2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,336名(単体) 1,692名(連結)
  • 平均年齢
    43.2歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.2年(単体)
  • 平均年収
    6,237,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

2024年3月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(名)

船舶港湾機器事業

232

[39]

油空圧機器事業

457

[66]

流体機器事業

151

[13]

防衛・通信機器事業

524

[89]

その他の事業

118

[16]

全社(共通)

210

[18]

合計

1,692

[241]

 

(注) 1 従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2 臨時従業員には、パートタイマーを含み、派遣社員を除いております。

 

(2)提出会社の状況

2024年3月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

1,336

[195]

43.2

16.2

6,237

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

船舶港湾機器事業

212

[35]

油空圧機器事業

310

[57]

流体機器事業

151

[13]

防衛・通信機器事業

462

[74]

その他の事業

41

[5]

全社(共通)

160

[11]

合計

1,336

[195]

 

(注) 1 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2 臨時従業員には、パートタイマーを含み、派遣社員を除いております。

3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

 

(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1、2)

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注3、4)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注1、4、5)

              1.2

             66.0

全ての労働者      64.4

うち正規労働者    68.7

うち非正規労働者   62.7

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 女性管理職比率の集計対象には当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含んでおります。

3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

4 男性育児休業取得率、男女の賃金の差異の集計対象には当社から社外への出向者を含み、社外から当社への出向者を除いております。

5 賃金制度上は男女間の差はありませんが、女性に比べ男性の管理職比率が高いこと等が男女の賃金の差異の主な要因となっております。

 

(4)労働組合の状況

当社グループは正常な労使関係を保っており、特記すべき事項はありません。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

(1)サステナビリティ共通

当社グループでは、社会インフラを下支えする企業として、従前の経営理念や行動指針を継承しつつ、環境・社会・経済の持続可能性の観点から「サステナビリティ方針」を制定しております。この方針は、当社グループがサステナビリティ経営を行っていくうえでの基本的な考え方と行動規範を示すものであり、この方針に基づき、従業員一人ひとりが持続可能な社会の発展と中長期的な企業価値の向上に取り組んでいきます。

 


 

① ガバナンス

当社グループは、環境・社会・経済の持続可能性への配慮により、事業の持続可能性向上を図る“サステナビリティ経営”を推進するために、2021年6月にサステナビリティ推進室及びサステナビリティ委員会を設置しました。サステナビリティ推進室は、サステナビリティ経営に係る諸施策を当社グループの中心となって企画、推進します。サステナビリティ委員会は、代表取締役社長執行役員を委員長として、社内取締役、各担当執行役員から委員を選出しています。サステナビリティ経営に係る方針や施策等を審議、共有し、決定事項を遅滞なくグループ全体で実行するための会議体として機能します。また経営会議、取締役会に重要施策の起案や進捗等を報告します。

サステナビリティ委員会は今期6回開催し、「TCFD提言に沿った気候変動シナリオ分析」や「マテリアリティの取組み進捗」等について提案・報告しています。なお、当社グループのガバナンスに関わる体制の全体像は、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 ②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」に示されております。


 

 

② 戦略

当社グループでは、上記「サステナビリティ方針」に従い、ステークホルダーからの期待と当社グループにとって重要な経営課題を反映した、4つのマテリアリティを特定しました。これらは、持続可能な社会の実現を目指して、当社グループが企業価値を高めていくために特に重要であると考える事項です。更に、4つのマテリアリティに対応していくうえで、ベースとなる当社グループのガバナンスの姿として「持続的成長を支える経営基盤の確立」を掲げています。

 


 

③ リスク管理

当社グループのリスク管理は、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」記載のリスク管理体制に基づき行われており、「リスクマネジメント規程」に沿って、“経営上の重大リスク”とそれ以外のリスクに分けて進めています。

このうち、サステナビリティに関するリスクについては、サステナビリティ推進室又は各委員より、委員長である社長執行役員、社内取締役、各担当執行役員らが参画するサステナビリティ委員会に起案され、リスクの大きさや対処方法等について遅滞なく審議された後に、その決議事項について、経営会議及び取締役会にて審議・最終承認されます。


 

 

 

④ 指標及び目標

各マテリアリティに対して、2022年度に執行役員の中から推進責任者を決定しました。2023年度は、マテリアリティ推進責任者を中心として2024年度からの中期経営計画に連動するかたちで具体的な施策の立案及び目標設定を行い、適宜、サステナビリティ委員会で進捗報告を行っております。

 

(2)気候変動への対応(TCFD提言への取り組み)

当社グループは2022年8月にTCFD提言への賛同を表明し、気候変動関連情報の開示充実に努めるとともにレジリエンスを一層高めてまいります。

気候変動によるシナリオ分析については、IPCC第6次評価報告書における2℃及び4℃の気温上昇シナリオを参考に独自シナリオを作成し、当社の中長期戦略の達成目標年である2030年における温度上昇の影響を評価しました。

 


 

① ガバナンス

気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ共通のガバナンスに組み込まれています。詳細については「(1)サステナビリティ共通①ガバナンス」を参照ください。

 

② 戦略

気候変動のリスク・機会については、下表のような項目を想定しています。移行リスクに関しては、GHG排出量削減に対する社会的責任とお客様からの省エネ製品要求への対応を主な取り組みと考え、物理リスクに関しては、災害に対するレジリエンスの強化を目指します。

当社グループのGHG排出量(Scope1,2)については、政府が策定した2030年度のGHG排出量削減目標(産業部門)の考え方に賛同し、2013年度比37%削減を目指しており、継続的な環境マネジメントシステムでの省エネ施策の推進とあわせ、電力使用量の多い工場を中心に省エネ生産設備への計画的更新と、再生可能エネルギー由来電力の購入を推進していきます。

また、サプライチェーン全体の排出量(Scope3)については、各工程の改善とあわせ、2025年度までに具体的な戦略を策定します。

 

 


 

③ リスク管理

気候変動に関するリスク管理は、サステナビリティ共通のリスク管理に含めて管理しています。詳細については「(1)サステナビリティ共通③リスク管理」を参照ください。

 

 

④ 指標及び目標

Scope1,2の指標及び目標については、前述「②戦略」に記載の通り設定しています。2023年度の排出量は、2013年度比45%減の7,050t-CO2となり、2030年度達成目標を下回る結果となりました。これは再生可能エネルギー由来電力の購入に加え、電力事業者の排出係数が予想以上に低減したことによるものです。2024年度以降も継続して目標達成に努めてまいります。

Scope3については、現時点では排出量の算定が完了した段階です。2025年度までに具体的な戦略を策定し、指標と目標を決定します。

 


 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(3)人的資本

当社グループにとって、人材は最大の財産です。当社グループが持続的に成長していくために、多様な人材を獲得し、個々の能力開発を支援します。また、多様な人材が個々の力を発揮できる環境を整備し、働きがいと挑戦意欲あふれる風土の創出に努めます。

 

① ガバナンス

人的資本に関するガバナンスは、サステナビリティ全般のガバナンスに組み込まれています。詳細については「(1)サステナビリティ共通①ガバナンス」を参照ください。

また、人事戦略に関しては、各部門長及び人事総務部長を委員とする「人事委員会」にて具体的な課題や施策(全社的な教育研修、育成、採用、人事評価、部門間のローテーション、人事制度等)に関する審議と決定、進捗状況の共有を行い、必要により経営会議及び取締役会に提案又は報告します。

 


② 戦略

<人材育成方針>

多岐にわたる事業を展開している当社グループでは、それぞれの事業に属する従業員に求められる知識・スキルは多種多様です。また、激変する外部環境にも迅速に対応していかねばなりません。

このような事業内容・外部環境において当社グループが持続的に成長を続けるためには、会社・上司からの指示のみならず、自ら考え能動的に業務を遂行し、世の中の変化に対応しながら成長していくことができる人材、すなわち「自律型成長人材」が不可欠です。

そのため、当社グループでは、人材育成の基本方針を「自律型成長人材の育成」とし、当社グループの経営方針や経営戦略を普遍的な価値観として持ちながらも、激変する外部環境に対し、従業員一人ひとりが自ら考え、判断・行動し、個々の持つ力を最大限に発揮し、困難な課題に挑戦して組織としての結果を出せるよう、個々の能力開発を支援します。

また、それらを通じて人的資本を強化し、持続的な企業価値の向上を追求します。

 

a.自律的なキャリア形成支援

変化していく事業内容・外部環境において、従業員には自ら目指すキャリアと、そのために必要なアクションを考えることを求めています。当社では、新卒採用入社4年目及び昇格時にキャリア研修を行っています。また、半年毎に上司と面談し、今後のキャリアについて話し合う機会も設けています。更に、自己啓発プログラムとして、通信教育や外部のWebセミナー等の提供を行っています。

その他、各部署から求人を募り、従業員が自発的に応募し、マッチングによる異動を実現する社内公募制度を設けています。2022年度の成立は3件、2023年度は0件でした。

今後は更に、自らの意志で学び続けるための教育体系の検討、社内公募活性化のために制度を見直し、個々の能力開発を支援します。

 

 

b.業務利用及び自己啓発促進のための資格取得の奨励

当社では、自律型成長人材の育成の一環で、社員の業務遂行能力の向上、自己啓発の促進による会社組織の活性化を目的に公的資格援助制度を設けています。

2024年3月末時点において、569件の資格を認定しており、2023年度は延べ155名が新たに資格を取得しました。

今後、社員に求められる知識・スキルも多様になることが想定されるため、「東京計器ビジョン2030」に掲げている“DXの推進”に向け、2022年度から統計処理等のデータサイエンス分野の資格を拡大しています。引き続き社員の自律的な能力開発につながるように公的資格取得支援を推進します。

具体的な指標としては、新規公的資格等取得者数とし、年間延べ150名の取得を目標に推進します。

 

c.人的資本価値を向上させるための教育研修

当社では、人的資本の価値を向上させるための教育研修を、新入社員から幹部社員までを対象に行っています。具体的には、階層別教育として各階層に見合う知識やスキルの獲得についてのきめ細かなカリキュラムによる研修等を実施しています。

そのうち、当社グループで管理職に登用された社員に対して、能力開発支援のため、「リーダーシップ」、「マネジメント」、「問題解決力」、「ネゴシエーション」のスキルを向上させる研修を提供しています。当該研修体系になってから管理職に登用された社員は原則全員受講ですが、業務の関係等で対象期間に受講できなかった社員がいること等から、2024年3月末時点での受講率は対象社員の92.5%となっています。今後は未受講社員に対しての受講も促進します。

また、管理職登用の半年後には、全員が代表取締役社長執行役員に対し、東京計器ビジョン2030を実現するための自らの取り組み等についての進捗報告を行い、フィードバックを受ける機会を設けています。

2023年4月からは、管理職にはこれまでの研修に加え、東京計器ビジョン2030の実現に向けての「戦略実現力強化」、部下育成のための「コーチング」研修を実施しています。

 


 

<社内環境整備方針>

当社グループは、挑戦を通じて多様な人材が個々の力を発揮して成長できる企業風土を醸成し続けるために、適材適所の配置で人材が成長できる環境の構築に努めています。また、多様な人材、多様な働き方に応じた労働環境を整備していきます。

・東京計器ビジョン2030実現のため、挑戦志向の人事制度を推進します。

・個人の能力を把握し、適材適所に人材を配置することで、人的資本を最大限に活用することを目指します。

・性別、国籍、年齢、経歴、障がいの有無等にかかわらず働きやすい環境を整え、誰もが挑戦する機会の確保に努めます。

・多様な働き方に対応し、仕事と生活の調和を図ります。

・人材育成につながる公平・公正な評価を目指します。

・心と身体がともに健康であるように安心・安全な職場環境の維持改善に努めます。

 

d.東京計器ビジョン2030実現に向けた人事制度の改革

当社では東京計器ビジョン2030の実現のため、2022年度より評価制度及び賃金制度を改定しました。新しい人事制度では、人材育成を核とし、それを「戦略実現力の強化」、「社員の成長」、「挑戦風土の醸成」へと展開していき、これらが相互に連動し、高めあいながら当社を発展させていくことをコンセプトとしています。

従業員が挑戦し、失敗から学び、成功体験を積むことが、成長につながると考えています。そこで、高い目標に挑戦する人材を高く評価する「挑戦目標制度」を導入しました。評価結果を報酬・昇格に反映していくことで、従業員に挑戦を促す仕組みとなっています。

従業員の挑戦を達成できるように支援し、当社の発展及び東京計器ビジョン2030に掲げた経営目標の実現を目指します。

 

e.労働環境の整備による多様な働き方の実現

当社では、フレキシブルで効率的な業務ができる就業環境の選択肢として、フレックス・タイム制度とテレワーク制度を導入しており、営業職や技術職、スタッフ職を中心に有効利用されています。予てより仕事と育児や介護との両立、病気の治療等のために利用することが可能な休暇制度を設けていましたが、2024年度からは育児のための短時間勤務の適用対象者を小学校3年生の子を育てる従業員から、小学校6年生の子を育てる従業員に拡大し、労働環境の整備による多様な働き方の実現に努めています。

 

f.働きやすい職場環境への取り組み

当社グループでは、職場環境の悪化等に起因する従業員の退職、又はメンタルヘルス不調による休職者の増加が引き起こす事業停滞のリスクを抑えるために、ストレスチェック及びエンゲージメント調査を通して従業員にとって働きやすくかつ個々の力を発揮できる職場環境を整備しています。

ストレスチェックの集団分析結果は各職場の管理職に報告し、ストレスが高い職場に対しては、必要に応じて保健師を交えたヒアリングを行い一つ一つ課題を解決することで職場環境の改善に努めています。

また、作業環境が高ストレスの一因となっている職場においては、管理職を中心とした職場内での改善により安全性や快適性の確保を図ります。

2023年度のストレスチェック受検率は96.7%となっています。受検率は95%以上の維持を目標に推進します。

エンゲージメント調査については2023年度より実施をしています。その結果をもとに管理職を中心とした職場内での改善によりエンゲージメントの向上を目指します。

 

③ リスク管理

人材の獲得競争の激化や従業員の退職等により十分な多様性のある人材の確保及び育成ができず、当社グループの競争力が低下し、業績及び財務状況に影響を及ぼすリスクがあります。社員に成長の機会を提供し、活躍しやすい環境を整えることで、リスク低減に努めています。

 

 

④ 指標及び目標

戦略を実現させるための取組みについては「②戦略」の欄に記載していますが、その中で指標及び目標については次のとおりに設定しています。

 

戦略実現の要素

KPI

2023年度実績

目標値

業務利用及び自己啓発促進のための資格取得の奨励

新規公的資格等取得者数※1

延べ155名

年間延べ150名

働きやすい職場環境への取り組み

ストレスチェック受検率

96.7%

95.0%以上

 

※1 提出会社のみの施策