リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日において、当社グループが判断したものであります。
(1)異常気象、大規模災害等による消費動向の急激な変動について
当社グループの主力事業は、菓子類を主とした嗜好品を取り扱っており、用途等の性質上、季節変動があり、気象変動の影響を受ける傾向があります。当社グループでは、天候予測を注視しながら、経営成績に与える影響を最小限に抑えるよう対策を講じておりますが、想定をはるかに超え、消費動向に急激な変動を及ぼす猛暑・暖冬などの異常気象や大規模災害、また、新型インフルエンザなどの感染症災害が発生した場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(新型コロナウイルスなど、感染拡大によるリスク)
当社グループでは新型コロナウイルスなど重大な感染症が発生・蔓延した場合、外出自粛に伴う移動の減少や出店施設の臨時休業など、様々な活動の自粛により消費活動が急激に縮小し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの従業員に新型インフルエンザやノロウイルス等の感染が拡大した場合、一時的に操業及び営業を停止するなど、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対応するため、感染防止に向けた対策を講じております。
(2)自然災害
当社グループの事業地域であります日本国内は、頻度や程度を予測することが難しい地震、台風、豪雨、噴火といった自然災害の影響を受けやすい環境にあり、万一発生した場合に備え、必要と考えられる設備の定期点検や火災保険などを付保しております。また、事業戦略上、生産拠点及び販売拠点は国内各地に分散化しており、特定地区への生産集中及び売上依存は回避されております。
しかしながら、大規模な自然災害の発生によりこれらの事業拠点が甚大な被害により、長期間稼働不能の状態に陥るなど生産活動または販売活動に大きな支障をきたす場合や、一部の商品を除き基本的には一商品一工場の生産体制であるため、販売できなくなる商品が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)食品の安全性について
消費者の食品の安全性に対する関心が非常に高まっています。また、菓子・食品業界におきましては、食品表示偽装、原材料や製品の消費期限・賞味期限の管理の問題など、食品の品質・安全性に係る問題が発生しております。
当社グループでは、食品の品質・安全性の確保は経営上の最重要課題であるとの認識の下、「食品衛生法」、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(通称、JAS法)」、「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」など各種法令の遵守、対応マニュアルの整備、適正表示の徹底、異常が発生した場合に原因をトレースできる体制の構築など品質管理体制の強化に取り組んでおりますが、原材料や製造工程に想定外の問題が発生した場合や、当社グループのみでは回避できない社会・業界全般にわたる品質・衛生的な問題などが発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法的規制について
当社グループは事業活動を遂行するにあたり、食品衛生法、JAS法、食品表示法、景品表示法、不正競争防止法、製造物責任法など、様々な法的規制を受けており、主に下表の許認可を受けております。当社グループはこれらの許認可を受けるための諸条件及び法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可が取消しとなる事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりこれらの許認可が取消された場合または業務の停止命令を受けた場合には、当社グループの事業継続及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、今後において規制の強化または新たな規制の導入により、事業活動が制約され、各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの事業継続及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
許可の種類 |
有効期限 |
関連する法令 |
取消等となる事項 |
菓子製造業 |
5年 |
食品衛生法 |
第55条および第56条に違反した場合 |
食品の冷凍または冷蔵業 |
〃 |
〃 |
〃 |
飲食店営業 |
〃 |
〃 |
〃 |
アイスクリーム類製造業 |
〃 |
〃 |
〃 |
喫茶店営業 |
〃 |
〃 |
〃 |
乳類販売業 |
〃 |
〃 |
〃 |
(健康食品事業の法的規制について)
当社グループは、新規事業として2012年10月より健康食品事業を営んでおりますが、当該事業において食品衛生法、JAS法、食品表示法、薬事法、健康増進法など様々な法的規制を受けております。当社グループは、当該法的規制の遵守を徹底しておりますが、万が一これらに抵触し、行政処分の対象となった場合の社会的信用力の失墜や法律が改正され、規制が強化された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)原材料の調達及び価格高騰
製菓原材料は主に小麦粉、小豆、砂糖、油脂など多くの農産物を使用しており、産地の天候不順や自然災害の影響、世界的な需給状況の変化により価格の高騰や安定的な調達が困難になる可能性があり、輸入原料の場合には、為替変動によっても仕入価格が変動する可能性があります。また、原油価格の高騰により重油等の燃料や石油製品である包装資材、容器類の価格が上昇する可能性があります。
当社グループでは、安定的な調達を実現するため、迅速な情報収集や調達先の多様化、事前の価格交渉によるリスク分散など様々な対応策を進めておりますが、突発的事情により安定的調達ができなくなった場合、また、仕入価格が急激かつ想定を大幅に超えて上昇した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)情報の漏洩
当社グループは、企業情報及び個人情報の漏洩対策につきましては、「情報管理規程」及び「個人情報管理規程」の制定など、社内体制を整備し、ハード面を含めた一層のセキュリティ強化に取り組んでおります。特に、通信販売においては、多くのお客様の個人情報を保有していることから、個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」という。)を遵守するとともに、厳重な管理に努めております。しかしながら、万一何らかの理由により情報漏洩や個人情報保護法に抵触する事象が発生した場合には、損害賠償の発生や対応費用の発生のみならず、当社グループの信用に重大な影響を与え、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)海外での事業展開
当社グループは、主にアジア地域において、製品の輸出及び現地法人及びフランチャイズパートナーを通じ、事業活動を展開いたしております。事業展開地域において、予期しない不利な経済的、政治的要因、法的規制などの発生、また、地震などの自然災害、紛争テロの発生、感染症疾病の流行などの事象が発生した場合には、海外での事業活動に支障をきたし、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)固定資産の減損
当社グループは、事業活動で使用する工場や店舗などにかかる様々な資産を保有しております。経営環境や事業活動の著しい変化による収益性の低下、将来キャッシュ・フローの状況などにより、対象資産に対して減損処理を行った場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
配当政策
3【配当政策】
当社は、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題として認識いたしており、長期にわたり株主の皆様に安定して利益還元できるよう、内部留保、業績水準並びに配当性向等を総合的に勘案し、利益還元に努めることを基本方針といたしております。
剰余金の配当回数につきましては、年1回の期末配当を行うことを基本方針としておりますが、将来的な中間配当の実施に備え、当社は、「毎年9月30日を基準日として、取締役会の決議をもって、株主または登録株式質権者に対し、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。
当期の期末配当につきましては、上記基本方針に基づき1株につき28円(中間配当はありません)の普通配当を実施することを決定いたしました。
内部留保資金につきましては、経営体質の一層の充実並びに将来の事業展開に活用してまいります。
また、剰余金の配当の基準日は、毎年3月31日の期末配当並びに毎年9月30日の中間配当を定款に定めております。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額 (千円) |
1株当たり配当額 (円) |
2024年6月25日 |
4,356,674 |
28.00 |
定時株主総会決議 |