2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    197名(単体) 5,492名(連結)
  • 平均年齢
    49.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    24.0年(単体)
  • 平均年収
    7,432,000円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

宝酒造

1,251

宝酒造インターナショナルグループ

1,894

タカラバイオグループ

1,838

報告セグメント計

4,983

その他

312

全社(共通)

197

合計

5,492

(注)1.従業員数は派遣社員を除いた就業人員であります。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、持株会社(提出会社)である当社の従業員数であります。

(2)提出会社の状況

 

 

 

2024年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

197

49.4

24.0

7,432

(注)1.従業員数は派遣社員を除いた就業人員であります。

2.平均勤続年数は、当社グループにおける勤続年数を通算して算出しております。

3.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。

(3)労働組合の状況

組合との間に特記すべき事項はありません。

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注1、2)

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注3)

労働者の男女の賃金の差異

(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)(%)

(注2)

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

17.6

74.1

70.3

55.4

(注)1.2024年4月1日現在の割合を記載しております。

2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出するものでありますが、当事業年度においては配偶者が出産した男性労働者はおりませんでした。

 

②連結子会社

 

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注1、2)

男性労働者の育児休業取得率

  (%)

(注3)

労働者の男女の賃金の差異

(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)(%)

(注2)

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

宝酒造㈱

6.0

84.2

74.7

73.2

72.6

タカラバイオ㈱

23.2

56.5

81.0

80.9

65.2

㈱トータルマネジメントビジネス

52.2

0.0

94.5

96.3

94.4

(注)1.2024年4月1日現在の割合を記載しております。

2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

 なお、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づいて策定した行動計画では、宝ホールディングス、宝酒造、宝酒造インターナショナル3社計で目標を設定しており、当事業年度における実績は以下のとおりであります。

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注1、2)

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注3)

労働者の男女の賃金の差異

(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)(%)

(注2)

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

8.6

84.2

75.1

73.4

67.2

(注)1.2024年4月1日現在の割合を記載しております。

2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ

①ガバナンス

 当社グループでは、取締役会の監督のもと、宝ホールディングス代表取締役社長を委員長とした「宝グループ・サステナビリティ推進委員会」を設置しています。また、宝グループ・サステナビリティ推進委員会の下部組織として「サステナビリティ推進事務局」を設置しています。サステナビリティ推進事務局は、サステナビリティ推進委員会の決定に基づいて、グループ各社の具体的活動の設定、実行を推進します。

 これらのサステナビリティへの取り組みは、宝グループ・サステナビリティ推進委員会が取締役会に報告します。

 

②戦略

 当社グループを取り巻く社会環境は急速に変化し、気候変動、生物多様性保全、資源保全、人権尊重といった多様な課題への対応が世界的規模で求められており、持続可能な社会づくりに向けた企業の責任はますます大きくなっています。当社グループが事業活動を通じた社会的価値の創造を将来にわたって実現し続けていくためには、様々な社会課題の解決にこれまで以上に取り組む必要があるという認識のもと、「宝グループ・サステナビリティ・ポリシー」を策定、ステークホルダーからの期待度と当社グループの事業への影響度を考慮し、下記の10の重要課題(マテリアリティ)を取り上げ、各々についての取り組み方針を示すとともに、取締役会の監督のもと、宝グループ・サステナビリティ推進委員会がマテリアリティごとに設定した重点テーマにおける戦略の立案・実行を推進しています。

 

・宝グループ・サステナビリティ・ポリシーで取り組む10の重要課題(マテリアリティ)

 

③リスク管理

 当社グループは「宝グループ・サステナビリティ推進委員会」を設置しサステナビリティに関するリスク・機会の評価や戦略の策定、目標などについて審議を進めています。特定されたリスク・機会の内容とその対応策は、宝グループ・サステナビリティ推進委員会が取締役会へ報告します。

 

④指標と目標

 重要課題(マテリアリティ)についてサステナビリティ・ビジョンで指標及び目標を設定しています。

 

・「宝グループ・サステナビリティ・ビジョン」指標・目標

取り組みテーマ

具体的施策

目標

マテリアリティ:安全・安心

宝酒造における安全・安心な品質の確保

食品安全マネジメントシステム(FSSC22000 国内自社工場6拠点)の維持

[宝酒造]

・自社工場全6拠点のFSSC22000を維持する。

松戸工場、楠工場、伏見工場、白壁蔵、黒壁蔵、島原工場)

宝酒造の安全な商品づくり

・設計段階における関連法令・自主基準への適合性審査

・安全性を確認した原料の安定調達

・安全かつ安定した品質を作り込む製造ラインの維持・向上

[宝酒造]

・商品設計、原料調達、製造の各段階における安全品質の確認を徹底し、品質管理体制をいっそう強化させる。

・新規委託先及び新規原料サプライヤーへの監査と品質管理評価の実施率100%を維持する。

・品質保証書による原材料の安全性確認100%を維持する。

お客様満足の追求(ISO10002)

[宝酒造]

苦情対応プロセス及び対応部門の知識を向上させる。

a)お客様相談室スタッフの知識向上に向け、品質管理部門による講習を年1回以上行う。

b)お客様訪問時における対応品質向上に向け、訪問時マニュアルに対する理解度テストを実施する。(テスト実施率100%達成)

タカラバイオグループにおける安全・安心な品質の確保

タカラバイオグループの品質マネジメントシステム(ISO9001ほか)の維持

[タカラバイオグループ]

・すでにISO認証を取得した事業所におけるISO認証を維持し、品質向上及び顧客満足度の向上に努める。必要に応じて、ISO認証取得範囲の拡大に努める。

・事業に必要な業許可・登録等を維持する。

GMP/GCTP(※1)等の各種品質・製造・安全基準、第三者認証制度への適合・維持

製品情報の適切な開示

[タカラバイオグループ]

自社製品(試薬)に関し、2025年度までに、SDS(セーフティー・データ・シート ※2)を多様な言語(日、英、中)で情報提供を行う。

宝酒造インターナショナルグループにおける安全・安心な品質の確保

グローバルな品質保証体制構築に向けた取り組み

・海外の食品安全法規情報の把握と遵守

・主な海外グループ会社の食品安全に関する認証取得推進

[宝酒造インターナショナルグループ]

・輸出対象国の食品法規適合率100%を継続する。

・2025年度までに海外グループ会社への品質監査を実施し、品質リスクとなる要素が発見された場合は適切に是正する。

マテリアリティ:健康

世界のライフサイエンス研究と発展への支援

 

ライフサイエンス研究・産業の発展を幅広く支援

[タカラバイオグループ]

安定的な製品供給にむけて、日本・中国・米国・欧州等の主要拠点の製造施設の整備を進め、最適化を図ることで、ライフサイエンス研究の発展をグローバルで支援する。

ライフサイエンスコミュニティへの貢献

[タカラバイオグループ]

・セミナー・ワークショップ開催を通じ、バイオテクノロジーの基礎から最新技術の普及を図る。

・オープンイノベーションを通じ、アカデミアシーズの事業化を推進する。

・バイオテクノロジーの社会的理解の促進に努める。

 

取り組みテーマ

具体的施策

目標

遺伝子解析技術の検査や診断への応用

ウイルス等の検査・診断キットの提供

[タカラバイオグループ]

世界的に流行する感染症のウイルス検査製品に加え、世界各地の特性や需要に合わせた“グローカル”な製品開発により対象範囲を拡大する。

遺伝子治療の社会実装

アンメットメディカルニーズを満たす遺伝子治療関連技術の開発推進

[タカラバイオグループ]

・自社開発によるTBI-1301の製造販売承認申請を行い、社会実装化する。

・再生医療等製品の開発・製造支援事業(CDMO事業)を推進する。

健康配慮型商品の提供

糖質ゼロ、糖質オフ製品の開発

[宝酒造]

おいしさや飲みごたえ、調理効果はそのままに、糖質ゼロやオフの機能性をもつ商品をお客様のニーズに合わせて開発する。

料理清酒の食塩ゼロ訴求

[宝酒造]

料理清酒の食塩ゼロ認知率を2030年度までに35%まで向上させる。

オーガニック食品等の提供

[宝酒造インターナショナルグループ]

オーガニック及びビーガン対応商品を、2025年度までに1,569アイテム(2021年3月から+300アイテム)まで拡大させる。

食物アレルギーに配慮した商品の開発

[宝酒造インターナショナルグループ]

グルテンフリー等の商品を、2025年度までに1,640アイテム(2021年3月から+150アイテム)まで拡大させる。

マテリアリティ:酒類メーカーとしての責任

適正飲酒の啓発

ウェブサイトや冊子による啓発

[宝酒造]

宝酒造ウェブサイトの適正飲酒啓発(20歳未満の者の飲酒禁止、飲酒運転防止等)ページビュー数について、2022年度に対2020年度比20%増、2025年度に対2020年度比50%増を達成する。

従業員に対する啓発

[グループ全体]

・グループ全体の従業員に対し、適正飲酒についての啓発を行う。

・国内グループ会社(※3)全従業員を対象とした適正飲酒に関するeラーニング等の受講率100%を継続する。

責任あるマーケティングの実施

 

責任ある広告の実施

[宝酒造]

広告・宣伝の自主基準に対する違反件数ゼロを継続する。

商品表示における配慮

[宝酒造]

・ホームページに主な商品の純アルコール量を開示する。2025年度までに国内で販売するすべての消費者向け商品(酒類調味料除く)に純アルコール量を表示する。RTD商品については2023年度中に完了する。

・2025年度までに「20歳未満の者の飲酒禁止表示」に加え、「妊産婦への注意表示」、「適量飲酒の啓発表示」をすべての消費者向け商品(酒類調味料除く)に表示する。

グローバルガイドラインの尊重

WHOアルコール世界戦略の尊重

[宝酒造]

WHOアルコール世界戦略の支持を表明し、その内容を従業員に周知徹底する。

外部イニシアチブへの参加

公益法人等が行う適正飲酒の普及・啓発事業等への参画

[宝酒造]

企画委員、実務者委員として、アルコール健康医学協会及び広告審査委員会が行う適正飲酒啓発活動へ能動的に参画する。

 

 

取り組みテーマ

具体的施策

目標

マテリアリティ:環境

気候変動問題への対応

CO2排出量の削減

2030年度

[宝酒造・宝酒造インターナショナルグループ]

・生産拠点におけるCO2排出量を2018年度比で46%削減する。

[タカラバイオグループ]

・CO2排出原単位(売上高当たりのCO2排出量)を2018年度比で50%削減する。

[宝酒造(物流部門)]

・宝酒造製品の輸送におけるCO2排出原単位(出荷数量当たりのCO2排出量)を2018年度比で10%削減する。

2050年度

[グループ全体]

・宝グループ連結でCO2排出量を実質ゼロにする。

適正な水の使用

地域の特性に配慮した水の使用

[宝酒造]

・2025年度までに、宝酒造の用水原単位(生産数量当たりの用水使用量)を2017年度比で15%削減する。

・水源保護、廃水保全の取り組みを継続する。

廃棄物排出の抑制

工場廃棄物の削減および再資源化の推進

[宝酒造]

宝酒造の製造工程における廃棄物の再利用率98%以上を継続する。

フードロス削減への取り組み

[宝酒造]

・希少な国産果実をはじめとした原料の有効利用率を向上させる。

・自社商品やそれを利用した加工食品のロングライフ化を進める。

環境に配慮した製品パッケージ、梱包への対応

環境に配慮した製品の開発

[宝酒造]

・量り売り製品の販売を継続する。

・3Rに配慮した持続可能な容器包装の導入を進め、2050年度までに採用率100%を達成する。

・紙パック製品の森林認証紙化を進め、2030年度までに採用率100%を達成する。

・紙、樹脂ラベルへのバイオマスインク化を進め、2025年度までに使用率100%を達成する。

[宝酒造インターナショナルグループ]

・海外各国の法規制等に則り、プラスチック軽量化商品の開発と切替を継続する。

[タカラバイオグループ]

・紙パッケージの森林認証紙化を進め、2025年度までに採用率100%を達成する。

・片面アルミパウチのアルミレスパッケージ化を進め、2025年度までに採用率100%を達成する。

・紙パッケージへのベジタブルオイルインク化を進め、2025年度までに使用率100%を達成する。

リサイクル啓発冊子の無償配布

[宝酒造]

希望者への無償提供を継続する。

生態系・生物多様性の保全

生態系や生物多様性を守る活動や研究への助成

[宝ホールディングス]

・タカラハーモニストファンドによる助成を継続する。

[宝ホールディングス・宝酒造]

・各事業場における地域貢献活動を継続する。

 

 

取り組みテーマ

具体的施策

目標

マテリアリティ:ガバナンス

コーポレートガバナンスの推進

最適なコーポレートガバナンス体制の構築

・取締役および取締役会

・監査役および監査役会

・独立役員の選任状況

・役員報酬

[宝ホールディングス]

グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上に向けて、適切なコーポレートガバナンス体制が整備されている状態を継続する。

最適なグループガバナンスの検討

コンプライアンスの推進

コンプライアンス推進体制の強化

[グループ全体]

企業理念を実現するために、役員・従業員一人ひとりが「コンプライアンス行動指針」に基づいた行動を徹底し、海外を含めたグループ全体でコンプライアンスを推進する。

・宝グループに属する一人ひとりが遵守すべき「法・社会倫理」に関わる行動指針である「コンプライアンス行動指針」を全従業員に配布し、コンプライアンスの徹底を図る。

・リスク・コンプライアンス委員会を定期的に開催する。(原則年間2回)

・コンプライアンスに対する役員・従業員の意識向上を図るため、職制に応じた研修を実施する。(原則年1回)

・コンプライアンスに係る重点テーマについての職場教育を実施する。(原則年4回)

・内部通報制度を適切に運用するとともに、通報内容に対して迅速かつ適切に対応することで、法令違反や不正行為の未然防止・再発防止につなげる。

コンプライアンス教育の実施

内部通報制度の適切な運用

リスク管理体制の強化

リスクマネジメント(平時のリスク管理)の推進

[グループ全体]

国内外において企業を取り巻くリスクの顕在化防止と軽減に取り組むとともに、災害等の緊急事態発生時に迅速かつ適切に対応できる体制を構築する。

・「職場点検報告書」や「リスク・コンプライアンスチェックリスト」、従業員へのヒアリング等を通じ、各社・各事業場のリスク管理状況に対するモニタリングを行い、リスクの顕在化防止とリスクの低減につなげる。(原則年1回)

・各種防災訓練(安否確認訓練、消防訓練、AED使用訓練 等)を定期的に実施する。(原則年1回)

クライシスマネジメント(有事のリスク管理)の推進

マテリアリティ:豊かな食生活

和酒・日本食を通じた世界中の人々への食の豊かさの提供

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和酒・日本食を通じた世界中の人々への食の豊かさの提供

<和酒の魅力や新たな価値の発信・提供>

・実体験型飲食イベントの開催

・新機軸商品による市場開発

・WEBサイト、SNSを活用した情報発信

・和酒の魅力・価値の海外での浸透

[宝酒造]

<焼酎>

「レモンサワーで日本を元気に!プロジェクト」を継続推進し、「焼酎+レモン+炭酸」でつくる日本独自の飲酒文化「レモンサワー」を啓発する。

《目標》レモンサワーフェスティバルなどの実体験型飲食イベント(オンライン含む)や飲食店応援企画を継続開催する。

<清酒>

日本酒になじみのない若年層に向けて「澪」を中心としたスパークリング清酒を中心に、日本酒の魅力について情報発信する。

《目標》澪を中心にユーチューブチャンネルをはじめ各種SNSで公式ページを開設し、2025年度にフォロワー数計30万人以上を達成する。

[宝酒造インターナショナルグループ]

2025年度までに海外専用商品、海外事業会社商品20アイテムを開発する。2030年度までに和酒輸出国数を100ヶ国に拡大する。

<日本食の魅力や新たな価値の発信・提供>

・販売先と連携した調味料セミナー、クッキングラボ等の開催

・外部イニシアチブへの参画

・本みりん、料理用清酒を使用した料理レシピの発信

・日本食文化の海外での浸透

[宝酒造]

「タカラ本みりんレシピコンテスト」やNPO法人日本料理アカデミーと共催する「京料理人に学ぶ日本料理教室」を継続開催し、本みりんや料理清酒を使った新たな需要開発と日本食の魅力を啓発する。

《目標》「タカラ本みりんレシピコンテスト」と「京料理人に学ぶ日本料理教室」を継続開催する。

《目標》2030年度までに料理レシピを1,000件以上ウェブで発信する。

[宝酒造インターナショナルグループ]

・日本食の海外でのさらなる浸透を図るべく、各地で開催される展示会への出店や情報発信をする。

・ミューチャルトレーディングによる日本料理学校での寿司職人、和食職人の育成を継続する。

お酒を通じたコミュニケーション創出と生活への潤い付与

お酒の楽しさや酒文化に関する情報発信

[宝酒造]

2025年度までに宝酒造公式「facebook」フォロワー数計20万人以上を達成する。

マテリアリティ:人財

人財育成

次世代を担う人財育成策の実施

[グループ全体]

経営幹部候補育成研修、次世代リーダー育成研修等を通じてグループの次世代を担うことのできる人財を育成する。

グローバルな事業成長を実現する人財(グローバル人財)の育成

[グループ全体]

継続的なキャリア採用による人財獲得と若手社員の宝酒造インターナショナルグループへの配置および海外赴任を含むジョブローテーションによってグローバルな事業成長を担うことのできる人財を育成する。

研修施設「宝ホールディングス歴史記念館」を活用した人財育成

[グループ全体]

グループの共通の価値観である「TaKaRa Five Values」を共有するために、グループ全社員を対象とした「歴史記念館見学研修プログラム」を継続実施する。

多様な人財の活躍推進

女性の活躍推進

[グループ全体]

・女性役職者数を増加させる。

国内において女性活躍推進法行動計画※に基づいた取り組みを継続するとともに、特に宝ホールディングス、宝酒造、宝酒造インターナショナルの3社については、2021年度から2030年度末までに50人以上(2021年4月1日時点の女性役職者数39人の128%以上)の新任女性管理職、新任女性課長補佐を登用(中途採用による登用含む)する。

・定年後再雇用により70歳までの就業機会を提供する。

・障がい者雇用率を国内の法定雇用率以上に維持する。

・多様な人財の獲得に向けた中途採用のさらなる活用を進める。

※ 参考:主要会社の女性活躍推進法行動計画における主な目標

[宝ホールディングス・宝酒造・宝酒造インターナショナル]

・事務系、技術系の新卒採用者に占める女性比率:40%以上

・女性管理職比率(2025年度末までに):10%以上

[タカラバイオ]

・女性育児休職(1年)からの復職率(職場への早期復職):50%

シニア人財の活躍推進

障がい者雇用の推進

快適な職場環境とワークライフバランスの実現

職場の安全衛生確保

[グループ全体]

・総労働時間数を2020年度実績比で削減する。(国内グループ会社※3)

・有休取得率(取得日数)を2020年度実績比で向上させる。(国内グループ会社※3)

・育児休職からの復職率100%を維持する。(国内グループ会社※3)

・在宅勤務制度の効果的な活用を進める。

労働関係法令の遵守

長時間労働の防止

多様な働き方の推進

 

取り組みテーマ

具体的施策

目標

マテリアリティ:調達

調達先との協業

調達先へのガイドラインの遵守要請

[宝酒造]

2023年度までに調達ガイドラインの理解・遵守を宣言した調達先と取引を行う。

マテリアリティ:人権

人権の尊重

新入社員研修や階層別研修での人権学習の実施

[グループ全体]

「宝グループ人権方針」に基づき、多様性(性別、年齢、人種、性的指向、ジェンダーアイデンティティ、障がいの有無など)、人格、個性を尊重し、差別やハラスメントのない職場環境を維持する。

多文化(多国籍文化)の理解・尊重

差別のない採用活動

ハラスメント防止への取り組み

個人情報・プライバシーの保護

人権デューデリジェンスの取り組み

人権デューデリジェンス・プロセスの実施

[グループ全体]

組織横断のワーキングチームを中心とした人権デューデリジェンスのプロセスに基づく人権リスクの特定・評価、負の影響の防止、軽減、取り組み効果の追跡調査、情報開示の一連の取り組みを実施する。

マテリアリティ:コミュニティ

子どもたちへの教育

環境教育や食育等を目的としたイベントの開催、地域の小学校等への出前授業の実施

[宝酒造]

・宝酒造「田んぼの学校」を継続実施する。

・宝酒造「エコの学校」 を継続実施する。

[タカラバイオグループ]

・近隣の教育機関を対象とした“出前講義・授業”を継続実施する。

(遺伝子治療や再生医療など講演及びキャリアプラン設計のための活動体験の発表を継続的に実施する)

地域社会・文化振興への貢献

地域の清掃活動等への参加、地域社会への支援

[グループ全体]

全国各地で行われている清掃活動へのボランティア参加や地域イベントへの協賛などに参加・協力を継続して実施する。

地域経済の振興

地域密着型商品の継続的育成

[宝酒造]

・地域の希少な自然の恵みを使用し、農業生産者と消費者をつなぐ「寶クラフト」や、地域の嗜好に適した地域限定商品の開発・育成を継続する。

・地域の果樹農業応援活動(収穫応援・寄付活動等)を2030年度に年間20件にする。

未利用資源の有効活用による地域経済の振興

[宝酒造]

・2030年度までにアップサイクル型商品を10件開発する。

大規模災害への被災支援

被災地域への義援金拠出や給水活動、ボランティア活動

[グループ全体]

自治体の要請等に対し、給水活動を主とするボランティア活動など、可能な限りの迅速な支援活動を実施する。

※1 GMP:Good Manufacturing Practice、 GCTP:Good Gene, Cellular, and Tissue-based Products Manufacturing Practice

※2 SDS:Safety Data Sheet(化学物質等安全データシート)

※3 国内グループ会社:宝ホールディングス、宝酒造、宝酒造インターナショナル、タカラバイオ、川東商事、トータルマネジメントビジネス、タカラ物流システム、ティービー、タカラ物産、ラック・コーポレーション、東京共同貿易、タカラサプライコミュニケーションズ(旧大平印刷、旧タカラ容器)

 

 

⑤気候変動への対応(TCFDへの取り組み)

 当社グループは、地球環境の保全と事業活動の調和を経営の重要課題のひとつと位置づけ、積極的に取り組みを進めています。気候変動が事業の持続性に影響を与える重要な問題であると認識し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同するとともに、TCFDコンソーシアムに入会しています。TCFDフレームワークに沿って気候変動に関するリスクと機会の評価と対応を進め、関連する情報の開示を行いステークホルダーの皆様と対話を続けていきます。

 

a.ガバナンス

 当社グループでは、取締役会の監督のもと、宝ホールディングス代表取締役社長を委員長とした「宝グループ・サステナビリティ推進委員会」を設置し、気候変動が事業に与えるリスク・機会の評価や戦略の策定、目標などについて審議を進めています。これらの気候変動問題への取り組みは、宝グループ・サステナビリティ推進委員会が取締役会に報告します。

 

b.リスク管理

 気候変動に関するリスクと機会の特定に向け、移行リスクや物理的リスクについて、専門家の意見や公表されているレポートなどを参考に、想定されるリスク・機会を抽出し、影響を受ける可能性や大きさを考慮し、短期・中期・長期の時間軸で影響が大きいと想定されるリスク・機会を選定しました。特定されたリスク・機会の内容とその対応策は、宝グループ・サステナビリティ推進委員会が取締役会へ報告します。

 

c.戦略

 当社グループでは、2021年度に分析した宝酒造株式会社、2022年度に分析した宝酒造インターナショナル株式会社の海外酒類事業に加え、2023年度は宝酒造インターナショナル株式会社の海外日本食材卸事業に対象を広げ、気候変動リスク・機会による事業への影響の把握、対応策の検討のためのシナリオ分析を実施しました。

 なお、この分析にあたり、物理的リスクではIPCC(気候変動に関する政府間パネル)のAR5によるRCP2.6(2℃未満シナリオ)およびRCP8.5(4℃シナリオ)、移行リスクではIEA(国際エネルギー機関)のWEOによるAPSシナリオ(2℃未満シナリオ)、SDSシナリオ(2℃未満シナリオ)、NZE2050シナリオ(1.5℃シナリオ)を参照し、気候変動による影響を分析・検討しました。

 

・移行リスク

気温上昇が2℃未満に抑えられ、カーボンニュートラル達成に向け厳しい環境規制が導入されるなかで、炭素税の導入による、製造コストや運営コスト、保管コスト、容器・包装材価格の増加により事業が影響を受けます。

・物理的リスク

気温上昇が4℃程度となり、海面上昇による高潮や洪水の被害は操業に大きな影響を与えます。さらに、気温上昇により、原材料である農作物の収量が大きな影響を受けることがわかりました。

・機会

省エネ設備の導入等省エネ推進によって操業コストが低減することや、エシカル消費需要やエコ商品需要の高まりは、当社にとって機会になると考えています。

 

 今後は、継続的にリスク・機会の見直しや対策の具体化を進め、中長期の経営戦略に反映させることで戦略のレジリエンス向上に努めます。

 

d.指標と目標

 当社グループは、「宝グループ・サステナビリティ・ビジョン」においてCO2排出量の削減目標を設定しており、宝酒造、宝酒造インターナショナルグループにおいては生産拠点におけるScope1、Scope2の合計CO2排出量の目標を設定しています。

 

 

 

 

⑥人権尊重の取り組み

 当社グループでは、「宝グループ人権方針」を掲げ、事業活動を通じて従業員のみならず、取引先、お客様、地域社会など、さまざまなステークホルダーの人権に影響を及ぼすことを認識し、サステナビリティ推進委員会のもと、組織横断のワーキングチームを中心に人権デューデリジェンス・プロセスに基づく取り組みを実施しています。

 具体的には、各種研修を通じた人権方針の周知をはじめ、人権リスクの特定・評価の取り組みとして、職場ごとのリスク把握の実施や、サプライヤーのモニタリングと人権リスク評価の実施、従業員を対象とした人権意識調査の実施、人権への理解を深めるプログラムの実施、多文化(多国籍文化)の理解・尊重、差別のない採用活動、ハラスメント防止、個人情報やプライバシーの保護等に取り組んでいます。

 

(2) 人的資本

①戦略

 人財方針

 当社グループでは、人材は経営上の重要な資本であり「財産」であるとの視点に立ち、「人財」と表現します。企業は社員一人ひとりが集まって成り立つ組織であり、人財の総合力が企業の持続的な成長と発展の源泉であるとの考えから、さらなる企業価値の向上とグループの成長を実現するためには、人財への投資により個人や組織の能力を最大限に引き出すことが欠かせないと考えています。

 仕事のやりがいや働きがいのある職場、人を育む風土づくりを進めるとともに、グループの次世代を担う人財やグローバルな事業成長を実現する人財の育成、並びに多様な人財の活躍を実現してまいります。

 

 具体的な取り組み

<人財育成>

・次世代を担う人財育成策の実施

 経営幹部候補育成研修、次世代リーダー育成研修、マネジメント力強化研修等を通じてグループの次世代を担うことのできる人財を育成します。

・グローバルな事業成長を実現する人財の育成

 継続的なキャリア採用による人財獲得と若手社員の宝酒造インターナショナルグループへの配置および海外赴任を含むジョブローテーションによってグローバルな事業成長を担うことのできる人財を育成します。

・階層別研修ならびにキャリア形成支援研修の実施

 新入社員研修、新任管理職研修、新任考課者研修等を通じて、それぞれの階層の社員に必要な知識やスキルの習得および意識向上を図ります。また、中堅層やシニア層など年代に応じたキャリア形成支援研修を実施します。

・スキル・資格の見える化と持続的な成長に向けた学習機会の創出

 通信教育や資格・免許取得表彰による社員のスキルアップ支援に加え、社員の保有スキルと部署ごとの必要スキル・資格の見える化を進めるとともに、社員の主体的な学びに対する新たな学習支援施策を実施します。

<多様な人財の活躍推進>

・女性の活躍推進

 「宝グループ・サステナビリティ・ビジョン」で掲げた2030年までの長期的な目標や女性活躍推進法の行動計画に沿って、計画的かつ継続的な女性管理職、課長補佐登用を進めるとともに、女性のキャリア形成支援を目的とした研修を継続します。

・シニア人財の活躍推進

 60歳から70歳までの継続雇用制度等を導入しておりますが、今後も引き続きシニア社員が活躍できる環境整備を進めてまいります。

・障がい者雇用の推進

 障がい者が健常者とともに職業生活に参加できるよう継続雇用と計画的採用で「障がい者法定雇用率」以上の水準を維持し、社会的責任を果たします。

<快適な職場環境とワークライフバランスの実現>

・多様な働き方の推進

 年次有給休暇の確実な取得促進、男女ともに仕事と家庭を両立するための在宅勤務の効果的な活用および育児休職の取得促進に向けた環境整備と理解促進等により多様な働き方を推進します。

<職場・風土づくり>

・従業員エンゲージメントの向上

 従業員エンゲージメント向上などの「やりがい」の醸成が、生産性の向上やイノベーションの創出には欠かせない要素であることから、エンゲージメントの状態を把握することを目的とした調査を実施しています。調査の分析結果および調査から見えた課題については、役員を含めた全従業員で共有を図った上で、全社で進めている風土革新のプロジェクトによる取り組みや、キャリア開発支援の強化を通じて従業員エンゲージメントのさらなる向上を目指します。

 

②指標及び目標

(女性の活躍推進)

a.女性管理職・女性課長補佐登用(宝ホールディングス・宝酒造・宝酒造インターナショナル)

  目標:2021年度から2030年度末までにのべ50人以上を登用する。

実績:2021年度から2024年4月1日時点でのべ35名登用

 

b.女性管理職比率(宝ホールディングス・宝酒造・宝酒造インターナショナル)

  目標:2025年度末までに女性管理職比率を10%以上とする。

  実績:2024年4月1日時点 8.6%

 

c.事務系・技術系の新卒採用者に占める女性比率(宝ホールディングス・宝酒造・宝酒造インターナショナル)

  目標:事務系・技術系の新卒採用者に占める女性比率を40%以上とする。

  実績:2024年4月1日時点 46.9%

 

(障がい者雇用の推進)

d.障がい者雇用率

  目標:国内の法定雇用率以上を維持する。

  実績:2024年4月1日時点 宝ホールディングス 3.12%、宝酒造 2.92%、タカラバイオ 2.56%

 

(多様な働き方の推進)

e.育児休職からの復職率(宝ホールディングス・宝酒造・宝酒造インターナショナル・タカラバイオ)

  目標:育児休職からの復職率100%を維持する。

  実績:2023年度 100%

 

 なお、①戦略における具体的な取り組み、②指標及び目標は、連結グループに属する全ての会社を対象としていないため、当社および連結グループの主要な事業を営む国内連結子会社について記載しております。