2024年2月期有価証券報告書より
  • 社員数
    2,007名(単体) 2,112名(連結)
  • 平均年齢
    46.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.7年(単体)
  • 平均年収
    5,097,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2024年2月20日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

スーパーマーケット事業

2,078

[8,191]

その他

34

[51]

合計

2,112

[8,242]

 

(注) 1 従業員数は就業人員であり、パートタイマー数は[ ]内に当連結会計年度平均雇用人員数(一般従業員の標準勤務時間数から換算した人員数)を外数で記載しております。

2 報告セグメントは、スーパーマーケット事業のみであります。

 

(2) 提出会社の状況

2024年2月20日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

2,007

[8,063]

46.8

17.7

5,097

 

(注) 1 従業員数は就業人員であり、パートタイマー数は[ ]内に当事業年度平均雇用人員数(一般従業員の標準勤務時間数から換算した人員数)を外数で記載しております。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3 当社は、報告セグメントがスーパーマーケット事業のみであるため、セグメント別の従業員数は記載しておりません。

 

(3) 労働組合の状況

当社の労働組合はオークワ労働組合と称し、UAゼンセンに加盟しております。

2024年2月20日現在における組合員数は 5,264名(正社員1,284名、エリア社員358名、パートタイマー3,622名)であります。

なお、労使関係は円満に推移しており、特記すべき事項はありません。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 ① 提出会社

当事業年度

管理職に
占める
女性労働者
の割合(%)

(注1)

男性労働者の
育児休業
取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注1)

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

3.9

93.3

51.9

68.8

94.1

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

 ② 連結子会社

当事業年度

名称

管理職に
占める
女性労働者
の割合(%)

(注1)

男性労働者の
育児休業
取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

㈱サンライズ

28.6

83.5

79.3

85.4

㈱オークフーズ

0.0

75.0

77.0

133.0

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3 連結子会社のうち、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定による公表義務の対象でない会社については、記載を省略しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ全般

当社は「商業を通じて地域社会に貢献する」の経営信条のもと、お客様から信頼される企業を目指し、当社グループの成長と社会の持続可能性を両立させるために以下のサステナビリティ基本方針を定めるとともに、6つのサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)を掲げ、取り組みを推進しています。

 

サステナビリティ基本方針

地域社会の発展につながる活動に関わり、地域の皆さまのより良い生活に貢献します。

 

安全、安心、健康に配慮した商品を提供し、取引先との公正な事業慣行に則ったサプライチェーンを構築します。

地球環境問題の解決に取り組み、持続可能な社会づくりと環境負荷低減に努めます。

地域社会との連携と協調を図り、地域社会の一員としての責任を果たします。

次代を担う子どもたちが明るく健康に育つよう育成支援に努めます。


 

世界各国ならびに日本の環境法令、地域の条例・協定、ステークホルダーとの合意事項等を遵守し、適切な対応を行います。

 

 

 

サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)

重点項目

課題項目

環境保全のための負荷低減

気候変動対応(温室効果ガス排出量削減)

フードロスの削減

環境負荷低減

多様な人材が挑戦する魅力ある職場の実現

人材の獲得・維持

働きやすい職場環境の整備(労働安全衛生・健康経営推進)

ダイバーシティの推進・人権尊重

従業員教育の深化

サステナビリティに配慮した商品の提供

省エネ・エシカル商品の提供

サプライチェーンマネジメント

お客様の健康かつ便利な暮らしの実現

お客様の健康・栄養支援・顧客体験拡大

商品の安全性向上

デジタル化の推進

地域社会(コミュニティ)との共生

少子高齢化への対応、地域創生への貢献

交通弱者への対応、配達

社会から信頼を高める法令順守とリスク管理

コーポレートガバナンス強化

災害への備え、減災、BCP

リスクマネジメント

 

 

(2)気候変動に関する取り組み  <TCFD提言への対応>

詳細はオークワホームページ(TCFD提言への対応)
 https://www.okuwa.net/eco/tcfd.html
 をご参照ください

 

① ガバナンス

当社グループは、環境・社会に関する課題解決を経営上の重点課題の一つと位置付け、2022年4月「サステナビリティ基本方針」を定めるとともに、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を新たに設置いたしました。

「サステナビリティ推進委員会」は、当社グループの気候変動をはじめとするサステナビリティ経営の基本方針等の立案、サステナビリティ推進活動の基本計画等の立案を行うための方針や運営について、取締役会の諮問機関として協議を行っています。

また、「サステナビリティ推進委員会」においては、気候変動に関する重要な課題解決の進捗や年次計画、目標設定について「環境・廃プラ対策推進」「地域社会共創」「食品ロス・安全性対策」「エネルギー・災害対策」「人権・ダイバーシティ対策」の5つの分科会における活動状況を統括し、各分科会の方針、計画進捗について年1回以上の報告を受ける体制となっています。5つの分科会は6つの重要課題(マテリアリティ)に基づいて設置されており、TCFD情報開示プロセスで特定された当社グループの気候変動関連のリスクと機会に対する対応は、関連する各分科会において対応策の検討とリスクのモニタリングを実施しています。なお、「サステナビリティ推進委員会」及び各分科会での審議事項は、その内容の重要度を鑑み、必要に応じて四半期に1回開催される「執行役員会」への付議が行われます。

取締役会は、「サステナビリティ推進委員会」の報告を受け、監督と意思決定を行っています。

 

② 戦略

・シナリオ分析の実施概要

当社は、気候変動がもたらす異常気象などの「物理リスク」、政策規制の導入及び市場ニーズの変化などの「移行リスク」についてシナリオ分析を用いて検討を行いました。シナリオ分析は、不確実性の高い現代において、発生可能性にかかわらず想定し得るシナリオを把握し、分析することで、事業のレジリエンスを高める効果的なリスクマネジメント手法と考えます。

なお、気候変動に対するシナリオ分析は、サステナビリティ推進室と関連部門が連携し、シナリオ分析の検討プロセスを4段階に分けて分析と評価を行っております。同時に事業に影響を及ぼす重要な要因を選定し、特定したリスクと機会、評価を事業戦略に反映しています。

検討については科学的に設定された目標(SBT)の設定年度である2030年度を見据え、シナリオ分析や財務影響度の算出を行っております。

・シナリオ群の定義/気候変動関連リスク・機会の特定と評価/主要なリスク・機会の詳細と対応策 など、詳細はオークワホームページ(TCFD提言への対応)をご参照ください。

 

③ リスク管理

当社グループは、リスクマネジメントを責任を持って取り組むべき重要な経営課題であると位置づけ、リスクマネジメント基本方針を定めています。

 

リスクマネジメント基本方針

当社グループがリスクマネジメントに積極的かつ持続的に取り組み、事業を継続させることは、すべてのステークホルダーと地域社会への貢献に大きく寄与するものと捉え、グループをあげて取り組みます。

 

当社グループに求められる社会的責任を果たすために、危機の未然防止の徹底を図り、リスクの組織的な監視に努めます。

 

重大な影響をもたらすリスクが顕在化した場合は、迅速な組織対応と情報開示により、影響の極小化と再発防止に努め、社会信頼の維持と回復に努めます。

 

リスクマネジメントを経営の重要課題と認識し、社会の要求に応えるマネジメントレベルを実現するため、リスクマネジメントシステムの継続的改善に努めます。

 

リスクマネジメント体制は、「コンプライアンス委員会」において、全社の重要な事業リスクの把握と管理、統括する体制を整えております。

倫理コンプライアンスに関する事項、循環型社会などの環境関連リスク、気候変動に関するリスクを含む事業継続に係る潜在的な全社リスクにつきましては、代表取締役社長を議長とする「コンプライアンス委員会」を四半期に1回開催し、取締役、監査等委員、執行役員を構成委員に、問題の抽出、対策の検討を行っております。当該委員会は、当社グループのリスクマネジメントを適正に行うことにより、当社グループの持続的成長発展を図ることを目的とし、重要なリスクの発見と確認、リスク防止策ならびにモニタリングを行い、重要な審議結果については取締役会への報告を行うこととしております。

気候変動に関するリスクについては、2022年度からサステナビリティ推進室が中心となって、リスクの抽出・管理、重要性の見直しを行っており、全社リスクに織り込むことで様々なリスクとともにマネジメントを行っています。「コンプライアンス委員会」には、議長の招集に応じて参加し、当該委員会へ課題解決の進捗等を報告しております。

 

④ 指標及び目標

当社グループは、気候変動に伴う変化を事業機会として捉え、リスク軽減に向けた戦略を展開し、特に再生可能エネルギー調達の拡大により、脱炭素社会の実現に取り組んでまいります。

 

事業活動に伴うGHGの排出目標

 

2025年度目標

2030年度目標

事業活動に伴う排出

(Scope1,2)

40%削減

(2017年度比)

「2年前倒し達成」

50%削減

(2017年度比)

サプライチェーンにおける排出(Scope3)

未算出

(2023年度実績算定中)

未算出

(2023年度実績算定中)

 

 

 

GHG排出量実績                                     (単位:t-CO2)

 

2017年度

2018年度

2019年度

2020年度

2021年度

2022年度

2023年度

Scope1

12,864

11,979

12,790

14,768

14,860

13,366

13,286

Scope2(※)

140,663

136,303

121,657

102,653

92,844

87,775

77,870

合計

153,527

148,282

134,447

117,421

107,704

101,141

91,156

2017年度比

96.6%

87.6%

76.5%

70.2%

65.9%

59.4%

 

※ より正確なCO2排出量算定を目的に、2023年度報告分よりScope2排出係数の見直しを行いました。また、過去の排出量につきましても遡り組み替えを実施しています。

 

今後の進め方

当社では、サステナビリティ基本方針のもと、気候変動対策も重要な要素と考え、2022年度に社内にプロジェクトチームを発足させ、TCFDの枠組みに従った検討を進めた結果、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標の4つの観点から当社の気候変動への対応についての情報を開示しました。今後は、リスク管理に記載のとおり、定期的に気候変動のリスクや機会、これらへの対応方策について見直しを行ってまいりますが、さらに、Scope3の算出を行い、削減貢献に向けた取り組みの推進やCDPへの回答の提出など、取り組みを広げてまいります。

 

(3)人的資本に関する戦略

① 人材戦略立案・遂行の基盤整備

当社グループは、重要課題(マテリアリティ)である「多様な人材が挑戦する魅力ある職場を実現」するため、人事戦略を経営上の重要テーマとして捉え、人的資本価値の最大化を目指しています。

小売業界においては、顧客ニーズや販売チャネルの多様化などにより、合理性を追求するチェーンストア理論の実践だけではお客様満足度を高めることは困難を極めると予測されます。当社においても、行動規範である「店舗の向上発展を図り、お客様に愛される店舗を作る」ことは一朝一夕に達成は難しく、現場の店長がチェーンストア理論に基づき店舗運営をすると同時に、「個店経営・個店最適」を実践、推進しています。

このような厳しい環境において企業の持続的な成長を支えるのは一人一人の従業員であり、新たに「人材ビジョン」を定め、従業員一人一人が自ら考え行動に移せる自律的なキャリアの形成、失敗を恐れず挑戦する組織・風土へ変わることを「人事戦略」の2本柱に添え、従業員のキャリア自律実現、従業員の能力伸長・スキル開発、組織風土改革、働き方の多様性を「取り組みテーマ」として人事戦略の立案・遂行に取り組んでいます。

 

人事戦略全体図

人材ビジョン

仕事を通じて自己実現し、個人の能力を十分に発揮できる人材

人事戦略

自律的なキャリアの形成

挑戦を促す組織風土改革

取り組みテーマ

従業員のキャリア自律実現

従業員の能力伸長・スキル開発

組織風土改革、働き方の多様性

 

・「人事戦略部」の設置

2023年4月に人事戦略部を設置し、取締役・執行役員との慎重かつ闊達な議論を重ねると同時に、現場の責任者である店長へのインタビュー及び全従業員アンケートを実施し人事上の課題抽出を行い、経営戦略と連携、連動させた上で、新たに「人材ビジョン」・「人事戦略」を定めました。「人材ビジョン」の実現に向け人事部門は、管理・統制型から支援・育成型アプローチへ舵を切り、従業員に寄り添いながらエンゲージメントの向上と従業員の成長を促進し、競合他社に勝る人事基盤づくりを進めています。

・「人事制度改革プロジェクト」の継続設置

2023年2月に人事総務本部長をリーダーとする人事制度改革プロジェクトを継続設置し、人事部門以外の営業、販売部門のメンバーも参画し、時代に合致した人事制度構築・運営を目指しプロジェクトを運営しています。プロジェクトメンバーが主要テーマを自主的に決め、課題抽出し分析の上、その対策について議論を深めており、主に「シニア社員の活躍」をテーマに議論を行っています。

 

 

② 人材の獲得

当社が持続的成長を続けるためには、人材確保が経営上の重要課題と認識しています。経営戦略と連動する人事戦略の中でも、顧客への価値提供を最優先に考え、かつ当社のカルチャーにフィットする人材の確保は最優先の取組事項であり、新卒採用、キャリア採用の両面からアプローチしています。特に重点出店エリアである東海地区の採用を強化しています。

 

・新卒採用の強化

将来の成長力や向上意欲が高く、お客様と直接的な接点が多い小売業に求められる資質を持った将来の幹部候補として活躍を期待できる人材を採用し、2023年4月に71名が入社しています。2018年には国立大学法人和歌山大学とデータサイエンス分野における連携協定を締結し、データ関連人材の採用に繋がるなど、新しい取り組みとして専門知識を有する学生の採用を開始しています。

 

・キャリア採用の強化

キャリア採用はダイバーシティの推進における重要な取り組みと位置付け、2023年度は22名が入社しています。他企業、他業種においての豊富な実務経験とスペシャリストとしての高い専門知識を有し、部門に新しい考え方や価値観をもたらし現状を打破する強いリーダーシップを発揮しています。

 

③ 研修体系

当社グループの理念を大切にし、出店エリアのリージョナルチェーンNo.1として地域社会に貢献できる人材を育成しております。2002年には創業者の大桑勇が人材育成機関として「オークワ教育研修センター」を設立し、スキル教育、技術教育、知識教育等のトレーニングだけにとどまらず、グループ経営理念に基づいて「言葉より実行」できる人材を育成しています。

研修は戦略的、体系的、計画的、継続的に実施することを基本方針とし、OJT、Off-JT、自己啓発の3つから構成され、効果的に組み合わせて実施しています。実施方法は、リアル研修、オンライン研修、動画研修とし、効果が一番期待できる方法で実施しています。

 

・主な研修

様々な角度から各種研修を体系的に整え、全従業員の能力向上に努めています。

研修名

対象者

目的

入社時研修

新規入社者

理念の浸透、ビジネスマナーの習得、道徳教育

年次研修

入社1~5、10、15、20年次

理念の再確認、キャリアの振り返り

OKUWAビジネススクール

10~40代正社員

ビジネススキル、問題解決能力の向上

階層別研修(※1)

店長、スーパーバイザー、チーフ等

CS(顧客満足度)向上、指導方法の習得

部門別研修

各部門(畜産・水産等)

商品知識の習得、商品化技術の向上

女性活躍推進プログラム(※2)

女性社員

コンセプチュアルスキルの向上

経営幹部育成研修(※2)

上級管理職

戦略的思考の習得、リーダーシップの発揮

国内・海外流通視察

販売部長、店長、バイヤー等

小売業における最新トレンドの習得

業務改善活動

店長、チーフ、担当者等

店舗のローコスト運営の推進

人権・ハラスメント教育

全従業員

啓蒙と予防の徹底

自己啓発

希望者

キャリア支援、資格取得支援

 

※1 階層別研修

階層別研修は、現場の責任者である店長の育成を最優先に取り組んでいます。現場の要で多数のパートタイマーを部下に持つ各部門責任者のチーフには、販売スキル、商品知識、数値管理、労務管理が向上するような総合な研修プログラムとしています。新任の店長、バイヤー、スーパーバイザー、チーフを対象とした新任役職者研修は、各役職として期待される役割、必要とされる能力を明確にし、早期育成に重点をおいています。

 

※2 選抜研修

経営職に必要なコンセプチュアルスキルの向上を目的とする女性活躍推進プログラムを開発し、2023年度は5会場でチーフを中心に女性社員68名が参加しました。環境変化が激しい中、様々なケーススタディを分析の上、実効性のある解決策を考える戦略的マネジメントと魅力あるリーダーシップを発揮できる将来の経営を担える人材育成を目的として、経営幹部育成研修及び次世代リーダー育成研修を実施しています。

 

④ 教育環境

当社では、地域社会に貢献できる人材及び自律型従業員の育成を目的とし各種研修プログラムを整え、従業員の定着化、戦力化を図るために教育環境を整備しています。

 

・「オークワ教育研修センター」の開設

創業者の人材育成への強い思いを実現するために「オークワ教育研修センター」を開設し、現場の責任者である店長をはじめとする数多くの人材を育成しています。営業部門の教育推進室のインストラクターと管理部門の人事教育スタッフが議論を重ねたうえで研修運営を行い、従業員が成長を体感でき、最終的な目的としてお客様満足が向上するための研修プログラムを開発しています。教育研修センターは、持続的な成長を成し遂げる企業の教育機関としての役割を果たしています。

 

・「教育推進室」の活動

お客様の要望に応えるサービス及び商品提供ができる従業員の育成を目的として2020年に教育推進室を設置しています。部門ごとの専門知識や技術取得ができるよう、従業員のスキルに合わせた教育プログラムを開発しています。個別教育は店舗にて教育体制を整え、集合研修は教育研修センターを活用し活動しています。

 

・「自己申告制度」導入によるキャリアプラン設計支援

従業員の希望と適材適所の配置を実現するために毎年11月に全正社員に対し、短期・中期・長期のキャリアプランに関する調査を行い、人事部が中心となりその実現に向けたキャリア支援をしています。従業員のスキル、経験値及び資格など情報を一元管理し、新規部門の設立やプロジェクトチーム結成時などにマッチした人材を配置するなど「個」と「能力発揮」を重視するタレントマネジメントを強化しています。

 

⑤ ダイバーシティの推進

環境変化が激しく、かつオーバーストアの状況下では、単一発想によるビジネスモデルでは持続的な成長は困難であります。当社グループでは、積極的に多様な人材を確保し、様々な意見を出し、新しいアイデアを創出し実現できてこそ、お客様に支持される店舗運営が可能になるとの思いでダイバーシティを推進しています。

 

・女性活躍推進

研修への参加は女性だけでなく管理職の男性も参加し、女性が働く上での課題を共有するなど、女性が働きやすい対策を講じております。具体的には、店舗サポート部を設置し女性が活躍できる支援体制、ワークライフバランスが充実できるようなサポート体制を整えています。加工食品部門においては、女性バイヤーを複数名配置するなど、女性目線による華やかな売場展開やこだわりのある商品開発も行っています。

 

・再雇用制度の見直し

当社では、従業員の平均年齢の上昇に伴い、定年を迎えるシニア従業員が加速的に増加していきます。人材構造上の課題である中堅層の人材不足を補うために、引き続き経験豊富なシニア社員の活躍機会を拡げる施策を検討しております。

 

⑥ 働きやすい職場環境の整備

当社では、心理的安全性を担保された環境を整備した上で、従業員が働きやすい、笑顔が溢れるイキイキ・ワクワクした職場環境づくりを推進し、従業員のエンゲージメントが向上するための施策整備をしています。

 

・「オークワ倫理ホットライン」の設置

「黙認は愛社精神ではありません」を合言葉にハラスメント防止、違反行為、法令違反等の防止に努めています。社内通報窓口だけにとどまらず、弁護士事務所と連携し社外通報が可能な仕組みとし、より積極的にコンプラインスの遵守に努めています。

 

 

・働き方改革

働き方改革の一環として、本社においてオンラインでの商談、静かな環境において業務に集中するための専用ブースを2023年11月に設置し、生産性向上に役立てています。DX推進の観点より、各部門における各種申請手続きをシステム化に改めるなど業務の効率化に努め、働き方改革を行っています。省エネルギー推進の観点より6~9月の期間はノーネクタイを実施いたしておりましたが、2023年度より通年でノーネクタイを実施し、働きやすい環境づくりに着手しています。

 

・健康経営の推進

時間外労働の短縮、勤務間インターバル制度の運用強化、有給休暇の取得促進、長期休暇の取得によるリフレッシュ策を推進し、従業員の負担軽減に努めています。2023年度より管理職には第2種衛生管理者の資格取得を義務付け、部下の健康管理や自部署の職場環境改善ができる仕組みづくりを行っています。なお、昨年に引き続き「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」の認定を受けております。

 

(4)人的資本に関する指標及び目標

当社では、人事戦略である人材の多様性を含む人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針と取り組みについて、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は次のとおりです。

指標及び課題

2026年度目標

実績(2023年度)

管理職に占める女性労働者の割合

23名(構成比10.0%)

9名(構成比 3.9%)

店長に占める女性労働者の割合

  8名(構成比 5.2%)

3名(構成比 2.0%)

男性労働者の育児休業取得率

100.0%

93.3%

労働者の男女の賃金の差異(全労働者)

53.5%

51.9%

労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者)

70.0%

68.8%

労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者)

96.0%

94.1%

 

 

今後の取り組みとして、管理職に占める女性労働者の割合、店長に占める女性労働者の割合を向上するために、教育の拡充、個人別の育成プランの策定、職場労働改善に取り組み、管理職及び店長を目指す女性を育成します。男性の育児休暇取得の向上に向け、社内報や啓蒙ポスターの作成など制度の周知を行い、休業時の代替要員を含めたフォロー体制の構築に取り組みます。労働者の男女間の賃金の差異について、賃金制度・体系において性別による差異はありません。引き続き、労働者の男女間の賃金の差異の是正に向け、女性の勤続年数の改善と役職及び管理職への登用を推進します。