事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
-
セグメント別売上構成
-
セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
クラウドインテグレーション | 23,023 | 20.4 | 3,537 | 46.7 | 15.4 |
クラウドサービス | 15,403 | 13.7 | 1,983 | 26.2 | 12.9 |
ライセンス&プロダクツ | 74,398 | 65.9 | 2,045 | 27.0 | 2.7 |
その他 | 13 | 0.0 | 6 | 0.1 | 46.2 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、「優れたテクノロジーを、親しみやすく」を企業理念のもと、顧客にとって必要な技術を最適な形で届けることで、企業や社会の持続的成長に貢献しております。当社グループは、顧客のIT課題のみならずビジネス課題を解決するため、マイクロソフト社をはじめとしたクラウド企業や各種ハードウエアメーカー・ソフトウエアメーカーや各種研究機関・大学等と連携し、最新の技術と方法論を取り込みながら、最先端のクラウドサービス提供に注力しております。
当社グループは独立系クラウドインテグレーターとして、マイクロソフトを中心としたクラウドサービス*1などを活用し、顧客のパフォーマンスを最大化することが可能なコンサルティング及びITサービスを提供しております。
当社グループの事業は、IT領域において、DX*2(デジタルトランスフォーメーション)計画策定からクラウドによる効果の創出まで一貫してサービスを提供するモデルとなっており、計画策定からクラウド基盤設計・構築を行う「クラウドインテグレーション事業(CI)」、クラウド利活用のための運用支援を行う「クラウドサービス事業(CS)」、クラウドの運用及び利活用に必要なライセンスや関連製品を取り扱う「ライセンス&プロダクツ事業(L&P)」によって構成されております。クラウドサービス事業(CS)における継続契約型の保守運用売上と、ライセンス&プロダクツ事業(L&P)におけるクラウドライセンス売上は、定期的な契約更新により安定的な売上が見込めるストック収益型のビジネスモデルとなっております。
新型コロナウイルス感染症対策が緩和され、経済活動が正常化に向かう中、顧客においてはクラウドサービスへのノウハウ獲得やITベンダーに依存したシステム設計・開発の見直しといったニーズが増加しています。当社グループは国内外のクラウド製品に精通し豊富な導入・運用実績を持つだけでなく、世界中のクラウド活用ナレッジが集約されたCAF(クラウドアダプションフレームワーク)*3に準拠したコンサルティング、クラウドサービスライセンスの提供、導入・保守運用サポートの実装、それらを包括したマネージドサービスに早期から取り組んでおり、マルチベンダーとしてスピーディかつ最新のクラウド利活用をご提供できる体制を整えております。また、クラウドを活用して大きな経営効果を生み出した先行事例のベストプラクティスを集約した方法論を適用しながら、グローバル標準のクラウドマネージドサービスを提供できる実績・ノウハウを保有している企業として、当社は、2022年4月には、Azure*4(Microsoft Azure)の最上位パートナープログラムであるAzure Expert MSP認定*5を取得しております。さらに、当社は、本資格を有するクラウドマネージドサービスプロバイダー*6として、同認定で評価された当社の実績・ノウハウを集約した自社クラウドマネージドサービスであるJBS Cloud Suiteを2022年6月より提供しております。本サービスは、クラウドを用いたDXデザインから導入・保守運用、利活用までの一貫した支援と、数多くあるクラウドサービスを購入から一元管理、コスト最適化までを実現する管理ツールで構成されており、当社グループのクラウドプロフェッショナル集団が顧客の経営環境に即した形でお届けするものです。また、2022年12月にはMicrosoft Azure、MR デバイス、動画配信及びアプリ開発など、当社グループが今後事業拡大を見据えている領域に強みを持つ、㈱ネクストスケープを子会社化し、さらなる体制強化を実施しました。今後も効率的かつ多様なソリューションを提供するクラウドマネージドサービスプロバイダーとしてさらなる成長を目指します。
当社グループは人材採用と育成に強みを持ち、安定した採用力と整備された人材育成プログラムにより、国内有数のマイクロソフトクラウド関連資格取得者をはじめとしたさまざまなクラウド技術の資格保有者(2023年9月末時点の延べ人数で3,999人)が在籍しており、最新のクラウド技術の習得に努めております。特にCAFに沿ったエンジニアスキルの強化を全社的に進めることで、付加価値の高い独自のマネージドサービスの機能開発と提供を行っていきます。
また、企業の多くは依然としてオンプレミス*7のIT環境を有しており、クラウド導入によるDX効果を創出するためには、オンプレミスとクラウドを組み合わせて活用するハイブリッドクラウド*8の設計から導入、利活用が必要不可欠となります。当社グループは創業以来、オンプレミスのIT構築・運用支援も行ってきており、クラウド中心の事業展開をしながらも同ハイブリッドクラウドの支援によって、顧客の状況に合わせたクラウド活用を提案し、サービスを提供することも可能です。加えて、企業のDX化においては、クラウド技術を見極め有効活用するための計画策定から運用まで自社で遂行できる体制強化を進めていくことが重要と考えております。このような企業における内製化の取組みにおいて、日本テレビ放送網㈱のIT戦略子会社であり、当社グループが20.2%出資している㈱日テレWandsでのIT内製化支援をはじめ、人材トレーニングの提供に留まらず組織設計から運用まで踏み込んだ支援実績を多く有しております。
各セグメントの詳細は次のとおりであります。また、主要な関係会社については、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」をご参照ください。
① クラウドインテグレーション事業(CI)
主に、マイクロソフト社のクラウド製品である「Azure(Microsoft Azure)/M365(Microsoft365)*9/D365(Dynamics365)*10」及び周辺クラウドサービスの導入を支援しております。
具体的には、顧客のクラウドDX計画策定、D365(CRM*11、ERP*12など)を含む業務環境の導入をSaaS*13/PaaS*14で行うビジネスアプリケーションとAzureでのIaaS*15を主とするプラットフォームのアジャイル型開発*16、働き方やコミュニケーション最適化のコンサルティングからM365(Teams、Outlookなど)の導入を支援するモダンワークプレイスソリューションと必要なセキュリティ&デバイスの各領域におけるデモンストレーション段階(PoC*17)から設計・構築、定着化や効果モニタリングまで含めた一貫したクラウド環境構築に係るサービスを提供しております。
② クラウドサービス事業(CS)
「Azure/M365/D365」を含む、クラウド利活用における保守・運用・改善を請け負い、一貫したサポートを提供しております。
加えて、マイクロソフト社のクラウドライセンスに、課金・請求管理等のユーザーポータル機能といった利便性の高い各種アプリケーション機能を有する自社マネージドサービスの開発・提供を加速させることで、顧客の継続的かつ効果的な利活用を促すサービスを強化していきます。
③ ライセンス&プロダクツ事業(L&P)
主に顧客のシステム開発における基盤となるマイクロソフト社の「Azure」「M365」「D365」等をはじめとしたクラウドソリューションとライセンス・関連機器をリセールとして提供しております。また、オンプレミスのインフラ、プライベートクラウド並びにパブリッククラウドで構成されているハイブリッドクラウド環境に対してもその構築の関連機器をリセールとして提供しております。
(注)1.比率は、各セグメントにおける売上高の構成比を示しております。
2.3つのセグメントに含まれない「その他」は13百万円と僅少であるため、上図には反映しておりません。
3.ストック収益は、顧客企業がマイクロソフトクラウド製品や自社製品等を継続的に利用するにあたり発生する月額利用料並びに運用代行利用料及び保守料等による継続的な売上となります。
[事業系統図]
当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。
[用語解説]
*1 クラウドサービスとは、従来は利用者が手元のコンピューターで利用していたデータやソフトウエアを、ネットワーク経由でサービスとして利用者に提供するものです。
*2 DXとは、Digital Transformationの略称であり、デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革し、既存の価値観や枠組みを根底から覆すようなイノベーションをもたらすものです。
*3 CAF(クラウドアダプションフレームワーク)とは、マイクロソフト社やアマゾンウェブサービス㈱といったクラウド事業者が各社個別に提供している世界中の各企業におけるクラウド活用の戦略から実装・運用に至るまでのフレームワーク・アーキテクチャーを体系的にまとめ、アップデートしている方法論と事例集です。この方法論に準拠した戦略定義、計画、導入準備、採用、統制、管理という各フェーズに応じたガイドライン、アセスメントシート、ツール等を用いて、クラウド導入を支援する企業には、クラウド企業からの技術支援や案件紹介などが優先的に行われます。
*4 Azureとは、Microsoft Azureの略称であり、マイクロソフト社が提供するクラウドサービスです。
*5 Azure Expert MSP認定とは、Azureに関連するサービスについて特に高度な専門性を有するパートナーをマイクロソフト社が認定するプログラムを指します。詳細については、2022年4月に当社ウェブサイトにて掲載しているプレスリリース「JBS、Microsoft Azure パートナーの最上位認定「Azure Expert MSP」を取得」をご参照下さい。
*6 クラウドマネージドサービスプロバイダーとは、クラウド運用管理の改善と経費削減のため、プロセスや機能の維持とコスト最適化を提供する事業者を指します。
*7 オンプレミスとは、サーバーやネットワーク機器、あるいはソフトウエアなどを使用者が管理する設備内に設置し、運用するシステムの利用形態です。
*8 ハイブリッドクラウドとは、オンプレミスとクラウドを組み合わせた運用スタイルを指します。例えば、機密性の高い顧客情報、機密文書などはオンプレミス環境だけで取扱い、クラウド環境では機密性の低いデータのみを取り扱うことで、繁閑の差が大きく処理量が時期によって大きく変動するシステムや一時的に必要となるシステムをクラウドで運用し、一定のセキュリティレベルを確保しながら固定費を削減することを可能にしております。
*9 M365とは、Microsoft365の略称であり、「Office 365」「Windows 10 Enterprise」「Enterprise Mobility + Security」を統合したものであり、現在、中堅・中小企業向けの「Microsoft 365 Business」、大企業向けの「Microsoft 365 Enterprise(E3、E5)」などを展開しております。
*10 D365とは、Dynamics365の略称であり、Microsoft Azure上で提供されているSaaS型のCRM・ERPパッケージです。企業の顧客情報を可視化し、基幹情報や経営資源とともに管理するツールとして展開しております。
*11 CRMとは、Customer Relationship Managementの略称であり、顧客の情報を収集・分析して、最適で効率的なアプローチを行い、自社の商品やサービスの競争力を高める経営手法、及びそれを実現するためのツールを指します。
*12 ERPとは、Enterprise Resource Planningの略称であり、総務、会計、人事、生産、在庫、購買、物流、販売などの基幹情報や経営資源を、統合的かつリアルタイムに処理する基幹業務システムを構築し、効率的な経営を図る経営手法、及びそれを実現するためのツールを指します。
*13 SaaSとは、Software as a Serviceの略称であり、従来はパッケージとして提供されていたアプリケーションをインターネット上で利用できるサービスを指します。
*14 PaaSとは、Platform as a Serviceの略称であり、システム開発に必要なミドルウエア、データベース管理システム、プログラミング言語、WebサーバーOSなどのソフトウエア一式を提供するサービスを指します。
*15 IaaSとは、Infrastructure as a Serviceの略称であり、インターネット経由でサーバーやストレージ、ネットワークなどのハードウエアやインフラまでを提供するサービスを指します。
*16 アジャイル型開発とは、企画/設計/実装/テストなどの工程に分割して開発を進める従来型の「ウォーターフォール開発」と異なり、期間で区切られた反復を繰り返しながら開発を行うことにより、開発途中の仕様・要件変更に柔軟に対応できるとともにサービスインまでの期間を短縮できる開発手法です。
*17 PoCとは、Proof of Conceptの略称であり、新しい技術や理論、原理、手法、アイディアなどに対し、実現可能か、目的の効果や効能が得られるかなどを確認するために実験的に行う検証工程のことです。
*18 CCoEとは、Cloud Center of Excellenceの略称であり、クラウドの戦略から導入、利活用、効果がでるところまでを包括的に推進するためのノウハウ及びそれを取り扱う組織を指します。
*19 アドプション・チェンジマネジメントとは、新しいクラウド技術を受け入れるのみでなく、定着化させ、クラウドを用いて今までの業務のやりかたを変革し、行動変容を促していくためのマネジメントアプローチを指します。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は25,834百万円となりました。その主な内訳は、売掛金が13,870百万円、現金及び預金が5,345百万円であります。固定資産は23,774百万円となりました。その主な内訳は、有形固定資産が16,177百万円、投資その他の資産が5,318百万円であります。
この結果、総資産は49,608百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は17,185百万円となりました。その主な内訳は、買掛金が5,228百万円、契約負債が2,911百万円であります。固定負債は10,201百万円となりました。その主な内訳は、長期借入金が9,285百万円であります。
この結果、負債合計は27,387百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は22,221百万円となりました。その主な内訳は、利益剰余金が13,089百万円、資本剰余金が8,648百万円であります。
この結果、自己資本比率は44.8%となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度の国内経済は、新型コロナウイルス感染症対策が緩和され、経済活動が正常化に向かう中、景気は緩やかな持ち直しが続きました。一方で、資源価格の高騰や物価高に加え、世界的な金融引き締めに伴う影響や中国経済の先行きへの懸念など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
国内IT市場においては、幅広い業種にわたり事業の拡大や競争力強化を目的とした各企業のデジタル変革(DX)に対する投資意欲は引き続き底堅く、顧客企業におけるIT投資は拡大基調が続いております。生産性向上や業務効率化に加えて、「働き方改革」等のニーズは引き続き拡大しており、IT投資需要の持続的な拡大が期待されます。
このような環境のもと、当社グループは市場拡大が続くパブリッククラウド市場において、マイクロソフト製品を中心に、価値のデザインから構築、利活用促進までを一気通貫で担えるソリューション提供力を強みに、大手エンタープライズとの直接取引によって事業拡大を実現してまいりました。当社顧客においては、クラウド利活用推進のニーズが高まっており、支援体制の強化のための積極的な人材採用及びスキルシフトを実施してきたほか、重点顧客に対応する製販一体の組織を新設し、顧客深耕を図ってまいりました。また、2022年12月には、マイクロソフトクラウドにおいて、特にMicrosoft Azure、MRデバイス、動画配信及びアプリ開発などに強みを持つ株式会社ネクストスケープの子会社化を実施いたしました。さらに、グローバルでのマイクロソフトライセンスを一括で契約いただける体制を整えたほか、当社海外拠点の拡充を進めたことに加え、Crayon Group Holding ASAとの業務提携を締結し、海外における日系企業に対する支援体制の強化を進めてまいりました。
生成AIについては、2023年4月にChatGPTに関する新規ソリューションサービスの提供を開始して以来、顧客企業からは高い関心が寄せられ、徐々に導入が始まってきており、今後はさらなるサービスの拡充に向けた開発及びエンジニア育成に努めてまいります。
以上の結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高は112,800百万円、営業利益は4,192百万円、経常利益は4,349百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は3,350百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(クラウドインテグレーション事業)
M365の拡大を見込んだものの、顧客需要がインフラやアプリにシフトしたことに対応すべく、エンジニアのスキルシフトを進めていった結果、Microsoft AzureやERPなどのクラウド活用の案件が増加したことにより、売上高は23,023百万円、セグメント利益は3,537百万円となりました。
(クラウドサービス事業)
継続案件を中心に運用・保守案件が順調に拡大し、売上高は15,403百万円、セグメント利益は1,983百万円となりました。
(ライセンス&プロダクツ事業)
マイクロソフト社のライセンス販売において、製造業及び公共向けの大型ライセンスの一括受注獲得が売上拡大につながったことに加え、ハイブリッド需要による物販の拡大が特に利益拡大に貢献し、売上高は74,398百万円、セグメント利益は2,045百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物(以下「資金」という)の当連結会計年度末残高は、5,345百万円となりました。
これは、営業活動、投資活動、財務活動によるキャッシュ・フローの合計が2,262百万円減少し、現金及び現金同等物に係る換算差額により38百万円増加したことによるものです。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、206百万円の減少となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益4,318百万円、契約負債の増加額1,058百万円による増加があった一方で、売上債権及び契約資産の増加額4,171百万円、法人税等の支払額2,193百万円による減少があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、7,044百万円の減少となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出4,528百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,576百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、4,989百万円の増加となりました。これは主に、長期借入れによる収入5,800百万円、短期借入金の純増加額1,500百万円による増加があった一方で、配当金の支払額1,352百万円、長期借入金の返済による支出1,148百万円による減少があったことによるものであります。
④ 仕入、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) |
|
仕入高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
ライセンス&プロダクツ |
72,431 |
- |
その他 |
2,017 |
- |
合計 |
74,448 |
- |
(注)当社グループの仕入実績におけるライセンス&プロダクツの占める割合が高いため、上記のとおりライセンス&プロダクツとその他に区分し、集計しております。
b.受注実績
当社グループは受注から納品及び役務提供の完了までの期間が短く、受注実績と販売実績に大きな乖離が発生しないため、受注実績に関する記載は省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) |
|
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
クラウドインテグレーション |
23,015 |
- |
クラウドサービス |
15,389 |
- |
ライセンス&プロダクツ |
74,381 |
- |
その他 |
13 |
- |
合計 |
112,800 |
- |
(注)1.内部取引については、相殺消去しております。
2.当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うために、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりです。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、112,800百万円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりです。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、99,722百万円となりました。その主な内訳は、案件増加により商品仕入高が7,252百万円増加したことによるものです。
その結果、売上総利益は13,077百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、8,884百万円となりました。その主な内訳は、給与手当2,911百万円、業務委託費773百万円です。
その結果、営業利益は4,192百万円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、351百万円となりました。その主な内訳は、持分法による投資利益114百万円、保険解約返戻金64百万円です。
営業外費用は、194百万円となりました。その主な内訳は、支払手数料115百万円、支払利息46百万円です。
その結果、経常利益は4,349百万円となりました。
(特別利益、特別損失、法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、0百万円となりました。その内訳は、新株予約権戻入益0百万円です。
特別損失は、31百万円となりました。その主な内訳は、固定資産除却損29百万円です。
法人税等合計は、967百万円となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3,350百万円となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、サービスを安定的に運営し、また拡大していくための開発人員及び営業人員の人件費、研究開発に係る費用であります。投資を目的とした資金需要は、福利厚生の一環としての社宅への設備投資等によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析
当社グループは、クラウドシフトが進む市場環境において、マイクロソフト社のクラウド製品を中心に、オンプレミスからクラウドへの事業転換を加速することで事業規模の拡大を図る方針のもと、M365のID数を増加させるとともに、顧客一人当たりの単価であるクラウドARPUの拡大が、基本戦略となっております。
ID数の増加においては、企業のクラウド導入の入り口となるM365ライセンス契約をエンタープライズ中心にさらにシェアを高めていきます。
ARPU拡大においては、クラウド導入の入り口であるモダンワークプレイスの領域で、堅調に拡大するM365需要を獲得し、その後、クラウドセキュリティやM365とつながる各種システムデータの連携により、オフィスワーク環境のData&AI領域へと広げていく方針です。また、当社の独自ソリューションブランドであるJBS Cloud Suiteにより、クラウドインフラにおけるAzureへのLift&Shift需要への対応、内製化支援とアプリケーション開発に必要なインフラ構築といった、クラウドの導入計画から保守運用までをワンストップでの支援が実現し、導入、運用保守、さらなる導入といったサイクルを連動させ、ARPUを拡大していきます。
加えて、事業拡大の基盤となる人材の確保においては、新卒・中途採用を通じた人員獲得及び人員拡大に加え、ビジネスパートナーとの協業拡大を通じたケイパビリティの向上とコスト削減を図っております。コアパートナー制度を通じて、ビジネスパートナー活用比率の拡大に努めてまいります。
当社グループの各指標についての推移は以下のとおりであります。
|
2022年9月期 |
2023年9月期 |
Microsoft 365のID数 |
171.9万ID |
239.0万ID |
ARPU |
50,282円/ID |
47,197円/ID |
ビジネスパートナー活用比率 |
32% |
33% |
2023年9月期においては、引き続きユーザーのリモートワークの採用が進んだこともあり、マイクロソフト社のクラウド製品であるM365の導入が進んだ結果、ID数が大きく伸長しました。
また、コアパートナー制度の拡充により、ビジネスパートナーとの協業が大きく拡大し、ビジネスパートナー活用比率が前事業年度から1%増の33%となった結果、ケイパビリティの向上による売上拡大とコスト削減につながりました。
ARPUにつきましては、ID数が想定より伸長した結果、47,197円(前期比93.9%)となりました。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、事業活動を基礎とした商品・サービス別のセグメントから構成されており、「クラウドインテグレーション事業」「クラウドサービス事業」「ライセンス&プロダクツ事業」の3つを報告セグメントとしております。
① クラウドインテグレーション事業(CI)
主に、マイクロソフト社のクラウド製品である「Azure(Microsoft Azure)/M365(Microsoft 365)/D365(Dynamics 365)」及び周辺クラウドサービスの導入を支援しております。
具体的には、顧客のクラウドDX計画策定、D365(CRM、ERPなど)を含む業務環境の導入をSaaS/PaaSで行うビジネスアプリケーションとAzureでのIaaSを主とするプラットフォームのアジャイル型開発、働き方やコミュニケーション最適化のコンサルティングからM365(Teams、Outlookなど)の導入を支援するモダンワークプレイスソリューションと必要なセキュリティ&デバイスの各領域におけるデモンストレーション段階(PoC)から設計・構築、定着化や効果モニタリングまで含めた一貫したクラウド環境構築に関わるサービスを提供しております。
② クラウドサービス事業(CS)
「Azure/M365/D365」を含む、クラウド利活用における保守・運用・改善を請け負い、一貫したサポートを提供しております。
加えて今後、マイクロソフト社のクラウドライセンスに、課金・請求管理等のユーザーポータル機能といった利便性の高い各種アプリケーション機能を有する自社マネージドサービスの開発・提供を加速させることで、顧客の継続的かつ効果的な利活用を促すサービスを強化してまいります。
③ ライセンス&プロダクツ事業(L&P)
主に顧客のシステム開発における基盤となるマイクロソフト社の「Azure」「M365」「D365」等をはじめとしたクラウドソリューションとライセンス・関連機器をリセールとして提供しております。また、オンプレミスのインフラ、プライベートクラウド並びにパブリッククラウドで構成されているハイブリッドクラウド環境に対してもその構築の関連機器をリセールとして提供しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であり、セグメント間の売上高は、第三者間取引価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
当連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
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|
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(単位:百万円) |
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報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結財務諸表計上額(注)3 |
|||
|
クラウドインテグレーション |
クラウドサービス |
ライセンス&プロダクツ |
計 |
|||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
23,015 |
15,389 |
74,381 |
112,786 |
13 |
- |
112,800 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
8 |
13 |
16 |
39 |
- |
△39 |
- |
計 |
23,023 |
15,403 |
74,398 |
112,825 |
13 |
△39 |
112,800 |
セグメント利益 |
3,537 |
1,983 |
2,045 |
7,567 |
6 |
△3,381 |
4,192 |
その他の項目 |
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|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
227 |
160 |
- |
388 |
2 |
165 |
556 |
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれていない事業セグメントであり、不動産賃貸等を含んでおります。
2.セグメント利益の調整額△3,381百万円には、のれんの償却額△233百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△3,148百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
3.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4.事業セグメントに資産を配分していないため、セグメント資産の記載は行っておりません。
【関連情報】
当連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に記載しておりますので省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%を占める相手先がいないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
当連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
当連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
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(単位:百万円) |
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クラウドインテグレーション |
クラウドサービス |
ライセンス&プロダクツ |
計 |
その他 |
全社・消去 |
合計 |
当期償却額 |
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- |
- |
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233 |
233 |
当期末残高 |
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- |
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- |
1,835 |
1,835 |
(注)「全社・消去」の金額は、セグメントに帰属しない全社資産に係る金額であります。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
当連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
該当事項はありません。