人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数553名(単体) 2,423名(連結)
-
平均年齢44.3歳(単体)
-
平均勤続年数12.8年(単体)
-
平均年収8,019,216円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2024年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
日本 |
1,094 |
[1,430] |
アメリカズ |
201 |
[145] |
欧州 |
71 |
[8] |
オセアニア |
14 |
[14] |
アジア |
947 |
[22] |
報告セグメント計 |
2,327 |
[1,619] |
全社(共通) |
96 |
[9] |
合計 |
2,423 |
[1,628] |
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(嘱託契約の従業員及びパートタイマーを含み、派遣社員を除く。)は、年間の平均人員を[ ]外数で記載しております。
2.全社(共通)として、記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
(2)提出会社の状況
|
|
|
|
2024年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
553 |
[60] |
44.3 |
12.8 |
8,019,216 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
日本 |
457 |
[51] |
アメリカズ |
- |
[-] |
欧州 |
- |
[-] |
オセアニア |
- |
[-] |
アジア |
- |
[-] |
報告セグメント計 |
457 |
[51] |
全社(共通) |
96 |
[9] |
合計 |
553 |
[60] |
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(嘱託契約の従業員及びパートタイマーを含み、派遣社員を除く。)は、年間の平均人員を[ ]外数で記載しております。
2.平均年間給与は、税込支払給与額であり、基準外賃金及び賞与を含んでおります。
3.全社(共通)として、記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
(3)労働組合の状況
1.当社では、UAゼンセンに加盟する労働組合が結成されております。(2024年3月31日現在304名)
2.その他の連結子会社については、労使関係は良好であります。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
||||
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
|||
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・有期労働者 (注)3. |
|||
14.3 |
120.0 |
71.8 |
74.6 |
45.4 |
当社の労働者の賃金は、性別に関係なく、同一の基準を適用しています。なお、当社における管理職の男女の賃金の差異は、85.3%となります。 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。算出方法は「2023年度に育児休暇を取得した男性従業員数/2023年度に子が誕生した男性従業員数」としています。
3. パート・有期労働者は、再雇用嘱託社員、契約社員、パートタイマーを対象に算出しております。
再雇用嘱託社員、契約社員、パートタイマーの雇用形態の区別による賃金の差異があります。再雇用嘱託
社員は男性比率が高く、パートタイマーは女性比率が高いため、男女の賃金差が正規雇用労働者よりも大
きくなっております。なお、パートタイマーについてはフルタイム換算せず実際に支給した賃金に基づき
算出しております。
②連結子会社
当事業年度 |
補足説明 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合 (%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
|||
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・有期労働者 |
||||
㈱キデイランド |
- |
- |
38.0 |
68.9 |
111.7 |
当社の労働者の賃金は、性別に関係なく、同一の基準を適用しています。全労働者区分において発生している男女の賃金の差異は、男女間の管理職比率の差異やパート・有期労働者において女性労働者比率が高いことによるものであります。 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。算出方法は「2023年度に育児休暇を取得した男性従業員数/2023年度に子が誕生した男性従業員数」としています。「-」は該当者がいないことを示しております。
3.その他の連結子会社は、上記規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
タカラトミーグループは、創業 100 周年の節目に、社会における存在意義を改めて見つめ直し、新たにパーパスを策定しました。そして、経済価値を追求するビジネス・ビジョンと、社会価値の向上を追求するサステナビリティ・ビジョンを新たに制定しました。
当社グループの経済価値の向上はもとより、グローバル社会の一員として、持続可能な社会の実現に向けた取組みを通じて社会価値の向上を追求していくことが、当社グループのビジネスをよりサステナブルなものとし、持続的成長と中長期的な企業価値の向上につながると考えております。
<Sustainability Vision 2030(社会的価値の向上)>
「アソビへ懸ける品質は、持続可能なウェルビーイング向上にグローバルで貢献できる。」
サステナビリティ・ビジョンを実現するために、私たちは、従業員が惜しみなくアソビへ情熱を注ぐ環境を整備し、高品質のアソビを提供していきます。私たちの責任はお客様の安心・安全にとどまらず、地球環境への影響や、人権の尊重へ配慮し、健全な経営体制により、持続可能な社会の実現と当社グループの成長の両立を目指し、世界に向けて価値を提供していきます。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みの状況は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
①ガバナンス
タカラトミーグループではサステナビリティ経営を、これまで以上に積極的に推進するため、2024年7月より、代表取締役社長の諮問機関として「サステナビリティコミッティ」を設置し、サステナビリティ課題への取組みを実行してまいります。サステナビリティコミッティではグループのサステナビリティに関する取組みを総合的に把握し、広範囲かつ多様な見地から課題や取組みの方向性について審議いたします。中期サステナビリティ目標・KPIのうち、特に横断的な取組みが必要なテーマでは、サステナビリティコミッティが統括するテーマ別タスクフォースを設置し、担当執行役員とグループ横断の多様なメンバーによって、取組みの実行・推進・新たな提案をしてまいります。テーマ別タスクフォースの進捗は、年に2回開催するサステナビリティコミッティにて報告され、サステナビリティコミッティでの指示・モニタリングを通じて取組みの強化を図ってまいります。
サステナビリティコミッティで議論された内容は、必要に応じて取締役会または常務会に報告・具申を行います。
<サステナビリティ推進体制図>
②戦略
<パーパスに基づくサステナブル経営>
タカラトミーグループは、創業 100 周年の節目に、社会における存在意義を改めて見つめ直し、新たにパーパスを
策定しました。
<Purpose(存在意義)>
「アソビへ懸ける品質は、世界を健やかに、賑やかにできる。」
このパーパスのもと、経済価値を追求するビジネス・ビジョンと、社会価値の向上を追求するサステナビリティ・ビジョ
ンを新たに制定いたしました。これらのビジョンに基づき、当社が持つ多様なブランドパレットは、統一されたビジョン
のもとで事業戦略が実行されています。また、事業戦略を支えるコーポレート戦略によって、安全性と積極性を兼ね備え
た事業運営を行っていきます。
当社グループの経済価値の向上はもとより、グローバル社会の一員として、持続可能な社会の実現に向けた取組みを通
じて社会価値の向上を追求していくことが、当社グループのビジネスをよりサステナブルなものとし、持続的成長と中長
期的な企業価値の向上につながると考えております。
<当社グループのマテリアリティ特定プロセス>
マテリアリティの特定にあたっては、まず、当社グループが取り組むべき課題について、経営・事業面の重要課題、
SDGsやグローバルコンパクトなどの国際的規範(イニシアティブ)、従業員、投資家、子どもたちなどのステークホルダ
ーから寄せられた期待・要請、調査機関などからのサステナビリティに関連する調査項目、その他当社グループや業界を
取り巻く外部環境動向を踏まえ、「24の重要課題候補」として整理しました。次にこれらの重要課題候補について、「当
社グループにおける重要度」「ステークホルダーにとっての重要度」の2軸による重要性評価を、グループ会社役員が参
加する役員勉強会で行いました。その結果、18の課題が重要であると評価されました。この結果を元に、社内で議論を
重ね、外部有識者とのダイアログを踏まえ、当社グループのマネジメントや業務とのつながりを総合的に考慮し統合、11
のマテリアリティを特定しました。
▼タカラトミーグループ サステナビリティフレームワーク
<マテリアリティに対する主なアクション>
当社グループでは我々の情熱と責任からなる5つの主題(Ⅰ~Ⅴ)を新たに設定し、5つの主題における2030年に向け
た約束と11のマテリアリティを特定し取組みを進めております。
我々の情熱
Ⅰ.アソビを通じて“健やか”で夢のある社会づくりへの貢献
(2030年に向けた約束)
私たちは、おもちゃやアソビを通じて、子どもから大人まで広範な世代の人々に「ワクワク・驚き・感動・笑顔」、そし
て「未来へのワクワク」を創出することを目指しています。地域社会との共存・共栄の理念に基づき、家族と地域コミュ
ニティとの結びつきを促進し、社会の持続可能なウェルビーイングの向上に貢献します。
1.アソビを通した豊かな社会への貢献
Ⅱ.世界中で注目され愛されるアソビを作り出す仕事に夢中になれる職場
(2030年に向けた約束)
世界中のお客様のウェルビーイングを向上させ、世界中で愛されるアソビのコンテンツを持続的に創出するために、私
たちは従業員のウェルビーイングの向上を重要視しています。従業員一人一人が自走的に行動することのできる、個性豊
かで多様なグローバル・アソビ・キャスト集団を目指すため、個々のパフォーマンスを最大限に引き出し、革新的なアイ
ディアが生まれやすくなるよう、DEI(多様性、公平性、包摂性)と職場における人財開発の推進をしながら従業員のウ
ェルビーイング向上に努めてまいります。
2.従業員のウェルビーイングの向上
3.従業員の成長
我々の責任
Ⅲ.高い品質の確保
(2030年に向けた約束)
子どもたちをはじめとするお客様の笑顔のために、アソビの安心・安全・品質の確保を第一とします。特に健康や環境
への影響に十分に配慮する必要がある有害化学物質の管理に努めていきます。最高品質のアソビの創造と責任あるマーケ
ティング・コミュニケーションを通して、お客様満足度の向上を目指します。
4.安心・安全・高品質なアソビ
5.お客様とのつながり
Ⅳ.地球環境との共存
(2030年に向けた約束)
100年先も子どもたちが”笑顔”で遊べる環境を守るため、グループのバリューチェーン全体で、気候変動への対応、商
品・パッケージのエコデザインを推進し、おもちゃ・アソビのサーキュラーエコノミーの構築を目指します。
6.気候変動への対応
7.パッケージ・商品のエコデザインの推進
Ⅴ.健全な経営
(2030年に向けた約束)
子どもたちに対して、胸を張れる大人としてコンプライアンス意識を持って行動し、バリューチェーン全体で不正や環境
破壊、人権侵害を起こさないよう、持続可能な調達マネジメントの推進を行います。企業価値の向上を図る上で知的財産
(IP)の管理を図り、企業価値の毀損を避けるべくリスクマネジメントを推進します。サステナビリティを踏まえた経営
をタカラトミーグループ全体で推進します。
8.人権の尊重
9.持続可能な調達
10.アソビづくりを支えるガバナンス
11.アソビづくりを支えるリスクマネジメント
③リスク管理
当社グループは、コンプライアンス体制及びリスク管理体制の充実、徹底を図るため、リスク/コンプライアンス委員
会を設置して、リスク/コンプライアンス上の重要な問題を審議し、その結果を取締役会に報告する体制を採っておりま
す。また、サステナビリティに関するリスクについては、サステナビリティ部門が中心となり、中期サステナビリティ
目標・KPI達成に大きな影響を及ぼすリスクを特定・評価を行い、そのリスク低減をおこなうため、各サステナビリティ
タスクフォースや関連部門と連携しながらリスク管理を実施しております。サステナビリティに関するリスクについて
は、サステナビリティコミッティへ適時報告を行い、指示・モニタリングを通じて取組みの強化を図ってまいります。
④指標及び目標
サステナビリティに関する指標及び目標は、以下に記載しています。
「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理 ②戦略 サステナビリティフレームワーク」
現在、これらマテリアリティ(重要課題)に沿って、中期サステナビリティ目標・KPIの取組みを進めています。
中期サステナビリティ目標・KPIの進捗については、サステナビリティコミッティへ適時報告を行い、指示・モニタ
リングを通じて取組みの強化を図ってまいります。今後も、当社グループの事業そのものが今まで以上に社会に貢献できるよう努めてまいります。
(2)気候変動への対応
当社グループは、マテリアリティ(重要課題)の1つに「気候変動への対応」を特定し、事業活動における環境負荷の低減や、エコトイ等の環境に配慮した商品の企画・開発、さらにそれらを通じて子どもたちにグリーン購入を啓発する次世代教育支援など、気候変動への理解と対策へのアクションを推進しています。
特に脱炭素社会に向けた社会の変革は、当社グループのビジネスに影響するとともに、サステナビリティ・ビジョン実現のために重要なテーマだと認識しています。
当社グループではTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース / Task Force on Climate-related Financial Disclosures)提言に基づいた「ガバナンス」「戦略(リスクと機会)」「リスク管理」「指標と目標」の開示を行ってまいります。
①ガバナンス
当社グループの気候変動対応を含むサステナビリティについては、2024年7月より、代表取締役社長の諮問機関として「サステナビリティコミッティ」を設置し、サステナビリティ課題への取組みを実行してまいります。サステナビリティコミッティではグループのサステナビリティに関する取組みを総合的に把握し、広範囲かつ多様な見地から課題や取組みの方向性について審議いたします。横断的な取組みが必要な気候変動関連の課題は「環境タスクフォース」で議論し、推進しております。
②戦略(リスクと機会)
当社グループでは、気候変動及びそれに付随する様々な影響により生ずるリスクと機会を以下のように特定しました。今後、中長期的な視点で事業への影響と戦略立案を、サステナビリティコミッティが統括する部門横断の「環境タスクフォース」が中心となり議論してまいります。
・移行リスク
お客様や流通、小売り、ライセンサーから環境負荷の低い製品の要請が高まることにより、原材料変更によるコスト増が考えられます。加えて、子どもたちの安全のために当社グループが定めた品質基準を代替素材が維持することができない場合の競争力の低下、プラスチックが主原料である玩具の評判の低下等のリスクが考えられます。また、法規制として、炭素税や排出権取引制度の導入によるエネルギー価格の上昇、プラスチックや資源循環に関する規制が強化されることによる商品設計、製造工程、サプライチェーンの見直しや廃棄に関するコストの増加が想定されます。
・物理的リスク
自然災害がますます甚大化し、災害発生時の生産拠点やパートナー、販売店舗への損害や生産・事業活動の停止、物流網の寸断による販売機会の損失や物流の代替手段によるコストの増加が想定されます。気温上昇が続くと、玩具使用に適した原材料の変更、品質確保のために空調コストの増加、猛暑日(熱中症警戒アラート発表日)の増加による外出自粛の影響から、実店舗への来店やトミカ・プラレール博などのイベントに来場される子どもたち・お客様の数が減少する可能性も考えられます。また、海面上昇による自社拠点やサプライチェーンの見直しの必要性も想定されます。
・機会
石油由来プラスチックから環境負荷の低い原材料への代替に成功した場合は、お客様や流通小売り、ライセンサーからの期待に応えることができ、競争優位性につながると考えます。また、脱炭素社会に移行する中で、お客様のサステナビリティ意識の高まりにより、当社の環境配慮商品エコトイや次世代教育支援活動(環境教育)への支持・共感をさらに獲得できることが期待されます。また、猛暑日(熱中症警戒アラート発表日)の増加による外出自粛の影響から、EC事業による売上の拡大やデジタルイベントの拡大による顧客層獲得機会の創出も考えられます。事業所や生産拠点、店舗において、災害時の事業継続マネジメントを向上させることにより、物理的リスクの回避、事業所への出社・在宅ワークなどの特性を活かした業務遂行、製品の安定供給ができると考えております。これらの環境負荷低減の取組みを進めることで、CO2などの温室効果ガスの削減につながると想定されます。
・シナリオ分析に基づく財務影響評価
当社グループでは、重要度の高かったリスク・機会とその影響、及び2030年時点の当社グループのビジネス・戦略のレジリエンスなどを検討するために、シナリオ分析を実施しています。
シナリオ分析では、IPCC(気候変動に関する政府間パネル / Intergovernmental Panel on Climate Change)やIEA(国際エネルギー機関 / International Energy Agency)などが公表する複数のシナリオを参照し、2100年までの平均気温の上昇が1.5℃未満の場合(1.5℃シナリオ)と、4℃(4℃シナリオ)の場合について、2030年における当社グループへの影響を検討しました。
(主に参照したシナリオ)
シナリオ |
主に参照したシナリオ |
1.5℃シナリオ |
SSP1-1.9シナリオ(IPCC,2021) Net Zero Emissions by 2050シナリオ(IEA,2021) |
4℃シナリオ |
SSP5-8.5(IPCC,2021) Stated Policyシナリオ(IEA,2021) |
▼リスク・機会の財務影響度評価結果
移行リスク |
想定される影響の概要 |
事業への影響 |
推進中もしくは検討中の対策 |
|
1.5℃ シナリオ |
4℃ シナリオ |
|||
玩具の主な原料であるプラスチックの代替素材への変更 |
プラスチック・資源循環に関する規制強化、情報開示要請の強化、法規制対応不十分による罰金、玩具の主な原料であるプラスチックの代替素材への変更など |
中 |
中 |
・石油由来プラスチックの代替素材の検討 ・プラスチック廃棄物の削減など |
エネルギー価格や物流価格の高騰 |
炭素税・排出権取引制度の導入、原材料をはじめとする石油由来プラスチックの価格やエネルギー・物流価格の高騰など |
小 |
大 |
・CO2排出量の管理及び低減策の実施 ・代替素材の検討など |
サプライチェーンの見直し(商品設計、製造工程) |
脱炭素、脱石油由来プラスチックに伴う既存のサプライチェーンの見直し(商品設計、製造工程)、チャネルの変化(リユース市場拡大)による新製品販売の機会損失の可能性など |
大 |
大 |
・石油由来プラスチックの代替素材や再生しやすい商品設計の検討 ・新規顧客・セグメントの拡大 など |
プラスチックが主原料であることによる評判低下 |
ライセンサー、流通からの要請の強化に対応しきれなかった場合の機会損失、プラスチックが主原料であることによる消費者からの評判低下、投資家や金融機関からの脱炭素・脱石油由来プラスチック選好による投融資の減少など |
大 |
小 |
・自社持続可能な調達の推進 ・石油由来プラスチックの代替素材の検討 ・脱炭素・脱石油由来プラスチックに係る情報開示の更なる拡充など |
物理リスク |
想定される影響の概要 |
事業への影響 |
推進中もしくは検討中の対策 |
|
1.5℃ シナリオ |
4℃ シナリオ |
|||
自然災害による自社拠点やパートナーの機能停止 |
自然災害による自社拠点への損害、自然災害による委託先への影響 |
中 |
大 |
・影響を受ける可能性がある拠点や委託先への対策や当社グループBCPのアップデートなど |
自然災害による物流網寸断(販売機会の損失、代替物流のコスト増) |
自然災害による物流網の寸断(販売機会の損失、代替物流のコスト増)、自然災害による営業停止による販売機会減少 |
中 |
中 |
・物流や店舗におけるBCPの更なる強化 ・EC事業拡大など |
猛暑日(熱中症警戒アラート発表日)の増加により、実店舗やイベントに来られる子どもたち・お客様の減少 |
気温上昇に対する品質維持コストの増加、猛暑日の増加により、実店舗やイベントに来られる子どもたち・お客様の減少、猛暑による従業員への影響など |
中 |
中 |
・イベントにおける猛暑日対応の強化、安全性の更なる確保 ・気温上昇に対する品質維持等、熱に強い代替素材の検討など |
海面上昇による自社拠点やサプライヤーの見直し |
自社拠点やサプライチェーンの見直し |
小 |
小 |
・海面により影響を受ける可能性のある自社拠点等の見直しなど |
機会 |
想定される影響の概要 |
事業への影響 |
推進中もしくは検討中の対策 |
|
1.5℃ シナリオ |
4℃ シナリオ |
|||
環境に負荷の少ない代替素材への変換の成功による競争優位 |
省エネルギーの徹底、再生エネルギーへの転換、環境ブランド確立による競争優位の獲得など |
大 |
小 |
・石油プラスチックの代替素材の 検討 ・省エネルギーの徹底・再生エネルギーへの転換など |
お客様のサステナビリティ意識の高まりによる、環境配慮商品(エコトイ)や次世代教育支援活動(環境教育)の支持・共感の獲得 |
環境ライフスタイルの変化に伴う新製品/新サービスの市場の拡大、気候変動適応型の商品の売上の増加、教育関連市場の拡大など |
大 |
中 |
・消費者ライフスタイル変化に合わせたサービスの提供やLTV(Life Time Value)の向上 ・環境配慮型商品やサービスの更なる拡充など |
EC事業による売上の拡大やデジタルイベントの拡大による顧客層獲得機会の創出 |
ビジネスモデルの変更によるコスト構造の改善と環境負荷の低減など |
中 |
中 |
・EC事業拡大や事業構造の再検討 ・デジタルイベントの検討など |
環境マネジメントによる環境対応の成功と開示拡充による企業価値の向上 |
環境マネジメントによる環境対応の成功と、開示拡充による企業価値の向上、在宅ワークなどの特性を活かした業務遂行によるコストの低減、生産性の向上など |
大 |
中 |
・環境マネジメントの推進など |
自然災害の適応力向上による物理的リスクの回避 |
自然災害への適応力の向上による物理的リスクの回避など |
大 |
中 |
・影響を受ける可能性がある自社拠点における対策やBCPのアップデートなど |
<影響度について>
小:当社グループの事業及び財務への影響が軽微であることが想定される
中:当社グループの事業及び財務への影響がやや大きくなることが想定される
大:当社グループの事業及び財務への影響が大きくなることが想定される
※タカラトミーの現在の見通し、目標、計画、戦略など将来に関する記述が含まれておりますが、分析時点の仮定によるものであり、各国の政策や国際情勢・社会的混乱など様々な要因により、見通しとは大きく異なることがありま
す。将来における当社の実際の業績または事業展開を確約したり、保証するものではありません。
③気候変動関連のリスク管理
当社グループでは、気候変動を含む環境課題に係るリスクについて、サステナビリティコミッティが統括する部門横断の「環境タスクフォース」で検討を行い、戦略策定や業務執行部門・グループ会社との共有を図っています。
当社グループでは、これまでも、事業を通じた環境への取り組みや、事業継続計画(BCP)を策定し有事の際のリスクの防止や低減への対策を行っています。
詳細は、下記の関連リンクをご参照ください。
・事業継続計画(BCP)
https://www.takaratomy.co.jp/company/csr/organizational_governance/bcp.html
・事業活動を通じた環境への取組み
https://www.takaratomy.co.jp/company/csr/environment/business.html
・おもちゃを通じた環境への取組み
https://www.takaratomy.co.jp/company/csr/environment/toys.html
④指標と目標
当社グループでは、スコープ1、スコープ2及びスコープ3を算定し、管理を行っております。脱炭素社会の実現に向け、タカラトミーグループは、2030年にCO2排出量(スコープ1&2)を2022年度対比で50%削減すること、2050年にはCO2排出量実質ゼロを目指す長期目標を設定しました。また、2030年までに購入電力の40%を再生可能エネルギー由来の電力にすることを目標として掲げ、CO2排出量削減の取組みを推進してまいります。
(3)人的資本に関する戦略
①ガバナンス
タカラトミーグループでは、マテリアリティ(重要課題)に「従業員のウェルビーイングの向上」「従業員の成長」を特定し、サステナビリティコミッティが統括する部門横断の「DEIタスクフォース」のもと取組みを推進しています。サステナビリティコミッティではグループの人的資本に関する取組みを総合的に把握し、広範囲かつ多様な見地から課題や取組みの方向性について審議いたします。
②戦略
<Vision>
「自走的に持続的な成長ができる組織として、「アソビ」づくりに夢中になれる環境を構築する。」
当社にとってアソビの創造に関わる国内外グループの人財は重要な人的資本です。パーパスとビジョンに基づき、従業員のウェルビーイングの向上を実現するとともに、企業としての持続的な成長を実現する組織風土を一層強固なものにしていきます。
・人財は、事業部門・コーポレート部門のそれぞれの機能を果たしつつも、既存の役割に囚われすぎず、機能横断的に課題解決にあたります。
・人財強化については、特に事業戦略の成否にかかわる人財として、グローバルでマーケティングを推進する人財を強化していきます。
・次世代の経営幹部候補は、中長期的な視点で経験の場を与えて育成していきます。加えて、外部の人財を迎え、活躍できる環境を提供していきます。
なお、当社グループにおける、人材の多様性の確保についての考え方を示した「タカラトミーグループダイバーシティ方針」、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針として「人財育成の方針」「職場環境に関する方針」を以下の通り設定しております。当社グループでは、ダイバーシティ方針のもと、多様な人財が活躍する職場環境づくりに積極的に取り組むことで、大人も子どもも笑顔になる商品やサービスを社会に提供していきます。詳細は、「サステナビリティサイト」をご確認ください。
・ダイバーシティ方針
https://www.takaratomy.co.jp/company/csr/work_style_reform/
・人財育成の方針
https://www.takaratomy.co.jp/company/csr/work_style_reform/human_resources_development.html
・職場環境に関する方針
https://www.takaratomy.co.jp/company/csr/work_style_reform/diversity.html
③指標と目標
○従業員のウェルビーイングの向上
・従業員ワークエンゲージメント(仕事への自発的行動・ポジティブ感情)偏差値の継続的上昇
・公平な人事評価制度によるグループ女性管理職比率30%
○従業員の成長
・多様な働き方や自走的なキャリア形成のための教育研修※の拡充と進捗開示
※経営戦略実行に向けたスキルを高める、事業戦略策定・ファイナンス・マーケティング・ブランディング・DXマーケティング・組織活性・マネジメント等の研修プログラム
・グローバルマーケットで活躍できる人財の育成を目指し、グローバル育成プログラムの導入と進捗開示