2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,555名(単体) 9,787名(連結)
  • 平均年齢
    41.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.9年(単体)
  • 平均年収
    7,090,000円(単体)

従業員の状況

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

コネクタ事業

8,964

(134)

インターフェース・ソリューション事業

188

(3)

航機事業

440

(25)

その他

82

(19)

全社(共通)

113

(7)

合計

9,787

(188)

 

(注) 1 従業員は、グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員であり、当社グループからグループ外への出向者、臨時社員、嘱託、有期契約社員を除いております。

2 従業員数欄の(外書)は、臨時雇用者の年間平均雇用人員であり、派遣社員を除いております。

3 全社(共通)は、本社スタッフ部門等の従業員であります。

 

(2) 提出会社の状況

2024年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

1,555

41.8

16.9

7,090

(64)

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

コネクタ事業

1,107

(41)

インターフェース・ソリューション事業

143

(3)

航機事業

192

(13)

全社(共通)

113

(7)

合計

1,555

(64)

 

(注) 1 従業員は、社外から当社への出向者を含む就業人員であり、当社から社外への出向者、臨時社員、嘱託、有期契約社員を除いております。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含め、ストック・オプションによる株式報酬費用を除いております。

3 従業員数欄の(外書)は、臨時雇用者の年間平均雇用人員であり、派遣社員を除いております。

4 全社(共通)は、本社スタッフ部門等の従業員であります。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループには、日本航空電子工業労働組合連合会が組織(組合員数2,328名)されており、全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会に属しております。

なお、労使関係については、特に記載すべき事項はありません。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 ① 提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注2、3)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1、4)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

(注5)

3.3

23.5

71.0

70.5

56.1

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.男性労働者の育児休業取得率における「育児休業」に、「配偶者出産休暇」の取得者を含めた場合の取得率は、91.2%となります。

4.「労働者の男女の賃金の差異」の労働者は、当社が直接雇用する労働者で、社外から当社への出向者を除き、当社から社外への出向者を含んでおります。

5.パート・有期労働者には、臨時社員、期間の定めのある嘱託、有期契約社員を含んでおります。

 

 ② 連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注2、3)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1、4)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

(注5)

弘前航空電子株式会社

1.4

29.4

77.8

81.7

70.5

山形航空電子株式会社

2.8

83.3

79.6

79.2

76.1

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.男性労働者の育児休業取得率における「育児休業」に、「配偶者出産休暇」の取得者を含めた場合の取得率は、次のとおりとなります。

     弘前航空電子株式会社:94.1%  山形航空電子株式会社:100.0%

4.「労働者の男女の賃金の差異」の労働者は、各社が直接雇用する労働者で、社外からの出向者を除き、社外への出向者を含んでおります。

5.パート・有期労働者には、臨時社員、期間の定めのある嘱託、有期契約社員を含んでおります。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、『開拓、創造、実践』の企業理念と、企業行動憲章のもとで、社会の一員として社会課題解決への貢献を通じて成長することを目指しております。

3つの主力事業がもつ革新的かつ創造性に富んだ高い技術・開発力を通じて、Connected Society、Safe Mobility、Clean Energy、Industrial Innovation、Air, Space and Ocean の5つの領域において、お客様との協創により社会価値を創出し、社会の持続的発展に貢献しながら企業価値の向上を目指します。

 

(1) ガバナンス

当社グループは、サステナビリティ経営推進のため、会長を委員長として各執行役員及びサステナビリティ課題に関係する部門長を委員とするサステナビリティ推進委員会を2024年4月に設置しました。

本委員会において、サステナビリティ経営の方針及び戦略の審議・策定、サステナビリティ戦略の具体的施策の決定・指示等を行うこととし、特に重要案件に関しては、経営会議・取締役会にて適宜報告され、経営層が適切に監督する体制としております。

 

(2) リスク管理

当社グループは、会長を委員長として各執行役員、及び部門長を委員、常勤監査役をオブザーバーとする全社リスク管理委員会を設置し、当社グループの持続的成長を阻害するリスクを特定し、評価、監視、管理しております。

特に重要案件に関しては、経営会議・取締役会にて適宜報告され、経営層が適切に全社のリスク管理状況を把握、監督する体制としております。

 

(3) 重要なサステナビリティ項目

① 環境に関する事項

当社グループは、「社会の一員として、自然環境や生物多様性を尊重し、環境にやさしい事業活動を通して社会的責任を果たすことにより、豊かで持続可能な循環型社会の実現に貢献する」を環境方針の基本理念に掲げ、各種環境管理活動に取り組んでおります。

 

a) ガバナンス及びリスク管理

当社グループは、環境管理に関する方針と目標の設定、環境管理活動計画の実施促進と評価・検討を行うため、環境管理委員会を設置しております。本委員会活動の中で、当社グループの持続的成長を阻害するリスクに関わる事項は、全社リスク管理委員会へ報告、及び審議を行うこととしております。

 

b) 戦略

○気候変動対策

近年、気候変動による影響がこれまでの想定に比べより深刻であることが報告され、脱炭素社会の早期実現が世界共通の喫緊の課題となっております。当社グループは、気候変動には異常気象による事業停止、操業度低下、人材消失や、また環境規制強化に伴う対策コスト増大等を発生させる重大なリスクがあると考えており、重要な課題であると捉えております。

気候変動への対応詳細については、「d) 気候変動に関するTCFD提言に基づいた情報開示」の項で記載しております。

 

 

○資源の有効活用

最近では、世界的に資源供給のひっ迫が懸念され、循環型社会への転換が求められております。

事業活動により発生する不要物の取り組みとして、レスペーパーによる一般廃棄物の削減、プラスチック系・金属系廃棄物の分別徹底によるリサイクル及び有償売却により再資源化を図っております。再資源化率は2023年度の実績で、99.8%となっております。

 

○生物多様性への取り組み

豊かな地球環境を守っていくには生物多様性は重要であり、当社グループは、社会の一員として自然環境や生物多様性を尊重するとともに、事業活動を行う上で少なからず生物の環境に影響を及ぼしていることを認識するよう努めております。地球温暖化対策、省資源活動、化学物質管理等、日頃の環境管理活動を実践し充実させていくことが生物多様性の取り組みにつながると捉えております。

環境経営のシンボルとして、2004年度に森林の再生保全のため、「航空電子グループの森」を開設しました。豊かで持続可能な社会実現のため、私たちは植林や下草刈りなどの活動を通して、グループ社員の森林保全による環境意識啓発の場とすることに加え、温室効果ガス(CO2)の吸収並びに水源の涵養(かんよう)に貢献しております。

・ヒノキと広葉樹によるCO2吸収量:年間5.3t-CO2

・地下水の涵養量推計値:年間5,320㎥

 

c) 指標と目標

以下「d) 気候変動に関するTCFD提言に基づいた情報開示」の中で記述しております。

 

d) 気候変動に関するTCFD提言に基づいた情報開示

○方針

当社グループは、気候変動に関連する問題を重要な経営課題ととらえ、気候変動がもたらすリスクと機会の分析を行い、事業活動を通して取り組みを推進し、持続的成長を目指します。

 

○ガバナンス

上述「(1) ガバナンス」のとおりであります。

なお、気候変動に伴う自然災害や環境法規制などの重大なリスクは、全社リスク管理委員会において、審議されることとなっております。

 

○戦略

■シナリオ分析

当社グループは気候変動について、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第6次評価報告書(SSP1-1.9 (1.5℃シナリオ)、SSP5-8.5(4℃シナリオ))や国際エネルギー機関(IEA)のWorld Energy Outlook 2022等を参考にシナリオを分析し、リスクと機会を抽出、当社グループの事業に与えるインパクトを評価しました。

 

 

想定される環境

それに伴う影響

4℃

シナリオ

気候変動に対する法規制や低炭素に対する取り組みは、特に発展途上国で弱く先進国でも不十分で、CO2排出量削減は十分でなく、そのため温暖化が進み、下記のような自然災害が増加すると推定される。

●氷河や極地での氷の融解により海面が上昇する

●極端な大雨や大型台風により洪水が生じる

●少雨による干ばつ、渇水、地下水の減少が生じる

●自然災害の激甚化により、工場の操業停止やサプライチェーンの寸断が発生し、生産、物流など社会全体に影響が生じる

●新興国を中心としてCO2排出量削減が進まず、化石燃料消費ビジネスが継続される

 

1.5℃

シナリオ

脱炭素に向けた取り組みがグローバルで積極的に行われ、世界的に浸透しCO2排出量の削減は十分に進行する。
これにより温暖化の進行は抑制され、下記のようになると推定される。

●炭素税導入等、厳しい法規制が施行される

●現在と比較し、気温上昇は抑えられ、自然災害も大きくは増えない

 

●炭素税導入やクリーン電力の普及等により、電力などのエネルギー価格が高騰する。また、材料などの価格が上昇し、部材調達に影響を及ぼす

●社会や顧客からCO2削減要求が一層高まり、対応できない場合ビジネスへ影響が生じる

●化石燃料関連ビジネスは需要が低下する

●再生可能エネルギー、省エネ技術の投資が増加し、これらの研究開発、製品開発が活発化する

 

 

■リスクと機会

リスクと機会の分類

項目

期間

影響

対応策

リスク

移行リスク(1.5℃)

政策・法規制リスク

炭素税などのCO2排出やエネルギー使用に関する法規制強化に伴う対応コストの増大

中~長期

各種省エネ施策の推進

技術・市場

リスク

脱炭素社会に向けた新製品開発、市場ニーズへの対応遅れによる市場シェアの低下

中~長期

脱炭素に向けた新製品の開発・ビジネス転換

評判

リスク

気候変動に関する取り組みの遅れによるステークホルダーからの評価の低下、商談機会の逸失、企業価値の低下

短~中期

サステナビリティ経営の取り組み強化

物理リスク(4℃)

急性

リスク

台風や洪水などの自然災害の激甚化による工場操業の停止、サプライチェーンの寸断

短~長期

事業継続計画の強化

慢性

リスク

気温上昇の恒常化による空調コスト増加

長期

高効率施設・設備の導入

機会(1.5℃)

資源の効率性

循環型社会への移行に伴う市場ニーズ拡大

中~長期

省材料・リサイクル、リユースに対応した製品開発

エネルギー源

脱炭素に貢献するエネルギー源の使用、エネルギー使用の効率化

短~長期

再生可能エネルギーの利用、省エネ設備の開発

製品/
サービス/市場

脱炭素に貢献する製品開発、売上拡大

短~長期

脱炭素に向けた新製品の開発・ビジネス転換

 

※影響は発生頻度及び財務影響を加味して評価

 

 

○リスク管理

上述「(2) リスク管理」のとおりであります。

また、気候変動による大規模な自然災害が発生し、事業継続に支障をきたした場合は、事業継続計画に基づき、社長を本部長とした中央対策本部を直ちに設置し、対策立案及び実行の指示、命令を行う仕組みとなっております。

 

○指標と目標

・航空電子グループは、気候変動対策を喫緊の課題と捉え、2050年度までにカーボンニュートラルを目指します。

 

・温室効果ガス削減の考え方としては、施設・設備の高効率化、照明のLED化等の省エネ施策を推進することにより、電力購入そのもののミニマイズ化を図り、不足分について、自家発電や再生可能エネルギー由来の電力への転換などで対応することとしております。

 

・中間目標として、2030年度に向けた温室効果ガス総排出量の削減目標を、2022年度初めに設定して活動してきた結果、これを前倒しで達成しました。今回新たな排出削減目標として、2030年度の温室効果ガス総排出量(Scope1,2)を、グローバル生産ベースで、2017年度比75%削減(前目標は55%削減)と設定しました。さらにカーボンニュートラルの達成時期についても、今後可能な限り前倒しできるよう努力していきます。

※グローバル生産ベース:主要な生産会社を対象。

 


 

※参考:温室効果ガス削減実績

 

基準年

実績

目標

2017年度

2023年度

2030年度

温室効果ガス排出量

(Scope1,2)

106,789t-CO2

46,772t-CO2

26,697t-CO2

削減量
 (2017年度比)

△60,017t-CO2

△80,092t-CO2

削減率

△56%

△75%

 

(注) 1.Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)

Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

2.各数値は、グローバル生産ベースで集計しております。

 

・Scope3について

当社グループとしては、Scope3削減の重要性は認識しており、これまで同様サプライヤー様と協力して削減努力を継続していくとともに、今後は具体的な削減目標を設定して取り組むことを検討していきます。

 

 

② 人的資本に関する事項

当社グループの企業理念である『開拓、創造、実践』を具現化し、継続的な企業価値の向上を支える原動力は人材であります。当社グループは、人的資本の向上を実現する各種施策に取り組んでおります。

 

a) ガバナンス及びリスク管理

当社グループの将来の発展に向けた事業構造の改革及び事業力の強化のため、グループ全体の人員の適正化、人材力の有効活用など人的資本に関わる課題や具体的な施策を検討し、対応施策を推進するため、経営人材活用委員会を設置しております。本委員会活動の中で、当社グループの持続的成長を阻害するリスクに関わる事項は、全社リスク管理委員会への報告、及び審議を行うこととしております。

 

b) 戦略

○多様な人材の活躍推進

当社グループは、年齢、性別、国籍、障がいの有無にとらわれず、多様な人材が活躍できる職場環境の実現に向けた取り組みを推進しております。特に女性活躍推進に関しては、

・女性社員の積極的採用

・女性管理職登用に向けた女性選抜研修の実施

・女性社員がリーダーシップを発揮できる環境をつくるためのアイデアを話し合う女性管理職の座談会の実施

等の施策を実施し取り組みを強化するとともに、定期採用者に占める女性比率及び女性管理職比率の目標を定めております。

 

○人材育成方針

グローバル市場における競争力を確保するため、及び経営環境の急速な変化に対応するためには、社員個々人のスキルアップを図ることが重要であります。当社グループは、階層別研修・職能別研修を体系的に整備するとともに、社員が将来を見据えて自律的にキャリアを形成できるよう、自己啓発を促すプログラムの設定や、計画的な幹部人材の育成を図るための選抜研修も導入しております。また、ものづくりの技能伝承を目的とした教育、資格取得の強化も図っております。

 

○社内環境整備方針

当社グループは、社員が安全で働きやすい職場環境を実現するとともに、働きがいを持って活躍できる職場の実現を目指しております。

具体的には、柔軟な働き方を選択でき、ワーク・ライフ・バランスを実現できる在宅勤務制度、フレックスタイム制度の導入や、育児・介護のための短時間勤務、配偶者出産休暇、子供の看護や家族の介護の際に取得できる休暇、育児休業・介護休業制度など、育児・介護と仕事の両立を支援する各種制度を整備しております。

 

c) 指標と目標

女性の活躍推進のため具体的な指標と目標について、次のとおり設定し、取り組みを強化しております。

指 標

目 標

実 績

定期採用者に占める
女性比率

2025年度まで

25%以上

26.1%

(2023年度定期採用者)

女性管理職比率

2030年度まで

6%以上

3.3%

(2024年3月31日現在)

 

(注) 本指標における取り組みは、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、目標及び実績は提出会社の数値を記載しております。