リスク
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与えると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える具体的な影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 研究開発における機密情報について
当社グループは、研究開発に関する専門技術、ノウハウ等の機密情報について、特定の個人への依存を避けるとともに、十分な漏洩防止体制を整えております。
しかしながら、人材の他社への流出その他の予期せぬ事象により、進行中若しくは考案中の新技術等の機密情報が競合他社等に流出した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 品質管理及び不良品について
当社グループが展開する美容健康関連事業において販売する製品・商品には、お客様が直接・間接的に身体へ接触させ使用する製品・商品が含まれます。そのため、当社グループでは、お客様の身体に危害が生じることがないよう細心の注意を払って製品・商品のチェックを行い、また、取扱い方法の適切な表示を心がけております。
しかしながら、万が一当社グループの販売する製品・商品によりお客様の身体に危害が生じたため、賠償対応及びリコール対応等が必要となったり、当社グループの製品・商品に対するイメージが損なわれるような事態が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 知的財産権の管理について
当社グループは、研究開発により新たに獲得された技術と、長年の経験により蓄積されたノウハウとの結び付きにより、新製品・商品の開発を進めております。そのため、当社グループは研究開発活動に力を注いでおり、獲得された技術等について、特許権をはじめとした知的財産権として確保することにも取り組んでおります。その結果、2024年4月末日現在において保有する特許権は、国内外で130件に至っております。
当社グループでは、これら保有する知的財産権の保護についても注意を払っており、他社による権利侵害の疑いを認識した場合には、直ちに知的財産権の侵害に係る通知を実施する等、適切な措置を講じております。一方、当社グループが他社の知的財産権を侵害しないよう、製品開発及び商品販売に際しては十分な調査を行うようにしております。
しかしながら、第三者により権利侵害を受けた場合又は権利侵害を行ったとして係争を起こされた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 競合企業の参入及び競合の激化について
当社グループが属する美容健康関連業界は、近年、その市場規模を急速に拡大しており、これを受けて当該業界への新規参入を志向する家電メーカー等が増加しております。既存の競合他社においても、新製品の開発及び商品の獲得に向けたマーケティング活動が積極的に展開されており、当社グループとしましては、アフターサービスの充実や製品・商品の企画及び開発の強化等によって競合他社との差別化を図り、ヒット商品の更なる創出に努めております。
しかしながら、有力な競合品の登場により当社グループの製品・商品の競争力が相対的に低下した場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 生産体制について
当社グループは、製造設備を自社で保有せず、製品の製造は外部に委託しております。
そのため、外注先の工場において、重大事故の発生又は自然災害や感染症の流行等の国内情勢の影響により生産ラインに支障が生じた場合には、代替措置の確保までの間、販売機会の損失が生じる可能性があります。
また、今後、当該外注先と何らかの事情により提携関係等を維持することができない状況となった場合には、生産体制に影響が及び、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 製品・商品の生産国の社会情勢等による影響について
当社グループが販売する製品・商品には、中国や米国といった海外諸国で生産される製品・商品が数多く含まれており、今後も当該海外諸国で生産される製品・商品の輸入販売を継続する方針であります。
そのため、当社グループの販売する製品・商品の生産国において、予期せぬ法律や規制の変更や為替相場の変動が生じた場合、当社グループの製品・商品の流通に直接影響を及ぼすような自然災害やテロの発生により社会情勢等に混乱が発生した場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 同業他社による事故及び風評等の報道の影響について
当社グループの属する美容健康関連業界では、取り扱われる製品・商品の特性上、期待された効果が得られない場合や使用方法の誤り等による事故等により、メーカー又は取扱業者と消費者の間でトラブルが生じるケースがあります。
当社グループでは、このような問題が生じないよう製品・商品の安全性管理を徹底しておりますが、同業界の中で業界全体のイメージダウンに繋がるようなトラブル等が発生した場合には、結果として、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 法的規制等について
当社グループの展開する事業に関する法的規制としては、製品の製造委託に関する「下請代金支払遅延等防止法」、自社開発製品の製造販売に関する「製造物責任法」、化粧品の仕入販売に関する「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」、インフォマーシャルやWebを用いた個人消費者への直接販売に関する「個人情報の保護に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、広告表現に関する「景品表示法」、「不当景品類及び不当表示防止法」などがあります。法令遵守に関しては、当社グループ内において周知徹底し、内部監査による定期的な確認も実施しておりますが、万が一法令違反行為等が発生した場合、また、その対応に不備があった場合には、社会的信用の低下による顧客離れや、損害賠償等の負担、営業停止等による企業活動の制限等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 個人情報の保護に関する法律について
当社グループの直販部門では、テレビショッピングやインターネット等の媒体を利用した直接個人顧客への販売を行っており、購入者に関する個人情報を多数保有しております。当社グループでは、個人情報の取扱いについて「個人情報の保護に関する法律」をはじめとする法令諸規則を遵守すべく、日本工業規格「個人情報マネジメントシステム-要求事項」(JIS Q 15001:2017)に準拠した個人情報マネジメントシステムを制定・運用し、定期的に運用状況の監査を実施するなど、個人情報の管理を徹底しております。
しかしながら、予期せぬ事態により、個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合には、当社グループの社会的信頼の低下や金銭的な補償の負担等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 広告宣伝費について
当社グループが行うインフォマーシャル等の広告宣伝活動は、収益に及ぼす効果が大きく、また、近年の当社グループの業績規模の拡大に伴ってその金額も増加しています。そのため、広告宣伝活動を行う際には、個々の製品・商品ごとに、実施時期・手段・規模等について、販売見込みや経済環境等を十分に検討した上で実施を決定しております。
しかしながら、広告宣伝活動によって見込まれる売上高の増加が当初想定した水準に満たない場合や、広告宣伝活動によって発現する売上高の増加の時期が想定より時間を要する場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 返品の発生について
当社グループが通販事業者と締結する取引基本契約の中には、当該通販事業者が販売できなかった製品・商品については、当社グループへ返品できることとするものがあります。また、個人顧客向け直販事業は、法律に定められたクーリングオフの対象となる事業ではありませんが、販売戦略の一環として当社グループ独自に一定の期間内での返品保証制度を実施しております。
当社グループでは、これら返品の発生を極力防ぐために、通販事業者への販売については、過去の販売状況等を分析した結果に基づいて適正販売数量を決定しており、また、直販部門においては、使用方法の誤りによって効果が得られないことを理由とした返品が起こらないように、説明書の内容をより分かりやすく工夫し、個人顧客からの返品連絡については、カスタマーサービスのオペレーターが返品理由についてヒアリングし情報収集を行うとともに、使用方法の誤りによって効果が得られていないようなケースについては、正しい使用方法等の説明を行う等の対処を図っております。
しかしながら、想定以上の返品が生じた場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 自然災害や感染症等の発生について
当社グループは、地震等の自然災害や感染症等の発生に対し、事業活動への影響を最小限にする体制及び対策を講じております。
しかしながら、想定の範囲を超える事態が発生した場合には、外注先工場の損壊などによる生産ライン停止、卸売先店舗の休業やテレビ通販番組の中止などの販売経路の遮断、更には市場の消費意欲の低下といった間接的な影響により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 季節的影響について
当社グループが取扱う製品・商品には、季節性の高いものが含まれており、季節により業績に偏りが生じる場合があります。
そのような製品・商品については、厳密な需要見通しのもとに仕入・販売計画を策定しておりますが、気候条件による季節的な影響を正確に予測することは困難であり、実際の気候が予測と異なることにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 為替変動リスクについて
当社グループは外貨建ての輸出入取引を行っており、為替の変動リスクに晒されております。
為替の変動により、販売価格及び仕入れ価格が予想を超えて増減した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(15) 信用リスクについて
当社グループが保有する売上債権について、取引先の倒産により貸倒損失が発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社では、債権回収等の社内規程を整備するとともに、外部機関の信用情報等も活用し、適正な与信管理を行っております。しかしながら、予期せぬ事態により予測不能な貸倒損失が発生した場合は、当社グループの業績や財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
配当政策
3 【配当政策】
当社グループは、株主の皆様への利益還元を経営上の重要課題の一つとして位置付けております。
配当金につきましては、毎期安定的、継続的な実施を原則とし、将来の売上拡大に繋げるための積極的な投資と内部留保による財務体質の強化を維持しつつ、期中の業績と配当性向を総合的に勘案して、最終的な配当額を決定することとしております。
当社は、中間配当と期末配当の年2回の配当を行うことを基本方針としており、配当の決定機関は、期末配当は株主総会、中間配当は取締役会であります。
当事業年度の剰余金の配当につきましては、1株当たり9円00銭(うち中間配当4円25銭、期末配当4円75銭。)とすることといたしました。この結果、配当性向は124.3%(連結)となりました。
内部留保資金の使途につきましては、2023年新・中期経営計画(5か年計画)に掲げる「売上高700億円」を達成し、「日本発のグローバルブランド・カンパニー」を実現するために、ブランディング、研究開発、グローバル展開などに対する投資を強化してまいります。
また、経営基盤の強化のため、基幹業務システムやEC基盤システムなどに係るシステム投資、子会社・関連会社への投資、事業提携やM&Aへの投資等にも充当する予定です。
なお、当社は、会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
(注)基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。