2023年12月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。ただし、業績に影響を及ぼしうる要因の全てを網羅するものではありません。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努めてまいる所存であります。

本項におきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、有価証券報告書提出日現在(2024年3月26日)において判断したものであります。

 

当社グループの中長期的な成長を図るための経営方針・経営戦略との関連性を示し、主要なリスクが顕在化した場合に、当社グループの中長期的な成長に与える影響範囲とその程度を記載し、さらに、その対応策を記載しております。当該リスクが顕在化する可能性の程度につきましては、以下に記載した対応を行うことにより、合理的に予見している限りにおいて、低いものと考えられることから、顕在化の時期等も含めて具体的な言及は行っておりません。

 

<経営方針>

①総合金融サービスグループとして事業基盤の強化

②事業ポートフォリオの価値の見直しによる収益構造の改善

③株主価値の最大化

④コンプライアンスやガバナンスを経営の基軸とし、地域とともに共存共栄で発展

 

<経営戦略>

①日本金融事業

②韓国及びモンゴル金融事業

③東南アジア金融事業

④不動産事業

⑤その他

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

(1)法的規制等に関するリスクについて

①銀行業務に関連する業務規制について

当社グループは、韓国の貯蓄銀行業務において、「貯蓄銀行法」及び関連法令に基づく各種規制を受けております。また、インドネシア及びカンボジアの銀行業務において、「銀行法」及び関連法令に基づく各種規制を受けております。万が一、法令に抵触する行為が発生し、業務の全部又は一部停止等の行政処分を受けた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

法令及び各種規則を遵守し、コンプライアンス体制の整備に努め、業務を行ってまいります。

①④

②③

②貸金業法の業務規制について

2007年12月に改正・施行された「貸金業法」に基づき、行為規制の強化、業務改善命令の導入、強力な自主規制機関として日本貸金業協会の設立等が実施され、2010年6月より、上限金利引下げ、総量規制の導入等が行われております。今後、各種規制がさらに強化された場合、利益の減少や新たな規制への対応コストの増加など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

日本貸金業協会作成の貸金業の業務運営に関する自主規制基本規則において定められた過剰貸付防止等の規定に基づき、与信の厳格化に努めてまいります。

①④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

③債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)の業務規制について

当社グループは、債権回収業務において、「サービサー法」に基づく各種規制を受けております。これらの法令等が改正された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

法令等の改正内容に迅速及び適切に対処してまいります。

①④

 

④不動産事業並びに不動産関連業務等の業務規制について

当社グループは、不動産事業並びに不動産関連業務等において、「宅地建物取引業法」をはじめとし、「建築基準法」、「都市計画法」、「不動産特定共同事業法」及び「金融商品取引法」、その他様々な不動産関連法制、建設関連法制等に基づく各種規制を受けております。これらの法令等の解釈の変更や改正並びに新法令の制定等がなされた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

法令等の改正内容に迅速及び適切に対処してまいります。

①④

①④

 

⑤個人情報保護法について

当社グループは、2005年4月1日に施行された「個人情報の保護に関する法律」における個人情報取扱事業者に該当しております。万が一不測の事態により、個人情報の漏洩又は個人情報保護法等に違反した場合には、同法による制裁を受けるだけでなく、社会的信用の失墜や損害賠償請求等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

個人情報取扱い及び情報管理等に関する「個人情報保護方針」を定め、個人情報漏洩を未然に防ぐための規程並びに社内体制の整備を図っております。これに基づき個人情報の取扱いに関する社員教育の徹底や、個人情報へのアクセス管理、セキュリティシステムの改善など、内部の管理体制について強化しております。

また、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者に対して認定される「プライバシーマーク」の取得等を通じて、お客様に一層の安心と継続的なサービスの提供が可能となるよう、さらに日々業務の遂行に努めてまいります。

①④

①④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

⑥証券業務に関連する業務規制について

当社グループは、2022年3月31日から金融商品取引法に基づく金融商品取引業(以下、「証券業務」という。)を開始しております。金融商品取引法及び関係法令は、証券会社に対して自己資本規制比率を一定以上維持することを義務付けております。今後何らかの理由により当該比率が120%を下回った場合には、監督官庁の指導、命令等を通して当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、証券会社は、金融商品取引法及び関係法令、金融商品販売法等の消費者保護に関する法令、市場秩序に関する法令等、幅広い規制を受けており、これらの規制が変更された場合、規制に対応するためのコスト増から当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

金融商品取引法及び関係法令その他諸規則を遵守し、自己資本規制比率の維持に努めるとともに、コンプライアンス体制の整備に努め、業務を行ってまいります。

①④

 

⑦割賦販売法の業務規制について

当社グループは、2022年4月1日からクレジットカード業務及び信販業務(個別クレジット)を開始しております。これにより「割賦販売法」に基づく各種規制を受けることとなり、これらの法令等が改正された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、割賦販売法に係る個別・包括信用購入あっせん業者登録につきましては、事業主として欠格事由及びこれらの許認可(登録)の取消事由に該当する事実はないことを認識しておりますが、今後、欠格事由または取消事由に該当する事実が発生し、許認可(登録)取消等の事態が発生した場合には、当社グループの事業に支障をきたすとともに業績に影響を及ぼす可能性があります。

法令等の改正内容に迅速及び適切に対処してまいります。

①④

(2)信用リスクについて

 

当社グループは、貸出金等の信用リスクのある金融商品を保有しており、国内外の経済情勢並びに金融情勢の大幅な変化等により債務者等の状況が悪化し、報告日において著しい信用リスクの増加や信用毀損が生じた場合や、会計基準の変更等により、貸倒引当金(損失評価引当金)が増加した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

貸出金等の債権について、劣化に対する予防策やリスク管理を強化する等、信用リスクに対して様々な対策を講じており、今後も貸出金等の信用リスクのある金融商品のリスク管理には十分留意してまいります。

①②

③④

(3)為替リスクについて

 

当社グループは、グローバルに事業を展開しており、為替相場の変動リスクに晒されております。海外子会社においては、収益、費用、資産等を連結財務諸表の作成時に円換算するため、換算時の為替相場が予想を超えて大幅に変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

為替動向に留意し、為替変動リスクの軽減を図ってまいります。

②③

④⑤

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

(4)ビジネスリスクについて

①業務拡大のリスクについて

当社グループでは、新たな事業ポートフォリオの構築に向け、国内外問わず、当社グループが展開する金融事業との相乗効果が見込まれる事業へ積極的に事業再編や業務拡大を行っておりますが、事前に十分な分析・調査等を実施したにもかかわらず、これらの事業再編や業務拡大等がもたらす影響について、想定したビジネス戦略が有効に機能せず、戦略自体の変更を余儀なくされるなど、当社グループが予め想定しなかった結果が生じる可能性も否定できず、以下のようなリスクや課題を抱えております。

・新たなビジネス戦略が想定どおり機能するとは限らず、収益があがらないこと。

・新たなビジネスを統轄・管理・遂行する能力を持った人材を確保し、育成していかなければならないこと。

・新たな事業に取り組むに当たり、法的及びその他のリスクに直面する可能性があること、またその管轄当局から指導を受ける可能性があること。

また、上記以外にも事業再編や業務拡大等について、当社グループがかつて経験したことがない、また経験の乏しいリスクや課題に直面する可能性もあります。このような事象に適切に対処することができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

M&Aに際しては、対象企業のビジネス、財務内容及び法務等について詳細なデュー・デリジェンスを行い、各種リスクの低減を図る方針であります。加えて、進出国の経済、政治、社会的状況、紛争情報についても当社グループ内で共有化を図っており、これまで行ってきた海外M&Aで得たノウハウや知見を活かしながら、グループ横断的なリスク管理体制を構築しております。

①②③④

①②

③④

②業務提携先のリスクについて

当社グループは、国内において複数の金融機関や、貸金業者及び不動産特定共同事業認可会社等と信用保証業務等において業務提携を行っております。また、東南アジアにおいても財閥グループ系・銀行系若しくは日系を中心とした協力先企業や住宅販売業者等と提携し事業展開を行っております。当社グループ又は業務提携先の業績が悪化した場合、業務提携先の事業に関わる法制度の変更により事業の安定性が損なわれた場合、業務提携先との合弁事業や提携事業が期待した業績を達成できなかった場合、又は提携に関して予め想定しなかった事象が生じた場合など、合弁事業又は提携事業が順調に進まなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

業務提携先との友好な関係とコミュニケーションの維持を図ってまいります。また、業務提携先について、業績や財政状態等についての詳細な調査に加えて、シナジー効果等について事前に検討することによって可能な限りリスクを回避するように努めてまいります。

①②③④

①②

③④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

③不動産事業におけるリスクについて

(ア)住宅市場の変動

当社グループの不動産事業は、マンション分譲及び戸建分譲が中心であり、地価動向や建築コスト動向及び競合他社の供給動向・価格動向等の影響を受けやすく、また、景気停滞やそれに伴う企業収益及び個人消費の悪化、金利上昇、不動産関連税制の変更など経済情勢の変化があった場合には、住宅購入顧客の購買意欲の減退や商品・保有資産の価値が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(イ)リーシングの変動

当社グループが保有している不動産のリーシングにおいて、賃貸先の業績状況等によって賃貸収入の貸倒リスクが発生するほか、在宅ワークの普及に伴い、首都圏において事務所等の退去が続くなどして賃貸収入が減少するなど、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

 

(ウ)建築資材価格及び建築工事費の変動

当社グループが展開している不動産事業では、木材や鉄筋及びコンクリート等、多くの建築資材を使用しますが、原油高による輸送コストの上昇等により建築資材全般について価格の上昇が続いております。また、慢性的な作業員不足による人件費の高騰も含め、建築工事費全体の高騰が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(エ)販売用不動産等の在庫過多

当社グループでは、販売用不動産等を保有しており、開発・販売計画に基づいて適切に工程・販売管理をしておりますが、開発及び建設の遅延等により、当初の販売計画から大幅な乖離が発生する可能性があります。また、市場動向によっては在庫の滞留又は販売価格の見直しが発生する可能性もあります。このような場合には、不動産の評価損の計上等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

マンションにおいては個別分譲ではなく一棟販売による売上比率を高め、外部要因に左右されない事業収益構造を確立してまいります。

 

 

 

 

 

 

 

リーシング時において、賃貸先の財務状況や勤務先など必要な調査及びヒアリング等を適宜行い、リスク回避に努めるほか、自己所有物件のラインナップを事務所や住宅に限定せず、店舗その他の用途の不動産の取得・運用を検討してまいります。

 

建築仕様の見直しや、個別現場ごとの発注ではなく、複数現場をまとめて同一の建築業者に発注する等、少しでも原価圧縮に努めてまいります。

 

 

 

 

 

開発期間が長期間にわたる物件や大規模物件ではなく、着工から竣工までの期間が1年半から2年程度の物件を主に選定してまいります。

①②

③④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

 

(オ)クラウドファンディング

当社グループでは不動産投資型クラウドファンディング事業を展開しております。同事業は不動産特定共同事業法及び金融商品取引法等の規制を受けており、当社グループでは法令に則り、顧客からの預り資産の分別管理等の必要な対応を実施しておりますが、今後現行法令の解釈の変更や改正並びに新法令の制定等により、当該事業に新たな規制を受ける可能性があります。規制の改正等に対し適切な対応ができなかった場合や、その他不測の事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

法令改正など最新の情報を入手・把握するように努めております。

 

 

 

④不動産関連業務に関するリスクについて

当社グループは、不動産担保貸付及び不動産担保貸付に対する信用保証業務を行っており、当該不動産の担保価値が毀損した場合には、貸倒引当金(損失評価引当金)の設定額に影響するなど、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

貸付先及び保証先の状況等をモニタリングし、不動産の担保価値について定期的に検証するなど、適切に対処してまいります。

 

 

①②③④

①②

③④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

⑤プロジェクト開発リスクについて

マンション分譲を中心とする不動産事業等は、開発用地の調査・取得から商品設計、施工、販売活動を経て売上代金の回収にいたるまで、長期間にわたるプロジェクトであり、かつ建築確認等に必要な許認可の取得や近隣住民への説明をはじめ様々な手続きを必要とするため、以下に記載するリスク要因が想定され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(ア)近隣住民との紛争

建築基準法、都市計画法その他関係する法令及び行政の指導要綱等開発に必要な許認可を取得することに加えて、周辺地域の暮らしや景観との調和、自然環境の保護などに十分配慮し、近隣住民の意見、要望を反映することに努めておりますが、近隣住民との協議の結果によっては、開発に必要な許認可を取得している場合においても、当初の開発・販売計画に変更が生じることも想定されます。

 

(イ)地中障害、土壌汚染等の発生

当該リスクを排除するために売主に契約不適合責任を負担させる等、事業上のリスク回避に努めておりますが、予想外の損害が発生する場合や、その場合に売主の損害賠償責任の負担能力が欠落する等により、当初の開発計画の工程遅延、コストの増加等が発生する可能性があります。

 

(ウ)瑕疵等の発生

十分な建築技術を有する施工会社に発注を行うとともに、分譲マンションの建築工事については国の定める第三者機関による「住宅性能評価書」を取得する等、品質や安全の確保に十分な対応を行っておりますが、設計・施工不良等の瑕疵を起因とした不測の事態が発生する可能性があります。

 

(エ)取引先の信用リスク

施工会社が信用不安に陥った場合には、工期延期等の問題が発生するなど、取引先の信用力の低下が懸念されます。

プロジェクト選択時において必要な調査及びヒアリングを徹底してまいります。

①②

③④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

⑥投資事業におけるリスクについて

当社グループは、経営戦略上、今後も大きな経済成長が期待できるアジア地域において積極的にM&Aを推進し、事業基盤の拡大を図っていくため、新会社の設立や既存の会社の買収等の投資を行っております。しかしながら、当社グループが想定する時期若しくは方法により投資を回収できないなど、これらの投資から期待どおりの成果を上げられない可能性があります。また、投資先の選定にあたっては、国内外の金融市場に加えて、政治・産業、風評等の動向に大きく影響を受けることが考えられます。これらの外部要因により投資環境が悪化することによって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

投資事業において事業のシナジー効果、商品力やサービス力などを総合的に判断した後、投資先を選定しております。また、投資を伴う買収等の業務提携を行う際には、デュー・デリジェンスなどを通じて相手方企業の分析を行い、リスク等を加味したうえで適切な投資額となるよう努めております。

①②③④

 

⑦株価に関するリスクについて

当社グループは、資本性金融商品を保有しております。市場経済の動向や投資先の財政状態等により、株価及び評価額に著しい変動が生じる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

保有株式の株価変動が当社グループの財政状態に重要な影響を及ぼす可能性を察知するため、定期的に時価や発行体の財務状況を把握しております。

①②③④

①②

③④

 

⑧関係会社の事業に関するリスクについて

当社グループは、関係会社を通じて、信用保証業務や、債権回収業務、銀行業務、貯蓄銀行業務、証券業務、クレジット・信販業務、投資事業、不動産事業、さらにはシステム関連業務など幅広い事業を展開しております。これらの事業には様々な不確実性が存在するため、今後、想定を超えるリスクが発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

各関係会社において、「グループ規程管理規程」に基づき体制の整備・強化を図るとともに、「関係会社管理規程」及び「関係会社専決事項運用基準」を定め、重要な事項については、当社への報告を義務付け、必要に応じて関係会社に適宜、指導・支援等を実施することにより、当社との緊密な連携のもと、当社グループベースでリスク管理の高度化を図っております。

①②③④

①②

③④

 

⑨持分法適用関連会社に関するリスクについて

当社グループは、主に総合エンターテインメント事業を営む持分法適用関連会社を傘下に保有しております。持分法適用関連会社が損失を計上した場合は、当社の持分比率に応じて連結財務諸表に悪影響を及ぼします。また、持分法適用関連会社の業績が著しく悪化した場合、当該持分法適用関連会社の株式等について減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

当該持分法適用関連会社は通常、自らの方針のもとで、経営を行っているため、持分法適用関連会社の収益向上の取り組みをモニタリングするとともに、必要な諸施策を実施し、リスク低減に努めてまいります。

①②③④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

⑩のれんの減損リスクについて

当社グループは、連結財務諸表について国際財務報告基準(以下、「IFRS」という。)を適用しております。IFRSにおいては、日本において一般に公正妥当と認められる会計基準とは異なり、のれんの定額償却は不要となりますが、一方、のれんの対象会社における経営成績悪化等により減損の兆候が生じ、回収可能価額がのれんの帳簿価額を下回る場合には、のれんの減損処理が必要となる可能性があります。また、日本基準ではのれんの償却が規則的に行われるため、時の経過に伴いのれんの残高は減少し減損リスクも小さくなりますが、IFRSではのれんの規則的な償却が行われないため、減損リスクは将来にわたり残り続けることになることから、減損処理を行った際の損益に与える影響は大きなものとなる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

事業拡大を加速する手段の一つとして、M&Aを有効に活用しております。買収価格については、対象企業の財務内容や契約関係等について詳細な事前調査を行い、過度なリスクを取ることのないよう妥当性を十分検討した上で決定しております。出資後においても買収時の収支計画実現に向けたフォローアップや経営環境の定期的なモニタリングを行っております。

①②③④

 

⑪訴訟等のリスクについて

将来において法令違反や不完全な契約締結といった法律上の問題を原因とした重要な訴訟等が発生した場合や、各地域の裁判制度等の違いや手続きについて見通しがつきにくいため、通常の想定を超えた不利益な判決や金額の支払いが命じられた場合、現在係争中の重要な事案で敗訴となった場合、さらに営業行為規則違反、インサイダー取引違反、反社会的勢力関与など不正な行為により、訴訟が発生した場合等において、訴訟対応に関する費用の増大、不利な判決による賠償金の支払い及び社会的信用の低下等により当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

訴訟等のリスクを回避するために、重要な契約書の作成等に当たり、弁護士等の専門家からの助言を得ながら、リスクの最小化を図ってまいります。また、当社グループは国内のみならず、韓国、モンゴル、東南アジアにおいても事業展開しており、各地域の弁護士等の専門家と連携を密にとりながら、リスクの最小化を図ってまいります。また、コンプライアンスマニュアルや各種業務マニュアルに則り業務を行っておりますが、訴訟の発生を予測することは困難で、その影響額を客観的に見積ることは現段階では困難であります。

①②③④

①②

③④

 

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

⑫証券業務に関するリスクについて

(市場リスクについて)

自己の計算において株式・債券・為替等の金融資産を保有しておりますが、急激な市況変動・金利変動等によりこれらの金融資産の価値が変動した場合、取引先が決済を含む債務不履行に陥り保有する有価証券の発行体の信用状況が著しく悪化した場合、加えて、市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより当社グループが損失を被る場合等、元本の毀損や利払いの遅延等による損失に対応するため、リスク限度額等を定め、日々モニタリングしております。

しかしながら、予想を超えた急激な市況変動・金利変動といった当社の想定を超える不測の事態が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(信用取引について)

信用取引については、株式市場の変動に起因して、顧客が損失を被った場合又は代用有価証券の評価額が下落した場合、受け入れている担保が十分でなくなる可能性があります。リスク管理は徹底しておりますが、顧客からの信用貸付金の回収が想定以上に滞る場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(主幹事業務について)

主幹事業務において、当社グループが主幹事証券会社を務める企業が新規上場する過程あるいは上場後に社会的評価が低下するような事態を招いた場合には、その主幹事証券会社の評価にも影響を与える可能性があります。その場合、主幹事業務の推進に支障をきたすことに加えて、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

諸外国の法令等の改廃や政治、経済情勢の急激な変動、為替動向等注視し対応を検討してまいります。

市場リスクは、あらかじめ定めた限度額の範囲内(市場リスク枠)に収めることで管理を行っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

顧客との接触回数を増やすことで、適正な投資金額を守っていただきながら、担保不足による回収不能という不測の事態を防ぐとともに、担当部署による日々のモニタリングによりリスクの最小化に努めております。

 

一般市場への株式上場の主幹事証券会社としての豊富な実績を活かし、株式上場を目指す企業の皆様に対して適時適切なサポートを行うとともに、上場後においても当該企業との間で引き続き良い関係を維持し、社会的評価の低下に繋がるようなリスクの最小化に努めてまいります。

①②

③④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

(5)資金調達に関するリスクについて

 

当社グループの銀行等からの借入金につきましては、変動金利の借入金も含まれております。金融情勢の変化による調達コストの上昇や資金調達そのものが困難となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループでは、不動産事業におけるプロジェクトの事業資金の一部を金融機関からの借入れにより調達しているため、借入れ当初に想定した事業期間が長期化する場合、借入金に係る返済期日の延長が必要となります。また状況に著しい変化が生じ、返済期日の延長が困難となる場合には、資金繰りに影響を与え、他のプロジェクトの工期の変更、その他資産処分等、事業計画の変更を余儀なくされる可能性があります。

金融機関からの借入や社債、コマーシャルペーパーの発行、貸付債権の流動化(証券化)等、資金調達方法の多様化を図っております。今後も資金調達環境や条件等を総合的に勘案して対応してまいります。

また、当社グループでは、各プロジェクトにおいて専任担当者による日々の工程管理を徹底し、定期報告の機会を設け、工程に大幅な変更が生じる場合は速やかに報告しております。

①②③④

①②

③④

(6)経済環境・外部環境に関するリスクについて

①競争に関するリスクについて

当社グループの主要事業である金融業界は、金融業界再編に伴う合併、業務提携による異業種からの新規参入、優良顧客層への営業力強化などにより、顧客獲得競争が一層激化する可能性があります。また証券業界では、近年、インターネット証券会社を中心に手数料・サービス競争は過熱しており、今後の他社動向によっては、商品提供や新サービスの提供を含み、より厳しい競争も想定されます。このような事業環境において、優位な競争力を得られない場合に、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

顧客の利便性に貢献する付加価値サービスの提供を強化することにより、競合他社との差別化や競争力向上に努めてまいります。

①②

③④

①②

③④

 

②風評等に関するリスクについて

当社グループは、当社グループに損害を与えかねない風評等には十分留意しておりますが、風評等やそれによって当社グループの経営の根幹に関わるような問題が発生する可能性があります。また、将来においては、必ずしも当社グループの責めによらない、またコントロールすることが困難な様々なトラブルに巻き込まれる可能性もあります。

このような事象が発生した場合、又は適切に対処することができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

風評等やそれによって当社グループの経営の根幹に関わるような問題に対して、迅速かつ適切に対応することでその損害を最小限度に止める体制を取っております。また、ソーシャルメディアに対しては、「ソーシャルメディアポリシー」及び「ソーシャルメディアガイドライン」を策定し、誹謗中傷や風評被害などソーシャルメディアの不適切な利用による当社グループ役職員と当社グループへの悪影響に対し防止に努めてまいります。

①④

①②

③④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

③自然災害等に関するリスクについて

大規模な地震、津波、台風等の自然災害や事故、火災、テロ等の人的災害、疫病の発生・蔓延等により、当社グループの保有する店舗や施設等への物理的な損害、役職員への人的被害又は顧客への被害があった場合や、災害及び疫病等に起因する社会的要請等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大につきましては、感染対策の定着やワクチン接種の普及等により落ち着きを見せており、社会経済活動の回復が顕著となっています。しかしながら、完全に収束する時期を予測するのは困難であり、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業への影響により見積り及びその基礎となる仮定に関する不確実性が高まった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

災害や事故、新型コロナウイルス等の感染症の流行などの緊急時に備えて、人命・安全の確保及び事業の継続に向けたBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)に基づく災害対策本部の設置や緊急連絡体制の整備など、社員啓蒙を含め、迅速かつ円滑に対処ができる体制を強化してまいります。

①④

①②

③④

 

④カントリーリスクについて

当社グループは、新たな収益基盤の確立を目的として、海外市場に進出し事業展開を行っております。これらの在外会社につきましては、所在国における市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、文化、宗教、習慣、自然災害や疫病の発生、為替、その他の様々なカントリーリスクが存在しております。法律・規制の変更や、予期せぬ政治・経済の不安定化及びテロ・戦争・その他社会的混乱や大規模な自然災害、疫病等が実際に発生した場合、当社グループの事業活動が期待どおりに展開できない、若しくは事業の継続が困難となり、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

海外子会社等を通じて現地の情報収集及びリスクの洗い出しなどに努めるとともに、グループ内での対応策の検討及び実施により、グループ間の相互補完体制を活用しながら適切に対処してまいります。

①④

②③

④⑤

 

⑤株式市場に関するリスクについて

株式市場において相場の低迷、取引の停滞・減少があった場合には、当社グループの証券会社の顧客数又は一人当たり取引高は停滞・減少する事態が想定され、株式売買手数料の減少等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

株式市場の取引高及び売買高は一般的には株価が下がると縮小する傾向があります。株価は様々な要因の影響を受けており、今後、株式市場が活況を続ける保証はなく、その影響額を客観的に見積もることは現段階では困難であります。

①④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

(7)オペレーショナルリスクについて

①財務報告における内部統制について

「金融商品取引法」における開示制度拡充の一環として、2008年4月以降開始する事業年度より上場企業等に対し、内部統制の構築・評価とその開示を求める「内部統制報告制度」が導入されております。監査法人による内部統制監査の結果、当社グループ内の内部統制に開示すべき重要な不備等が指摘され、限定意見等が付された場合には、市場等からの当社に対する評価や企業イメージ等の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

財務報告の信頼性に係る内部統制の構築及び運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、管理体制等の点検・改善等に継続的に取り組んでまいります。

①④

①②

③④

 

②コンプライアンスリスクについて

当社グループは、「金融商品取引法」「貸金業法」等の各種法令を遵守する必要があります。また、法令に限らず、社会の良識や常識といった社会規範や倫理観など広く社会のルールを遵守することが求められております。

不祥事が発生した場合や社会規範が遵守されなかった場合には、罰則の適用や社会的信用の失墜などにより当社グループの営業に影響を及ぼすほか、市場等からの当社グループに対する評価や企業イメージ等の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、証券会社においては、法令遵守のために内部管理体制を随時見直しし、営業上のコンプライアンス指針の周知徹底を図っております。しかしながら、今後何らかの理由により行政上の指導、勧告を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

国内外の法令・規制を遵守するため、グループ・コンプライアンス規則を制定し、また、コンプライアンス・リスク管理委員会を設け、グループ全役職員にコンプライアンスマインドを浸透・定着させるための取り組みを、全社をあげて実施しております。

①④

①②

③④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

③情報ネットワークシステム、インターネットサービス等又は技術的システムに生じる混乱、故障、その他の損害について

当社グループは、災害発生時の被害を最小限に留めるべく対策を講じておりますが、想定を超える規模の地震、台風等の自然災害等が発生した場合には、営業の中断を余儀なくされる可能性があります。

また、当社グループは業務を適切に管理・運営するために内部及び外部の情報及び技術システムに依存しております。証券会社においては、業務を運営するために基幹システムをはじめとした様々なコンピュータシステムを利用しており、顧客からのインターネットによる取引の受注や取引の執行・決済に関するデータ処理を行っております。当社グループが使用するハードウェア及びソフトウェアは、人為的過誤、自然災害、停電、サイバー攻撃、テロ活動、コンピュータウイルス及びこれに類する事象、電話会社及びインターネットプロバイダー等の第三者からのサポートサービスの中断等によって悪影響を被る可能性があります。さらにこれら事由によりサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失や、当社グループのシステム自体への信頼性の低下及び損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

セキュリティ対策プログラムを有するとともに、事業継続に重大な影響を及ぼす自然災害や火災、事故等の発生時に被害を最小限に留めることができるよう、コンピュータシステムについて、安定稼動のためのシステム運用やバックアップシステムの構築などの対策を講じており、当該リスクの顕在化の抑制に努めております。

①④

①②

③④

 

④人材の育成及び確保について

当社グループでは、豊富な経験、各事業分野における高度な商品知識など専門性を持った人材を必要としております。しかしながら、重要な人材を十分に確保できない場合や、雇用している有用な人材が退職した場合、当社グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。

教育・研修制度の充実、年俸制の導入や内部昇格制度の見直しを図るなど、優秀な人材の確保・育成に尽力しております。

①④

①②

③④

 

⑤情報セキュリティについて

不正アクセス、権限設定不備、不正利用、スパムメール脅威などによる情報セキュリティ上の問題が発生した場合や、外部委託先による問題が発生した場合、故意又は過失等にかかわらず、お客様の個人情報や当社グループの情報等が漏洩し、損害賠償責任が発生するなど、社会的信用が損なわれる事態となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

システム監査を定期的に行うなど未然に防ぐよう努めております。

①④

①②

③④

 

配当政策

3【配当政策】

当社は、株主各位に対する適正な利益還元を経営の最重要施策のひとつとして認識し、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としております。

当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。

当社は、機動的な資本政策及び配当政策を実現するため、会社法第459条第1項の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる旨を定款に定め、剰余金の配当の決定機関は、取締役会としております。

当事業年度の配当につきましては、上記方針に基づき、前事業年度に比べ4円増配の1株当たり14円(うち中間配当1円)の普通配当を実施することを決定しました。この結果、当事業年度の配当性向は10.39%となりました。

内部留保資金につきましては、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を実現させるための資金として、有効に活用したいと考えております。

なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2023年8月10日

137

1

取締役会決議

2024年2月13日

1,789

13

取締役会決議