事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 410,073 | 100.0 | 153,310 | 100.0 | 37.4 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社43社、関連会社4社及び共同支配企業2社(2024年3月31日現在)より構成されており、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務を事業内容とする単一セグメントであります。
主要な会社は次のとおりであります。
当社、シオノギファーマ株式会社、シオノギヘルスケア株式会社、シオノギテクノアドバンスリサーチ株式会社、
株式会社UMNファーマ、Pharmira株式会社、シオノギビジネスパートナー株式会社、Shionogi Inc.、
Qpex Biopharma, Inc.、Tetra Therapeutics Inc.、Shionogi-Apnimed Sleep Science, LLC、Shionogi B.V.、
台湾塩野義製薬股份有限公司、北京塩野義医薬科技有限公司、平安塩野義(香港)有限公司、平安塩野義(中国)有限公司、その他34社
事業の内容と当社グループ各社の当該事業における位置付けを事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
(注)1.連結子会社30社、関連会社3社及び共同支配企業1社は小規模のため表中には表示しておりません。
2.2024年4月1日付でシオノギファーマ株式会社はPharmira株式会社を吸収合併しております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
また、当社グループの事業は、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務を事業内容とする単一セグメントであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績等
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は1兆4,169億18百万円で、前連結会計年度末に比べて1,051億17百万円増加しました。
非流動資産は、6,327億12百万円で、為替の影響によるその他の金融資産の増加、仕掛研究開発資産等の無形資産の増加やその他の非流動資産の増加等により前連結会計年度末に比べて1,051億4百万円増加となりました。流動資産は7,842億5百万円で、現金及び現金同等物や営業債権の増加の一方で、3ヶ月超の定期預金および債券(流動資産のその他の金融資産に含みます)の増減、その他の流動資産の減少等の結果、前連結会計年度末に比べて13百万円増加にとどまりました。
資本については1兆2,525億62百万円となりました。自己株式の取得や配当金の支払があった一方で、当期利益の計上と在外営業活動体の外貨換算差額(その他の資本の構成要素に含みます)の増加により、前連結会計年度末に比べて1,306億84百万円増加しました。
負債については1,643億55百万円で、前連結会計年度末に比べて255億66百万円減少しました。
非流動負債は304億48百万円で、前連結会計年度末に比べて9億21百万円減少しました。流動負債は1,339億7百万円で、未払法人所得税の減少等により、前連結会計年度末に比べて246億45百万円減少しました。
b.経営成績
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)の経営成績は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
※1 コア営業利益:営業利益から非経常的な項目(減損損失、有形固定資産売却益など)を調整した利益
※2 Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization:コア営業利益に減価償却費を加えた利益
売上収益につきましては、4,351億円(ADHD治療薬のライセンス移管に伴う一時金を含む、前期比2.0%増)となりました。前連結会計年度はCOVID-19治療薬ゾコーバの日本政府による購入で1,000億円が計上されていましたが、国内外での感染症薬の売上拡大、ロイヤリティー収入の増加など、各事業が順調に伸長した結果、当連結会計年度の売上収益は前連結会計年度を上回り、2年連続で過去最高の売上収益を更新しました。
利益面につきまして、営業利益は、COVID-19関連プロジェクトや注力プロジェクトへの積極投資、特別早期退職プログラムの実施、zatolmilastのアルツハイマー型認知症での開発計画の見直しに伴う減損損失の計上等で費用が大きく増加しましたが、各事業の順調な伸展により、1,533億円(前期比2.9%増)となりました。また、税引前利益につきましては1,983億円(前期比10.0%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益につきましては1,620億円(前期比12.4%減)となりました。2022年度において、2021年度に受領予定であったヴィーブ社からの配当金を受領したことおよびヴィーブ社がギリアド社との訴訟の和解に伴う一時金を受領したことにより、当連結会計年度は配当金が大きく減少したため減益となりましたが、特別早期退職プログラムや減損損失の費用計上を含む一過的な要因を除けば、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益もそれぞれ対前年比で増益となりました。
当連結会計年度は、グローバル展開や中長期の成長に向けた新規事業・成長ドライバーの確立に向けて積極投資を行いつつ、売上収益と営業利益について2年連続で過去最高業績を更新する結果となりました。
・国内医療用医薬品
国内医療用医薬品の売上収益は、1,511億円(ADHD治療薬のライセンス移管に伴う一時金を含む、前期比15.9%減)となりました。前連結会計年度に日本政府のCOVID-19治療薬ゾコーバ購入による1,000億円が計上されておりましたため減収となりましたが、上記要因と当連結会計年度に発生したインチュニブおよびビバンセの共同開発・商業化に関する武田薬品工業株式会社とのライセンス契約終了に伴う製品移管による一時金の受領という一過的な要因を除くと、国内医療用医薬品の売上は前年同期比で58.1%の増収となりました。この主な要因はゾコーバとインフルエンザ治療薬ゾフルーザの売上拡大によるものです。各製品の売上につきまして、COVID-19関連製品とインフルエンザ関連製品の売上収益の合計は734億円となりました。さらに、当連結会計年度には多剤耐性グラム陰性菌に効果を示すセフィデロコル(日本の製品名:フェトロージャ)の販売を開始し、日本のPull型インセンティブ制度である抗菌薬確保支援事業※にも初めて採用されました。
※ 上市後の当該抗微生物薬による収入額が一定額に満たない場合、その差額を国が支援する日本のPull型インセンティブ制度
・海外子会社および輸出
海外事業における売上収益は499億円(前期比17.4%増)となりました。欧米ではセフィデロコル(米国の製品名:Fetroja、欧州の製品名:Fetcroja)の販売が好調に推移し、米国における売上収益は179億円(前期比15.9%増)、欧州における売上収益は136億円(前期比49.9%増)となりました。引き続き、セフィデロコルの販売国の拡大や既上市国でのさらなる処方浸透、サブスクリプション型償還モデル※の採用国の拡大を通じ、欧米事業の成長を促進してまいります。中国における売上収益は、中国政府による医療費抑制政策の影響を受け、106億円(前期比11.3%減)となりました。
※ 抗菌薬の処方量と切り離し、国が開発企業に対して固定報酬を支払う代わりに、必要なときに抗菌薬を受け取ることができるモデル
・ロイヤリティー収入およびヴィーブ社からの配当金収入
ヴィーブ社からのロイヤリティー収入は、HIVフランチャイズの売上が経口2剤合剤や長時間作用型製剤(Long Acting製剤:LA製剤)の急成長により伸長したことで、1,958億円(前期比16.2%増)となりました。また、ヴィーブ社からの配当金は、339億円(前期比44.5%減)となりました。ヴィーブ社のビジネスが順調に進捗したことで、当初予想を上回る配当金を受領しましたが、2022年度において、2021年度に受領予定であったヴィーブ社からの配当金を受領したことおよびヴィーブ社がギリアド社との訴訟の和解に伴う一時金を受領したことにより大きく減少しました。一方で、配当金自体は順調に推移しており、今後もロイヤリティー収入とともに継続的な成長が見込まれます。
スイス ロシュ社からのロイヤリティー収入は、導出したゾフルーザの売上が伸長したことで、当連結会計年度は12億円となりました。英国アストラゼネカ社からのロイヤリティー収入は、クレストールの売上によるロイヤリティー収入を受領したことで14億円となりました。
以上の結果から、当連結会計年度のロイヤリティー及びヴィーブ社からの配当金収入の合計は、2,343億円(前期比0.7%減)となりました。
・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しましたとおり、当社グループは、2023年6月にSTS2030を改定し、STS2030 Revisionとして再策定しました。
STS2030 Revisionでは、達成すべき財務経営指標として3つの成長性指標と3つの株主還元指標を設定しました。成長性指標については、トップラインの成長を優先して進めていくことから売上収益、またその成長をグローバルに成し遂げていくことから海外売上高 CAGR(Compound Annual Growth Rate:年平均成長率)、そして成長に向けた積極的な投資を行っていくことと稼ぐ力を測るためにEBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization:利払い・税引き・償却前利益、コア営業利益に減価償却費を加えた利益)の3つを設定しております。また、株主還元指標として、事業成長と財務施策の観点からEPS、DOE、ROEの3つを継続して設定しております。
エンシトレルビルなどの感染症薬を中心にグローバルでのトップラインの成長を実現することで、各年度の売上収益および海外売上高 CAGR目標を達成するとともに、さらなる収益ドライバーを確立するためのM&Aや導入、アライアンスなどの事業開発機会の探索を継続し、価値に見合った投資を強固な財務基盤を活かして積極的に実行していくことで、経営指標の達成を目指してまいります。
※ 売上収益には、ADHD治療薬のライセンス移管に伴う一時金が含まれております。
c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益の減少、営業債権の増加、法人所得税の支払額の増加により、前連結会計年度に比べて235億83百万円少ない1,542億84百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、新規の子会社や持分法適用会社株式等の取得があった一方で、無形資産の取得による支出の減少や、定期預金の増減により、59億22百万円の収入(前連結会計年度は482億92百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得や配当金の支払いの増加により、前連結会計年度に比べて427億29百万円多い1,268億53百万円の支出となりました。
これらを合わせた当連結会計年度の現金及び現金同等物の増減額は488億66百万円の増加となり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、3,580億90百万円となりました。
〔キャッシュ・フロー指標のトレンド〕
(注) 親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分/資産合計
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
1.指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としております。
② 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
(注) 金額は、正味販売見込価格により算出したものであります。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績は次のとおりであります。
(注) 金額は、実際仕入額によっております。
c.受注状況
当社グループは、主として販売計画に基づいて生産計画をたてて生産しております。
当社及び一部の連結子会社で受注生産を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
(注) 1.販売金額は、外部顧客に対する売上収益を表示しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
※1 前連結会計年度の株式会社スズケンに対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
※2 当連結会計年度の厚生労働省に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。重要性がある会計方針及び見積りの詳細等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定」をご参照ください。
セグメント情報
4.セグメント情報
(1) 報告セグメントに関する情報
当社グループは、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務を事業内容とする単一事業であります。製品別の販売状況、会社別の利益などの分析は行っておりますが、事業戦略の意思決定、研究開発費を中心とした経営資源の配分は当社グループ全体で行っており、従って、セグメント情報の開示は省略しております。
(2) 製品及びサービスに関する情報
製品及びサービスごとの外部顧客への売上収益は、「5.売上収益」に記載のとおりであります。
(3) 地域に関する情報
売上収益及び非流動資産の地域別内訳は、以下のとおりであります。
① 売上収益
(注) 1.売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.日本以外の区分に属する主な国又は地域は、以下のとおりであります。
(1) 欧州・・・・・イギリス、スイス等
(2) 北米・・・・・アメリカ等
(3) その他・・・・アジア等
② 非流動資産
(注) 1.非流動資産は、資産の所在地により、国又は地域に分類しており、金融商品及び繰延税金資産を除いております。
2.日本以外の区分に属する主な国又は地域は、以下のとおりであります。
(1) 欧州・・・・・イギリス等
(2) その他・・・・アジア等
(4) 主要な顧客に関する情報
売上収益が当社グループ全体の売上収益の10%以上の相手先は、以下のとおりであります。
(注) 1.前連結会計年度の株式会社スズケンに対する売上収益は、当社グループ全体の売上収益の10%未満であるため、記載を省略しております。
2.当連結会計年度の厚生労働省に対する売上収益は、当社グループ全体の売上収益の10%未満であるため、記載を省略しております。