2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    727名(単体) 1,408名(連結)
  • 平均年齢
    44.1歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.0年(単体)
  • 平均年収
    6,587,716円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 従業員の状況のセグメント情報の記載は、医療用消耗品等の製造・販売の単一事業でありますので省略しております。

 なお、会社別の従業員数は次のとおりであります。

 

2024年3月31日現在

会社名

従業員数(人)

㈱ホギメディカル

727

 

P.T.ホギインドネシア

650

(545)

P.T.ホギメディカルセールスインドネシア

27

(5)

ホギメディカルアジアパシフィックPTE.LTD.

4

(-)

合計

1,408

(550)

 (注) 従業員数は就業人員であります。また、連結子会社の有期契約社員数は年間の平均人員を( )外数で記載しております。

(2)提出会社の状況

 

 

 

2024年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

727

44.1

18.0

6,587,716

 (注)1.従業員数は就業人員であります。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

(3)労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好であります。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

 (注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

3.8

26.3

79.5

80.7

53.4

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 サステナビリティ全般

当社グループの主力製品である「プレミアムキット®」ならびに「キット製品」は各科手術・検査など、目的に応じた医療材料を必要な数量だけセット化した製品です。従来単品で集めていた手術に使用する医療材料を1つのパッケージにすることで業務負担の軽減や人為的ミス、リスクを防止します。これら製品の安定供給を将来にわたり確保していくためには、内容物の継続的かつ安定的な調達が不可欠であり、経済動向や社会・環境問題に目を向けながら、その機能を高めていく必要があります。また、人権問題や労働力の確保をはじめとする事業活動に多大な影響をもたらす様々な環境の変化について、速やかに情報を収集、分析し、適切な対策を講じていくことでリスクを低減すると共に、戦略のレジリエンスを高め、持続的かつ安定的な成長につなげてまいりたいと考えております。

事業継続においても環境のリスク分析を行いながら、顧客ニーズとその変化を的確に捉えることで数多くの事業機会を見出し、市場創造に挑戦してまいります。また、人材こそが持続的な成長のための基盤であると考え、その育成と成長、獲得に積極的に取り組んでまいります。

サステナビリティ方針や取組に関しては

ホームページ(https://www.hogy.co.jp/company/sustainability.html

ならびにホギメディカルレポート(2023ar_j.pdf (hogy.co.jp))でもご覧いただけます。

 

(1)ガバナンス

当社グループは、上述したサステナビリティに関する考え方のもと、主に環境問題とD&Iなどの社会課題を中心に中長期的な影響とその対策を議論する場として、2022年度よりサステナビリティ委員会を設置いたしました。本委員会は取締役会の指揮監督下におかれ、委員会で議論された重要な事項に関しては速やかに取締役会に報告されます。一方、その他の事業リスクに関しては、リスクマネジメントグループから代表取締役へ報告された重要な事項、ならびに内部統制等委員会を通じた取締役会への報告などから、取締役会は総合的に事業リスクを把握し、迅速かつ適切に解決に資する施策等について実行を指示し、進捗を管理する体制となっております。

 

   <取締役会または取締役への主な報告事項>

 

サステナビリティ委員会

内部統制等委員会

リスクマネジメントグループ

代表取締役または取締役会報告回数

10回

11回

4回

主な報告

社内環境リスク調査

全社的な内部統制の評価

CS調査報告(顧客満足向上室)

非財務情報収集について

業務プロセスに係る内部統制の評価

営業所監査報告(内部監査室)

 

(2)気候変動への対応

当社グループは、国内の河川の氾濫や台風被害などの経験から、気候変動問題を含む環境問題への対応を重大な課題の一つとして認識しております。2022年8月に金融安定理事会により設置された「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」TCFDのフレームワークに沿った情報開示を進めております。

 

①ガバナンス

 当社グループの中長期的な持続可能性に影響を及ぼすことが考えられる事項については、上述したサステナビリティ委員会にて議論され、その後、取締役会での議論を経て経営戦略に反映され、各部門へ直接又はサステナビリティ委員会を通じて対策が指示されることとなります。その後、具体的な実行計画が部門にて立案され、その進捗はサステナビリティ委員会に報告される体制となっております。

 

②戦略

 政府主導による脱炭素社会への移行は、炭素税などの課税や法規制の厳格化、輸出入における制限などが考えられるだけでなく、その対応によっては顧客からのレピュテーションの悪化に通じるなど、事業全般においてリスクとなる可能性を認識しております。また温暖化による影響としては、冷房費の上昇によるコスト増や、豪雨による物流停滞など大小様々な規模で、直接的に経費増につながる可能性のあるリスクとして想定しております。これらリスクの可能性と事業における影響について影響範囲や金額の規模に関して社内調査を実施いたしました。主要7部門へ調査を実施した結果、環境起因による事業リスクとして炭素税などの「政策や法規制による影響」が大きいものと予測されております。また、物理的なリスクにおいては気温上昇を起因とする大雨・洪水による拠点機能の停止が急性的なリスクとして、また労働者の熱中症や保管在庫の劣化などが慢性的なリスクとして想定できるという結果になりました。リスクの規模や発生時期などは今後、各部門でより具体的にリスクを議論していく予定です。いずれにせよ、これらの気温上昇によるリスクは避けられないものと認識し、サステナビリティ委員会では社会的責任として環境問題に取り組む為、2030年に向けた環境対策方針として「GHG排出量の削減」及び「環境に配慮した製品の開発」と設定いたしました。

 

③リスク管理

 環境、特に気候変動に関するリスクは、各部門が具体的に想定し備えていくために、サステナビリティ推進課の主導で、2021年から2回にわたり各部門におけるリスクの洗い出しと評価を実施し、取締役会に報告しております。国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)で出されている「Net Zero by 2050 Roadmap for the Global Energy Sector」及び気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)の「第6 次評価報告書(AR6)」の環境省や気象庁による和訳や解説、その他、文部科学省、気象庁によって公表されている「日本の気候変動2020」などを参考に部門毎に気温の上昇や豪雨などによって起こり得る具体的なリスクやその影響、また対策を通じたビジネス機会の創出などについて議論しております。また、影響を評価する際には、規模や発生時期などをおおまかに分類したうえで各部門が評価を実施し、その集計をもとに全社リスクの議論を行っております。

 

④指標と目標

 当社グループでは今年度の消費エネルギー実績をもとにGHGプロトコルにおけるScope1およびScope2の自社排出に関して下表のとおり算定いたしました。今後は、自社排出の管理を仕組化すると同時に、Scope3の算定に着手し、サプライチェーンでの排出量を確認したのちに、優先的ならびに効果的な削減ポイントを見定め、削減施策ならびに目標を設定いたします。2030年に向けて「GHG排出量の削減」を方針として掲げており、通常の省エネ活動などに加え、より効率的なエネルギー使用や環境に配慮した製品づくりで削減を目指してまいります。

   <GHG排出量>

 

Scope1

Scope2

国内(t-CO₂)

2,709.6

11,982.9

海外(t-CO₂)

255.4

3,369.4

合計(t-CO₂)

2,965.0

15,352.3

(注)1.GHG排出量の集計範囲は、当社及び連結子会社です。

2.Scopeについては、GHGプロトコルによる以下の区分で報告しています。

  Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出

  Scope2:他社から供給された電気などのエネルギーに伴う間接排出

 

(3)人的資本経営

①ガバナンス

 当社グループは、企業行動憲章において「社員の安全と健康確保」「社員のゆとりと豊かさの実現」「社員の人格・人権の尊重」を掲げております。またこれらを組織的に実践していくために、管理部人事課ならびにリスクマネジメントグループが主体となり状況の定期的な確認と教育を実施しております。なかでも重要な事項が確認された場合には、同グループより取締役会に報告され、改善にむけての指示や場合によっては対象者や部門への指導がされております。

 

②戦略

 国内の労働人口が減少していくことが明白ななか、当社においては事業の成長を支える人材の確保と育成を重要課題と考え、とくに「D&Iの実践」そして「人的資本への投資強化」を2030年までの方針として掲げております。

 人材の確保にも通じる「D&Iの実践」に関しては全社員が納得感をもってダイバーシティを推進し、各々のライフワークバランスが向上することを目指し、現在実施中の時差勤務制度・長時間労働削減のための施策等に加え、今後はキャリアデザイン、育児・介護休業制度の拡充等、働きがいと働きやすさのある職場環境を整えてまいります。具体的には、ダイバーシティへの理解を促進するための場づくりや情報交換、またライフワークバランスをサポートする在宅勤務や時短勤務制度の運用、その他にストレスチェックの実施と高ストレス者フォローなど、ハード・ソフトの両面から配慮し、心身ともに健やかな労働環境の整備を行っております。

 

 

   2023年に「人材の確保/D&Iの実践」施策として実施した取組

分野

取組

ダイバーシティの推進

・新卒採用女性比率の向上

・女性管理職比率の向上

ライフワークバランスの向上

・時差勤務

・在宅勤務

・男性育児休業取得の推奨、説明会の開催

・19時パソコン業務強制終了(一部社員除く)

健康管理

・ストレスチェックの実施と高ストレス者フォロー

・心身の健康に関した外部相談窓口の設置

・女性検診の推進

キャリアデザイン

・女性営業職のキャリアデザイン勉強会

社内交流

・社内イントラネットでの情報交流

・新卒採用時の先輩社員との座談会

 

一方、人材の育成に関しても人的資本への投資強化を掲げており、今後のグローバル展開に向け、異文化における価値観の多様性を学び、マネジメント力を強化してまいります。性別や年齢などに拘わらず、国際競争環境下でも活躍できる人材の育成や管理職登用に向けた階層別研修等を段階的・継続的に実施し、必要な者が必要な研修を受けることができる体制を構築してまいります。

 

2023年に「人材の育成/人的資本経営への投資強化」施策として実施した取組

   ( )は主な対象者

新入社員

中堅リーダー

管理職以上

・入社時導入研修(全職種)

・新入社員スキルアップ研修(全職種)

・外部マネジメント研修(全職種)

・OJT研修(営業職)

・選抜ビジネス研修(全職種)

・コンプライアンス研修(営業職)

・情報交換会(営業職)

・医療系資格取得支援(営業職)

 

③リスク管理

  当社グループでは、通報・相談窓口を設定しています。社内・社外にそれぞれホットラインを設置し、法令違反、定款違反、企業行動憲章違反、社内規程違反やハラスメント、セクハラに関する通報・相談を受け付けております。通報があった場合には速やかに調査ヒアリングを実施し、適切に対処しております。

 

④指標及び目標

 また、上記「②戦略」で記載した方針に基づき次の指標を設定しております。当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

 

指標(単体)

目標

実績(当事業年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2030年度末までに10%(単体)

3.8%

新卒採用女性比率

年度 50%

82%

男女の賃金差(年度内平均賃金)

前年度比 差異縮小

79.5%(単体・全労働者)

女性の育児休業取得率(単体)

 

85.7%

男性の育児休業取得率(単体)

年度取得率30%以上

26.3%

男性育休の平均取得日数(単体)

 

120.2日

 

 

 男女の賃金差異については、等級別人数構成の差によるものだと捉えております。女性従業員比率が25.3%であること、加えて、給与の高い職群である管理職において女性比率が低いことによるものだと考えております。入口となる女性の採用を積極的に進めていくこと、また長く働ける環境を整えるといった基盤整備だけでなく、女性管理職育成のための教育・研修の施策を行っていくことを課題としております。