人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数5,225名(単体) 7,774名(連結)
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平均年齢44.5歳(単体)
-
平均勤続年数17.0年(単体)
-
平均年収7,452,000円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
2024年3月31日現在 |
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
DXソリューション事業 |
7,389 (2,036) |
ネットワークソリューション事業 |
|
社会・環境ソリューション事業 |
|
その他 |
|
全社共通 |
385 |
合計 |
7,774 (2,036) |
(注)1 従業員数は就業員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員(パートおよび嘱託社員)の年間平均雇用人員であります。
3 当社グループは、社内業績管理単位であるサービス別の事業本部を基礎とし、経済的特徴が類似している事業セグメントを集約しており、また、同一の部門が複数の事業セグメントに従事しているため、セグメントごとの従業員数を表記しておりません。
4 全社共通には、特定の事業に区分出来ない管理部門に所属している従業員数を表記しております。
(2)提出会社の状況
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2024年3月31日現在 |
従業員数(名) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
5,225 |
44.5 |
17.0 |
7,452 |
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
DXソリューション事業 |
4,840 |
ネットワークソリューション事業 |
|
社会・環境ソリューション事業 |
|
その他 |
|
全社共通 |
385 |
合計 |
5,225 |
(注)1 従業員数は就業員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、パートおよび嘱託社員は含まれておりません。
2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
3 当社は、社内業績管理単位であるサービス別の事業本部を基礎とし、経済的特徴が類似している事業セグメントを集約しており、また、同一の部門が複数の事業セグメントに従事しているため、セグメントごとの従業員数を表記しておりません。
4 全社共通には、特定の事業に区分出来ない管理部門に所属している従業員数を表記しております。
(3)労働組合の状況
当社グループには、NECネッツエスアイ株式会社の従業員で構成されているNECネッツエスアイ労働組合(全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会、NECグループ労働組合連合会、全電工労連および電機系列設備工事関連労働組合連絡会に加盟)のほか、一部の連結子会社に労働組合が組織されており、2024年3月31日現在の各組合員の総員は3,287人であります。なお、会社と組合との関係は円満に推移しており、特記すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度 |
||||
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性育児休業取得率(%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
||
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
||
7.0 |
58.8 |
75.7 |
74.5 |
61.2 |
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
従って、配偶者出産休暇は含めておりません。
②連結子会社
当事業年度 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性労働者 の割合(%) (注)1 |
男性育児休業 取得率(%)(注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
||
全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
|||
NECネッツエスアイ・サービス㈱ |
1.9 |
33.3 |
77.7 |
77.2 |
101.2 |
キューアンドエー㈱ |
20.4 |
66.7 |
65.5 |
78.8 |
79.3 |
NECマグナスコミュニケーションズ㈱ |
2.7 |
40.0 |
76.1 |
71.9 |
- |
(注)3 |
|||||
ディー・キュービック㈱ |
31.3 |
0 |
57.0 |
98.1 |
72.3 |
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
従って、配偶者出産休暇は含めておりません。
3 女性のパート・有期労働者が在籍していないため、公表出来る数値はありません。
<女性管理職比率についての補足説明>
当社では、女性管理職比率を2027年3月期までに10%とする目標を掲げ、登用枠の設定など積極的に取り組んでおります。
その結果、2024年3月末においては、提出会社で7.0%と前期比で1.1ポイント増加しました。また国内グループ会社でも、キューアンドエー㈱(前期比0.8ポイント増)やディー・キュービック㈱(前期比6.3ポイント増)をはじめ、登用を推進しております。
女性管理職の中期的登用計画のフォロー実施など計画的な候補者育成や女性の積極的な採用、女性が働きやすい環境整備の推進などにより、当社グループとして女性管理職比率のさらなる向上に努めてまいります。
<男性の育児休業等取得率についての補足説明>
当社では、ワークライフバランス支援のための諸制度整備に加え、育児休暇取得促進の各種啓蒙活動(タウンホールミーティング等を通じたトップからのメッセージ発信、各部門における取得しやすい職場風土醸成など)の推進により、提出会社での取得率は急速に向上(58.8%<2年で2倍>)しています。今後も当社グループ全体として、ワークライフバランスを重視した環境整備、風土醸成をはじめとした対策を推進し、さらなる取得率の向上に努めてまいります。
<男女の賃金の格差についての補足説明>
国内グループ各社とも、管理職構成比の男女差が、全体的な男女の賃金格差(一人当たりの平均報酬額の差異)の主な要因と捉えております。また、キューアンドエー㈱およびディー・キュービック㈱については、勤務時間の自由度が高いコールセンター等での応対業務に従事するパート・有期雇用労働者の女性比率が極めて高い一方、正規雇用の女性比率が低い状況となっており、このことが全労働者における賃金格差が生じている主な要因と捉えております。
提出会社の各役職別では、部長級以上については、報酬の高い事業部長代理級以上の女性比率が少ないこと、また係長級(主任)および担当職の差異要因については、育児に伴う時短勤務による収入差が差異の要因となっておりますが、各役職における基本給等の条件面、評価上の男女間の差異はなく、前述の要因を除けば、それぞれの役職における男女の平均報酬額はほぼ同等であります。
今後につきましては、前述のとおり、2027年3月期までに女性管理職比率10%を目標に掲げており、幹部を含めた管理職登用に向けた育成、採用および女性活躍のための環境整備を積極的に推進してまいります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方および取り組み】
当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(サステナビリティ方針)
NECネッツエスアイグループは「コミュニケーションで創る包括的で持続可能な社会」の実現に向け、企業活動や事業を通じて、安心・安全で快適な暮らしおよび地球環境の維持、改善に向けステークホルダーの皆様とともに取り組んでまいります。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンスおよびリスク管理
① ガバナンス
社会と自社のサステナブルな成長に取り組むことが重要な経営課題であると認識しております。
経営戦略に関わる重要事項として、サステナビリティ・ESG戦略や、事業に大きな影響を及ぼすリスクや機会についての戦略・施策検討や意見交換、およびモニタリングを、経営品質向上委員会の下部組織であり代表取締役執行役員社長兼CEOが委員長を務めるサステナビリティ推進委員会にて実施しております。
サステナビリティ推進委員会には社外取締役等がオブザーバーとして参加し、さらに当該委員会での討議結果を取締役会へ報告することで、当社グループのサステナビリティが適切に推進されるよう監督しております。
<当社グループのサステナビリティ推進体制>
② リスク管理
近年、地政学リスクの高まりと発現による安全保障上の脅威や、感染症リスクを代表とする多重的なリスク、気候変動による大規模自然災害の増加など、企業が考慮しなくてはならない脅威の範囲が広がっております。
当社グループでは、サステナビリティ全般におけるリスク管理について、高度に変化する事業環境のなかで、多様化するリスクを常に把握し、被害の最小化と事業継続の両面からリスク管理を行っております。サステナビリティ全般の重要リスクおよび機会につきましては、経営品質向上委員会を中心としたリスク管理体制にて抽出、管理を実施しております。また、経営戦略やそれに基づく施策の方針につきまして議論する機関であるサステナビリティ推進委員会において、討議を通じて得た対策を実行するとともに、コーポレートガバナンス・コードを踏まえ取締役会への報告を実施し、継続して社外への開示を行っております。
(2)重要なサステナビリティ項目
当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。
・気候変動対応
・人的資本
それぞれの項目に係る当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは、以下のとおりであります。
① 気候変動対応
当社グループにおいては、気候関連財務開示の重要性を認識した上で、IFRS財団が、当連結会計年度末日時点において、企業の気候関連開示の進捗に関する監督をTCFD(※1)から引き継いでいることから、こちらのコアコンテンツのフレームワークとの平仄を考慮に入れた上で、TCFDが推奨する4つの開示項目「a.ガバナンス」「b.戦略」「c.リスク管理」「d.指標および目標」に基づいて開示しております。
a. ガバナンス
サステナビリティ経営における気候変動への対応は、事業活動において経営判断を要する重要な課題であるため、代表取締役執行役員社長兼CEOの責任のもと、環境方針を制定しております。その方針に基づき、自社の環境負荷・リスクの継続的な低減と事業を通じた貢献の拡大という両面から商品開発等の取り組みを行っております。
サステナビリティ推進委員会内のテーマを扱う中央環境管理委員会は、委員長を環境担当役員が務め、中長期目標の策定や省エネに関わる投資などの環境経営推進上の重要事項につきまして討議を行っております。
事業に重要な影響を及ぼすと判断された案件(ビジョン、中期経営戦略、大型投資など)につきましては、サステナビリティ推進委員会で討議し、取締役会に報告しております。
さらに、NECグループの一員として「2050年を見据えた気候変動対策指針」に基づき、NECグループ環境経営目標である「NEC環境ターゲット2030」の達成に向け、事業活動によるCO2排出量削減目標を設定し活動を推進しております。
当社のカーボンニュートラル戦略/経営を強化、推進するため、2022年4月に「カーボンニュートラル推進本部」を設置いたしました。カーボンニュートラル推進本部では、全社のカーボンニュートラル戦略の立案、方針策定、マイルストン、目標等の骨格策定を行うとともに、関連部門と連携し、競争優位性の構築、新事業機会の探索、顧客/パートナーとの共創やカーボンニュートラル達成に必要なグリーントランスフォーメーション(GX)戦略の立案を進めております。
b. 戦略
当社グループは、気候変動によるリスクと機会に関連する事業インパクトの評価および対応策の立案が、当社が目指す社会像「コミュニケーションで創る包括的で持続可能な社会」の実現、および事業の持続可能性に不可欠であると認識しております。
当社グループでは、気候変動が事業に及ぼす影響の把握と気候関連の機会とリスクを具体化するために、下記の複数シナリオにおけるシナリオ分析を実施し、あわせてNECグループとして想定した国内の脱炭素シナリオにつきましても参照し、自社の長期戦略における事業環境認識と照合、差異分析を行いました。
参照シナリオ |
1.5~2℃シナリオ |
4℃シナリオ |
移行シナリオ |
国際エネルギー機関(IEA)による移行シナリオ APS(Announced Pledges Scenario) NZE(Net Zero Emissions by 2050) |
国際エネルギー機関(IEA)による移行シナリオ STEPS(Stated Policies Scenario) |
物理シナリオ |
国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による気候変動予測シナリオ RCP1.9、RCP2.6 SSP1-1.9 、SSP1-2.6 |
国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による気候変動予測シナリオ RCP8.5 SSP5-8.5 |
出典:IPCC AR5・6 、IEA World Energy Outlook 2021・2022
本シナリオ分析には、環境、企画、広報部門ならびに事業部門が連携し、全社にて議論を重ね進めております。議論の結果、1.5℃~2℃シナリオにおいては、特に脱炭素社会への移行に向けた大胆な政策や技術革新が進められると分析いたしました。移行リスクにつきましてはエネルギー価格の上昇や資材価格高騰、部材確保難などが顕在化すると分析いたしました。
4℃シナリオにおいては、基本的にリスクや機会につきましては同様となるものの、大雨・洪水の多発や激甚化に伴う顧客設備復旧対応や障害発生頻度の増大などの物理リスクが相対的に高くなると考えられます。一方で、脱炭素化に向けた社会全体での温室効果ガス排出抑制・再生可能エネルギーへのニーズの高まりは、当社にとってカーボンニュートラルに貢献するさまざまなICT(※2)サービスを提供する機会につながると評価しております。
それぞれのリスクの詳細と影響額、ならびにリスクへの対応とそれによる成長機会について分析・評価した結果は、当社ポータルサイト「気候変動問題への取り組み」をご参照ください。
https://www.nesic.co.jp/sustainability/environment/teigen.html#anc-Col3
c. リスク管理
気候変動に関するリスク管理はサステナビリティ全般のリスク管理のなかで、同じシステムに則り対応を行っております。
d. 指標および目標
当社グループでは、1996年に環境方針を制定して以来、事業活動における継続的な環境負荷低減はもとより、環境に配慮した製品・サービスをお客様に提供することによって、社会全体の環境負荷低減に貢献し、持続可能な社会の実現のための活動を継続して実施しております。
NECグループの一員として、NECグループ環境経営目標である「NEC環境ターゲット2030」に沿って、2023年度にGHG削減目標につきまして主要KPIを設定しましたが、企業として気候変動対応への貢献をさらに加速化、責務を果たすべく、Scope1、2のCO2排出量削減目標を前倒ししております。
また、Scope3につきましては、サプライチェーンへの働きかけを通じCO2排出量データの精緻化を進めるとともに、2023年度にSBTi(※3)が示す水準に整合した削減目標を設定いたしました。
<主要KPI 目標/達成状況(当社単体)>
|
削減目標(2019年度比) |
備考 |
|
Scope1、2 |
2023年度 |
▲ 57% ⇒ ▲ 66%(削減実績) |
|
2024年度 |
▲ 89% |
2024年度末時点 |
|
2030年度 |
▲100% |
2030年度末時点 Scope1、2実質ゼロ達成 |
|
Scope3 |
2030年度 |
▲ 35% |
|
Scope1、2、3の第三者認証後の確定値につきましては、2024年秋頃に当社ポータルサイト「環境データ」に掲載される予定となっておりますので、ご参照下さい。
https://www.nesic.co.jp/sustainability/environment/data.html
② 人的資本
a. 戦略
当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。
(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針)
当社は、「コミュニケーションで創る包括的で持続可能な社会」の実現を掲げ、社会やお客様とともに持続的に成長・発展していくことを目指しており、その価値創出の源泉は「人材」であると考えております。
(イ)「変化し続けるNECネッツエスアイ × 挑戦し成長し続ける個人」
当社グループは、お客様のニーズと技術変化にあわせて事業の変革を繰り返し、成長し続けてきました。これらの歴史のなかで培われ、磨き続けてきたDNAが「挑戦心」「自律性」「共創力」「専門性」であります。
当社グループは、技術、環境変化に適応した人材の育成、機動的な配置等により、常にお客様に最適なサービスの提供を追求し、変化、成長し続けてまいりました。私たちは、それに不可欠な一人ひとりの社員がプロフェッショナルとして自律的に挑戦を続け、高みを目指す環境づくりが重要であると考えております。これらにより、組織/個人が創造性とパフォーマンスを最大限発揮し、当社グループが持続的に成長、発展し続けることを目指してまいります。
2022年5月発表の中期経営計画「Shift up 2024」では、社会実装段階に入りつつある「DX(※4)×次世代ネットワーク」の具現化と、より高い社会価値の提供に向け、高度な専門性を有する多様な人材の獲得・育成を進めるとともに、人材への積極的な投資を進めていきます。
これら社会課題の解決と事業成長の両面を支える人材戦略への取り組みを加速してまいります。
(ロ)自社実践を通じた創造性、イノベーション人材の育成
当社は、2007年より他社に先駆けて働き方改革に取り組み、全社での自社実践・実証を通じてさまざまなサービスを創出するとともに、制度や仕組み、オフィス環境につきましても、これらの実践成果に基づき繰り返し改善を進めてきました。テレワークや分散型ワークもいち早く全社導入し、その実証・検証の成果、ノウハウがコロナ禍においてお客様に積極的に採用されるなど、お客様課題改善に大きく寄与しました。
また、先進技術の実証とオープンイノベーション創出の拠点として2020年に「日本橋イノベーションベース」を新設し、お客様やパートナー企業、ベンチャー企業など多様な関係者とのフラットな対話や共創を通じたイノベーション創出を誘発する環境整備を進めております。これらの諸活動を通じた人材育成にも注力しております。
(ハ)成長戦略実現のコアとなる高度人材育成
当社は、中期経営計画「Shift up 2024」において、コンサルタント人材、DX人材、次世代ネットワーク人材を重点強化人材と位置付け、高度な専門性を持つ人材の育成、獲得を強化しております。
2022年4月に新設したビジネスプロセスイノベーション推進本部に上流コンサル人材を集約し、専門性の高い提案活動を強化するとともに、諸活動を通じた実践的な人材強化を進めてまいります。また、DX先端技術領域においては、米国サンノゼの拠点に定期的に人材を派遣し、スタートアップ企業との事業共創や先端技術によるイノベーション推進を担う人材育成・拡充にも取り組んでおります。これらDX等の先端技術領域や基礎的な技術教育は、2020年に開設した「新川崎テクニカルベース」を拠点に、レベルに応じた教育体系やプログラムの拡充、様々な技術研修を通じて、専門性を有する人材の育成、技術力の強化に取り組んでおります。
(ニ)新たな価値を創出する多様な人材活躍・登用の推進
変化の激しい事業環境下において、多様な個性を持った社員がそれぞれの能力を十分に発揮することが、持続的な成長に不可欠なイノベーション創出の土壌とエンゲージメントを含めた社員の活力の強化につながるとの考えのもと、インクルージョン&ダイバーシティの取り組みを強化しております。2020年4月には、全社横断のインクルージョン&ダイバーシティ推進委員会を設立するなど、女性活躍推進をはじめ、外国人、高齢者、障がい者など、さまざまな属性を持つ社員が個性や創造性を十分発揮出来る風土およびキャリア醸成機会の提供に努めております。
また、属性に加えて、専門性や経験、感性、価値観などの多様性の確保にも注力しており、経験者採用による即戦力の強化を進めております。専門人材の拡充および組織管理職等の積極的な採用により、組織力および事業力の強化に多様な視点を活かす取り組みに注力するなど、人材の多様性推進に向け全社一体で取り組んでまいります。
ⅰ.女性活躍推進
当社では、女性管理職比率10%を目標(2027年3月期)に掲げ、女性活躍推進に積極的に取り組んでおります。主任、管理職への計画的な育成、登用の推進、次世代の女性活躍促進に向けたメンター・メンティ制度導入など組織横断的なサポート・ケアにより、働きやすさ向上とキャリア醸成に取り組んでおり、女性活躍推進法に基づく「えるぼし」認定(最高位である3段階目の認定)を取得しております。
ⅱ.高齢者活躍推進
当社は、多くの経験や技術スキルを蓄積した社員が、定年後も活躍し続けることは、持続的な事業力強化や技術伝承など後継育成においても極めて重要であると考えております。その観点から「シニアパートナー制度」など整備し、それぞれの強み・専門性に応じた処遇を行うなど、高齢者が長く活躍出来るための取り組みを推進しております。
(ホ)自律的な成長・キャリア開発への挑戦機会の提供
当社では、「人事諸制度・処遇」「計画的な人事ローテーション」「適切な機会を捉えた研修機会」を組み合わせて統合的な人材育成を進めております。また、社員が自律的なキャリア形成を考え、そこに向けて自ら挑戦出来る機会、諸制度を提供しております。
新入社員から経営層まで、階層ごとに必要なスキルやマインドを習得出来る教育体系や全社横断プロジェクトへの自発的な参画促進を目的とした社内兼業制度の整備に加え、年齢・役職に問わず、全社員にチャンスが与えられるビジネスアイデアコンテスト「出る杭」を2021年から実施しており、新たな挑戦をする社員を育て評価する取り組みも進めております。
また、ラーニングカルチャー醸成のために17,000を超えるコースを自己負担なく自由に受講出来るオンラインの学習サービスを導入するなど、社員が自律的にキャリア形成する環境整備も進めております。
これらの取り組みは、「第5回プラチナキャリア・アワード」で最優秀賞を受賞するなど、社外からも高く評価されております。
(社内環境整備に関する方針)
当社では、多様な社員が安心して働き続けられる仕組みと、一人ひとりが自身の能力を十分に発揮し、共創やイノベーション、新しい価値を加速して生み出すための環境整備を進めております。あわせて、イノベーションの前提となる社員の活発なコミュニケーションを、Well-beingとインクルージョン&ダイバーシティの両面を推進することにより、個人、組織がより活性化し、イノベーションや新たな価値が創造されるとともに、持続的なエンゲージメント向上をもたらす良好なサイクルが生まれると考えております。
(イ)柔軟な働き方・働く場の整備
当社は、2007年から自社での実践・実証を通じた働き方改革と働く場であるオフィス環境改善に取り組むパイオニアとして、働きやすさと働き甲斐を持って社員が高いパフォーマンスを発揮出来る環境や制度、仕組みの持続的な改善に取り組んでおります。
育児休暇から復帰した女性社員によるプロジェクトチームからの提案を受けた実証実験を経て、2017年7月よりテレワークを全社導入しており、さらに2019年10月からは、コーポレートスタッフは首都圏7カ所に設置された通勤時間30分以内の最寄りのサテライトオフィス(アクティビティベース)や在宅勤務を併用した分散型ワークを実施しております。
また、多様な働き方への環境づくりとして、コアタイムのないフレックスタイム制度(スーパーフレックス)や時間単位有給休暇取得制度を2022年3月期より導入しております。テレワークと併用することで、社員一人ひとりの働く時間と場所の自律的なデザインを後押しし、個人やチームがより高い生産性を発揮することを期待しております。
(ロ)ワークライフバランス・両立支援の推進
当社では、社員が安心して働き続けられる環境整備に向け、労使で協力して取り組んでおります。
ⅰ.仕事と育児の両立
子どもを持つ社員が男女ともに安心して仕事と育児を両立出来るよう両立支援制度の充実ならびに施策に取り組んでおります。「従業員の多様な働き方を可能にする勤務制度」「育児関連制度の充実」「育児休職取得・復職しやすい環境づくり」等を高い水準で取り組んだ結果が評価され、2021年1月に次世代育成支援対策推進法の特例認定企業として「プラチナくるみん」マークを取得しております。
ⅱ.仕事と介護の両立
仕事と介護の両立を出来るよう両立支援制度の拡充、セミナーの開催、有益なノウハウ等の情報共有を行っております。2022年度には、介護等の事情がある社員に対し、所属の勤務地から遠く離れた場所に居住しながら勤務する働き方として遠隔地居住勤務制度を導入するなど、個々の事情に応じた多様な働き方をサポートする制度の拡充に積極的に取り組んでおります。
(ハ)健康経営の推進
当社の持続的な成長にとって、社員が健康であり続けることが不可欠であります。社員とその家族が健康的な習慣を身につけ、健康を維持・増進させることは、心身・社会的に充実した状態(Well-being)を作り、人生を豊かにするものであると考えております。当社では、代表取締役執行役員社長兼CEO自らが責任者となった健康経営推進体制のもと、「健康経営宣言」を制定し、健康経営の理念浸透や社員の健康増進に関する各種施策に取り組んでおります。
ⅰ.健康経営宣言
一人ひとりが活き活きと輝く環境づくり~日本一、健康で、コミュニケーションの良い会社へ~
社員とその家族一人ひとりが、自ら心身のコンディションを整え健康を大切にする文化、夢に向かってワクワクとした気持ちで働く環境・状態を創造します。
すべての社員の健康や活力を原動力として、豊かな社会の実現に貢献します。
ⅱ.健康経営への取り組み
当社では、従来より健康増進やメンタルヘルスケア、時間外勤務の抑制、有給休暇の取得徹底などを推進しております。近年は特に、生活習慣病リスクの低減に向け、脱たばこへの支援、対象者へのがん検診無償化、健康状態の見える化による健康意識向上・行動変容への取り組みを強化、推進しております。
健康状態の見える化では、希望者全員(2024年4月時点で約2,900名)にウエアラブル端末を配布し、健康管理アプリを活用した運動習慣や自律的な健康管理の意識・行動変容を促進する取り組みも進めております。また、社員の健康リテラシー向上施策の一環として2021年から受験推奨している一般社団法人日本健康生活推進協会が主催する日本健康マスター検定の認定保有者(ベーシック)が2,200名(2024年3月検定までの累計)を超え、国内でもトップクラスになっております。
これらの取り組みなどにより、健康経営優良法人2024(大規模法人部門(ホワイト500))に認定されるなど、対外的にも評価されております。
(ニ)公平・公正な評価・処遇
公正な評価の実現に向けては、年齢、性別などに関わらず事業への貢献に応じた評価を行う処遇制度を確立し、各種法令、労働協約、社内規程に基づいて、役割と成果に応じた適正な賃金、賞与を支給しております。さらに、正規従業員には退職一時金、確定拠出年金制度(DC年金)などを設置し、中長期的なモチベーションにつながるインセンティブを導入しております。
(ホ)労働安全衛生の推進
当社は、従業員(派遣社員も含む)の安全と健康の確保と、快適で働きやすい職場の維持・向上のために、「安全衛生方針」において、理念、方針、目標を定めております。
ⅰ.基本理念
NECネッツエスアイは、労働安全衛生に関する諸法規を遵守し、職場および現場の作業環境を維持・向上させることにより、従事する者に安全で健康かつ快適な環境を提供します。
ⅱ.基本方針
1.法令・諸規則の遵守
2.職場・現場環境の維持・向上
3.従事者の健康増進
ⅲ.安全衛生目標
1.労働災害の撲滅
2.交通事故の削減
3.過重労働対策の推進
4.健康増進
b. 指標および目標
また、当社グループでは、上記「a.戦略」において記載した、人材の多様性を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針に関連する進捗につきまして、以下の指標を用いております。当該指標に関する目標および実績は、以下のとおりであります。
女性管理職比率
・目標:2027年3月末 10%
・実績:2024年3月末 7.0%(2023年3月末 5.9%)
エンゲージメントスコア
・目標:2025年3月期 50%
・実績:2024年3月期 28%(2023年3月期 32%)
※グローバル人事コンサルティング会社 「Kincentric社」のサーベイを利用
50%は概ねグローバル上位25%に該当し、Tier1レベル
※1 TCFD:
気候関連財務情報開示タスクフォース。
※2 ICT:
Information and Communication Technology(情報通信技術)の略。
※3 SBTi:
Science Based Targets initiativeの略。
※4 DX:
Digital Transformationの略。AI・IoT・RPA(Robotic Process Automation)等の最先端技術を用いて、企業・産業の事業活動や都市運営などを大きく変革すること。