2024年1月期有価証券報告書より
  • 社員数
    104名(単体) 2,511名(連結)
  • 平均年齢
    43.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.9年(単体)
  • 平均年収
    6,542,212円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2024年1月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

ディストリビューター事業

1,536

(535)

キャッシュアンドキャリー事業

254

(682)

食品スーパー事業

141

(583)

フードソリューション事業

580

(114)

報告セグメント計

2,511

(1,914)

 

(注) 1.従業員数は、就業人員であり、嘱託・パートタイマーは、外数で( )内(1日8時間勤務換算)に記載しております。

2.提出会社の従業員数は、フードソリューション事業に含まれております。

 

(2) 提出会社の状況

2024年1月31日現在

従業員数(人)

平均年令(才)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

104

(21)

43.9

16.9

6,542,212

 

(注) 1.従業員数は、就業人員であり、嘱託・パートタイマーは、外数で( )内(1日8時間勤務換算)に記載しております。

2.平均年間給与は、税込支給実績によるもので、基準外賃金及び賞与を含んでおります。

3.提出会社の従業員数は、全てフードソリューション事業に含まれております。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループの労働組合は、トーホーユニオンと称し、2024年1月31日現在の組合員数は、1,433人(他社への出向社員含む)であります。

なお、加盟上部団体は、日本労働組合総連合会、UAゼンセン流通部門であります。

労働組合と当社グループとの関係は円満で特記すべき事項はありません。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

管理職に占める

女性労働者の割合

(%)(注1、注3)

男性労働者の

育児休業取得率

(%)(注2、注3)

労働者の男女の賃金差異(%)(注1、注3)

全労働者

正規雇用労働者

非正規雇用労働者

9.1

100.0

57.3

66.1

34.0

 

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。男女の賃金差異は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

3.出向者の集計方法については、管理職に占める女性労働者の割合は出向先、男性労働者の育児休業取得率は出向元、労働者の男女の賃金差異は出向元の会社において集計しています。

 

② 連結子会社

開示対象となる会社のみ数値を記載し、開示対象外の会社については「―」を記載しています。

名称

管理職に占める

女性労働者の割合

(%)(注1、注3)

男性労働者の

育児休業取得率

(%)(注2、注3)

労働者の男女の賃金差異(%)(注1、注3)

全労働者

正規雇用労働者

非正規雇用

労働者

㈱トーホーフードサービス

2.2

53.0

54.1

69.9

58.8

㈱トーホーキャッシュアンドキャリー

2.1

100.0

36.1

67.1

80.8

㈱トーホーストア

2.8

該当なし

45.3

71.6

68.0

㈱トーホービジネスサービス

12.5

㈱トーホー・北関東

0.0

51.2

72.3

76.4

関東食品㈱

8.3

㈱トーホー沖縄

7.1

㈱エフ・エム・アイ

7.5

㈱トーホー・コンストラクション

2.8

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。男女の賃金差異は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

3.出向者の集計方法については、管理職に占める女性労働者の割合は出向先、男性労働者の育児休業取得率は出向元、労働者の男女の賃金差異は出向元の会社において集計しています。

 

③ 男女の賃金差異についての補足説明(トーホーグループ共通)

全ての雇用形態において、人事・賃金制度は性別による差異はありません。

正社員については男性に比べて女性の管理職数が少ないこと、営業職や全国転勤を希望する女性の社員が少ないことによる手当の差等が要因と捉えております。女性管理職登用に向けた施策として、管理職一歩手前のリーダー職の女性を対象とした育成研修や、性別によるアンコンシャスバイアス(無意識の思い込みや偏見)に気づくことをテーマとした上司向けの研修を実施しています。これまでの取り組みの結果として、管理職・リーダー職に就く女性の数は増加しており、今後、賃金差異は縮小していく見込みです。

非正規労働者の差異の要因としては、女性は短時間のパートナー契約の比率が高い一方、男性においてはフルタイム勤務や定年後の再雇用者などの比率が高く、契約形態の違いが差として表れている状況です。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1) サステナビリティ全般

当社は、外食事業者に食品とそれに関連するサービスを提供する企業グループとしての責任を自覚し、食を通して「社員・従業員」「お客様」「取引先様」「株主様」そして「地域社会」の5つのステークホルダーを豊かにする企業活動を実践しております。そうした中、気候変動などの地球環境問題に対しては、環境負荷低減とカーボンニュートラルに向けた取り組みや、生物多様性への配慮を行うことによってリスクに対応するとともに、持続可能な社会の実現と事業の安定的な成長を目指すことをサステナビリティ方針としております。

この方針のもとサステナビリティ経営を推進するため、当社は「美味しくて、安心・安全な食の提供」「持続可能な経営の継続」「未来へ繋げるための環境対策の取り組み」「個性の尊重と能力を発揮できる組織の構築」「地域社会発展への貢献」の5つのマテリアリティを掲げて重要テーマに取り組んでおります。

① ガバナンス

当社はサステナビリティ方針のもと、経営理念である「食を通して社会に貢献する」ことを継続実施し、より一層社会から信頼され、必要とされる企業グループを目指し、中長期的な企業価値の向上につなげていくことを目的に、「サステナビリティ委員会」を設置しております。サステナビリティ委員会は、代表取締役社長を委員長、取締役・執行役員および常勤監査役を委員として構成されており、サステナビリティ方針に基づいた経営を実践するための方策やマテリアリティの特定、取り組みの推進とモニタリングを行い、定期的に取締役会に報告・提言を行っております。

 


 

② リスク管理

当社では、持続的な企業価値の向上のために、サステナビリティ項目を含めた全社横断的に対応が必要となるリスクへの対応を行っております。特に当社が最重要課題と捉えているマテリアリティを中心にリスクの特定・評価を行い、リスクマネジメントの強化に取り組んでおります。

 

(2) 気候変動への対応方針

トーホーグループでは、気候変動への対応は経営上の重要課題の一つとして捉えており、「未来へ繋げるための環境対策の取り組み」をマテリアリティの一つとして掲げております。2050年カーボンニュートラルの実現を目指すことで、当社グループの持続的な成長と価値向上のための新たなビジネスチャンスの創出を推進してまいります。

① ガバナンス

サステナビリティ委員会では、経営戦略、事業計画に関連する気候変動への対応を最重要課題の一つとして取り組んでおります。2050年カーボンニュートラルに向けたリスクや機会について定期的に検討・審議し、また必要に応じて取締役会へ報告しております。

 

 

② 戦略

当社グループの事業活動に影響を与える可能性がある気候関連のリスクと機会を、シナリオ分析によって特定し影響度を評価いたしました。この結果を踏まえて、影響度の大きいリスクの低減と機会の獲得に向けた対応策を検討しております。

 

分類

シナリオ

想定リスク・機会

事業への影響

対応策

リスク

移行
リスク

化石燃料由来エネルギーの規制強化と再生エネルギーの普及

温室効果ガス排出規制強化と炭素賦課金の上昇

・排出規制対応のための投資額増加

・(賦課金による)電力、ガソリン価格の高騰によるコスト増

・排出規制に対応した設備(冷凍庫や車両など)への計画的な置換え

・再生エネルギーの導入

温暖化による気温上昇、海水位上昇

天然・養殖資源の減少、産地の変化

・取扱品の調達難によるコスト上昇と販売機会の減少

・原料、商品産地の遠隔化による調達コストの上昇

・コーヒー不作、産地変化による相場の上昇

・複数仕入先、産地の確保

・仕入先との情報や課題の共有など協力関係維持・強化

・代替品の開発促進

温暖化による気温上昇や大雨などの頻発

環境負荷の低い商品への消費者意識の一層の高まり

・環境負荷の高い既存商品の需要減による売上減少

・環境負荷の低い調達方法の確立

・環境負荷の低いPB商品の開発

・環境負荷の低い配送方法の導入

脱炭素への取組遅れ

得意先・消費者や投資家の評判悪化

・環境意識の高い外食企業との取引機会の喪失

・持続可能な社会実現への取組が遅いという評価による投資家離れと株価低迷

・温室効果ガス排出量削減に向けた計画的な取組み、投資の継続

・適時適切な情報開示

物理的
リスク

風雨の増大・長期化、海水位上昇

異常気象の激甚化

・事業所の建物被災とそれによる事業停止、商品破損

・水害予防、耐震工事等の実施

・懸念事業所の計画的移転

・BCPの周知徹底

温暖化による日常的な気温上昇

倉庫など作業現場の高温化による作業性低下

・冷房設備などの抜本的な見直しによるコスト増加

・通院等による業務停滞

・計画的な設備投資

・倉庫の自動化などDXの推進

・時差出勤など柔軟な働き方の導入

機会

温暖化による気温上昇や大雨などの頻発

環境に配慮した商品・サービスへの得意先・消費者・学生の関心の高まり

・環境配慮商品やサービスの提供など環境を意識した経営実践企業としての評価による販売機会の増加、採用応募者の増加

・環境配慮型商品、サービスの開発拡充

・環境負荷の低い輸送体制の拡充

・適時適切な情報開示

脱炭素への世の中の関心の高まり

環境負荷を低減する新しい設備の開発普及とそれによる導入コストの低下

・計画的、継続的な設備刷新の進捗

・燃料費(炭素賦課金)の抑制

・配送車両の脱炭素化、電灯のLED化推進

・環境負荷のより低い冷媒の採用

・太陽光発電による再生可能エネルギーの利用拡大

温暖化による気温上昇、海水位上昇

産地の変化や資源の減少などによる商品調達の不安定化とコスト増

・仕入先との長年の取引関係に基づく代替品などの安定的な調達

・仕入先との情報や課題の共有など協力関係維持・強化

 

 

抽出した重要リスクの中では、中長期的に「温室効果ガス排出規制強化と炭素賦課金の上昇」が最も大きな財務インパクトになると考えております。当社グループの主要事業であるディストリビューター(業務用食品卸売)事業は全国の主要都市に事業所を置いておりますが、各事業所には在庫保管用の常温倉庫と冷凍・冷蔵庫を設置しております。一方、キャッシュアンドキャリー(業務用食品現金卸売)事業も全国に展開している90数店舗で冷凍ショーケースや在庫保管用の冷凍・冷蔵庫を設置しております。今後、温室効果ガス排出規制が強化されるとこうした冷凍・冷蔵庫の冷媒を自然冷媒に入れ替えるなどの必要性が出てくることが想定されます。また、ディストリビューター事業では自社トラックで得意先への配送を行っておりますが、現状配送用トラックはガソリンまたは軽油を使用した車両であります。今後、温室効果ガス抑制のため、これらをハイブリット車両やEV車両などに置き換えていくことも必要になってくると考えられます。こうした対応を進めることは、今後賦課金額が高くなると予想される炭素賦課金の負担軽減にもつながりますので、当社グループとしては計画的に設備・車両の更新投資を行っていきたいと考えております。一方、当社では比較的規模の大きい事業所や駐車場を利用して太陽光パネルによる発電を行っており、こうした再生エネルギーの活用も継続してまいります。以上の通り、当社グループはこれからも当社事業に関わるステークホルダーの皆さまとともに持続可能な社会の実現に資する取り組みを計画的に進めてまいります。

 

 

③ リスク管理

当社グループでは、経営に関わるあらゆるリスクの管理を行い、取締役会の承認と監督のもと、各種委員会が対策を協議・決定しておりますが、気候変動に関しては環境マネジメント委員会を設けサステナビリティ委員会と連携して、シナリオ分析による影響度評価で特定したリスクへの対策を策定・実施しております。

 

④ 指標と目標

当社グループでは、Scope1、Scope2を国内グループ会社と一部の海外グループ会社の範囲で計算しております。Scope3は国内グループ会社の範囲で現在集計中であり、結果が出次第公表する予定であります。

当社グループでは、2050年カーボンニュートラルの実現を目標にしております。そのため、気候変動のリスクと機会を特定・評価しておりますが、今後のカーボンニュートラルに向けた取り組みを推進していくために温室効果ガス削減の中期目標を設定して取り組んでまいります。

具体的には、2030年までに、2013年の推定温室効果ガス排出量(Scope1,2合計52,200t-CO2)の46%削減に取り組んでまいります。当社グループではScope2(電力)による排出量が総排出量の80%を占めていますので、LED電気の導入を更に進めることや節電効果のある、またエネルギー消費効率の良い最新設備への更新や節電設備の導入などを計画的に進めてまいります。また、Scope2(電力)以外では、ガソリン・軽油由来の排出量削減のため、エコ安全ドライブの励行やドライブレコーダーによる安全運転管理の実施、更には配送車両のハイブリット車両やEV車両への転換などの検討を進めてまいります。

 

(3) 人的資本・多様性への対応方針

当社グループは経営憲章の中で「企業は人である」と定め、企業の持続的成長には従業員の成長が必要不可欠であり、その中でも健康の維持・向上は従業員とその家族の幸せに欠かせない最も基本的な要素であると考えております。

そのため、従業員が健康で活力に満ち、最高のパフォーマンスを持続できる労働環境の整備に取り組む「健康経営」の推進を最重要テーマと位置づけ、要治療者の重症化予防や生活習慣の改善、ヘルスリテラシー向上に取り組んでおります。その結果、特に優良な健康経営を実践している企業として「健康経営優良法人~ホワイト500~」に2019年から2023年まで、5年連続5回の認定を受けました。

 戦略

「健康経営」を取り組む体制として、当社の代表取締役社長が決定した「健康基本方針」に基づき、グループ各社にて施策の企画、実践を推進しております。またグループ横断的な委員会組織「内部統制マネジメント委員会」にて健康課題の分析結果、施策の効果等を協議し、産業医等外部専門機関と連携して各種施策を検討・展開しております。

また、「自ら考え、自ら行動し、自ら成長する自律型人材」という当社グループが従業員に求める基本的な考え方、および、サステナビリティ方針のマテリアリティの一つである「個性の尊重と能力を発揮できる組織の構築」に基づき、グループ横断的に活躍する人材を育成すべく、多様な人材の活躍推進(ダイバーシティ)やグループ内の会社間異動の活性化、自律的なキャリア形成支援に取り組んでおります。今後の海外事業展開を見据え、海外勤務意向のある社員を公募で登録し、語学研修の受講とともに、国内の海外部門への異動や海外派遣などの実践を通じてグローバルに活躍する人材層を蓄積してまいります。

従業員が働きがいや誇りを持って働くことの実現を通して、従業員エンゲージメントと企業価値の向上を目指してまいります。

 

 

② 指標と目標

当社グループは前述の戦略を着実に推進するため、以下の通り人的資本に関する非財務指標を設定し、進捗を管理しております。

 

指標

2030年度目標

2023年度実績

2022年度実績

従業員エンゲージメント
向上

エンゲージメントスコア

―(注1)

73.7%(注3)

70.9%(注3)

健康経営

健康診断 再検査受診率

100%(注2)

100%(注3)

100%(注3)

ダイバーシティ

女性管理職・リーダー職比率

20%(注2)

9.8%(注2)

8.9%(注4)

自律的なキャリア形成
支援

人材公募・FA(フリーエージェント)・次世代リーダー等の自律的異動者数(正社員に占める割合)

1%以上

(注2)

0.3%(注2)

0.3%(注2)

 

(注) 1.エンゲージメントサーベイを見直し、その結果を起点とした目標を2024年度中に策定します。2023年度実績は、ストレスチェックの設問「働きがいのある仕事だ」に「そうだ・まあそうだ」と回答した割合です。

2.国内連結グループ全体

3.当社および国内主要会社(㈱トーホーフードサービス、㈱トーホーキャッシュアンドキャリー、㈱トーホービジネスサービス)

4.当社および以下の会社(㈱トーホーフードサービス、㈱トーホーキャッシュアンドキャリー、㈱トーホービジネスサービス、㈱トーホー・北関東、㈱トーホー沖縄、関東食品㈱、㈱エフ・エム・アイ、㈱トーホー・コンストラクション、㈱アスピット)