2023年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

金融ソリューション ビジネスソリューション 製造ソリューション コミュニケーションIT
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
金融ソリューション 30,598 21.5 3,498 16.6 11.4
ビジネスソリューション 23,107 16.2 5,770 27.4 25.0
製造ソリューション 41,118 28.8 5,106 24.3 12.4
コミュニケーションIT 47,784 33.5 6,652 31.6 13.9

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは、当連結会計年度末時点において、当社、親会社、子会社15社、関連会社5社により構成され、以下(1)に記載している6つのサービス品目を統合的に提供する「情報サービス事業」を営んでおります。

 

(1)当社グループが提供するサービス品目

事業の種類

サービス品目

情報サービス

コンサルティングサービス

受託システム開発

ソフトウェア製品

ソフトウェア商品

アウトソーシング・運用保守サービス

情報機器販売・その他

 

(サービス品目の内容)

① コンサルティングサービス

 業務プロセスの改革やITの活用に関するコンサルティングサービスを提供しております。具体的には、製造業の製品設計開発プロセス改革に関するコンサルティング、製品開発における実験・解析分野のコンサルティング、会計や生産管理など企業の経営管理に関わるコンサルティング、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するコンサルティング、および各種システム構築に関するコンサルティングを手がけております。

② 受託システム開発

 顧客の個別の要求に基づくシステムの構築、ならびに構築したシステムの保守サービスを提供しております。当社は、プライム・コントラクターとしてほぼすべての顧客と直接取引しており、培った業界・業務知識を生かし、顧客の視点に立脚したシステムを提案し、構築を行っております。

③ ソフトウェア製品

 当社グループにて独自に企画・開発したソフトウェアを販売しております。販売の際には必要に応じて、導入支援サービスや追加機能の開発サービス、ならびに保守サービスを提供しております。当社グループは、市場環境の変化や制度変更等に伴う企業の汎用的なニーズを先取したソフトウェアの開発に、研究開発活動を通じて積極的に取り組んでおります。

④ ソフトウェア商品

 国内外のソフトウェア・ベンダーが開発したソフトウェアを、当社グループにて仕入れ、販売しております。販売の際には必要に応じて、要件定義、導入支援、追加機能開発、ユーザ教育などの技術サービス、ならびに保守サービスも提供しております。当社グループは、海外拠点を含めた広範なリサーチにより得られる情報をもとに、顧客ニーズを満たすソフトウェアを選択し、提供しております。

⑤ アウトソーシング・運用保守サービス

 顧客のシステムの運用・保守・サポート、ならびに情報サービスを提供しております。また、顧客の業務を受託するアウトソーシング・サービスも提供しております。

⑥ 情報機器販売・その他

 当社グループが提供するITサービスに付随して必要となるハードウェア、ならびにデータベースソフトやミドルウェア等のソフトウェアの販売を行っております。特定のソフトウェア・ベンダーや機器メーカーにとらわれない中立性を生かし、顧客にとって最適なハードウェアやソフトウェアを選定し提供しております。

 

 当社グループは、業種・ソリューション別のセグメントから構成されており、「金融ソリューション」、「ビジネスソリューション」、「製造ソリューション」、「コミュニケーションIT」の4つを報告セグメントとしております。

 

報告セグメント

事業内容

金融ソリューション

金融機関をはじめ企業における各種金融業務を支援するITソリューションの提供を主たる事業としております。

ビジネスソリューション

会計・人事を中心に経営管理業務を対象とするITソリューションの提供を主たる事業としております。

製造ソリューション

製造業の製品開発/製造/販売/保守にわたる製品ライフサイクル全般を対象とするITソリューションの提供を主たる事業としております。

コミュニケーションIT

マーケティングから基幹業務領域まで企業のバリューチェーンやビジネスプロセスの最適化を支援するITソリューションの提供を主たる事業としております。

 詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。

 

(2)当社の親会社である株式会社電通グループおよびそのグループ会社は、当社の主要顧客であります。

 

(3)当社の子会社を報告セグメントごとに記載すると概ね次のとおりであります。

2023年12月31日現在

報告セグメント

子会社

金融ソリューション

株式会社ISIDインターテクノロジー(注1)

株式会社ISID-AO(注2)

株式会社ISIDビジネスコンサルティング(注3)

ISI-Dentsu of Europe, Ltd.(注4)

ISI-Dentsu of America, Inc.(注5)

ISI-Dentsu of Hong Kong, Ltd.(注6)

上海電通信息服務有限公司(注7)

ISI-Dentsu South East Asia Pte. Ltd.(注8)

ISID South East Asia(Thailand)Co., Ltd.(注9)

PT. ISID Indonesia(注10)

株式会社ISIDアシスト(注12)

株式会社ISIDブライト(注13)

ビジネスソリューション

製造ソリューション

株式会社アイティアイディ(注11)

株式会社エステック

Two Pillars GmbH

コミュニケーションIT

 なお、当社は、当連結会計年度において、関連会社であったTwo Pillars GmbHを子会社化しました。また、金融ソリューションセグメントに属していた株式会社アイエスアイディ・フェアネスを当社に吸収合併しました。

 

 (事業系統図)

2023年12月31日現在

 

 

(注1)2024年1月1日付で、株式会社ISIDインターテクノロジーは「株式会社電通総研IT」に商号変更しました。

(注2)2024年1月1日付で、株式会社ISID-AOは「株式会社電通総研セキュアソリューション」に商号変更しました。

(注3)2024年1月1日付で、当社は株式会社ISIDビジネスコンサルティングを吸収合併しました。

(注4)2024年1月1日付で、ISI-Dentsu of Europe, Ltd.は「DENTSU SOKEN UK, LTD.」に商号変更しました。

(注5)2024年1月1日付で、ISI-Dentsu of America, Inc.は「DENTSU SOKEN USA, INC.」に商号変更しました。

(注6)2024年1月1日付で、ISI-Dentsu of Hong Kong, Ltd.は「DENTSU SOKEN HONG KONG LIMITED」に商号変更しました。

(注7)2024年1月1日付で、上海電通信息服務有限公司は「電通総研(上海)信息諮詢有限公司」に商号変更しました。

(注8)2024年1月1日付で、ISI-Dentsu South East Asia Pte. Ltd.は「DENTSU SOKEN SINGAPORE PTE. LTD.」に商号変更しました。

(注9)2024年1月1日付で、ISID South East Asia(Thailand)Co., Ltd.は「DENTSU SOKEN (THAILAND) LIMITED」に商号変更しました。

(注10)2024年1月1日付で、PT. ISID Indonesiaは「PT. DENTSU SOKEN INDONESIA」に商号変更しました。

(注11)2024年1月1日付で、当社は株式会社アイティアイディを吸収合併しました。

(注12)2024年1月1日付で、株式会社ISIDアシストは「株式会社電通総研アシスト」に商号変更しました。

(注13)2024年1月1日付で、株式会社ISIDブライトは「株式会社電通総研ブライト」に商号変更しました。

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.経営成績等の状況の概要

(1)財政状態及び経営成績等の状況

① 経営成績

 当連結会計年度(2023年1月1日~2023年12月31日)におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調が続きました。当社グループを取り巻く事業環境についても、世界的な金融引締め等による海外景気の下振れが日本経済を下押しするリスクはあるものの、企業のデジタル投資意欲は強く、堅調に推移しました。

 

 かかる状況のもと、当社グループは、長期経営ビジョン「Vision 2030」および2024年12月期を最終年度とする3か年の中期経営計画「X Innovation 2024」を推進しております。当中期経営計画では、4つの活動方針「事業領域の拡張」「新しい能力の獲得」「収益モデルの革新」「経営基盤の刷新」のもと、事業成長の加速と自己変革に取り組んでおります。

 

 2年目となる当連結会計年度は、2030年に向けた当社グループの変革をさらに推し進めるため、2024年1月1日付での「株式会社電通総研」への商号変更と、コンサルティング機能の強化およびシンクタンク機能の拡充を目的とした組織変革を実施することを決定し、そのための準備を進めてまいりました。

 新たにスタートした電通総研は、「システムインテグレーション」「コンサルティング」「シンクタンク」の3つの機能が融合する企業グループへと進化してまいります。

 

 当連結会計年度の業績は、売上高142,608百万円(前期比110.5%)、営業利益21,028百万円(同113.1%)、経常利益21,244百万円(同115.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益14,663百万円(同116.4%)となりました。

 

 売上高については、4つのセグメントすべてにおいて増収となりました。利益につきましても、人件費、販売促進費および研究開発費を中心に販売費及び一般管理費は増加したものの、増収効果により、すべての段階利益で増益となりました。

 

 これにより、売上高および各段階利益のいずれも6期連続で過去最高を更新しました。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

  至 2022年12月31日)

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

  至 2023年12月31日)

増減

前期比

売上高

129,054

142,608

+13,554

110.5%

営業利益

18,590

21,028

+2,438

113.1%

営業利益率

14.4%

14.7%

+0.3p

経常利益

18,354

21,244

+2,890

115.7%

親会社株主に帰属する

当期純利益

12,598

14,663

+2,065

116.4%

 

 

 

 

 

ROE

18.1%

18.7%

+0.6p

 

 

② 財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して11,441百万円増加し、133,333百万円となり

ました。流動資産は、取引規模の拡大に伴う売上債権および契約資産が増加、契約負債の増加により預け金が増加したほか、顧客向けサービスのためのサブスクリプション契約・保守契約に係る前渡金が増加したことにより、前連結会計年度末と比較して11,714百万円増加し、114,813百万円となりました。固定資産は、有形リース資産・ソフトウェアの新規取得等による増加はあったものの、減価償却が進んだことによる減少や繰延税金資産の減少により、前連結会計年度末と比較して273百万円減少し18,520百万円となりました。

(負債)

 当連結会計年度末における総負債は、前連結会計年度末と比較して2,341百万円増加し、50,362百万円となりました。流動負債は、仕入債務の増加、保守・サブスクリプション型サービス提供に伴う契約負債の増加を主因として、前連結会計年度末と比較して1,935百万円増加し、47,622百万円となりました。固定負債は、主に有形リース資産の増加に伴うリース債務の増加により、前連結会計年度末と比較して406百万円増加し、2,739百万円となりました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、剰余金の配当があったものの、主に当社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加した結果、前連結会計年度末と比較して9,099百万円増加し、82,971百万円となりまし

た。

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金および現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して4,210百万円増加し、57,515百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

売上債権及び契約資産の増加、法人税等の支払等による資金の減少を税金等調整前当期純利益および減価償却費が上回り、資金は13,046百万円増加しました。

前年同期との比較においては、主として税金等調整前当期純利益の増加等により1,132百万円の収入増となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

ソフトウェア等の固定資産の取得等により、資金は2,359百万円減少しました。

前年同期との比較においては、主に有形固定資産やソフトウェアの取得による支出の減少、投資有価証券の取得による支出の減少により、773百万円の支出減となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

配当金の支払およびリース債務の返済等により、資金は6,702百万円減少しました。

前年同期との比較においては、配当金支払額の増加により1,283百万円の支出増となりました。

 

(2)生産、受注及び販売の実績

 当連結会計年度において、生産実績及び販売実績が著しく増加しました。これは、主にビジネスソリューションおよび製造ソリューションセグメントの事業が好調に推移したことによるものです。

 当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります

① 生産実績

報告セグメント

生産高(百万円)

前期比(%)

金融ソリューション

24,544

108.6

ビジネスソリューション

15,274

134.9

製造ソリューション

11,393

118.9

コミュニケーションIT

23,525

105.8

合計

74,738

113.7

(注)金額は、販売価格に換算して表示しております。

 

② 受注実績

報告セグメント

受注高

(百万円)

前期比

(%)

受注残高

(百万円)

前期比

(%)

金融ソリューション

31,066

108.9

8,250

106.0

ビジネスソリューション

20,863

88.3

7,988

78.1

製造ソリューション

46,130

117.5

23,114

126.1

コミュニケーションIT

47,385

96.4

15,132

98.8

合計

145,445

103.5

54,486

105.5

 

 

③ 販売実績

報告セグメント

販売高(百万円)

前期比(%)

金融ソリューション

30,598

108.8

ビジネスソリューション

23,107

124.2

製造ソリューション

41,118

112.8

コミュニケーションIT

47,784

104.2

合計

142,608

110.5

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社電通グループ

及びそのグループ会社

24,081

18.7

22,691

15.9

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度の経営成績につきましては、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績等の状況 ① 経営成績」に記載のとおりであります。

 

 報告セグメント別の経営成績の状況につきましては、以下のとおりであります。

 

 

 

 

 

 

 

単位:百万円

報告セグメント

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

  至 2022年12月31日)

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

  至 2023年12月31日)

増減額

売上高

営業利益

営業

利益率

売上高

営業利益

営業

利益率

売上高

営業利益

金融ソリューション

28,125

1,611

5.7%

30,598

3,498

11.4%

+2,473

+1,887

ビジネスソリューション

18,608

4,704

25.3%

23,107

5,770

25.0%

+4,499

+1,066

製造ソリューション

36,453

4,179

11.5%

41,118

5,106

12.4%

+4,665

+927

コミュニケーションIT

45,867

8,095

17.6%

47,784

6,652

13.9%

+1,917

△1,443

合計

129,054

18,590

14.4%

 142,608

21,028

14.7%

+13,554

+2,438

(注)報告セグメントの情報につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」も併せてご参照ください。

 

金融ソリューション

 金融機関をはじめ企業における各種金融業務を支援するITソリューションの提供を主たる事業としております。

 当連結会計年度は、会計を中心としたコアバンキング領域および顧客接点改革領域におけるソフトウェア商品の販売・導入が銀行業向けを中心に拡大したことにより、増収増益となりました。

 

ビジネスソリューション

 会計・人事を中心に経営管理業務を対象とするITソリューションの提供を主たる事業としております。

 当連結会計年度は、注力する4つのソリューション、統合人事ソリューション「POSITIVE」、連結会計ソリューション「STRAVIS」、会計ソリューション「Ci*X」、経営管理ソリューション「CCH Tagetik」の販売・導入が商社および製造業を中心に拡大したことにより、増収増益となりました。

 

製造ソリューション

 製造業の製品開発/製造/販売/保守にわたる製品ライフサイクル全般を対象とするITソリューションの提供を主たる事業としております。

 当連結会計年度は、システムグランドデザインやエンジニアリングを支援するコンサルティング、3次元CAD「NX」、PLMソリューション「Teamcenter」、構想設計ソリューション「iQUAVIS」等が輸送機器および機械業を中心に拡大したことにより、増収増益となりました。

 

コミュニケーションIT

 マーケティングから基幹業務領域まで企業のバリューチェーンやビジネスプロセスの最適化を支援するITソリューションの提供を主たる事業としております。

 当連結会計年度は、SAPソリューションの導入が製造業を中心に拡大したことにより、増収となりました。利益につきましては、受託システム開発およびアウトソーシング・運用保守サービスの収益性が低下したこと等により、減益となりました。

 

 なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

① キャッシュ・フローの状況

 当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績等の状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループにおける資金需要は、通常の運転資金に加え、事業拡大を目的としたソフトウェア製品の開発及び資本提携・M&A等のための投資資金がありますが、いずれも自己資金を充当することを基本としております。また、当社及び当社国内子会社の間ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、グループ内の資金の流動性を高めるよう努めております。

 なお、流動資産に計上している預け金は、親会社である株式会社電通グループに対し同社が運営するCMSを通じて預け入れた資金であり、当連結会計年度末は52,405百万円を預け入れております。これは、直ちに利用可能な財源であることから、連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物に含めております。

 

(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成にあたっては、連結会計年度末日における財政状態並びに連結会計年度の経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としております。当社グループは、過年度の実績や現状を踏まえ、合理的と判断される前提・仮定に基づき、かかる見積り・予測を行っておりますが、実際の結果はこれと異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成に当たり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(4)経営上の目標の達成状況について

 当社グループは、当中期経営計画において「売上高」「営業利益」「営業利益率」「ROE」の4項目を業績指標に掲げております。2年目となる当連結会計年度の進捗状況は以下のとおりであります。

項目

2024年12月期目標

2023年12月期実績

差異

売上高

1,500億円

1,426億円

△74億円

営業利益

225億円

210億円

△15億円

営業利益率

15%

14.7%

△0.3p

ROE

18%

18.7%

+0.7p

※営業利益、営業利益率、ROEについては、2023年7月31日に目標値を上方修正しております。

 

 なお、当社グループが取り組むべき経営課題への対応につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)対処すべき課題と対策」に記載のとおりであります。

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社グループは、コンサルティングサービス、受託システム開発、ソフトウェア製品・商品の販売、アウトソーシング・運用保守サービス、情報機器の販売等の情報サービス事業を展開しておりますが、当社に業種・ソリューション別の事業部を置き、各事業部は連結ベースでの事業戦略を策定し、事業活動を展開しております。

したがって当社グループは、当社事業部を基礎とした業種・ソリューション別のセグメントから構成されており、「金融ソリューション」、「ビジネスソリューション」、「製造ソリューション」及び「コミュニケーションIT」の4つを報告セグメントとしております。

 4つの報告セグメントの事業内容は以下のとおりであります。

報告セグメント名称

事業内容

金融ソリューション

金融機関をはじめ企業における各種金融業務を支援するITソリューションの提供を主たる事業としております。

ビジネスソリューション

会計・人事を中心に経営管理業務を対象とするITソリューションの提供を主たる事業としております。

製造ソリューション

製造業の製品開発/製造/販売/保守にわたる製品ライフサイクル全般を対象とするITソリューションの提供を主たる事業としております。

コミュニケーションIT

マーケティングから基幹業務領域まで企業のバリューチェーンやビジネスプロセスの最適化を支援するITソリューションの提供を主たる事業としております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用している会計処理の方法と同一であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 資産及び負債については、報告セグメントに配分しておりません。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自  2022年1月1日  至  2022年12月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

 

金融

ソリューション

ビジネス

ソリューション

製造

ソリューション

コミュニ

ケーション

IT

合計

売上高

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

28,125

18,608

36,453

45,867

129,054

セグメント間の内部売上高

又は振替高

28,125

18,608

36,453

45,867

129,054

セグメント利益

1,611

4,704

4,179

8,095

18,590

その他の項目

 

 

 

 

 

減価償却費

484

929

698

989

3,103

(注)セグメント利益の合計額と連結損益計算書の営業利益は一致しております。

 

当連結会計年度(自  2023年1月1日  至  2023年12月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

 

金融

ソリューション

ビジネス

ソリューション

製造

ソリューション

コミュニ

ケーション

IT

合計

売上高

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

30,598

23,107

41,118

47,784

142,608

セグメント間の内部売上高

又は振替高

30,598

23,107

41,118

47,784

142,608

セグメント利益

3,498

5,770

5,106

6,652

21,028

その他の項目

 

 

 

 

 

減価償却費

362

979

753

1,103

3,200

(注)セグメント利益の合計額と連結損益計算書の営業利益は一致しております。

 

 

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2022年1月1日  至  2022年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

(単位:百万円)

 

コンサルティングサービス

受託システム開発

ソフトウェア製品

ソフトウェア商品

アウトソーシング・運用保守サービス

情報機器販売・その他

合計

外部顧客への売上高

7,418

33,107

24,807

40,299

16,052

7,369

129,504

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

株式会社電通グループ

及びそのグループ会社

24,081

コミュニケーションIT、製造ソリューション、金融ソリューション、ビジネスソリューション

 

 

当連結会計年度(自  2023年1月1日  至  2023年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

(単位:百万円)

 

コンサルティングサービス

受託システム開発

ソフトウェア製品

ソフトウェア商品

アウトソーシング・運用保守サービス

情報機器販売・その他

合計

外部顧客への売上高

8,611

30,913

30,237

48,184

17,108

7,553

142,608

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

株式会社電通グループ

及びそのグループ会社

22,691

コミュニケーションIT、製造ソリューション、金融ソリューション、ビジネスソリューション

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自  2022年1月1日  至  2022年12月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自  2023年1月1日  至  2023年12月31日)

減損損失 102百万円

(注)  減損損失は、事業セグメントに配分しておりません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自  2022年1月1日  至  2022年12月31日)

重要性が乏しいため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自  2023年1月1日  至  2023年12月31日)

重要性が乏しいため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自  2022年1月1日  至  2022年12月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自  2023年1月1日  至  2023年12月31日)

該当事項はありません。