における介護施設(デイサービス)の運営、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の運営、株式会社ホームメイドクッキングが生活関連支援事業における手づくり総合教室「ホームメイドクッキング」の運営、セーフティージャパン・リスクマネジメント株式会社が生活関連支援事業における少額短期保険業を行っております。

 当社グループは、「もっと愛情を・・・もっと安心を・・・「手の」ぬくもりまでも伝えたい」という熱い想いを社名である「テノ.」に込めております。

 当社グループは、以下を経営理念として、事業展開を行っております。

 「私たちは、女性のライフステージを応援します。」

 「私たちは、相手の立場に立って考えます。」

 「私たちは、コンプライアンスを推進します。」

 「私たちは、事業を通して社会貢献致します。」

 当社グループは、“女性”が育児をしても、家事をしても、介護をしてもなお、働き続けるためには、「いったい何が必要なのか」を基本に事業展開してまいりました。豊かな社会を築くためには、あらゆる場面でさまざまな発想で多くの知恵を出すことが必要です。そういった「より私らしく」と願う女性たちに対してサービスを提供することを事業コンセプトとしております。

 以下に示す区分はセグメントと同一の区分であります。

 

(1)保育事業

 保育事業は、公的保育、受託保育、その他保育に分類されます。

 公的保育では、主に国の社会課題となっている待機児童解消に貢献することを目的に事業展開を行っております。

 児童福祉法第39条第1項において保育所は、保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設(利用定員が二十人以上であるものに限り、幼保連携型認定こども園を除く。)と定義されております。保育所は、児童福祉法第35条第4項に基づき、厚生労働省が定めた認可設置基準の要件を満たし、都道府県知事(政令指定都市については市長)が認可した認可保育所と、認可保育所以外の保育所である認可外保育所に大別されております。

 当社グループでは、2023年12月31日現在で、首都圏を中心に認可保育所及び小規模認可保育所66施設(地域別では、首都圏39施設、九州エリア13施設、関西東海エリア14施設。)を直営で運営しております。一部の保育所を除き、「ほっぺるランド」というブランド名で認可保育所を展開しております。また、オフィス・パレット株式会社においては、認可保育所では「こととも保育園」、小規模認可保育所では「ちいさなおうちえん」のブランド名で展開しております。

 認可保育所の契約形態としては以下のとおりです。

 

[認可保育所]

 

 

 

 受託保育では、女性の就業率が高まる中で、病院や企業等も人材確保のために保育サービスが必要となっております。そこで受託保育では、病院や企業等で勤める従業員の「仕事」と「子育て」の両立支援を目的に事業展開を行っております。以下に、受託保育所と学童保育所、その他の内容を記載しております。

 受託保育所は、病院や企業等が事業所の中で保育所を開設する際にその運営を受託するものであります。その事業所の中には、国や自治体から助成金を得て、保育所を運営しているものもあります。

 学童保育所は、児童福祉法第6条の三第2項において、保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校児童に対して、授業の終了後に児童厚生施設等の施設(保育所)を利用して適切な遊び及び生活の場を与えることにより、その健全な育成を図る事業と定められております。各自治体より学童保育指定管理を受託し、運営を行っております。

 また、福岡市放課後等の遊び場づくり事業実施要綱に基づき、放課後等の学校施設を利用して、安心して自由に遊びができる場や機会をつくる「福岡市放課後等の遊び場づくり事業(通称:わいわい広場)」の受託等があります。

 当社グループでは、2023年12月31日現在で、受託保育所125施設、学童保育所69施設、わいわい広場33施設(地域別では、九州エリア210施設、関西東海エリア14施設、首都圏3施設。)、合計227施設を受託して運営しております。

 受託保育所と学童保育所の契約形態としては、以下のとおりです。

 

[受託保育所]                  [学童保育所]

 

 

 その他保育では、企業主導型保育施設(認可外保育所)「『保育園テトテ』(やくいん、ひらお、ちはや)」、地域型保育事業施設等を、2023年12月31日現在、九州エリアで5施設、関西東海エリアで1施設、合計6施設を直営で運営しております。

 

(2)介護事業

 急速に進展する高齢化に伴い介護サービスへの需要が年々増加しております。そこで介護事業では、このような社会的ニーズに応えることと家族の介護で悩む働く女性に対して「仕事」と「介護」の両立支援を目的に事業展開を行っております。

 介護施設の運営に関しては、利用者との施設利用契約及びサービス契約書、訪問介護計画等に基づき、利用者に対して居室及び食事等のサービスや各種介護サービス等の提供を行っております。

 当社グループでは、2023年12月31日現在で、介護施設(デイサービス)3施設、住宅型有料老人ホーム3施設、サービス付高齢者向け住宅1施設、合計7施設を運営しております。

 

 介護施設の契約形態としては以下のとおりです。

 

[介護施設]

 

 

(3)生活関連支援事業

 生活関連支援事業では、女性のライフステージにおいて子育てや介護以外にもある、多種多様な困りごとの解決や、女性やその家族がより幸福な生活を送ることができるように、幅広く支援することを目的として、料理教室の運営と少額短期保険業の事業展開を行っております。

 料理教室は、手づくり総合教室「ホームメイドクッキング」というブランド名で展開を行っており、パン・ケーキ・ホームクッキング等の多様な料理に関する講座を提供しております。

 当社グループでは、2023年12月31日現在で、全国で56校の料理教室を直営で運営しております。

 料理教室の契約形態としては以下のとおりです。

 

[料理教室]

 

 

 少額短期保険業は、不動産賃貸・管理会社等の販売代理店を通して賃貸住宅の入居者に対し、生活の安心を提供する少額短期保険商品の開発・販売を行っています。取扱いの保険商品としては家財保険であり、賃貸住宅に入居中の事故により生じた家財の損害、自己負担した賃貸住宅の修理費用、賃貸住宅の貸主または他人への賠償責任を補償する「賃貸くらし安心保険プラス」を販売しております。

 少額短期保険業の契約形態としては以下のとおりです。

 

[少額短期保険業]

 

 

(4)その他

 上記の事業のほかに、女性の育児・家事・介護を支援する家庭総合サービスとして幼稚園や保育所等に対する保育人材の派遣、ベビーシッターサービスの提供、ハウスサービスの提供、テノスクール(tenoSCHOOL)の運営、結婚相談所事業「テノマリ」の運営、プラットフォームサイト「保活アシスト」の運営等を行っております。

 ベビーシッターサービスでは、生後2ヶ月から12歳までの児童を対象に、保育サービスを提供しております。当社グループで働くベビーシッターは、保育士・幼稚園教諭等の有資格者及び当社グループが運営する「ベビーシッター養成講座」の修了者に限定しており、品質の高いサービス提供の維持・向上に注力しております。

 また、室内清掃やペットの世話など家事全般のサービスを提供するハウスサービスも提供しております。さらに、「保育士総合講座」や「ベビーシッター養成講座」等を開催するテノスクール(tenoSCHOOL)、結婚相談所事業「テノマリ」を運営しております。

 さらに、これまでのテノスクール(tenoSCHOOL)の運営で蓄積されたノウハウを、当社グループ内における人材育成にも活用していることや多くの自治体の研修事業の運営受託を獲得できていることにも繋がっております。2020年7月からはオンラインによる「保育士講座(保育士資格取得支援のための講座)」を開始し、サービス拡充に注力しております。

 2021年11月からスタートした結婚相談所事業「テノマリ」は、「仕事をばりばりこなしながらいい人に出逢いたい。」、「婚活は頑張りたいけど趣味の時間も大切にしていきたい」、「将来は子どもを育てながら共働きで頑張りたい」という皆さまが思い描くライフプランの実現をサポートすることを目的として事業運営を開始しております。

 2022年5月からスタートしたプラットフォームサイト「保活アシスト」は、「保護者さまと保育施設とをつなぐ「場」(プラットフォーム)」であり、保活にかかる負担を軽減し、保護者さま・保育施設の双方の課題解決を目的として事業運営を開始しております。

 

 当社グループが運営する保育施設等の施設数推移は以下のとおりであります。なお、当社設立前は、株式会社テノ.コーポレーションにて運営をしております。

(単位:施設)

 

 

保育事業

介護

事業

生活

関連

支援

事業

施設

合計

公的保育

受託保育

その他

認 可

保育所

認 証

保育所

小計

受 託

保育所

学 童

保育所

わいわい

広 場

小計

2008年2月期末

14

7

21

2

23

2009年2月期末

23

7

30

2

32

2010年2月期末

29

11

40

2

42

2011年2月期末

1

4

5

34

31

65

2

72

2012年2月期末

1

7

8

40

31

10

81

2

91

2013年2月期末

1

9

10

48

32

19

99

2

111

2014年2月期末

2

10

12

60

42

21

123

2

137

2015年2月期末

7

10

17

72

46

24

142

2

161

2015年12月期末

15

10

25

76

48

24

148

2

175

2016年12月期末

28

11

39

77

51

24

152

2

193

2017年12月期末

40

9

49

99

51

24

174

1

224

2018年12月期末

47

6

53

143

32

25

200

5

258

2019年12月期末

49

2

51

141

33

31

205

6

262

2020年12月期末

61

1

62

142

51

32

225

5

2

294

2021年12月期末

64

64

130

56

32

218

5

2

289

2022年12月期末

65

65

130

59

32

221

6

7

56

355

2023年12月期末

66

66

125

69

33

227

6

7

56

362

(注)1.2015年12月期につきましては決算期の変更に伴い、変則決算(10ヶ月)となっております。

 

(事業系統図)

 

 なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については、連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。」の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、判断したものであります。

 

(1)経営成績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルスが5類感染症に見直され、経済活動の回復が見られる一方で金融リスクによる為替リスクや国際情勢の緊迫などの影響から、原材料価格が高騰するなど、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。

当社グループを取り巻く事業環境は、2020年12月公表の「新子育て安心プラン」において、2021年度から2024年度末までの4年間で約14万人分の保育の受け皿整備が必要であることが示されております。

また、コロナ禍での婚姻数減少等により少子化が加速し、2022年は出生数が80万人を割り込む初めての年となりました。そうした状況を受け、政府は「次元の異なる少子化対策」を掲げ、子どもに関する政策を一元化するために2023年4月に「こども家庭庁」を設置し少子化対策の強化に取り組むことを閣議決定いたしました。今後の政策として、保育士の配置基準の見直しや更なる処遇改善、就労要件を問わず、すべての子育て家庭が保育所を利用できる「こども誰でも通園制度(仮称)」の発足等が2024年度に開始予定とされています。さらに、2023年6月には少子化対策実現のための「こども未来戦略方針」が政府から発表され、国策としての少子化対策が一層強化されることが予想されます。こうした政府の方針を受け、引き続き市場の拡大が見込まれるとともに、地域福祉を支える社会インフラとして当社グループが行う事業の役割は、これまで以上に重要性を増すものと考えております。

当社グループは、更なる女性の社会進出によって、共働き世帯の増加や働き方の多様化が進んでいくと考えており、保育事業や子育て世帯へ向けたサービスに対する需要はますます高まっていくものと見込んでおります。

このような環境のもと、当社グループは高まる保育所ニーズや女性の社会進出による様々なニーズに応えるべく、当連結会計年度に以下のとおり新規に運営を開始しております。

 

(保育事業)       合計19施設

 

認可保育所        合計1施設

東京都            1施設(中央区1施設)

 

企業内・病院内保育施設  合計7施設

宮崎県            3施設(宮崎市1施設、都城市1施設、児湯郡1施設)

大阪府            1施設(大阪市1施設)

兵庫県            1施設(尼崎市1施設)

長崎県            1施設(佐世保市1施設)

熊本県            1施設(熊本市1施設)

 

学童保育施設       合計10施設

福岡県            5施設(中間市2施設、筑後市1施設、筑前町2施設)

大阪府            5施設(枚方市5施設)

 

わいわい広場       合計1施設

福岡県            1施設(福岡市1施設)

 

上記を踏まえ、2023年12月末時点の運営施設数は、保育事業において299施設(認可保育所47施設、小規模認可保育所19施設、受託保育所125施設、学童保育所69施設、わいわい広場33施設、認可外保育所4施設、地域型保育事業施設2施設)、介護事業において7施設(通所介護施設(デイサービス)3施設、住宅型有料老人ホーム3施設、サービス付高齢者向け住宅1施設)、料理教室56校の計362施設となっております。

 

 以上により、当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。

(売上高)

 売上高につきましては、14,557百万円(前年同期比20.0%増)となりました。これは主に、当連結会計年度に公的保育施設において1施設、受託保育施設において18施設新規に開設したこと、2022年1月に子会社化した株式会社フォルテ及び2022年11月に子会社化した株式会社ホームメイドクッキングの業績への通期寄与と2023年1月に子会社化したセーフティージャパン・リスクマネジメント株式会社の貢献によるものであります。

(売上原価)

 売上原価につきましては、12,375百万円(前年同期比19.2%増)となりました。これは主に、運営施設数の増加及び子会社の増加に伴う労務費や経費の増加によるものです。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 販売費及び一般管理費につきましては、1,994百万円(前年同期比25.4%増)となりました。これは主に、給料及び手当の増加、子会社株式の取得関連費用及び子会社の増加によるものです。なお、売上高販管費率は前連結会計年度が13.1%であったところ、当連結会計年度は13.7%となりました。

 この結果、営業利益は187百万円(同21.6%増)となりました。

(営業外損益と経常利益)

 営業外収益につきましては37百万円(前年同期比5.9%増)、営業外費用につきましては30百万円(同7.9%減)となりました。営業外収益の増加は、主に資産除去債務戻入益の増加によるものです。営業外費用の減少は、主に自己株式取得費用の減少によるものです。

 この結果、経常利益は194百万円(同24.3%増)となりました。

(特別損益と親会社株主に帰属する当期純利益)

 特別利益につきましては292百万円(前年同期比17.9%増)、特別損失につきましては295百万円(前年同期比14.8%増)となりました。特別利益の増加は、補助金収入の増加によるものです。特別損失の増加は、主に固定資産圧縮損の増加によるものです。

税金等調整前当期純利益につきましては191百万円(前年同期比30.1%増)となり、法人税、住民税及び事業税を106百万円、法人税等調整額を△15百万円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は100百万円(前年は27百万円の損失)となりました。

 

セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

また、当連結会計年度より、セグメント区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 財務諸表 (セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

 

(保育事業)

保育事業におきましては、当連結会計年度において新規に開設した施設が19施設あり、各既存施設において、保育の質の向上及び効率的な施設運営に注力いたしました。また、2023年4月に保育所を開設及び受託を開始した施設が増収に貢献いたしました。また、経費及び販管費の抑制により利益率の改善に努めました。

この結果、当連結会計年度における売上高は11,427百万円(同2.7%増)、セグメント利益は694百万円(同9.1%増)となりました。

 

(介護事業)

介護事業におきましては、2022年1月に子会社化しました株式会社フォルテと、2022年4月にオープンしました元気のふる里デイサービス那珂の経営成績が当連結会計年度にフルに寄与したため増収となりました。また、各介護施設における稼働率の向上に注力いたしました。

この結果、当連結会計年度における売上高は711百万円(同13.0%増)、セグメント利益は49百万円(同63.5%増)となりました。

 

(生活関連支援事業)

 生活関連支援事業におきましては、株式会社ホームメイドクッキングにおいて、顧客単価の改善に注力いたしましたが、新規顧客獲得の低調等により料理教室の稼働状況の向上が滞ることになり、経費削減等に努めたものの損失が発生いたしました。また、セーフティージャパン・リスクマネジメント株式会社において、順調に契約数を伸ばしており昨年度を上回って推移しました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は2,186百万円(同1521.2%増)、セグメント損失は56百万円(前年は19百万円の利益)となりました。

 

(その他)
 その他におきましては、主に幼稚園や保育所等に対する保育人材の派遣及びテノスクールにおける自治体主催の研修事業獲得に注力いたしましたまたコロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことによってイベント託児などの利用も増加いたしましたが、保育士派遣数が減少したことにより減収となりました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は231百万円(同1.5%減)、セグメント利益は1百万円(前年は6百万円の損失)となりました。

 

 当社グループでは、中長期的な経営の方向性を「teno VISION 2030」で示し、「中期経営計画(2024~2026)」において以下の経営指標の目標値を定めております。なお、目標達成に向けた重点施策については、『第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営環境 ②「中期経営計画(2024~2026)」』に記載しております。当該計画につきましては、2024年12月期から始まる3か年の中期経営計画として策定しております。

 

2024年12月期

2025年12月期

2026年12月期

売上高(億円)

158

170

181

 

 生産、受注及び販売の実績は、以下のとおりであります。

(生産実績)

 当社グループは、生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

 

(受注実績)

 当社グループは、受注生産を行っていないため、該当事項はありません。

 

(販売実績)

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

販売高(百万円)

前年同期比(%)

保育事業

11,427

2.7

介護事業

711

13.0

生活関連支援事業

2,186

1,521.2

  報告セグメント計

14,326

20.5

その他

231

△1.5

合計

14,557

20.0

 (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

東京都板橋区

1,260

10.4

1,313

9.0

 (注)1.上記は保育事業における同区からの保育園運営に関する補助金収入であり、売上高として計上しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。

 

(2)財政状態

(資産)

 当連結会計年度末の資産につきましては、9,527百万円(前期末比204百万円増)となりました。

 流動資産につきましては、4,094百万円(同104百万円増)となりました。これは、現金及び預金が248百万円減少し、売掛金及び契約資産が47百万円増加し、流動資産のその他が307百万円増加したためであります。

 固定資産につきましては、5,432百万円(同99百万円増)となりました。これは、主に有形固定資産が22百万円減少、無形固定資産が50百万円増加、投資その他の資産が72百万円増加したためであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末の負債につきましては、7,285百万円(前期末比142百万円増)となりました。

 流動負債につきましては、4,136百万円(同396百万円増)となりました。これは、主に短期借入金が199百万円増加、未払金が108百万円増加、未払法人税等が47百万円増加、1年内返済予定の長期借入金が82百万円減少、契約負債が63百万円減少、流動負債のその他が191百万円増加したためであります。

 固定負債につきましては、3,148百万円(同254百万円減)となりました。これは、主に長期借入金が281百万円減少、資産除去債務が12百万円増加したためであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産につきましては、2,242百万円(前期末比62百万円増)となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益計上により利益剰余金が59百万円増加したためであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の獲得が324百万円、投資活動による資金の減少が367百万円、財務活動による資金の減少が208百万円であったことにより、前連結会計年度末に比べ250百万円減少し、1,862百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は324百万円(前連結会計年度は297百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が191百万円、減価償却費が244百万円、のれん償却額が166百万円、法人税等の支払による支出60百万円及びその他の支出136百万円によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は367百万円(前連結会計年度は967百万円の使用)となりました。これは主に認可保育園の新規開園に関する有形固定資産の取得による支出392百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出172百万円、敷金及び保証金の差入による支出119百万円、補助金の受取額292百万円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は208百万円(前連結会計年度は1,037百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金による収入340百万円、短期借入金の純増額199百万円、長期借入金の返済による支出704百万円及び配当金の支払額40百万円によるものです。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

② 資金需要

当社グループの資金需要の主なものは、新規に開設する保育施設や介護施設の設備投資に係る設備資金需要、保育施設や介護施設における備品購入費及び人材採用費等の運転資金需要であります。

③ 財政政策

当社グループは、当社と連結子会社の資金管理の一元化を図り、連携をとることにより資金効率の向上に努めております。また、事業活動のための資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることに注力しております。新規に開設する保育施設や介護施設の設備投資や運転資金といった資金需要については、主には金融機関からの借入によって調達しております。

 

(5)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。

 

(固定資産の減損処理)

 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては決算時点で入手可能な情報等に基づき慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

(繰延税金資産の回収可能性)

 当社グループは、繰延税金資産について将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し回収可能見込額を計上しております。しかし、繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩し又は追加計上により利益が変動する可能性があります。

 

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループは、サービス提供先別の事業部を置き、事業部は取り扱うサービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

 当連結会計年度より、報告セグメントを従前の「公的保育事業」、「受託保育事業」、「介護事業」、「生活関連支援事業」の4区分から、「保育事業」、「介護事業」、「生活関連支援事業」の3区分に変更しています。

 この変更は、株式会社テノ.コーポレーションを存続会社、株式会社テノ.サポートを消滅会社とした2023年4月1日付の連結子会社間の合併に基づいて、株式会社テノ.コーポレーションが展開する「公的保育事業」と株式会社テノ.サポートが展開する「受託保育事業」、及び「その他」に含まれる認可外保育所、地域型保育事業施設を統合し、「保育事業」として位置づけたことによるものです。

 したがって、当社グループは事業部を基礎とした、サービス提供先別の事業セグメントから構成されており、「保育事業」、「介護事業」、「生活関連支援事業」の3つを報告セグメントとしております。

(1)保育事業      認可保育所の運営、企業内・病院内等における受託保育事業等

(2)介護事業      高齢者向け住宅・通所介護施設(デイサービス)の運営等

(3)生活関連支援事業  料理教室の運営、少額短期保険業等

 なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しています。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概ね同一であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結財務諸表計上額

(注)3

 

保育事業

介護事業

生活関連

支援事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

11,129

629

134

11,894

234

12,128

△0

12,128

セグメント間の内部

売上高又は振替高

2

2

△2

11,129

629

134

11,894

236

12,130

△2

12,128

セグメント利益又は

損失(△)

636

30

19

686

△6

679

△525

154

セグメント資産

6,052

876

1,219

8,149

88

8,237

1,085

9,323

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

159

8

1

170

10

180

26

207

のれん償却額

33

85

3

122

6

129

129

減損損失

9

9

9

9

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

56

500

623

1,180

21

1,202

76

1,279

 (注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、幼稚園や保育所等に対する保育人材の派遣、ベビーシッターサービスの提供、ハウスサービスの提供、テノスクール(tenoSCHOOL)の運営、結婚相談所事業(テノマリ)、保活事業(保活アシスト)等様々なニーズに応じたサービスが含まれております。

    2.セグメント利益又は損失の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社費用△525百万円が含まれております。全社費用の主なものは、当社(持株会社)運営に係る費用であります。

    3.調整額の内容は以下のとおりです。

セグメント利益又は損失(△)           (単位:百万円)

 

前連結会計年度

全社費用(注)

△525

セグメント間取引消去

合計

△525

(注)全社費用の主なものは、当社(持株会社)運営に係る費用であります。

セグメント資産                  (単位:百万円)

 

前連結会計年度

全社資産

1,087

セグメント間取引消去

△2

合計

1,085

    4.セグメント利益又は損失は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結財務諸表計上額

(注)3

 

保育事業

介護事業

生活関連

支援事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

11,427

711

2,186

14,326

231

14,557

14,557

セグメント間の内部

売上高又は振替高

0

0

△0

11,427

711

2,186

14,326

231

14,558

△0

14,557

セグメント利益又は

損失(△)

694

49

△56

687

1

689

△502

187

セグメント資産

6,009

857

1,892

8,758

80

8,838

688

9,527

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

165

9

24

199

11

210

34

244

のれん償却額

33

74

51

159

6

166

166

減損損失

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

92

7

341

441

441

23

464

 (注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、幼稚園や保育所等に対する保育人材の派遣、ベビーシッターサービスの提供、ハウスサービスの提供、テノスクール(tenoSCHOOL)の運営、結婚相談所事業(テノマリ)、保活事業(保活アシスト)等様々なニーズに応じたサービスが含まれております。

    2.セグメント利益又は損失の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社費用△502百万円が含まれております。全社費用の主なものは、当社(持株会社)運営に係る費用であります。

    3.調整額の内容は以下のとおりです。

セグメント利益又は損失(△)           (単位:百万円)

 

当連結会計年度

全社費用(注)

△502

セグメント間取引消去

合計

△502

(注)全社費用の主なものは、当社(持株会社)運営に係る費用であります。

セグメント資産                  (単位:百万円)

 

当連結会計年度

全社資産

730

セグメント間取引消去

△41

合計

688

    4.セグメント利益又は損失は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

  セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

2.地域ごとの情報

(1)売上高

  本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

(2)有形固定資産

  本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:百万円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

東京都板橋区

1,260

保育事業

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

  セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

2.地域ごとの情報

(1)売上高

  本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

(2)有形固定資産

  本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:百万円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

東京都板橋区

1,313

保育事業

 

 

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

保育事業

介護事業

生活関連支援事業

その他

合計

減損損失

9

9

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

保育事業

介護事業

生活関連支援事業

その他

合計

当期償却額

33

85

3

6

129

当期末残高

426

577

619

12

1,636

(注)「介護事業」は、株式会社フォルテの株式を取得したことに伴い、発生した金額であります。また、「生活関連支援事業」は、株式会社ホームメイドクッキングの株式を取得したことに伴い、発生した金額であります。

「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、幼稚園や保育所等に対する保育人材の派遣事業等に係る金額であります。

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

保育事業

介護事業

生活関連支援事業

その他

合計

当期償却額

33

74

51

6

166

当期末残高

393

502

768

5

1,670

(注)「生活関連支援事業」は、セーフティージャパン・リスクマネジメント株式会社を取得したことに伴い、発生した金額であります。

「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、幼稚園や保育所等に対する保育人材の派遣事業等に係る金額であります。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。