事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
セグメント別利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 1,952 | 100.0 | 162 | 100.0 | 8.3 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社及び連結子会社1社(パシフィックポーター株式会社)の計2社で構成されております。
当社グループは、「インターネットを通じて、心のつながりを提供する」というミッションのもと、理美容店舗に対して、店舗と顧客のつながりをサポートする、クラウド型予約管理システム「BeautyMerit(ビューティーメリット)」及び、複数の理美容店舗の集客サイト及び自社予約エンジンの在庫・料金等を一元管理する予約一元管理システム「かんざし」の提供を通じた事業展開を行っております。
なお、当社グループは理美容ソリューション事業の単一セグメントとなります。
具体的なサービス内容は以下の通りです。
(1)「BeautyMert(ビューティーメリット)」
①「BeautyMert(ビューティーメリット)」の概要
「BeautyMerit(ビューティーメリット)」は、「顧客と時間の価値を最大化」というプロダクトポリシーのもと、理美容店舗に対して、集客・予約・施術・会計・アフターフォローに至るまで、店舗と顧客のつながりに対して、最適な顧客体験(CX(注1))の構築、働き方改革(DX(注2))を支援するサービスであります。「BeautyMerit(ビューティーメリット)」はクラウドを通じてサービスを提供しているため、インターネット経由でどこからでもアクセスでき、また、ITリテラシーに関わらず利用可能なサービスを目指しており、誰でも使いやすいユーザー・インターフェースの構築等に留意した開発を推進しております。また、PCブラウザでの利用に加え、スマートフォンやタブレット等のモバイル端末向けにも提供するなどマルチデバイスに対応しており、様々な環境で、店舗経営にまつわる情報をリアルタイムに把握することが可能になります。
(注)1.CX:Customer Experience(カスタマーエクスペリエンス)の略語。顧客が製品やサービスと接して興味を持った時点から、購入して利用し続けるまでの事業者との接点(顧客接点)。顧客が事業者との関わりで得られるすべての価値。
2.DX:Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略語。IT技術を浸透させることで、人々の生活をより良いものへと変革させるという概念。
②店舗と顧客のつながりを構築するスマートフォンアプリ
「BeautyMerit(ビューティーメリット)」は、2012年5月のサービス提供当初から理美容店舗公式のスマートフォンアプリ作成サービスを提供し、店舗に来店される顧客が、iPhoneのApp Store・Androidのplayストアから、アプリをダウンロードし、会員登録して頂くことで顧客に対して様々なサービスを提供することが可能になります。
当社グループは、スマートフォンアプリを店舗と顧客とをつなぐ重要な「場(Place)」と位置付けており、最適な顧客体験価値の提供を支援する各種機能をアプリ上で提供しております。店舗情報の掲載や24時間利用可能な予約システムはもちろんのこと、マイページ機能による予約履歴の確認、店舗独自に設定できるポイント・ランク機能によるリピーター化支援、トーク機能を活用したアフターフォローなどのコミュニケーション、EC機能による商品販売など、従来、来店時にしか提供できなかった接客サービスをオンライン上で実現しています。
また、日々蓄積されるデータを活用したクーポン配信やプッシュ通知による来店促進など、「パーソナライズ化」された販促活動が可能になります。
③一元管理(サイトコントローラー)による予約管理の自動化
ネット予約の急速な普及により、各集客サイト(注)もネット予約機能を搭載した集客支援を行っております。しかし各集客サイトの管理はそれぞれの管理画面から予約情報やシフト情報を更新する必要があり、多くの業務負担が発生します。そこで当社グループでは、理美容業界に先駆けて複数の集客サイトの予約管理を自動化する一元管理(サイトコントローラー)を提供し、2024年3月末時点で、11サイトの集客サイトと連動しております。店舗は一元管理を活用することにより、「BeautyMerit(ビューティーメリット)」の管理画面から予約情報やシフト情報を更新することで、自動的に各集客サイトに情報が反映されるので集客サイトの管理における業務負担を大幅に削減できます。
また、POSシステムと呼ばれる会計システムとの連動も行っており、会計時にPOSシステムへの予約情報の入力作業を自動化し、会計業務を大幅に削減しております。2024年3月末時点で、13社のPOSシステムと連動しており、すでに導入済みのPOSシステムを変更することなく、使い慣れたシステムのまま、より効率的な運用体制の構築が可能になります。
(注)集客サイト:理美容店舗に対して、新規の顧客獲得を支援することを目的としたインターネットメディア。
④SNSを活用した集客をサポートするWeb予約機能
ホームページやソーシャルメディアなどの普及により、集客サイトに頼らない形で、店舗やスタッフが積極的な情報発信をするスモールマーケティングを導入する流れが浸透してきております。消費者の店舗選びの基準として、顧客の「パーソナル化」志向が進んでおり、店舗選びの基準が、自分自身の志向する店舗であるかどうかで選択が行われております。次に特定の店舗の特定のスタッフに施術をオーダーしたい、という「パーソナル化」がソーシャルメディア等を駆使したスタッフ発信によることで進み、親和性を重ねる顧客が共感により来店につながるケースが増加しております。しかし、ソーシャルメディアにはネット予約機能はなく、予約時には電話やチャットによるやりとりが発生しております。そこで「BeautyMerit(ビューティーメリット)」のWeb予約機能を活用することでソーシャルメディアなどで集客した潜在顧客をオンライン上でスムーズに予約まで誘導できます。スタッフを指名したネット予約にも対応しており、スタッフ発信のソーシャルメディアからも安心してご予約頂けます。インバウンド需要にも対応すべく、英語・中国語など、多言語でのネット予約構築も可能になります。また、日本最大級のコミュニケーションアプリであるLINE上に予約の窓口を開設できる「LINEミニアプリ(注)」にも対応しており、通知もすべてLINEで完結するので予約確認の見落とし防止にもつながります。さらに、Google検索やGoogleマップから直接ネット予約が可能な「Googleで予約」にも対応しており、普段利用しているGoogleからスムーズに予約が完了するので初めての顧客も混乱なくネット予約が可能になります。
(注) LINEミニアプリ:ライフスタイルの様々なニーズに応えるサービスを、LINE上で提供できるウェブアプリケーション。
⑤会計業務の効率化やノーショー(No Show)対策を実現する決済機能
政府が進める「キャッシュレス決済」への取り組みもあり、理美容業界も会計の効率化、来店客の利便性の向上につながり、また購買記録のデータを分析することで、マーケティング活動や販売機会の拡大につなげることもできることから「キャッシュレス決済」を導入する動きが業界で進んでおります。そこで、当社グループでは、顧客がネット予約時にクレジットカード情報を登録することで、施術終了後にご登録頂いたクレジットカード情報から決済を行うことができる「BeautyMerit Pay」という決済機能を提供しております。「BeautyMerit Pay」を導入することで、会計業務の効率化や、顧客の利便性向上が期待されます。また、予約をしたにも関わらず来店しない、いわゆるノーショー(No Show)が業界全体で問題になっている中、「BeautyMerit Pay」を活用頂くことで、顧客が事前に登録するクレジットカード情報から店舗が設定したキャンセル規定に基づき、キャンセル料を徴収することが可能になります。
⑥業界特有の課題に対応したEC機能
理美容店舗で販売されている商品をスマートフォンアプリ上で販売できるEC機能を提供しております。店舗は来店した顧客に対して対面による商品販売を行っておりますが、シャンプーやリンスなどの消耗品の購入周期と顧客の来店周期は必ずしも一致せず、周期のズレによる機会損失が発生している状況があります。この課題に対して一部の理美容チェーンではEC販売を行っておりますが、多くの理美容店舗が小規模の人数で運営されているため、発送業務に対応できずEC販売を行うことが難しいのが現実です。そこで当社グループでは、他社とのパートナーネットワークを活かし、EC販売における梱包・発送業務を請け負うことで理美容店舗は業務負担なくEC販売が可能になり、店舗は新たな収益源を確保することができます。また、理美容業界では店販商品の販売において販売者に対してインセンティブを付与するインセンティブ制度を導入している事業者が多い一方、EC販売の場合、販売者の特定が難しいという課題がありました。そこで、「BeautyMerit(ビューティーメリット)」では、予約履歴や施術担当者の情報を活用することで、顧客と担当者を紐付け、EC上でもインセンティブ制度を導入可能な環境を整備しております。
⑦店舗の経営指標を自動で見える化するデータ分析
店舗経営は、集客・予約・施術・会計・アフターフォローなど様々なオペレーションの組み合わせによって行われております。様々なソフトウェアやアナログ手法の組み合わせによって行われているためデータは断絶されております。そのため、ソフトウェアを、経営指標のモニタリングや分析を目的に利用することが難しいのが現実であります。それに対して、「BeautyMerit(ビューティーメリット)」では、集客サイト・POSシステムの管理を自動化する一元管理(サイトコントローラー)を有しており、従来、断絶されていた日々の業務における予約・顧客などの資産情報を自動的に収集し、予約経路別の売上やキャンセル率などを見える化するデータ分析機能を提供することで、店舗経営をサポートしております。
また、顧客の施術情報や接客情報であるカルテのデジタル化ができておらず、管理が煩雑になっているため、カルテの有効活用ができていない店舗が多くあります。そこで「BeautyMerit(ビューティーメリット)」は、カルテをクラウド上で管理できるカルテ機能を提供し、従来の紙のカルテでは実現できなかった、施術で利用した商品の販促活動やカルテ情報の収集・分析による再現性の高いサービスの実現を可能にし、顧客満足度の向上をサポートしております。
[サービス全体像]
当社グループはいち早く理美容店舗のネット予約市場に着目し、2012年5月にクラウド型予約管理システム「BeautyMerit(ビューティーメリット)」をリリースして以来、集客・予約・施術・会計・アフターフォローに至るまで、業務のオペレーションをより円滑にするためのサービスを提供し、2024年3月末時点で7,400店舗以上にご利用頂いております。
(2)「かんざし」
①「かんざし」の概要
「かんざし」を運営するパシフィックポーター株式会社は、「新たな時間をつくる」というミッションのもと、主に「ヘアサロン」「ネイルサロン」「エステサロン」「リラクゼーション」等の理美容店舗に対して、予約一元管理システム「かんざし」を中心としたサービスの提供を行っております。予約一元管理システムとは、複数の理美容店舗の集客サイト及び自社予約エンジンの在庫・料金等を一元管理できるサービスです。
② 一元管理(サイトコントローラー)による予約管理の自動化
理美容店舗への消費者からの来店予約は、電話・来訪等による従来からの予約手法に加え、インターネットの普及に伴い、インターネットを通じた予約が増加しております。そのため、集客サイトはネット予約機能を搭載した集客支援を行っております。理美容店舗においても、複数の集客サイトと契約を行い、インターネットを通じた集客活動を行っております。一般消費者から理美容店舗へ集客サイトのネット予約機能を通じて予約が入った場合、理美容店舗は、予約のあった集客サイトに登録していた空時間を予約済みへと更新する必要があります。しかし、複数の集客サイトと契約を行っている場合、その他集客サイトにも掲載されている空き時間を修正する必要があります。各集客サイトの管理は集客サイトごとのそれぞれの管理画面から予約情報やシフト情報を更新する必要があり、少人数によって運営されている理美容店舗にとっては多くの業務負担が発生します。そこで当社グループでは、複数の集客サイトの予約管理を自動化する一元管理(サイトコントローラー)を提供しております。理美容店舗は集客サイトの一元管理を「かんざし」を通じて実施し、「かんざし」の管理画面から予約情報やシフト情報を更新することで、自動的に各集客サイトにその更新情報が反映されるので集客サイトの管理における業務負担を大幅に削減できます。
また、「かんざし」は、POSシステムと呼ばれる会計システムとの連動を行っており、会計時にPOSシステムへの予約情報の入力を自動で行っており、会計業務を大幅に削減しております。理美容店舗はすでに導入済みのPOSシステムを変更することなく、使い慣れたシステムのまま、より効率的な運用体制の構築が可能になります。
[予約一元管理システムイメージ図]
2017年4月に予約一元管理システム「かんざし」をサービス課金提供開始して以来、集客・予約における、業務のオペレーションをより円滑にするためのサービスを提供し、2024年3月末時点で10,000店舗以上にご利用頂いております。
「BeautyMerit(ビューティーメリット)」及び「かんざし」の契約店舗数(注1)、ARPU(注2)、両サービスの合算のカスタマーチャーンレート(注3)及びARR(注4)の推移は以下の通りです。
|
2020年3月末 |
2021年3月末 |
2022年3月末 |
2023年3月末 |
2024年3月末 |
「BeautyMerit(ビューティーメリット)」契約店舗数(店舗) |
3,021 |
4,187 |
5,857 |
6,665 |
7,492 |
「かんざし」契約店舗数(店舗) |
- |
- |
- |
8,413 |
10,038 |
「BeautyMerit(ビューティーメリット)」ARPU(円) |
14,241 |
15,429 |
15,128 |
15,446 |
15,777 |
「かんざし」ARPU(円) |
- |
- |
- |
- |
4,212 |
カスタマーチャーンレート(%) |
1.27 |
0.90 |
0.86 |
0.79 |
0.67 |
ARR(千円) |
516,264 |
775,214 |
1,063,256 |
1,235,371 |
1,925,759 |
(注)1.契約店舗数:期末時点で月額課金している店舗数の合計。
2.ARPU:Average Revenue Per Userの略語。1有料課金店舗当たりの平均月額単価。
3.カスタマーチャーンレート:契約店舗数における直近12ヶ月平均解約率。
4.ARR:Annual Recurring Revenueの略語。各期末のサブスクリプション売上高を12倍することにより算出。既存の契約のみから、期末月の翌月からの12ヶ月で得られると想定される売上高を表す指標。
(3)ビジネスモデルについて
①業界を牽引する理美容サービス事業者に選ばれるサービス
「BeautyMerit(ビューティーメリット)」は、複数の集客サイトの予約管理を自動化する一元管理(サイトコントローラー)を理美容業界に先駆けて提供したリーディング企業として「ヘアサロン」「ネイルサロン」「エステサロン」「リラクゼーション」など、多様な業種に対してサービスを提供しており、2024年3月末時点で、7,400店舗以上に導入されております。中でも、美容師版「ミシュランガイド」と言われる「KAMI CHARISMA 2023」サロン受賞の30.2%(2024年3月末時点)に利用されるなど、理美容業界を牽引する店舗に支持されております。
また、株式会社矢野経済研究所が発表した「理美容サロンマーケティング総鑑2023年版」の理美容市場の参入企業売上高上位40社(2020~2022年度)のうち、13社(2024年3月末時点)が「BeautyMerit(ビューティーメリット)」を導入しており、有力理美容チェーンでも活用されております。
②強力なパートナーネットワークを構築
当社グループサービスは、集客サイト、POSシステム、理美容ディーラーをはじめとする様々な企業との外部連携に対応し、強力なパートナーネットワークを構築することで、理美容店舗の利便性を追求しております。積極的な連携体制の構築により、すでに導入済みのシステムを変更することなく、シームレスに当社サービスを利用することができるため、基盤システムや会計システムを利用するような大手企業も導入しやすくなっております。これにより企業規模に関わらず、ご利用頂くことが可能になり、実際に1店舗から100店舗以上を運営する事業者まで幅広くご利用頂いております。
また、販売体制として、東京・大阪・福岡・仙台・札幌に営業拠点を構え、都心部を主たる対象とした直販営業に加え、理美容店舗に対して、美容商材の販売を行う理美容ディーラーや集客サイト・POSシステムをはじめとした理美容関連事業者を中心とした代理店パートナーによる営業活動を行っております。
③継続的な改善サイクルを実現する組織体制
当社グループは、サービスの継続利用が前提となるビジネスモデルであるため、店舗の満足度を高めることをとても重視しております。営業やカスタマーチームを通じた店舗に対する丁寧な運用サポートはもちろんのこと、これまで蓄積されたノウハウを基に店舗の状況に合わせた最適な使い方を提案し解約率の減少を図っております。日々、営業が収集する店舗のニーズや競合の情報、カスタマーチームが収集する店舗のニーズや課題、開発が集計・分析したデータを最大限活用し、素早くサービスに反映させる体制を構築しております。この組織体制により、2024年3月期のカスタマーチャーンレートは、0.67%となっております。
④安定性と成長性を両立するサブスクリプションモデル
当社グループサービスは、クラウドサービスの形で店舗にサービス提供を行っております。クラウドサービスとは、インターネットなどのコンピューターネットワークを経由してソフトウェアをサービスとして提供する形態のことで、SaaS(Software as a Service)と呼ばれております。収益構造は、店舗に対してクラウド上で提供するサービスの対価を、使用期間に応じて受領するサブスクリプション(月額課金)モデルとなっております。ソフトウェアのライセンス販売などの売り切り型ではなく、継続したサービス提供を前提としているため、利用期間において店舗の満足度を高めることが契約継続につながり、それによって長期利用の店舗が増加し、継続的に収益が積み上がっていくストック型の構造にあります。サブスクリプションモデルにより、2024年3月期のサブスクリプション売上高比率(注)は91.4%、2024年3月期のARRは19.25億円(前年同期比55.9%増)と安定した収益基盤を構築しております。
(注) サブスクリプション売上高比率:売上高のうち、継続的に得られる月額利用料の合計額が占める割合。
[事業系統図]
(注)1. 代理店パートナー:理美容店舗に対して当社グループサービスの紹介又は販売を行う理美容関連事業者。
2. 「BeautyMerit(ビューティーメリット)」のサービス利用料として、月額費用 (サブスクリプションモデル)に加えて、新規に導入する際に、店舗の円滑なサービス導入をサポートするため、アカウント発行における初期設定を行い、その費用を初期費用として理美容店舗から受領しております。また、追加で機能を提供することで発生するオプション費用(サブスクリプションモデル)及び決済機能・EC機能の利用による決済手数料も受領しております。
3. 「かんざし」のサービス利用料として、月額費用 (サブスクリプションモデル)を受領しております。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ77,594千円増加し、2,180,046千円となりました。
これは主として現金及び預金の増加55,317千円、営業取引の増加に伴う売掛金の増加18,674千円によるものです。
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ233,024千円減少し、2,761,310千円となりました。
これは主として敷金及び保証金の増加78,770千円、のれんの減少269,542千円、ソフトウエアの減少26,771千円によるものです。
この結果、総資産は4,941,356千円となり、前連結会計年度末に比べ155,430千円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ28,709千円増加し、541,269千円となりました。
これは主として未払金の増加18,475千円、1年内返済予定の長期借入金の増加7,142千円によるものです。
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ222,432千円減少し、1,204,081千円となりました。
これは主として借入金の返済に伴う長期借入金の減少217,843千円によるものです。
この結果、負債合計は1,745,351千円となり、前連結会計年度に比べ138,651千円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ38,293千円増加し、3,196,005千円となりました。
これは、親会社株主に帰属する当期純利益38,293千円を計上したことによる利益剰余金の増加によるものです。
b.経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の第5類移行後、各種政策の効果もあり、雇用・所得環境が改善する中、個人消費が緩やかに持ち直していましたが、消費動向指数において一部足踏みがみられております。また、更なるインフレの進行や中国の景気減速に伴う輸出産業の停滞、能登半島地震の発生など引き続き厳しい景況感で推移いたしました。理美容業界におきましては、ハレの日需要など徐々にコロナ禍前の状態に戻ってきており、来店客数の増加や顧客単価の上昇など、緩やかではありますが回復基調が続いております。
このような環境の中、当社グループは、「インターネットを通じて、心のつながりを提供する」というミッションのもと、理美容店舗に対して、店舗とお客様のつながりをサポートする、クラウド型予約管理システム 「BeautyMerit(ビューティーメリット)」及び、複数の理美容店舗の集客サイト及び自社予約エンジンの在庫・ 料金等を一元管理する予約一元管理システム「かんざし」の提供を通じた事業展開を行ってまいりました。
当連結会計年度においては、当社グループのさらなるシェア拡大に向けて、子会社のパシフィックポーター株式会社と連携して営業活動を推進してまいりました。両社のサービスの特徴を活かし、店舗の規模や業種、お客様のニーズに合わせた提案をすることで、お問合せや既存店舗からのご紹介等も増加しており、契約店舗数も順調に増加しております。
当社では、教育体制や研修制度の見直しによる営業力の改善を行い、採用も再開し、営業人員の強化に注力いたしました。営業力の強化のため、業務を細分化し役割分担を見直すなどの、獲得スピードの向上に向けた取り組みも進めております。また、全国各地で開催されている理美容業界イベントへのブース出展も継続的に行い、当社サービスの更なる認知拡大の施策も推進いたしました。また、機能面ではLINEミニアプリ上で利用できる機能追加や、ECのキャンペーンコード機能追加やサブスク機能の拡充など、利用店舗のニーズに合わせて機能拡充を進めております。このような取り組みを進めたことで、全国に複数店舗を展開するチェーン店舗への導入件数も増え、当社グループの契約店舗数は17,530店舗となり、順調に増加しております。
この結果、当連結会計年度における売上高は1,952,047千円(前年同期比49.8%増)、営業利益は161,672千円(前年同期比55.1%減)、経常利益は153,595千円(前年同期比55.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は38,293千円(前年同期比83.6%減)となりました。
なお、当社グループは理美容ソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ55,317千円増加し、2,006,253千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は353,345千円(前年同期比56.3%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益153,595千円の計上、のれん償却額269,542千円、法人税等の支払額161,185千円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は87,327千円(前年同期比96.8%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,155千円、差入保証金の差入による支出80,751千円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は210,701千円(前期は1,470,934千円の収入)となりました。これは、長期借入金の返済による支出210,701千円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
なお、当社グループは理美容ソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
理美容ソリューション事業 |
1,952,047 |
149.8 |
合計 |
1,952,047 |
149.8 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値は過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき、見積り及び判断が必要となる場合があります。経営者はこれらの見積りにつきましては、過去の実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと結果が異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ648,855千円増加し1,952,047千円(前年同期比49.8%増)となりました。
これは、主に前連結会計年度末に子会社となったパシフィックポーター株式会社の損益の取込みが当連結会計年度より発生していること、「BeautyMerit(ビューティーメリット)」の契約店舗数が6,665件から7,492件に伸びたことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、前連結会計年度に比べ256,949千円増加し488,361千円(前年同期比111.0%増)となりました。これは、主に前連結会計年度末に子会社となったパシフィックポーター株式会社の損益の取込みが当連結会計年度より発生していること、契約店舗数の増加に伴うサーバ費用の増加によるものです。
以上の結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ391,906千円増加し1,463,686千円(同36.6%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ590,199千円増加し1,302,013千円(前年同期比82.9%増)となりました。これは、主に前連結会計年度末に子会社となったパシフィックポーター株式会社の損益の取込み、のれんの償却が当連結会計年度より発生していること等によるものです。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ198,293千円減少し161,672千円(同55.1%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ636千円減少し37千円(前年同期比94.5%減)となりました。これは主に、受取利息19千円(同35.5%減)によるものです。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ3,979千円減少し8,114千円(同32.9%減)となりました。これは支払利息によるものです。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ194,950千円減少し153,595千円(同55.9%減)となりました。
(特別利益、特別損失、税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の特別利益及び特別損失の計上はありません。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ203,770千円減少し153,595千円(前年同期比57.0%減)となりました。
(法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税が119,069千円発生したことにより、法人税等合計が前連結会計年度に比べ8,832千円減少し、115,302千円(前年同期比7.1%減)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ194,937千円減少し、38,293千円(同83.6%減)となりました。
なお、当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析等は「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループにおける主な資金需要は、提供サービスの品質の向上や新機能の追加のための開発部門の人件費等の費用や顧客獲得のための営業部門の人件費や代理店パートナーへの費用等となります。これらの資金需要に対しては、主に自己資金、金融機関からの長期借入金により調達をしております。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は2,006,253千円となり、十分な流動性を確保していると考えております。
今後の事業拡大に向けた運転資金・設備資金については、金融機関からの借入又は株式発行による調達を予定しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑥ 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
当社グループは、顧客への提供価値、すなわち売上高の最大化が企業価値向上につながると考えております。当社ではサブスクリプション(月額課金)モデルの事業を中心とした事業展開を行っていることから、「ARR」の拡大を経営上の目標としております。この経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、「契約店舗数」、「ARPU」及び「カスタマーチャーンレート」を重要な経営指標と位置付けております。各指標の進捗状況については、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (1)サービスの特徴」に記載のとおりであります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社グループは、理美容ソリューション事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービス区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービス区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループは、理美容ソリューション事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社グループは、理美容ソリューション事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。