人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数5名(単体) 530名(連結)
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平均年齢47.0歳(単体)
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平均勤続年数10.2年(単体)
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平均年収7,232,889円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
(注) 1 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]に年間の平均人員を外数で記載しております。
2 前連結会計年度末に比べ従業員数が4,842名減少しておりますが、これは主に、銀行関連事業においてハーン銀行が第1四半期連結会計期間末に持分法適用関連会社へ異動となったためであります。
(2) 提出会社の状況
(注) 1 平均年間給与は、基準外賃金及び賞与を含んでおります。
2 従業員数は就業人員であります。
3 提出会社の従業員は、その他事業のセグメントに所属しております。
(3) 労働組合の状況
当社及び連結子会社には労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円滑に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
連結子会社
(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
また、ハーン銀行は、当連結会計年度末において持分法適用関連会社でありますが、当社が保有する同行の持分比率は49.8%であり、依然として当社グループの業績に大きな影響を与えているため記載しております。なお、ハーン銀行の2023年度サステナビリティ・レポートは2024年9月に公表予定であり、有価証券報告書提出日時点では未公表であるため、下記記載は基本的に2022年度のサステナビリティ・レポートをベースとしております。
(1)ガバナンス
当社は、経営理念のなかに「自然の摂理を大切にすること」「お客様とスタッフを大切にし、社会に貢献できる企業であること」を掲げており、企業の安定的かつ長期的な成長には、環境や社会問題への取組、ガバナンスが重要であると認識しており、当社グループは、持続可能な社会の実現へ向けてESGを重視した投資・経営を実践しております。
当社グループでは、主に、当社及び各子会社での取締役会においてサステナビリティに関連するリスク、機会及び取組について審議・監督し、適宜、当社の取締役会において子会社での活動内容の報告を行い、活動の推進を行っております。
特に、ハーン銀行では、サステナビリティに関する組織として、取締役会の他に「4つのサブ・ワーキンググループ」及び「メイン・ワーキンググループ」が設置されております。サブ・ワーキンググループのうち、資金調達に関するサブ・ワーキンググループはグリーンファイナンスの開発等を担当します。サステナブル・オペレーション・サブ・ワーキンググループは、サステナブル・イニシアチブと非金融商品・サービスの実施を担当します。サステナブル・ワークプレイス・サブ・ワーキンググループは、従業員と顧客のために持続可能で支持される職場と安全の実現を担当します。社会投資サブ・ワーキンググループは、社会的・環境的投資を担当します。まず、年初にメイン・ワーキンググループが年度計画を策定し、ガバナンス委員会へ報告し承認されます。そして、各サブ・ワーキンググループは、その進捗状況を四半期ごとにメイン・ワーキンググループへ報告し、メイン・ワーキンググループが管理・監督します。メイン・ワーキンググループは、最終的に年次でハーン銀行取締役会へ進捗状況等を報告し、その結果が当社の取締役会へ報告されます。
(2)戦略
当社では、自己投資業務(プリンシパル投資業務)を行っており、投資委員会及び取締役会で投資の意思決定を行いますが、投資案件に関する情報収集、評価及び検討に際して、財務情報のみならずESGの非財務情報を含めて投資判断を行っております。
リユース事業における株式会社STAYGOLDでは、「ひとつのモノ、ひとつの想いを大切に豊かな社会を創る」をミッションに掲げており、時間や場所を超えてお客様をつなぐリユースが文化として根付くことで、社会の消費行動が変わり、本当の意味での豊かな価値観が生まれると考えております。リユース事業は、大量生産・大量消費に伴う大量廃棄という社会問題を解決する循環型社会の形成に向けての重要な取組であります。今後は、事業そのものの成長のみならず、様々なサステナビリティの取組を推進し、持続可能な社会の実現につなげてまいります。
銀行業におけるハーン銀行では、社内外へのアンケート調査等により4つの主要セクションを設定し16のマテリアリティ(主要課題)を特定しております。これらの特定されたマテリアリティの解決を通じて、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に取り組んでおります。詳細は下記のとおりです。また、キルギスコメルツ銀行は、現状、中小規模の企業であり、他の経営的な課題、業務課題や日々のオペレーションと比較するとサステナビリティに関連する取り組みは優先度が低く、そのため具体的な戦略等は設定しておりません。
※人材の育成及び社内環境整備に関する方針
当社グループでは、人的資本の強化が持続可能な企業価値向上につながると認識しております。そのため、多様性を考慮した人材育成に努めており、国籍・人種・性別・年齢等による制約はなく、採用にあたっても同様の方針を厳守しています。在外子会社においては、原則として現地の人材を経営層や管理職として登用しており、女性の経営層や管理職も多数在籍しております。また、社内の環境整備に関しても、男性の育児休暇取得、在宅勤務、時差出勤、フレックスタイム制、時間単位有給制度などワークライフバランスを重視した様々な環境整備を進めております。
特に、ハーン銀行では、ポジティブな職場環境の構築が従業員の生産性向上と幸福に不可欠であると考え、「ハーン銀行人事方針」及び「ハーン銀行雇用平等方針」が策定されています。この方針では、雇用関係における平等と多様性の確保、すべての人の尊重と参加の促進、あらゆる形態の差別や迫害のない職場環境の実現、男女平等を通じた長期的に持続可能な職場づくりといった課題について概説しています。これらの方針が遵守されるよう、管理職や一般職員に研修や情報提供を行うとともに、従業員エンゲージメント・プログラム、経営幹部からの定期的なコミュニケーション、多様性と包括性への取り組みなど、様々な施策を実施しています。また、従業員の専門的なスキルや知識の向上を支援し、特に管理職に対しては多様性と包括性を17のリーダーシップ・コンピテンシーの1つに掲げており、スキル向上教育開発プログラム等を通じて将来の経営幹部候補としての人材育成に努めております。
(3)リスク管理
当社グループでは「リスク管理規程」を策定しており、各関係会社がそれぞれの事業に応じて各リスク管理プロセスを運用し、重要なものを貴社へ報告する体制(ボトムアップ型)をとっております。また、取締役及び担当部署は、当社グループの事業に係るリスクの把握及び管理に努め、当該リスクの管理状況を適宜、取締役会に報告する体制を整えています。今後、状況に応じて、サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別、評価、管理する体制を強化することを検討してまいります。
また、ハーン銀行においては、サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別、評価、管理するために、(1)ガバナンスで記載した4つのサブ・ワーキンググループを設置しており、そこで各セクションのリスクを把握、分析し、必要な対応策を講じるとともに、リスク管理委員会に提出され、必要に応じてハーン銀行取締役会に報告されます。ハーン銀行は、リスク管理の枠組みにISO31000規格を導入しており、銀行の戦略や目標に影響を与えるリスクを特定し、「リスクダッシュボード」を通じて効果的に管理しております。リスク管理は、外部および内部の状況を考慮した上で、リスクの特定、リスクの分析と結論、リスクアクションの報告という基本的なプロセスで構成されています。また、2023年度から気候変動リスクの影響も「リスクダッシュボード」に含めており、リスク管理委員会は、気候変動リスクの影響を軽減するための総合的な対策計画を承認し、計画に沿った業務の実施と実績を月次ベースで監視しております。
(4)指標及び目標
当社グループでは、現状、ハーン銀行以外の関係会社は中小規模の企業であり、他の経営的な課題、業務課題や日々のオペレーションと比較すると、人的資本を含むサステナビリティ関連への取り組みは優先度が低く、そのため具体的な指標及び目標についても設定しておりません。今後、状況に応じて、当社及び各子会社において指標及び目標の設定の要否を含め検討してまいります。
ハーン銀行においても、サステナビリティに関する各取り組みに対して具体的な指標や目標を個別に設定しておりませんが、主な取り組みの実績は下記の通りであります。
・グリーンローンのための資金調達として、88百万米ドルの契約が締結され、58百万米ドルの借入が実行されました。
・グリーンエコノミー融資プログラムの一環として、60百万米ドルが環境に配慮したグリーンローンとして融資されました。
・モンゴルの野菜需要を満たすため、オランダの技術を利用した近代的な全自動冬期温室プロジェクトへの融資を実施しました。これはエネルギー効率の向上、温室効果ガスの排出削減、水の消費量削減などの可能性を秘めた国内最大級のグリーンプロジェクトとなっております。
・モンゴル初の多様な食品工場である国際標準輸出加工区へ600億トゥグルグを融資しました。これにより、廃棄物の削減、エネルギー効率の向上、温室効果ガスの排出削減が見込まれるとともに、モンゴルの食品輸出の増加が期待されます。
・顧客へ様々なペーパーレスサービスを提供し、木材の節約、業務・労働時間の削減、輸送コスト及びそれに伴う交通量の削減などを実現しました。
・ハーン銀行財団を通して、社会的責任投資として16のプロジェクトとプログラムを実施、16億トゥグルグの資金を提供しました。これは、奨学金プログラム、海外留学を含む若手育成プロジェクト、女性開発プログラム、森林プログラムなどがあります。
※人材の育成及び社内環境整備に関する方針についての指標及び目標
上記と同様に、人的資本に関する指標及び目標についても設定しておりませんが、各子会社では国籍・年齢・性別を問わず積極的な採用を行っており、国内子会社においては、全従業員に対する女性従業員の割合は40%を超え、健康優良訪印の認定を受けるなど、人的資本に関する社内環境整備を進めております。今後、サステナビリティ関連のリスク及び機会に関する指標及び目標とあわせて検討を進めてまいります。
ハーン銀行では、70:20:10の法則に基づき様々な研修活動や能力開発を行い、継続的に学習する文化を強化すること目指しております。2022年度では、これらの研修活動等を行った従業員は1,300名を超え、その研修等に費やした時間は累計1,000時間を超えています。その結果、同行の従業員満足度調査によると、研修・能力開発に関する指標が前年比1.9%改善しております。特に経営幹部や管理職に対しては、ワールドクラス・マネージャー・プログラム、エクセレンス・リーダーシップ・プログラム、上級マネジメント・コーチング・プログラムなどの研修・能力開発プログラムを提供しています。2022年度では100名から300名の幹部・管理職がそれぞれのプログラムを実施しており、リーダーとしての資質向上に努めております。また、同行では「雇用平等方針」に基づき差別やハラスメント等が一切ない職場における平等を確保することを目標としており、経営幹部や上級管理職の4割、管理職の半数が女性となっており、女性の活躍できる職場環境を構築しております。