事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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(単一セグメント) | 5,191 | 100.0 | 188 | 100.0 | 3.6 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、2010年10月に入退室管理システムおよび監視カメラシステムの本格販売を開始して以降、入退室管理システム、監視カメラシステムを中心としたセキュリティシステム構築における最適化を柱に着実に事業規模を拡大してまいりました。
一昔前の企業におけるセキュリティの定義とは「生命と財産の保全」でした。しかしながら、2010年以降、SNSの普及によって企業は新たに「信用や評判」なども守らなければならない重要な要素となるとともに、IT人材の不足や基幹システムの老朽化に対処するためのDX(デジタルトランスフォーメーション)への取組みが、喫緊の経営課題となってまいりました。さらに新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって「従業員の健康管理」も企業にとって重要なセキュリティ要素として付け加わりました。これらを踏まえ、セキュリティはあらゆる企業にとって、これまで以上に必要不可欠なものとなっております。
一方、「これらのリスクから如何に守るのか?」という経営課題への対応は、企業毎に組織や物理的ロケーション、取扱う商品・サービスや技術、重要な情報などがそれぞれ異なるので、対策すべき領域やレベルもそれぞれに異なります。過去において、セキュリティシステムは導入すること自体で犯罪に対する抑止効果を得られ、一定程度の効果を発揮してきましたが、昨今における新たな脅威(リスク)から企業を守るとともにDXを追求していくためには、そのセキュリティシステムの運用を強化することが求められており、そのため企業からのニーズも一層多様なものとなってきております。そうしたニーズに対応できるセキュリティシステムは非常に複雑なものとなっておりシステム導入の主な課題として、様々なデバイスで構成されるセキュリティシステムの互換性をどのように担保すればよいのか、膨大なデータ量が流れるネットワークシステムの安定性とコストをどのように両立させるのか、顔認証などのAI(画像認識)をどのようにセキュリティシステムに実装するのがよいかといった課題があります。
そうした中で、当社グループでは「SECURE AC(=Access Control:入退室管理システム)」「SECURE VS(=Video Surveillance:監視カメラシステム)」「SECURE Analytics(画像解析サービス)」という3つのサービスを各社のニーズに合ったデバイスとソフトウェアを組み合わせてワンストップで提供することで中小企業から大企業まで幅広い顧客(2023年12月末時点で9,900社以上)へ販売しております。また入退室管理システムにおける顔認証システムや、監視カメラシステムの一部サービスにはAI(画像認識)の技術を使用しており、当社グループではデバイスとの組み合わせで最適なAIアルゴリズムを外部から調達しAI(画像認識)の実装を含めたシステム構築、導入・施工、アフターフォローまでの一気通貫したソリューションを提供しております。また当社グループでは、2010年にBtoB事業に転換した時からAI(画像認識)技術を監視カメラ等の物理セキュリティシステムに実装し最適化して提供する研究開発を行っており、システム構築の最適化と掛け合わされることでAI(画像認識)の運用効果を高め、より付加価値の高いサービスとして提供することが可能となっております。
例えば、顔認証や人物の行動分析などを行うことにより、犯罪の早期発見や予知などに役立てることが可能となるように、こうしたAI(画像認識)技術を実装した物理セキュリティシステムは、防犯の高度化を追求する一方で、単なる防犯という意味のセキュリティのみならず、業務の分析やマーケティングリサーチ、店舗におけるレジ等の省力化、イベント会場等での本人確認など、セキュリティ以外の様々な分野に応用が可能であり、当社グループでは、こうした顧客の多様なニーズに合わせて最適化したソリューションとして提供しております。
また、物理セキュリティシステム導入にかかる一連のソリューションを一気通貫で提供できることが大きな強みであり、多くのエンドユーザーやパートナー企業の皆さまより信認を得ているものと考えております。今後も、従来からの当社グループの強みである前述のサービスに顔認証、人の行動分析、人検出、群衆解析のテクノロジーを付加し、物理セキュリティシステムとAI(画像認識)技術を掛け合わせた「安心」「安全」とプラスアルファの価値を提供することにより、顧客企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の取組みを積極的にサポートすることを通じて、広く社会に貢献してまいります。
(1)当社グループが提供するサービスの内容
当社グループが提供する具体的なサービスの内容は以下の通りとなります。
※IP:インターネットプロトコルの略であり、インターネット上で情報のやり取りをする際の通信方式
(2)当社グループの事業の特徴
①優れた研究開発力
当社グループでは「Security System Lab」と「SECURE AI STORE LAB2.0」という2つのラボ(研究開発施設)と、韓国京畿道城南市に「SECURE KOREA, Inc.」を保有し、AI(画像認識)技術と物理セキュリティを掛け合わせたシステムの価値を向上させるための研究開発を行なっております。
a 「Security System Lab」(最適化に向けたシステム研究)
物理セキュリティシステムは、それぞれメーカーの違う多数のセキュリティデバイスやソフトウェア・サーバー・ネットワーク機器を用いて構成される非常に複雑なシステムです。また、設置するためにはITネットワークの設計だけでなく、建築・施工のノウハウも必要となります。さらに、物理セキュリティシステムを導入する際に適したデバイスの選定やシステムへのAI(画像認識)の実装方法は、非常に幅広い分野のテクニカルスキル・ノウハウを要し、デバイスの設置位置や設定方法ひとつで認証精度は大きく変化します。
当社グループの「Security System Lab」では、無数にある物理セキュリティシステムの構築パターンから、顧客が求めるパフォーマンス・安定性・コストなどを考慮の上で最適化されたシステムの研究に取組んでおります。これらの研究開発の成果を最大限に発揮できるデバイスと組み合わせることにより、多様な顧客ニーズに対応可能な最適化されたセキュリティシステムの構築が可能となっております。AI(画像認識)を活用するサービス(顔認証による入退室管理システムおよびVSの一部サービス)においては、顧客のニーズに合ったAIアルゴリズムの性能・コスト・安定性を考慮・研究・評価し、それを搭載するのに最適なデバイスを選定した上でこれらを調達、AI(画像認識)を実装したアプリケーション開発を行っております。また同時に、こうした最適化されたセキュリティシステムを物理セキュリティシステム導入にかかる一連のソリューションとして提案できる専門人材の育成についても本Labにて実施しております。
その結果、当社グループでは、AIアルゴリズムの調達からAI(画像認識)の実装を含めたシステム設計、導入・施工、アフターフォローまでの一気通貫で提供することを可能としており、多くのエンドユーザーやパートナー企業の皆さまより信認を得ているものと考えております。
b 「SECURE AI STORE LAB2.0」(レジレス・無人決済店舗の研究)
「SECURE AI STORE LAB2.0」では、従来使用していた重量センサーや赤外線センサーを使用せずに、監視カメラ映像のみで誰がどんな商品を手に取ったかをAI(画像認識)が認識し、レジ操作無くそのまま退店できるレジレス店舗の実験運用を行っております。
当該AIの開発にあたっては、無人化店舗が実際に利用されるロケーションにて獲得されたデータを基に学習させる必要があります。
当社グループの「SECURE AI STORE LAB2.0」では、実験運用を行うことで獲得するデータ等を基に実際のリテールのシーンで活用可能なAIの開発のみならず、リテール企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)のための商品開発にも取組んでおります。
AI STORE LABの全景
c 「SECURE KOREA, Inc.」(新たなサービスの開発)
「SECURE KOREA, Inc.」は、当社グループの技術を活用した新たなサービスの開発を行うため、韓国京畿道城南市に2020年3月に設立した子会社です。
グローバルな視点における顔認証技術に関する最先端かつ高度な知識と経験を有する技術者を配置して、当社グループの技術を活用した新たなサービスの開発に取組んでおり、直近の研究開発内容としては「SECURE AI Office Base」が挙げられます。
この「SECURE AI Office Base」は、AI(画像認識)を活用したクラウド型の入退室管理システムであり、既存のオンプレミス型入退室管理システムにはなかったリモートによるオフィスの入退室状況・混雑状況の把握や従業員の出退勤および在籍管理・健康管理(体温・表情等)までを一元的に管理できる新システムで、2020年9月よりサービスの提供を開始いたしました。
②顔認証などのAI(画像認識)技術の最適化
当社グループでは、AI(画像認識)の代表的な技術である顔認証技術をカメラ等の多数の物理的なデバイスにおいて最適化することで、特定の人物の特徴を分析して映像から顔を検出し、属性の分析を行い、その結果をリアルタイムに通知することで様々なソリューションを提供しております。なお、当社グループで取扱っている顔認証のソリューションは、ビジュアルベース(2D認証)とIRベース(3D認証)の2つの方式を採用しています。
<ビジュアルベース(2D認証)>
・撮影した画像から「輪郭」や「目・鼻・口」といったパーツの位置関係を計測
・計測した顔をテンプレート化して、それを基に登録されている個人かどうかを特定する方式
<IRベース(3D認証)>
・ビジュアルベースに加え、赤外線カメラによって顔の凹凸など奥行き情報をデータ化して、登録されている人物かどうかを特定する方式
当社グループでは、こうした顔認証に用いるアルゴリズムを外部から調達・選択し、最適化した上で物理セキュリティシステムに実装することで、より高い付加価値のあるセキュリティシステムとして提供しています。その結果、AI顔認証関連の商品はライセンス・デバイスを合わせて2023年12月末時点で7,982件(うちライセンスは約26%程度)の導入実績があり、入退室管理用途の顔認証シェアは2022年実績で48.6%、2023年見込みで50.2%(数量ベース)となっております(出典:富士経済「DXを実現するセキュリティ関連技術・市場の将来展望2023」)。
③顧客ニーズに合わせた付加価値の高いサービスの提供
当社グループでは、単一的なサービスの提供に限らず、顧客の多様なニーズに沿った付加価値の高いサービスを提供することが可能となっております。例えば、入退室管理システムの導入においては、顔認証による扉の施錠管理のみならず、扉の開閉に連動した勤怠管理や、顔認証による測温等の健康管理、監視カメラシステムと連動したオフィスの混雑度の見える化など、物理セキュリティシステムの導入に係る顧客ニーズを解決するための一連のソリューションとして提供することが可能となっているため、その結果として多くの中小企業から大企業に至るまで、幅広い顧客層から選ばれているものと考えております。
④販売パートナーとの連携
当社グループでは、当社が直接エンドユーザーに接触する直販のみならず、幅広い業種の販売パートナー(代理店)企業を有しており、これらの販売パートナーが有する顧客基盤に対しての代理販売を展開していることも大きな特徴であり、販売パートナー経由での売上比率は約9割を占めております。
オフィスデザイン会社・警備会社・OA機器販売会社等、企業におけるオフィス移転などの情報を瞬時に感知できる業種を中心に幅広い販売パートナー網を構築することにより、迅速かつ広範な需要の発掘と提案機会の拡大、迅速なソリューションの提案と高い競争優位性を確保することが可能となっております。
今後も、こうした販売パートナーの発掘・深耕を積極的に展開し、効率的かつ強力な営業基盤を維持・拡大し続けてまいります。
(3)事業系統図の概要
当社グループの事業系統図を図式化すると、下記の通りとなります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況については次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスに起因する行動制限の緩和による経済活動の正常化が進み、個人消費や設備投資は継続的に持ち直されるなど景気に緩やかな回復基調が見受けられた一方、原材料やエネルギー価格をはじめとした諸物価の上昇、海外景気の下振れ懸念、地政学リスクの高まりなど、景気の先行きは不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のもと、当社グループでは、コロナ禍における新しい生活様式の中でも「安心・安全に働く環境」を創出するため、最先端のAI(画像認識)技術とセキュリティ専門企業としての長年の実績・ノウハウを駆使し、最適なソリューションの提供に努めてまいりました。
売上高においては、「SECURE AC(入退室管理システム)」では、データセンターや工場、オフィスへの導入が順調に推移した結果、着実に導入企業数を増加させたとともに、計画に対して好調に進捗いたしました。
「SECURE VS(監視カメラシステム)」では、シリーズ案件の獲得や中小型案件の導入が順調に推移した結果、着実に導入企業数を増加させたとともに、概ね計画通りに進捗いたしました。
当連結会計年度の事業進捗状況ですが、前期から取組みを強化しているセールス・マーケティング部門の強化に関しては、採用活動は計画通りに進捗し当連結会計年度末で65名と2022年12月期末比で15名増加いたしました。また、来期以降の案件獲得のためのマーケティング投資として、「働き方改革Week2023」、「第8回スマート ビルディング EXPO」、「危機管理産業展2023(RISCON TOKYO)」、「リテールテックJAPAN2023」、「フードセーフティジャパン(FSJ)2023」の展示会に出展いたしました。引き続き、事業の拡大を目指して優秀な人財の確保に努めるとともに、顧客開拓や商品価値向上のためのマーケティング活動の拡充に取組んでまいります。また、全国での営業活動を促進すべく、横浜、大宮、広島において新たな拠点を開設しました。
「SECURE AI STORE LAB」の取組みに関しては、2月にシリコンバレーのスタートアップAiFi Incと提携し、7月には独自AIを活用した「SECURE AI STORE LAB 2.0」を新宿住友ビル地下1階にオープンしました。当店舗では従来使用していた重量センサーや赤外線センサーを使用せずに、監視カメラ映像のみで誰がどんな商品を手に取ったかをAIが認識し、レジ操作無くそのまま退店頂けるレジレス店舗を実現しております。また、11月にはNTT東日本グループのテルウェル東日本株式会社との共同実験を開始しており、収益化に向けて実証実験に取組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループの業績は、売上高は5,191,074千円(前連結会計年度比53.4%増)、営業利益は187,985千円(前年同期は営業損失169,596千円)、経常利益は175,425千円(前年同期は経常損失183,605千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は168,790千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失227,627千円)となりました。
なお、当社グループは「セキュリティソリューション事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしておりません。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は2,749,733千円となり、前連結会計年度末に比べ756,732千円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加334,755千円、受取手形及び売掛金の増加327,114千円、商品の増加104,566千円があったことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は1,727,425千円となり、前連結会計年度末に比べ576,563千円増加しました。これは主に、長期借入金の増加202,007千円、買掛金の増加115,356千円、未払消費税等の増加76,026千円、1年内返済予定の長期借入金の増加69,612千円、前受金の増加48,048千円、未払法人税等の増加35,457千円、長期前受金の増加24,057千円があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1,022,308千円となり、前連結会計年度末に比べ180,169千円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益計上により利益剰余金の増加168,790千円があったことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、808,950千円となり、前連結会計年度末に比べ334,755千円増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は99,185千円(前年同期は268,301千円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上171,504千円、仕入債務の増加115,356千円があったものの、売上債権の増加327,114千円、棚卸資産の増加106,732千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は36,117千円(前年同期は144,709千円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出21,491千円、投資有価証券の取得による支出10,013千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は270,575千円(前年同期は210,163千円の増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入450,000千円があったものの、長期借入金の返済による支出178,381千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社グループが営む事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b 受注実績
当社グループが営む事業は、受注から納品までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループはセキュリティソリューション事業の単一セグメントであるため、当社が提供するサービス区分別に記載しております。
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、株式会社JVCケンウッド・公共産業システムの当連結会計年度については、当該割合が10%未満のため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えうるような見積り・予測を必要としております。当社グループは、過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、判断時には予期しえなかった事象等の発生により、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の分析
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べ1,806,566千円増加の5,191,074千円となりました。うち、SECURE AC(入退室管理システム)については、小規模案件から中・大型案件へのシフトに取組み、データセンターや工場、オフィスへの導入が順調に推移した結果、前連結会計年度に比べ49.5%増加となる1,471,880千円を計上しました。また、SECURE VS(監視カメラシステム)については、シリーズ案件の獲得や中小型案件の導入が順調に推移し、前連結会計年度に比べ56.4%増加となる3,547,505千円を計上しました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、半導体不足による資材価格の高騰や円安による仕入原価上昇の影響を受け、前連結会計年度に比べ1,102,593千円増加の3,175,097千円となりました。
この結果、売上総利益は、前連結会計年度に比べ703,973千円増加の2,015,976千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ346,390千円増加の1,827,991千円となりました。これは主に社員の増加や人材採用による人件費関連費用の増加に加え、広告宣伝費や研究開発費等の戦略費の増加によるものであります。
その結果、営業利益は、187,985千円(前連結会計年度は営業損失169,596千円)となりました。
(営業外損益・経常利益)
営業外収益は552千円となりました。これは主に受取補填金によるものであります。
営業外費用は13,112千円となりました。これは主に借入利息の発生によるものであります。
その結果、経常利益は、175,425千円(前連結会計年度は経常損失183,605千円)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度においては、特別利益は発生しておりません。
特別損失は、3,920千円となりました。これは減損損失の計上によるものであります。
その結果、税金等調整前当期純利益は、171,504千円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失197,082千円)となりました。
法人税、住民税及び事業税は28,848千円、法人税等調整額は△26,134千円を計上し、その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、168,790千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失227,627千円)となりました。
③ 財政状態の分析及びキャッシュ・フローの状況の分析
財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況及び ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、販売用商品の仕入、開発活動に係る人件費及び研究開発費、販売費及び一般管理費における営業関連費用であります。これらの資金につきましては、営業活動によって得られる資金でまかなうことを基本としておりますが、必要に応じて金融機関からの調達を実施する方針であります。
⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、当社グループは経営目標の達成状況を判断するための経営上の指標として、システム単位での導入件数(※)を活用しています。当社グループの主たる収益源は、SECURE AC(入退室管理システム)とSECURE VS(監視カメラシステム)のシステム案件に係る売上であり、システム単位での導入件数を増加させることで将来の収益拡大が見込まれます。
当該指標については、SECURE AC(入退室管理システム)が、2019年12月期は721件、2020年12月期は907件、2021年12月期は966件、2022年12月期は960件、2023年12月期は1,109件、SECURE VS(監視カメラシステム)が、2019年12月期は896件、2020年12月期は2,035件、2021年12月期は2,296件、2022年12月期は2,798件、2023年12月期は4,482件となっております。
2023年12月期においては、シリーズ案件の獲得や中小型案件の導入が順調に推移したことで、SECURE VS(監視カメラシステム)を中心に導入件数が大幅に増加しました。今後も、AI実装サービスの拡充や、パートナー企業との新サービスの共同開発等を通して、システム導入件数を増大させることで収益拡大に取組んでまいります。
※導入件数とは、SECURE AC(入退室管理システム)は販売単価が20万円以上、SECURE VS(監視カメラシステム)は販売単価が10万円以上のシステム案件としており、不具合対応やOEM等のプロジェクトは対象外としております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社グループは、セキュリティソリューション事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:千円)
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円)
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:千円)
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円)
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
当社グループは、セキュリティソリューション事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。