2024年2月期有価証券報告書より

リスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。

(1) 天候要因について

当社の主力商品のひとつであるベビー・子供衣料は、気温の変化に敏感であり、天候不順や異常気象による例年と大きく異なる気温の推移があった場合、販売数量の計画に差異が生じ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、仕入計画とシーズンごとの在庫管理の徹底を通じて過剰在庫を抑制するとともに、販売状況に応じて商品を供給する体制の構築を目指すことでリスク低減を図ってまいります。

 

(2) 自然災害について

地震等の自然災害による本部、店舗、ネットセンターおよび当社向け取引先の共同出荷センター、並びに国内外の生産地、生産工場における被害の発生により、当社の商品供給体制に影響を受け、事業活動の継続に支障をきたす場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、重大な自然災害が発生した場合は、対策本部を設置するなどの体制を整備しております。また、商品の供給におきましては日本国内や中国以外のルートを開拓し商品調達先の分散を図るとともに、複数の物流センターを設営し配送機能を分散させることでリスク低減を図ってまいります。

 

(3) 新型インフルエンザウイルス等の伝染病の流行について

新型インフルエンザウイルス等の伝染病の流行により、本部、店舗、ネットセンターおよび当社向け取引先の共同出荷センター、並びに国内外の生産地、生産工場の所在地やその周辺地域において感染者が拡大し、また、それに連動して国内外で流通制限などの非常事態が発生することにより、当社の商品供給体制や販売に影響を受け、事業活動の継続に支障をきたす場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、従業員の出勤前の体温測定やマスク着用などを徹底して行い、お客様と従業員の健康と安全を最優先に考え、お客様が安心してお買い物していただけるように、新型コロナウイルス感染防止の取り組みを実施したうえで、全国の店舗で営業を続けてまいりました。

 

(4) 為替の変動について

当社の販売商品の多くは海外で製造されており、為替の変動が輸入価格に影響することが考えられます。また、特に当社が独自に開発輸入しております製品につきましては、為替の変動が直接影響いたします。

当社は、為替の変動リスクを低減するために、外国為替管理規程に基づき為替予約によるリスクヘッジを行っておりますが、急激かつ大幅な為替の変動が続いた場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 競争の激化について

当社が販売するベビー・子供用品は、専門店のほか、百貨店、量販店、ホームセンター、ドラッグストア等の業態においても販売され、競争は激化しております。今後の競争状況の推移によっては当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、手ごろな価格とお客様の立場に立った品質を備えたプライベートブランド商品の開発を推し進めることにより、他社との差別化や競争力の強化を図ってまいります。

 

 

(6) 出店計画について

当社は、今後の出店方針としてSC(ショッピングセンター)への出店も継続して計画を進めております。SC出店につきましては大規模小売店舗立地法等による規制を受けることになります。当該規制により出店計画に大きな変更が生じた場合は当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の厳格な出店基準に合致する物件がなければ出店予定数を変更することもあるため、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、新規SCへの出店に限らず、既存SCの居抜き物件への出店も積極的に進めていくことにより、計画通りに出店が進まないリスクを低減してまいります。

 

(7) 店舗の建設協力金および保証金について

当社は、主に店舗の土地および建物を賃借する形で出店しており、地主やディベロッパーに対して建設協力金や敷金・保証金などの資金を差入れておりますが、当該差入れ先の倒産その他の事由により、その全額または一部が回収できなくなった場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、出店前に与信調査を行うとともに、出店後も定期的に情報を入手することでリスクを低減してまいります。

 

(8) 人材の育成について

当社が必要とする人材の育成が計画通り進まない場合は、将来的には計画通りの規模拡大が継続できず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、社員教育規程において、職位ごと、部署ごとに受講すべきセミナー・研修、必要とされる業務知識等を定め、計画的に社員教育を行っております。

 

(9) 出生率の低下について

わが国における新生児の出生率は長期的に低下傾向にありますが、現在までのところ、出生率の低下が当社の業績に影響を及ぼした兆候は見られません。しかしながら、当社の市場占有率が飛躍的に拡大し、さらに新生児の出生率が低下した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、従来のマタニティおよびベビーから子供サイズまでの生活用品の品揃えに加えて、小学校高学年向け(スクールサイズ)の商品の品種・サイズの拡大に取り組んでまいります。また、品揃えの拡大に対応する店舗の大型化にも取り組んでまいります。

 

(10) 政治・経済環境について

当社の販売商品は、生産力および生産コストの面から中国において製造されている物が多く、当該国の政治・経済環境が急激に変化し、当社の商品調達計画に大きな差異が出た場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、ASEAN諸国など、中国以外のルートを開拓し商品調達先の分散に取り組んでおります。

 

(11) 情報システムについて

当社は、PОSシステム等多くのコンピュータシステムや通信ネットワークを活用して事業を運営しておりますが、コンピュータウイルス、自然災害等によりシステム障害が発生した場合、業務に支障が発生し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、コンピュータウイルス対策やバックアップデータの保管などを実施するとともに、従業員に情報セキュリティ研修を毎年実施することでセキュリティ意識の向上に努めております。

 

配当政策

 

3 【配当政策】

当社は、株主に対する利益還元を経営の最重要課題の一つとして認識しており、業績や今後の出店計画等を考慮したうえで、安定した配当を行うことを基本方針としております。

当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。当事業年度の剰余金の配当につきましては、基本方針のもと、期末配当金は1株当たり15円とし、中間配当金(14円)と合わせて29円となり、配当性向は21.2%になりました。

当事業年度の内部留保資金につきましては、新規出店店舗の設備投資資金等に充当し、今後の事業基盤の拡充に備える所存であります。

なお、当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当を取締役会決議に基づき行うことができる旨を定款に定めております。また、2021年5月18日開催の第65期定時株主総会決議により、会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって剰余金の配当等を行うことができる旨を定款に定めております。

 

(注)基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額
(百万円)

1株当たりの配当額
(円)

2023年9月27日

取締役会決議

843

14

2024年4月3日

取締役会決議

903

15

 

(注)1 2023年9月27日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託(J-ESOP)制度に基づく株式会社日本カストディ銀行(信託E口)(以下「信託口」という)に対する配当金3百万円を含んでおります。

2 2024年4月3日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託(J-ESOP)制度に基づく信託口に対する配当金3百万円を含んでおります。