事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
AIソリューション事業 | 1,896 | 11.5 | -79 | -156.4 | -4.2 |
フィナンシャル・アドバイザリー事業 | 164 | 1.0 | 8 | 16.3 | 5.0 |
マーケティング支援事業 | 14,397 | 87.5 | 122 | 240.1 | 0.8 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは「UPGRADE JAPAN」をミッションとして掲げ、「AIでデータの真価を解き放ち産業の常識を塗り替える」というヴィジョンを実現すべく、データサイエンスや機械学習、AIといった最先端の技術を社会に実装することを目指しております。日本の現状として、企業が各社の利益追求のために個別の課題解決をDX (Digital Transformation)により実現するというアプローチが主流でありますが、個社では解決できない産業共通課題の解決やSDGs(*8)実現のためにデータ・AIを産業横断で活用するという流れがより一層加速すると考えております。当社は、AIの技術力とビジネス力の双方を駆使して、個社課題の改善のみではなく産業全体の改革(IX=Industrial Transformation)や産業共通のSDGs達成に貢献し、UPGRADE JAPANを実現することを目指しております。
当社グループは「AIソリューション事業」、「フィナンシャル・アドバイザリー事業」及び「マーケティング支援事業」の3事業を報告セグメントとしております。
・AIソリューション事業
「データの真価を解き放ち、革新の連鎖を起こしていく」というヴィジョンを実現すべく、各産業の大手企業へのサービス提供を通じ、データサイエンスや機械学習、AIといった最先端の技術を社会に実装することを目指す事業が対象となります。各産業を代表する大手企業をパートナーとする共同研究開発を通じて、産業共通課題を解決するAI関連のサービスやソリューションを多数創出し、それらを自社プロダクトとして他企業にも幅広く提供することで収益を計上しております。当社の事業は一過性のAIアルゴリズム(*9)受託開発やシステム受託開発、コンサルティングビジネスとは異なり、産業全体の課題に対してAIによる改善効果を創出し、複数の顧客から継続的な収入を得るという特徴を有しております。
・フィナンシャル・アドバイザリー事業
「社会を変える事業を創るためのファイナンスをプロデュースする」というミッションを掲げ、企業買収や資金調達などのファイナンス領域の知見を活用し大手企業やスタートアップを支援することで社会変革をもたらすことを目指す事業が対象となります。
・マーケティング支援事業
ダイレクトメールの企画、制作、発送代行等のマーケティングサービスの提供を行い、さらにはDX推進やAI活用等の施策により高付加価値化を推進することで顧客企業のダイレクトマーケティングの課題解決を目指す事業が対象となります。
当社グループは各産業の大手企業との提携を通じてそれらの企業が抱えている非公開のデータにアクセスが可能であるという点で、他の企業と比べて情報優位なポジションを有しております。また、データの量や種類が多いほどアルゴリズムの精度が向上するというAI領域の技術的な特徴を活かし、単一の顧客ではなく産業全体の複数社にサービスを提供することで、利益やキャッシュ・フロー等への定量的な改善効果を高めております。AIアルゴリズムの所有権は当社が有しており、AIソリューションの提供社数が増加するほど膨大なデータの学習によりアルゴリズムの精度が向上していくため、後発プレーヤーの参入に対しても非常に有効な参入障壁として機能することが期待されます。
当社グループは個別企業の一過性の課題解決ではなく産業全体のSDGsの達成を志向しております。個別企業の課題解決という観点では、あらゆる産業においてAI活用による課題解決への需要が高まっており、国内のAIビジネス市場は2022-2027年の間に1.3兆円から2.0兆円に拡大する(出典:株式会社富士キメラ総研「2022 人工知能ビジネス総調査」)と予測されております。しかしながら、産業共通課題の解決という観点で見ると、SDGsにより創出されるICT関連市場が中国を除くアジア太平洋先進地域で2030年に10.4兆円に拡大する(出典:三菱総合研究所「デジタル化の社会的・経済的効果について」)と試算されており、当社グループの事業機会は非常に大きいと考えております。
産業全体の複数社にAIソリューションを提供することが可能であるため、個社の受託開発やコンサルティング等のビジネスと比較して、AI市場/SDGs市場の成長をより強く享受することが可能となります。また、単一の産業やプロダクトに依存しない収益構造であるため、特定産業の景気動向や成長スピードに左右されない優位なポジショニングを有しております。
顧客は当社グループの支援によって、AIを用いた全社経営課題の解決に関する上流の戦略策定から、実際のAIアルゴリズムの構築、システム実装並びにオペレーションの改善等の下流の執行領域まで、一気通貫で成果を創出することが可能となります。当社のAIソリューションは、利益やキャッシュ・フロー等の観点で定量的な改善効果を創出することを重視していることから、顧客は経営課題の解決やSDGsの達成を実現しやすくなります。AIソリューションの顧客との共同研究開発並びに初期導入フェーズにおいて、課題特定や全社戦略策定の支援、PoC(*10)の実施、AIアルゴリズムの構築及びシステム実装等の準委任型の役務提供を通じてフロー型(非継続)の収益を得ております。また、AIソリューション導入後のフェーズにおいて、運用保守料やサービス利用料、ライセンス利用料、コンソーシアム会費等のストック型(継続)の収益を計上しております。
(1) 当社グループの特徴と優位性
当社グループの特徴と優位性は「AIアルゴリズムに関する技術面での豊富な知見」、「AIによる解決策の提示から実行まで一気通貫で支援するビジネス面での高い執行能力」及び「大手企業との共同開発(Joint R&D)と産業横展開を両立する生産性の高いビジネスモデル」にあります。
① AIアルゴリズムに関する技術面での豊富な知見
当社グループは東京大学の大学院工学系研究科の松尾豊教授や田中謙司准教授、同大学院情報学環の越塚登教授の3名を顧問または社外取締役として招聘しており、それぞれの研究室と共同で特許権を取得する等、密接に連携しながら技術領域の研究開発を行っております。
当社グループはビジネスデベロップメント、データサイエンス及びエンジニアリングの三位一体のチーム体制により、産業課題の掘り起こし、AIによる解決策の提示、AIアルゴリズムの開発及びAIソリューションの実装までを包括的に推進しております。当社グループの一部メンバーは東京大学の最先端の研究室に在籍しながら国際的にも最前線の研究活動を行っております。また、当社グループのメンバーが東京大学と共同で執筆した国際学会論文や共同で取得した特許権は、いずれも当社グループのAIソリューションの構築に大きく貢献しております。2020年に開催された機械学習の著名な世界的コンペティションであるKaggle(*11)に当社の正社員の一部が参加し、トップチームは全世界で上位0.6%の成績を収めて表彰を獲得する等、当社グループのAI領域における技術力の高さは対外的にも示されております。
② AIによる解決策の提示から実行まで一気通貫で支援するビジネス面での高い執行能力
当社グループは技術面に優れたチームに加えて、コンサルティングや課題発見、プロジェクトマネジメント、事業開発等に優れたチームを構築しており、単にAIを技術として提供するだけでなく、産業や顧客の課題を解決し実際に定量的な改善効果を創出することを重視しております。
当社グループにはコンサルティングや投資銀行、外資系メーカー等のプロフェッショナルファーム出身のメンバーが多数在籍しております。また、エンジニアでありながらMBAを保有してビジネス領域の知見を有する人材や、データサイエンティストでありながらビジネス推進も含めたプロジェクト全体の責任者の役割を担う人材もおり、定量的な改善効果の創出に必須となるビジネススキルの高さが特徴となっております。また、その他もファイナンスやマーケティング等の幅広い専門領域の知見を有しており、グループ全体で顧客の課題解決及び成果創出を進めております。
顧客にとってAIの導入やDXの推進は、技術力が高いベンダーを選定したとしても容易に進まないケースが多いため、高い技術力を有するメンバーとビジネス領域に知見を有するチームが共同となり顧客を一気通貫で支援することで、利益やキャッシュ・フロー等について定量的な改善効果を創出しやすい体制を構築しております。結果として、当連結会計年度の継続顧客の割合(注:当事業年度に売上が発生した顧客のうち4四半期連続で売上が発生した顧客の割合)は6割を超えており、顧客の満足度は非常に高い状態となっております。
③ 大手企業との共同開発(Joint R&D)と産業横展開を両立する生産性の高いビジネスモデル
当社グループは各産業の大手企業と強固なパートナーシップを結びながら共同でAI活用を推進しており、Joint R&Dフェーズとして既に多数の顧客から収益を得ております。当該フェーズにおける顧客へのサービス提供を通じて、産業固有の課題やデータを収集できるというメリットに加えて、データによる学習を通じて自社が保有するAIのアルゴリズムを強化することが可能となります。さらに、単独での開発と比較すると、共同開発は大手企業の予算や人的リソースを活用できるため、開発費用が大きく抑制され、当社グループの生産性及び収益性が向上する要因となっております。
また、共同開発の契約においては、一部例外を除き、開発したAIソリューション及びアルゴリズムを自社保有のプロダクトとして産業内外の複数の他企業に提供することが可能となっており、単一の顧客から一過性の収入を得る受託開発やコンサルティングと比較して持続的な事業拡大を実現しやすいビジネスモデルを実現しております。収益性についても、各産業において1社目のパートナー企業と共同で創出したAIソリューションを2社目以降に横展開する際には、既に存在するプロダクト及びアルゴリズムの活用が可能であることからプロジェクトの粗利率が改善する傾向にあり、横展開が進むほど収益性が向上するビジネスモデルとなっております。
結果として、特定業界に依存することなく各産業の大手企業との共同研究開発が多数進展しており、複数のAIソリューションにおいて産業内の横展開が進んでおります。アルゴリズムの精度が向上しサービスやソリューションがもたらす価値が高まること等を背景に、継続顧客が増加すると同時に、顧客1社あたりから得られる収益も上昇しやすい構造となっております。
(2) 事業展開するAIソリューション
当社グループは、展開するAIソリューションごとに、共同研究開発や初期導入フェーズにおける課題特定や全社戦略策定の支援、PoCの実施、AIアルゴリズムの構築及びシステム実装等の準委任型の役務提供を通じたフロー型(非継続)の収益と、AIソリューション導入後のフェーズにおける運用保守料やサービス利用料、ライセンス利用料、コンソーシアム会費等のストック型(継続)の収益を得ております。
産業ごとの共通課題に対してAIソリューションを創出しプロダクト化していくビジネスモデルであるため、今後もAIソリューションの数は増加する見込みであります。
[事業概要]
[グループ事業展開]
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年7月1日から2024年6月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの収束と景気の緩やかな持ち直しの動きが見られた一方で、国際的な紛争の長期化や国内外のマクロ経済におけるインフレ・金融引締めの傾向が見られる等、先行き不透明な状況が続きました。当社グループを取り巻く環境としましては、企業の競争力強化や人材不足への対応から、AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)への急速な注目の高まりや、国内企業のIT投資の拡大局面が続いていること、「Chat GPT」をはじめとするLLM(大規模言語モデル)による技術革新が進展し生成AIの利活用に対する注目度が高まっていることなどが追い風となっております。また、政府の成長戦略において、産業競争力強化の観点からスタートアップ企業の支援及びスタートアップエコシステム強化の重要性が提唱されており、2022年は「スタートアップ創出元年」と定められ約1兆円の補正予算が閣議決定されました。2022年11月末には『スタートアップ育成5か年』が公表され、5年後の2027年度にはスタートアップへの投資額を10倍超の10兆円規模にする目標が掲げられました。
そのような環境の中で、当社は従来のDX活用/AI導入の支援などの労働集約的なビジネスに加えて、自社AIソリューションを中心とした非労働集約的な収益の獲得も目指しており、AIソリューション開発プロジェクト獲得や研究開発、先行投資としての積極的な人材採用に注力いたしました。「Chat GPT」をはじめとするLLM(大規模言語モデル)の活用をテーマとするプロジェクトも増加しており、AIの利活用に対する需要の高まりに機動的に対応する形で事業運営を行っております。グループ会社の株式会社ファイナンス・プロデュースではスタートアップの資金調達やM&Aを助言する案件を多数獲得・執行し、また、第2四半期連結会計期間に株式を取得し連結子会社化したメールカスタマーセンター株式会社では紙のダイレクトメール(DM)発送代行において既存顧客の取引窓口の拡大や新規受注の獲得を行いました。
これらの結果、当連結会計年度における当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。
売上高については、新たなAIソリューション開発プロジェクト(Joint R&D)の獲得、既存のAIソリューションの拡販、既存顧客からのアップセル等の施策を積極的に進め、また、メールカスタマーセンター株式会社の連結子会社化を行った結果、16,457,876千円(前年同期比748.5%増)となりました。
売上総利益については、上記のとおり売上高の増加に伴い1,613,526千円(前年同期比61.9%増)となりました。
営業利益については、新規プロダクトの創出、研究開発、人材採用といった先行投資を引続き積極的に進めた結果、50,684千円(前年同期比26.1%減)となりました。特に人材採用については当社の今後の成長に必要であることから積極的に進めております。その結果、当連結会計年度において、データサイエンティストやエンジニア、コンサルタントといった職種を幅広く採用し、当連結会計年度末の従業員数は124名となっております。なお、積極的な人材採用により採用費及び人件費等が増加しておりますが、研究開発の対象となるAIソリューションをより厳選することで人件費及び業務委託費をコントロールする等、適切なコスト構造への移行を模索しております。
経常損失については、借入金の支払利息及びグループ会社の持分法による投資損失の増加に伴い12,183千円(前年同期は24,391千円の経常利益)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、連結子会社である株式会社ファイナンス・プロデュースの取得にかかるのれんについて、業績が当初予定していた事業計画を下回ったことから事業計画を慎重に見直した結果、減損損失139,105千円を特別損失として計上したこと等にともない、278,397千円(前年同期は1,292千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。
(単位:千円)
|
AIソリューション |
フィナンシャル・ |
マーケティング支援 事業 |
合計 |
売上高 |
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
1,896,416 |
164,053 |
14,397,407 |
16,457,876 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
計 |
1,896,416 |
164,053 |
14,397,407 |
16,457,876 |
セグメント利益又は損失(△) |
△79,249 |
8,257 |
121,676 |
50,684 |
その他の項目 |
|
|
|
|
減価償却費 |
15,285 |
163 |
49,983 |
65,431 |
のれん償却額 |
- |
25,291 |
25,127 |
50,419 |
第2四半期連結会計期間に、メールカスタマーセンター株式会社の株式を取得し連結子会社化したことに伴い、第3四半期連結会計期間より報告セグメントを変更いたしました。報告セグメントは、各グループ会社の事業内容及びビジネスモデルに鑑み、「AIソリューション事業」「フィナンシャル・アドバイザリー事業」「マーケティング支援事業」の3区分へ変更しております。
AIソリューション事業については、AIソリューションの横展開事例の増加や、新規顧客獲得や既存顧客からのアップセル等もあり好調に推移しました。その結果、売上高は1,896,416千円(前年同期比1.58%増)、積極的な人材採用により採用費及び人件費等が増加したことにより営業損失は79,249千円(前年同期は78,710千円の営業利益)となりました。
フィナンシャル・アドバイザリー事業については、ファイナンス戦略アドバイザリー及びスタートアップの資金調達助言等の案件を複数執行しました。その結果、売上高は164,053千円(前年同期比125.66%増)、売上高の増加に伴い営業利益は8,257千円(前年同期は10,082千円の営業損失)となりました。
マーケティング支援事業については、紙のダイレクトメール(DM)発送代行において既存顧客の取引窓口の拡大や新規受注の獲得が順調に進展しました。その結果、売上高は14,397,407千円、営業利益は121,676千円となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は7,605,353千円(前年同期比80.2%増)となりました。主な内訳は、現金及び預金が2,297,785千円、受取手形、売掛金及び契約資産が2,712,745千円、のれんが644,940千円、顧客関連資産が1,212,750千円、投資有価証券が396,904千円であります。なお、のれんはメールカスタマーセンター株式会社の株式を取得し連結子会社化したことに伴い発生したものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は4,244,164千円(前年同期比705.7%増)となりました。主な内訳は、買掛金が1,797,090千円、長期借入金が1,392,139千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は3,361,188千円(前年同期比7.1%減)となりました。主な内訳は、資本剰余金が3,764,356千円であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,297,785千円(前年同期比27.0%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により支出した資金は713,590千円(前年同期は341,587千円の収入)となりました。これは主に、売上債権の増加695,488千円、賞与引当金の減少167,622千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により支出した資金は1,752,744千円(前年同期は517,943千円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,716,515千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により得られた資金は1,617,706千円(前年同期は31,102千円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,740,000千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当社グループが提供するサービスには生産に該当する事項がないため、記載を省略しております。
(b) 受注実績
当社グループが提供するサービスは、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
(c) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
AIソリューション事業 |
1,896,416 |
101.58 |
フィナンシャル・アドバイザリー事業 |
164,053 |
225.66 |
マーケティング支援事業 |
14,397,407 |
- |
合計 |
16,457,876 |
848.49 |
(注)単一の外部顧客への売上高が連結売上高の10%未満のため、主要な顧客に関する情報の記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表を作成するにあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの分析については、前記「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの主な資金需要は、労務費(製造活動に関与するものに係る人件費)及び人件費(労務費以外の人件費)といった人材に関するもの及び経費等の販売費及び一般管理費等となっております。これらについては、自己資金、金融機関からの借入、社債及びエクイティファイナンス等で調達していくことを基本方針としております。なお、今後事業拡大に向けて急激な資金需要が生じる場合に備え、一部の金融機関と当座貸越の契約をしております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、共同研究開発や初期導入フェーズにおけるコンサルティングや課題特定や全社戦略策定の支援、PoCの実施、AIアルゴリズムの構築及びシステム実装等の準委任型の役務提供を通じたフロー型(非継続)の収益と、AIソリューション導入後のフェーズにおける運用保守料やサービス利用料、ライセンス利用料、コンソーシアム会費等のストック型(継続)の収益を得ております。そのため、売上高、売上総利益、営業利益、売上高総利益率及び売上高営業利益率といった基礎的な指標に加えて、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、年間顧客数、顧客ごとの年間売上単価及び継続顧客による売上比率を重要な指標としております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、事業内容の関連性及び事業規模に基づき事業セグメントを集約し、「AIソリューション事業」、「フィナンシャル・アドバイザリー事業」及び「マーケティング支援事業」の3事業を報告セグメントとしております。
・AIソリューション事業
「データの真価を解き放ち、革新の連鎖を起こしていく」というヴィジョンを実現すべく、各産業の大手企業へのサービス提供を通じ、データサイエンスや機械学習、AIといった最先端の技術を社会に実装することを目指す事業が対象となります。
・フィナンシャル・アドバイザリー事業
「社会を変える事業を創るためのファイナンスをプロデュースする」というミッションを掲げ、企業買収や資金調達などのファイナンス領域の知見を活用し大手企業やスタートアップを支援することで社会変革をもたらすことを目指す事業が対象となります。
・マーケティング支援事業
ダイレクトメールの企画、制作、発送代行等のマーケティングサービスの提供を行い、さらにはDX推進やAI活用等の施策により高付加価値化を推進することで顧客企業のダイレクトマーケティングの課題解決を目指す事業が対象となります。
また、当第2四半期連結会計期間において、メールカスタマーセンター株式会社の株式を取得し連結子
会社化したことに伴い、「AIソリューション事業」及び「フィナンシャル・アドバイザリー事業」の2区
分から、「AIソリューション事業」、「フィナンシャル・アドバイザリー事業」及び「マーケティング支
援事業」の3区分に変更しました。なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の区分に基づき作成したものを記載しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計処理の原則及び手続に準拠した方法と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
報告セグメント |
合計 |
||
|
AIソリューション |
フィナンシャル・ |
マーケティング支援事業 |
|
売上高 |
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
1,866,969 |
72,699 |
- |
1,939,668 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
計 |
1,866,969 |
72,699 |
- |
1,939,668 |
セグメント利益又は損失(△) |
78,710 |
△10,082 |
- |
68,627 |
その他の項目 |
|
|
|
|
減価償却費 |
30,846 |
40 |
- |
30,887 |
のれん償却額 |
- |
12,645 |
- |
12,645 |
(注)セグメント資産及び負債は、取締役会に対して定期的に提供されておらず、経営資源の配分決定及び業績評価の検討対象になっていないため記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
報告セグメント |
合計 |
||
|
AIソリューション |
フィナンシャル・ |
マーケティング支援事業 |
|
売上高 |
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
1,896,415 |
164,053 |
14,397,407 |
16,457,876 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
計 |
1,896,415 |
164,053 |
14,397,407 |
16,457,876 |
セグメント利益又は損失(△) |
△79,249 |
8,257 |
121,676 |
50,684 |
その他の項目 |
|
|
|
|
減価償却費 |
15,285 |
163 |
49,983 |
65,431 |
のれん償却額 |
- |
25,291 |
25,127 |
50,419 |
(注)セグメント資産及び負債は、取締役会に対して定期的に提供されておらず、経営資源の配分決定及び業績評価の検討対象になっていないため記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
製品及びサービスの区分が報告セグメント区分と同一であるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
学校法人駿河台学園 |
315,900 |
AIソリューション事業 |
株式会社JERA |
207,582 |
AIソリューション事業 |
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
製品及びサービスの区分が報告セグメント区分と同一であるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
単一の外部顧客への売上高が連結売上高の10%未満のため、主要な顧客に関する情報の記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
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(単位:千円) |
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報告セグメント |
全社・消去 |
合計 |
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AIソリューション 事業 |
フィナンシャル・ アドバイザリー事業 |
マーケティング支援事業 |
計 |
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当期償却額 |
- |
12,645 |
- |
12,645 |
- |
12,645 |
当期末残高 |
- |
164,397 |
- |
164,397 |
- |
164,397 |
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
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(単位:千円) |
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報告セグメント |
全社・消去 |
合計 |
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AIソリューション |
フィナンシャル・ |
マーケティング支援事業 |
計 |
|||
当期償却額 |
- |
25,291 |
25,127 |
50,419 |
- |
50,419 |
当期末残高 |
- |
- |
644,940 |
644,940 |
- |
644,940 |
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。