人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数87名(単体) 703名(連結)
-
平均年齢36.4歳(単体)
-
平均勤続年数7.2年(単体)
-
平均年収7,905,022円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2024年3月31日現在 |
|
事業の名称 |
従業員数(人) |
|
ファイナンス事業 |
340 |
(57) |
故障保証事業 |
127 |
(13) |
オートモビリティサービス事業 |
134 |
(14) |
その他事業 |
15 |
(4) |
その他管理部門 |
87 |
(9) |
合計 |
703 |
(97) |
(注)従業員数は就業人員(当社グループからグループ外会社への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
(2)提出会社の状況
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|
|
|
2024年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
87 |
(9) |
36.4 |
7.2 |
7,905,022 |
事業の名称 |
従業員数(人) |
|
その他管理部門 |
87 |
(9) |
合計 |
87 |
(9) |
(注)1.従業員数は就業人員(当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.平均勤続年数は当社グループでの勤続年数を引き継いで算出しております。
3.平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含んでおります。支給対象期間1年未満の者については、在籍期間の給与を基に見込みで算出しております。また、出向者の出向料は含めておりません。
(3)労働組合の状況
当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
||||
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注1) |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注2) |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注1) |
|||
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うち臨時雇用者 |
|||
46.3 |
100.0 |
69.1 |
76.1 |
65.1 |
- |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
②連結子会社
当事業年度 |
補足説明 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合 (%) (注1) |
男性労働者の育児休業取得率 (%) (注2) |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注1) |
|||
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うち臨時雇用者 |
||||
プレミア㈱ |
12.9 |
33.3 |
56.1 |
71.2 |
58.4 |
- |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.連結子会社のうち、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではない会社については記載を省略しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。
1.サステナビリティ
当社グループは、「心豊かなメンバー(従業員)と共に、最高のファイナンスとサービスの提供、また循環型社会の形成への貢献を通じて、豊かな社会を築き上げることに貢献する」という目的の達成のため、社会的課題の解決、環境への配慮、ガバナンスへの取り組みを重要と考え、サステナビリティ経営を推進するための体制を構築しています。当社が提供する事業や取り組みを通じて、持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指してまいります。
気候変動をはじめとした地球規模の環境問題への配慮、人権の尊重、従業員を含む全てのステークホルダーへの公正・適正な事業活動等、社会や企業のサステナビリティを巡る課題解決を事業機会と捉え、これに向けた取り組みを推進するため、2023年7月に「サステナビリティ委員会」を設置いたしました。サステナビリティ委員会の活動や検討・協議された方針・課題は経営会議及び取締役会に付議又は報告しております。
2.気候変動対策
当社グループは、未来のために限りある資源を有効利用し環境保全に取り組みながら、事業活動を通じて脱炭素社会へ貢献するとともに、持続可能な循環型社会の実現を目指してまいります。
ア.循環型社会形成への貢献(有限の資源の活用)
当社グループは、展開する3事業(ファイナンス事業・故障保証事業・オートモビリティサービス事業)において、自動車に関するリデュース(Reduce)、リサイクル(Recycle)、リユース(Reuse)、リペア(Repair)である4Rビジネスを推進しております。このような点から、本業の拡大を継続することで循環型社会の形成に貢献してまいります。
イ.気候変動に対する基本的な考え方
モノの生産に伴い排出される温室効果ガス(以下、「GHG」という。)は脱炭素化が極めて難しいと言われておりますが、その解決のカギを握るのが循環型社会であります。当社グループでは、モビリティ事業者向けの二次流通支援ビジネスをメインに行っており、本業の拡大そのものが循環型社会の形成に貢献することになると考えております。本業での取り組みを加速することで、今や世界的な要請である気候変動対策にも貢献することを目指してまいります。
今後も、気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益等に与える影響について、必要なデータの収集と分析を行うことの重要性を認識し、更なる情報開示の充実に努めてまいります。
(1)ガバナンス
サステナビリティ委員会を中心に、最重要テーマである気候変動対策についての取り組み状況の開示を積極的に行うとともに、環境マネジメントシステム等の仕組みを通じてデータを管理することで継続的に改善を行いながら、その結果についてマネジメントレビューを行ってまいります。
(2)戦略
当社グループは、気候変動のリスクと機会を明確にするために2つのシナリオを設定しております。「気候変動対策が進まず成行きのまま気温が上昇し、それによる物理的リスク・機会が発生するシナリオ」を4℃シナリオとして「急性」「慢性」について分析を行っております。
一方、「温暖化防止に向けて様々な活動が実施され、脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会が発生するシナリオ」を2℃シナリオとして「政策・規制」「技術」「市場」「評判」について分析を行っております。
ア.シナリオの設定
気候関連リスクと機会の分析においては、国際的に認められた複数のシナリオを参照しております。
2℃ シナリオ |
脱炭素社会の実現へ向けた政策・規制が実施され、世界全体の産業革命前からの気温上昇幅を2℃未満に抑えられるシナリオ。移行リスクは高いが、物理リスクは4℃シナリオと比較すると低く抑えられる。 |
■IPCC ・Shared Socio-economic Pathways(SSP1.9) ・Shared Socio-economic Pathways(SSP2.6) ■IEA ・Net Zero Emissions by 2050 Scenario(NZE) |
4℃ シナリオ |
パリ協定における国別目標など、公表済み目標が達成されることを前提としたシナリオ。新たな政策・規制は導入されず、世界のエネルギー起源CO2排出量は継続的に増加する。移行リスクは低いが、物理リスクは高くなる。 |
■IPCC ・Shared Socio-economic Pathways(SSP8.5) ■IEA ・World Energy Outlook ・Stated Policies Scenario(STS) |
(注)1.パリ協定では、世界全体の平均気温の上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求されております。それに基づき、2018年10月に気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、1.5℃の地球温暖化による影響と、そこに至る温室効果ガスの排出経路についての特別報告書を作成しており弊社のシナリオ分析においてもシナリオを活用しております。
2.炭素市場の推進により、EV市場が拡大することが想定されております。当社ではIEAのシナリオにおけるEVの販売台数予想の値を用いてリスクと機会の分析を行っております。
イ.シナリオ分析手順
気候関連リスク・機会の分析の手順においては下記の順序で検討をしております。
a.気候関連リスク・機会項目の列挙
・気候変動リスク及び機会の抽出
・重要性の高いリスク及び機会の評価
・重要性の高いリスク及び機会に関する評価軸設定
b.事業インパクトの定性化
・既存シナリオの中で関連性の深いものを列挙
・気候変動シナリオの設定
c.財務インパクトの定量化
・各シナリオと、特定した重要な気候関連リスク及び機会と関連パラメータを踏まえ、
各シナリオにおける財務インパクトを分析
d.対応策の検討
・気候変動リスク及び機会に対する当社戦略のレジリエンスの評価
・現状評価を踏まえた対応策の検討
ウ.シナリオ分析結果
シナリオ分析を行う上で、当社の主要事業の2030年時点における主要なリスク及び機会による財務インパクトの算定、その対応策等、具体的な検討を行っております。
さらに、機会においては、財務インパクトの評価に加え、主要事業の市場規模、脱炭素への貢献度の2つの項目について評価を行い、当社の新規事業開発及び事業成長の可能性について検討を行っております。
a.リスク
脱炭素社会への移行やEV市場の拡大に伴うリスクを洗い出し、事業へ与えうる財務インパクトの定量評価を行っております。分析結果を踏まえ、想定規模ごとに大、中、小に分類を行い、それぞれに対する対応策の検討を行っております。
大分類 |
中分類 |
小分類 |
事業インパクト |
被害規模 |
対応策 |
移 行 リ ス ク |
政策・規制 |
エネルギーミックスの変化 |
電気料金の上昇 |
中 |
LEDの導入や省エネ設備の導入を行うことによって、電力使用量の削減を行う |
原油価格の高騰 |
ガソリン価格高騰によるコストの増加 |
中 |
EV車の導入によるエネルギーコスト削減を行う |
||
EVとガソリン車の補助金予算の格差 |
EV新車市場の低迷に伴い、EV中古車市場形成に時間が必要 |
小 |
EV市場だけではなく、ガソリン車や水素自動車などにも事業を展開することでリスクの分散を行う |
||
市場 |
中古車市場の縮小 |
消費者の環境意識の高まりにより、EV需要が拡大し、ガソリン車需要が減少する |
大 |
中古車向けのサービスの拡充により1台あたりの収益性の向上を図る |
|
EV中古車市場の形成の遅れ |
EVバッテリーの査定方法が確立せず、EV中古車価値が正しく評価されないため、市場形成に時間を要する |
大 |
バッテリー診断技術を販売店に早期促進していく 設備投資も含めてEVの普及を支援する |
||
自動車販売市場の低迷 |
循環型社会、カーシェアリングなどのモビリティサービスへの移行により自動車販売台数が減少し市場が低迷する |
中 |
カーシェアやサブスク系のビジネスで事業領域を拡大していくことで、リスクを回避する |
||
部品流通の遅れ |
EV用・リビルト・リサイクル部品の流通がなく、EV故障保証事業に影響を与える |
大 |
解体事業から使用できる部品を調達 解体工場ネットワークからパーツを直接調達 |
||
物 理 リ ス ク |
慢性 |
海面上昇 |
沿岸地域の施設・設備被害による輸送の遅延又は停止 |
小 |
物流の分散化により、リスクの低減を行う |
事業所移転コストの発生 |
小 |
洪水や海面上昇のリスクの高い拠点については毎年モニタリングを行い、必要に応じてリスクの低い拠点に移動する |
(注)被害規模:「大:10億円以上 中:1,000万円~10億円 小:1,000万円以下」と設定しております。
b.機会
脱炭素社会やEV市場の拡大を見据えた事業を想定し、当社がその事業を実際に行った際の機会の大きさの検討を行っております。
また、「EV専用故障保証」「カープレミア店舗を利用した、太陽光発電システムとEV充電設備の設置」「EV充電ネットワークの構築」の3つについては既に着手を行っております。
大カテゴリ |
小カテゴリ |
内容 |
市場規模 |
脱炭素への貢献度 |
機会の 大きさ |
EV仕入れ/買取領域 |
EV新車仲介 |
EV専用の新車仲介販売事業 |
中 |
小 |
小 |
アフターサービス領域 |
EV車検/点検 |
未成熟であるEVに対する車検/点検 |
大 |
大 |
大 |
EV整備ネットワーク |
EVに関する整備を安定的に実現するためのネットワークを構築する事業 |
大 |
大 |
小 |
|
EV販売領域 |
EV専用クレジット |
EV専用のクレジットを脱炭素貢献に向けたSLLなどを活用し、低金利に提供を行うことでEV市場の成長とともに自社サービスの拡大を目指す |
大 |
大 |
大 |
EV専用故障保証 |
EVの普及を見据えたEVならではの特徴を捉えた専用の故障保証事業 |
中 |
大 |
大 |
|
インフラ領域 |
有料会員店舗を利用した太陽光発電 |
有料会員店舗上に太陽光発電設備を設置し、その電力によりサプライチェーンの脱炭素を進めるとともに新たな収益源を構築する |
中 |
中 |
小 |
EV充電ネットワーク |
EVの充電設備のネットワークを構築し、EVの航続距離が短いデメリットの解消を目指す事業 |
中 |
中 |
小 |
|
EVネットワークのマップ |
消費者向けのEV情報に関わるネットワークマップを作成し、EVスタンドなど共有を行う事業 |
小 |
中 |
小 |
(注)1.市場規模:「大:1兆円以上 中:1,000億円~1兆円 小:1,000億円以下」としております。
2.脱炭素への貢献度:「大:脱炭素のボトルネックを解消 中:削減貢献量が大きい 小:削減貢献量が小さい」としております。
3.機会の大きさ:「大:10億円以上 中:1億円~10億円 小:1億円以下」としております。
(3)リスク管理体制
ア.リスクの識別・評価プロセス
当社グループは、気候変動に伴うリスクについて、経営・財務・事業などへの影響を考慮し、現状のリスクの再評価を行うとともに新規リスクの抽出・評価を行い、重要リスクを特定・見直しを行っております。また、重要リスクについては取締役会に報告し、管理・監督を行っております。
イ.リスクの軽減プロセス
特定したリスクについて、そのリスクの軽減のためにサステナビリティ委員会にて対応方針を検討・決定し、関係部署に展開し、その対応状況をモニタリングいたします。
ウ.優先順位づけプロセス
特定したリスクについて、影響度、発生頻度から重要性を判断し、重要なリスクについてはその対応策を検討、実施を行っております。
エ.全社リスク管理への統合
時間軸を考慮した気候変動関連リスクを検討するサステナビリティ委員会と全社リスクを検討するリスクマネジメント委員会は、定期的に双方のリスク認識についてすり合わせを行い、時間軸が短期かつ緊急性を要するものについては全社的なリスク管理の観点からリスクマネジメント委員会が対策の実施、モニタリングを行います。
(4)指標及び目標
当社グループは、GHGプロトコルに基づき温室効果ガスの排出量の算定を行っております。
現在、目標設定に向けて削減策の洗い出しを進めており、2023年3月期のCO2排出量(tCO2)は下記の通りであります。2024年3月期のCO2排出量(tCO2)及び来期以降の排出量の目標は、2025年3月期中に算出し、開示を予定しております。
|
カテゴリー |
説明 |
23/3 排出量 |
スコープ1 |
- |
エネルギー使用量 |
301 |
スコープ2 |
- |
電力使用量 |
295 |
スコープ3 |
1 |
購入した製品・サービス |
5,977 |
2 |
資本財 |
4,008 |
|
3 |
エネルギー関連 |
121 |
|
6 |
出張 |
853 |
|
7 |
雇用者の通勤 |
103 |
|
9 |
輸送、配送(下流) |
390 |
(参考)CO2削減貢献量の試算
当社の事業(ファイナンス事業・故障保証事業・パーツ事業)によるCO2削減量を試算しております。
■ファイナンス事業(Reuse) 自動車の廃棄を削減
削減貢献量:約 112,841 tCO2
■故障保証事業(Reduce) 自動車の廃棄を削減
削減貢献量:約 693 tCO2
■リサイクルパーツビジネス(Recycle) 自動車解体工場を保有するグループ会社からパーツを回収し再利用
削減貢献量:約 1,222 tCO2
リサイクルパーツビジネスの削減貢献量
|
リビルト |
中古 |
||||
排出量(Kg) |
点数 |
合計(tCO2) |
排出量(Kg) |
点数 |
合計(tCO2) |
|
エンジン |
641.7 |
638 |
409.4 |
681.3 |
576 |
392.4 |
オートマチックミッション |
368.4 |
337 |
124.2 |
516.3 |
256 |
132.2 |
クーラー |
39.4 |
22 |
0.9 |
43.8 |
7 |
0.3 |
コンプレッサー |
39.4 |
3,167 |
124.8 |
43.8 |
212 |
9.3 |
フロントストラット |
131.7 |
0 |
0 |
131.7 |
5 |
0.7 |
フロントドア |
157.4 |
0 |
0 |
157.4 |
62 |
9.8 |
フロントナックル |
85.2 |
0 |
0 |
85.2 |
5 |
0.4 |
フロントバンパー |
37.2 |
13 |
0.5 |
37.2 |
27 |
1 |
マフラー |
74.9 |
23 |
1.7 |
74.9 |
197 |
14.8 |
マフラーキット |
74.9 |
0 |
0 |
74.9 |
0 |
0 |
ラジエーター |
26.3 |
1 |
0 |
34.9 |
8 |
0.3 |
合計 |
- |
4,201 |
661.4 |
- |
1,355 |
561.1 |
3.人的資本
当社グループは、「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成する」という人財育成面のミッションを掲げており、事業や未来を創るのは「人」という考えから、社内では人を「財産」としており、「人財」という表記を用いております。心豊かなメンバー(従業員)と共に、最高のファイナンスとサービスの提供、また循環型社会の形成への貢献を通じて、豊かな社会を築き上げることに貢献します。
(1)ガバナンス
人的資本経営の実行体制として、グループ会社における重要な人事配置及び人事制度改定等の事前承認・報告事項を定め、経営視点で方針の議論を経ることで人事に関するガバナンス体制を構築しております。当社グループの人事体制は各人事関連業務を専門的に対応するため、採用の機能を担う「人財採用グループ」と、教育・開発の機能を担う「人財開発グループ」、労務・厚生の機能を担う「人事管理グループ」の3つの組織で構成されております。各事業・各機能における組織開発・人財開発は当社グループの部門やチームの責任者と意見交換や協議の場を設け、組織の活性化や人財の適材適所に向けた配置方針・課題について共有・議論を行っております。
(2)戦略
当社グループの多様な人財が個々の能力を発揮することで各事業の成長、更に当社グループの掲げるミッションの達成に繋がると考えております。そのため、従業員が生き生きと働けるよう従業員幸福度「Well-being」の向上に努め、従業員が個々のパフォーマンスを最大化することができる環境の醸成が必要となります。
この実現のため、下記の取り組みを行っております。
ア.採用・ダイバーシティインクルージョン
当社グループは、「強い」「明るい」「優しい」という従業員共通の価値観であるバリューに賛同し、当社グループとともに成長できる人財の獲得を行っております。継続した新卒採用と通年のキャリア採用を行うことで当社の価値観とあった優秀な人財を確保してまいります。そのうえで、グローバル人財やDX人財などの専門職の採用も積極的に行い、専門性を発揮していただくことで各ビジネスの早期立ち上げ及び堅調な進展を可能といたします。
さらに、当社グループではダイバーシティ経営を成長戦略の一環と位置付けております。女性活躍推進プロジェクト(Lean in Premium)の継続実施や、男性の育児休業取得の奨励、外国籍人財の採用の強化により女性や外国人などの多様な人財の活躍の場の創出を行っております。すべての従業員が働き甲斐を持ち、力を発揮できるジェンダーニュートラルな職場環境を構築してまいります。
イ.配置・異動
当社グループは、従業員が中長期的なキャリアの目標を掲げられる環境を提供し、一人ひとりのキャリア形成を尊重しております。今後の目標をともに考え応援していくために自己申告制度を設け、従業員の意思を把握し適材適所な人事配置を行っております。部署別の資格取得推奨を行うことで該当部署に必要な人財要件の定義を明確化し自律したキャリア形成を支援、さらに資格取得のお祝い金制度を導入し前進への意欲を向上させております。今後も公募制ジョブ制度の導入を検討するなど、更なるチャレンジの応援を行ってまいります。
ウ.人財開発
新しい社会を創造する心豊かな人財を育成するため、創業以来行ってきたOJTだけでなく、幅広い研修を階層別に実施しております。新卒、キャリアの若手従業員だけでなく、中堅層や幹部層にも多様な研修を用意しております。様々な役職や能力に合わせた内容であり、若手従業員の管理職登用に繋げております。また、e-ラーニングを用いて役割責任の把握、成長意欲のある人財への投資を継続的に行ってまいります。更なる研修体制の充実を図るため、2020年1月に自社の研修会社として株式会社VALUEを設立し、当社グループの人財研修を内製化いたしました。当社グループ内だけでなく、対外的に当社の研修サービスを提供することで、社会全体の人財育成にも貢献しております。
《階層別研修》
対象 |
目的 |
新入社員層 |
・当社グループの全役職員が共有する価値観「バリュー」の理解及び体現を行う ・物事を客観的・多角的に捉える能力を養い、社会人としての視野を広げ行動する ・チームへの貢献力の向上を図る |
若手層 |
・当事者意識の醸成を図る ・業務の進め方や考え方の中で良かった点や悪かった点を見つめ直し、自身の思考の傾向を 理解し自発的な成長課題の発見を促す |
中堅層 |
・物事を客観的・多角的に捉える能力のブラッシュアップを図る ・他者への影響力を発揮する責任と覚悟の醸成を行う |
管理職候補層 |
・組織・結果への貢献を図る ・組織のリーダーとしてのリーダーシップを習得する |
役員候補層 |
・ビジネスの現場で起こりうる緊急時のリーダーシップ、統率力、決断力を 実践形式により養う |
エ.評価・処遇
評価及び処遇は、従業員に求められる効果基準指標や各従業員の業務内容に応じて期待されるパフォーマンスなどを所属部門及び人事部門で総合的かつ適正に検討・評価を行っております。また、当社の共通の価値観であるバリュー「強い」「明るい」「優しい」が業務で発揮されていることも評価対象としております。適正な評価に基づき、給与のベースアップや若手から責任のあるポジションに抜擢することで従業員のモチベーションを向上させております。
オ.従業員幸福度「Well-being」の追求
多様な人財の活躍を目的に、すべての従業員が十分に力を発揮することができるように様々な働き方の整備を推進しております。当社グループは、有給休暇の取得推進(年2回の長期休暇取得制度)やフレックスタイム制度・時短勤務を導入しております。時短勤務は条件を拡充し、時短フレックス勤務制度の追加や対象の延長の検討を行うなど、積極的に労働環境の改善を検討し続けております。そのほか、健康相談窓口の設置、介護両立支援の周知等も行い、多様な従業員が長期的かつ健康的に働き続けられる施策を取り入れております。
カ.組織開発
上記の人財戦略の効果を検証・改善するためにエンゲージメントサーベイの導入による現状把握・組織課題の抽出を行ってまいります。今後も人的資本経営の強化を行い、企業の資産である人財の価値を最大限に引き出せるよう努めてまいります。
(3)リスク管理体制
当社グループの人的資本に関わる取り組みのリスクは、従業員に対するキャリア形成の支援や人財育成の投資に注力した結果、当社グループを離れて活躍する機会を見出し、離職してしまうリテンションリスクがあります。従業員の声を聞き逃さないよう自己申告制度や日々の対話を行い計画的な人的資本投資を行うことで、様々な視点から成長とやりがいが実感できる環境づくりを進めてまいります。
また、今後の人財獲得競争の激化やグローバル人財・DX人財等の専門的な人財の不足が顕在化した場合、事業の発展や継続性に影響を及ぼす可能性があります。常に働きやすい環境の提供に関する議論や社会的要請を取り入れることで人財確保に努めてまいります。
当社グループは、予見が難しく変化の激しい政治・経済・社会情勢において、新たなリスクの発現に注視し適切な対応を実施するために、リスクの軽減、回避等を目的としたこれまでのリスク管理に留まらず、定性・定量の両面での網羅的なリスク把握に取り組んでまいります。
(4)指標及び目標
当社グループは2030年の目指す姿として「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」を掲げております。その実現には、グループ全体で統一的な人事施策の策定及び推進・効果測定を行うことが重要と考え、経営環境や社会的要請に応じて柔軟に対応ができるように定期的な見直しなども踏まえながら、人的資本の各指標を注視し人的資本経営の拡充に努めてまいります。
《人的資本の指標》
|
2023年3月期実績 |
2024年3月期実績 |
2026年3月期目標 |
女性取締役比率(%) |
33.3 |
33.3 |
33.0~50.0 |
女性管理職比率(%) |
19.1 |
20.4 |
25.0 |
外国人従業員比率(%) |
12.4 |
12.8 |
15.0 |
新卒採用人数(人) |
32 |
27 |
50 |
退職率(%) |
8.33 |
8.60 |
8.50 |
男性の育児休業取得率(%) |
10.0 |
50.0 |
60.0 |
有給休暇取得率(%) |
72.4 |
76.7 |
80.0 |
(注)男性の育児休業取得率は、2023年6月29日に開示の第8期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)有価証券報告書にて、2026年3月期目標を50%と掲げておりましたが、当連結会計年度で目標を達成したため、2026年3月期の目標数値を上方修正しております。