2023年10月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当社グループ固有のリスク

① マーケティングのリスク

 当社グループの主要事業の一つである商業印刷は、景気動向の影響を受ける部分もありますが、紙からネットへの媒体変化の影響を強く受けております。中でも、従来型のチラシ等については、需要の縮小および受注単価の低下がみられます。

 当社グループにおいては、引き続き、顧客の要望に沿った当社独自の製品を、より短納期で提供することにより、顧客の効率的な集客、売上の向上のための提案を積極的に展開し、従来型のチラシの構成比を下げて参ります。

 しかしながら、商業印刷業界における環境変化が、想定を超えることにより、当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 原材料価格のリスク

 当社グループの事業である商業印刷事業においては、原価構成における原材料のうち特に紙の占める割合が高くなっております。原材料価格がさらに上昇した場合、受注価格への転嫁に時間を要する、あるいは、受注価格への十分な反映が困難な場合があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 特定の得意先、仕入先への依存リスク

 当社グループの主要事業である商業印刷事業においては、保有する印刷機及び加工機の種類・台数等により、他社よりも比較優位にある製品が存在します。顧客の必要とする製品とこの比較優位にある製品が合致すれば、当該製品を集中的に発注し、また受注することが、双方にとって経済的に合理的なことから、特定の得意先および仕入先に偏る場合があります。

 しかしながら、特定の得意先および仕入先に偏った場合、リスクが高くなることから、これまでどおり一定の基準を超えないよう管理し分散を図ってまいります。

 

(2)一般的な事業のリスク

 当社グループは、上記のほか一般的な事業のリスクとして、収益増減のリスク、費用増減のリスク、財務のリスク、訴訟のリスク、セキュリティのリスク、などを認識し各種対応を行っております。

 

配当政策

3【配当政策】

 当社は、事業拡大や経営体質の強化などのために必要な資金を内部留保しつつ、安定した配当を継続して行うことを基本方針としております。

 配当につきましては、成長による利益拡大を通じた企業価値の増大と併せ、利益還元についても安定的な還元を重視するだけでなく、配当性向にも十分配慮するとともに、他社株式や債券その他の投資利回りも参考に一般投資家の立場を十分考慮した増配による積極的な利益還元に努めることを基本としております。

 剰余金の配当につきましては、期末配当の年1回を基本としておりますが、定款にて会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定めております。

 配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。

 当事業年度の配当につきましては、継続的な安定配当の基本方針のもと、期末配当を1株につき2円とさせていただきました。

 なお、当社は、2017年1月26日開催の定時株主総会決議により定款の一部変更を行い「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に掲げる事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる。」旨を定款に定めております。

 

(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2024年1月26日

49

2

定時株主総会決議