2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    8名(単体) 1,636名(連結)
  • 平均年齢
    48.2歳(単体)
  • 平均勤続年数
    14.8年(単体)
  • 平均年収
    8,115,245円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

シュクレイ

451

(428)

ケイシイシイ

473

(268)

寿製菓・但馬寿

372

(186)

販売子会社

88

(42)

九十九島グループ

214

(112)

その他

30

(20)

報告セグメント計

1,628

(1,056)

全社(共通)

8

(-)

合計

1,636

(1,056)

 (注)1.従業員数は就業人員(グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数(パート、嘱託、契約社員を含み、アルバイト、派遣社員を除く。)は、年間の平均人数を( )内に1日8時間換算による外数で記載しております。また、嘱託、契約社員は臨時従業員数に含めて記載しています。

2.全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2024年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

8

(-)

48.2

14.8

8,115,245

 (注)1.平均年間給与は、税込支払給与額であり、基準外賃金及び賞与を含んでおります。

2.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

3.提出会社は全て全社(共通)に属しております。

 

(3)労働組合の状況

 当社の連結子会社である寿製菓㈱には、寿製菓労働組合が組織されており、UAゼンセン同盟に加盟しております。組合員数は2024年3月31日現在261名であり、労使関係は円満に推移しております。

 なお、当社及び他の連結子会社については、労働組合に加入しておりません。

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女賃金の差異

①提出会社

 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

②連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.2

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

㈱シュクレイ

6.3

65.9

85.2

80.7

㈱ケイシイシイ

12.9

57.5

77.6

57.7

寿製菓㈱

0.0

55.3

74.0

72.0

㈱九十九島グループ

20.0

59.1

76.0

72.9

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.労働者の男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。賃金制度、体系において性別による差異はありません。

3.連結子会社は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティに関する考え方及び取り組みについて

 当社グループは、経営理念「喜びを創り喜びを提供する」を経営の根幹として、当社グループがさまざまな事業活動を推進していくうえで、社会や環境問題をはじめとするサステナビリティをめぐる問題は、中長期的な企業価値の向上を図るうえで極めて重要な経営課題であると認識しております。

 そのような認識のもと、当社グループは、「地域社会との密接な連携と協調を図り、地域社会の発展に貢献すること」、「地球から、事業活動に必要な資源などさまざまな恩恵を受けており、地球環境をより良い状態に保全していくことが、自らの存在と活動に必須の要件であることを自覚し、自主的、積極的に行動すること」などを「寿スピリッツグループ倫理綱領」に定め、サステナビリティを巡る課題に適切に対応を図ることを基本方針に取り組んでおります。

 また、当社グループは2024年6月に以下の6つの重要項目(マテリアリティ)を特定いたしました。

 マテリアリティの特定にあたっては、社会課題を抽出した後、「ステークホルダーにとっての重要度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からなるマテリアリティマップにより課題の整理及び優先順位づけをし、サステナビリティ委員会での審議及び取締役会の承認を経て決定いたしました。

 

 寿スピリッツグループ マテリアリティ

マテリアリティ

取り組みテーマ

持続可能な環境型社会への貢献

温室効果ガスの排出削減

食品ロスの削減

安心安全な製品の提供

食品安全マネジメントシステムの運用遵守

多様性を尊重した人財の採用と育成

多様な人財の活躍支援

健康経営を実現する働き方改革

“共育”という独自の人財育成の推進

理念共感型採用の実践

持続可能なサプライチェーンの構築

安定的な原料調達と物流の効率化

地域社会との共存共栄

子どもの学びの機会の提供

社会貢献活動を通じた地域振興

コーポレートガバナンスの強化

透明性の高いガバナンスの構築

リスクマネジメント

 

①ガバナンス

 当社はサステナビリティにおける取り組みを推進するため、「サステナビリティ委員会」を設置いたしております。サステナビリティ委員会は代表取締役社長を委員長として、管理担当取締役、グループ管理部門責任者、当社グループ各社より任命された委員で構成され、原則年2回以上開催しております。サステナビリティ委員会における活動内容は定期的に取締役会に付議・報告され、その対応状況について取締役会が監督しております。

 

 

委員長:代表取締役社長

構成メンバー:管理担当取締役、グループ管理部門責任者、当社グループ各社より任命された委員

 

②リスク管理

 当社グループでは、事業にかかるリスクを統括するグループ経営管理本部において、全社的なリスクの洗い出しや対応方針を決定し、リスクへの適切な管理・対応を推進いたしております。気候変動に関するリスクは、当該グループ経営管理本部のメンバーを構成員とするサステナビリティ委員会において審議することで、全社的なリスク管理と統合できる体制となっております。

 また、サステナビリティ委員会においてTCFD提言に沿ったシナリオ分析を用いて気候変動に関するリスクの重要性評価を審議し、取締役会に報告し、取締役会が監督しております。

(2)気候変動への対応(TCFD提言に基づく開示)

 当社グループは、2023年6月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明いたしました。気候変動がもたらす事業へのリスクと機会について、分析と対応を一層強化し、関連情報の開示を推進していくとともに、2050年の脱炭素社会実現に貢献する取り組みを進めてまいります。

①戦略

 気候変動によるリスクと機会の特定にあたり、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)やIEA(International Energy Agency)が公表している情報を基に、当社グループの事業について、1.5℃シナリオ及び4℃シナリオを設定し、2030年及び2050年の影響を分析いたしました。当社グループにおける主な気候変動に関する事業リスク及び機会は、次のとおりであります。

 

(主な事業リスク及び機会)

(※)影響度小(10億円未満)影響度中(10億円〜50億円未満)影響度大(50億円以上)

 

分類

リスク

項目

影響度

(※)

事業への影響

対応策

移行リスク

(1.5℃シナリオで最も顕在化すると想定)

政策・法規制リスク

GHG排出

価格の上昇

炭素税導入により、電気・ガス代等のエネルギーコストが価格転嫁を受け、製造コストが増加。

炭素税導入により、カーボンプライシングに伴う税負担の増加に加え、運送費等が価格転嫁を受け、販売コストが増加。

更なる省エネの実施。新設備導入・更新の際に省エネルギーで生産が可能な設備の選択を推進。各生産拠点における効率的な生産、物流体制を構築。

市場リスク

原材料の

コスト増加

炭素税導入により、原料(チョコレート、乳製品を原料とするクリームやチーズ等)や包装資材が価格転嫁を受け、製造コストが増加。

良品率を高める事により、生産ロス削減に努める。原料供給会社との連携強化による調達コストの上昇を抑制。

顧客行動の変化

消費者の環境意識の高まりにより、環境に配慮した包材への関心が高まる。消費者ニーズに対応するために、環境に配慮した包材への移行による製造コストが増加。

地球環境を配慮した包装資材(FSC認証紙・バイオマスプラスチック等)の採用を推進。食品残さの堆肥化、肥料化等のリサイクルを進める。

物理リスク

(4℃シナリオで最も顕在化すると想定)

急性リスク

サイクロンや洪水などの異常気象の重大性と頻度の上昇

豪雨、台風、洪水等による交通インフラへの影響が生じる場合、移動に伴う土産需要が減少。

豪雨、台風、洪水等により生産拠点へ物理的被害が生じる場合、物流網が寸断される場合など、損失や対応コストが発生。

自家需要商品の開発・販売を強化。全国の地域ごとのブランドで多様な販売チャネルを構築させる。ECを活用したギフト商品の販売を強化。

生産・物流拠点の分散化、最適化を推進。BCPの整備・活用。

慢性リスク

平均気温の上昇・最高気温の上昇

平均気温の上昇による主力原料の収穫量・生産量の減少につながる。

・チョコレートの原料であるカカオの収穫量が低下。

・乳牛の乳量の低下

・鶏卵の卵重量の低下

生産量の減少による収益の減少や原料の仕入価格への影響を及ぼす可能性がある。

複数原料供給会社からの原料調達を行う。不足が見込まれる原料については異なる産地からの調達、代替原料による商品製造の開発を進める。

機会

市場

平均気温の上昇・最高気温の上昇

平均気温・最高気温の上昇により、冷凍ギフト(氷菓、アイス、冷凍ケーキ等)の需要の増加を見込む。

冷凍ギフトに対応した商品開発を行う。長時間持ち運び可能な包装資材の導入検討を行う。

 

②指標及び目標

 当社グループは、気候変動を緩和するため、2030年に国内グループ製造拠点のCO2排出量(Scope1+2)を2020年3月期(11,115t)比30%削減、2050年にCO2などの温室効果ガス排出量実質ゼロを目指してまいります。

 

 

(3)人的資本(人財の多様性を含む。)に関する戦略並びに指標及び目標に関する事項

①人財育成方針及び社内環境整備方針

 当社グループは、全ての従業員が顧客をはじめ、職場のメンバーやステークホルダーへの「熱狂的ファン創り」を基本ポリシーに、従業員一人ひとりが当事者意識を持って経営に参画する「全員参画経営」の徹底実践を目指しております。そのために、経営理念の浸透、戦略的な人事の展開、加えて人財育成強化に向けたキャリア設定と研修、女性の活躍推進等人財の多様性の推進、マネジメントの意識改革等に取り組んでいます。

 そのほか、当社グループでは多様性の推進の一環として男性の育児休業取得を推進し、働きやすい環境を整えていく方針であります。また、定年後継続雇用制度の見直しを通じて、60歳以上のシニア人財が一層活躍できる環境を整備推進いたしております。

 

②人財の多様性の確保について

1)多様性の確保についての考え方

 当社グループは、多様な視点を有する人財の確保と活躍等、働き方や雇用におけるダイバーシティの推進は、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上へは欠かせない最重要課題の一つと認識しております。

 多様性の確保に向けた施策として、以下の取り組みを推進いたしております。

 ・女性の活躍推進に向けた管理職登用

 ・中途採用によるプロフェッショナル人財や外国人の採用

 ・働き方改革と健康経営の推進

 ・人財育成の強化

 ・多様性に係るマネジメントの意識改革

 

2)多様性の確保の自主的かつ測定可能な目標

・女性の管理職への登用

 2024年3月末時点での管理職に占める女性労働者の割合は、8.3%ですが、当社グループの事業内容から女性ならではの視点を経営に活かすことは大変有用であると判断しており、今後とも中途採用を含め能力ある女性を積極的に管理職に登用し、女性管理職比率30%を目標に取り組んでまいります。

 

・中途採用の管理職への登用

 当社グループは、事業拡大に併せて、商品開発、生産技術、WEBマーケティング、IT、海外事業部門等に係るプロフェッショナル人財を積極的に採用しており、2024年3月末時点での中途採用者の管理職比率は、58.3%となっております。今後は、新卒採用者の人財育成強化による管理職登用にも一層注力するとともに、事業推進に応じて必要な中途採用による管理職の登用を含めバランス良く対応してまいります。

 

・外国人の管理職への登用

 海外事業の推進拡大と国内インバウンド事業等に対応し、戦略的な必要性等を考慮のうえ、適宜、外国人の採用と管理職への登用を進めてまいります。