事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
グローバルデータインテリジェンス事業 | 994 | 9.9 | 132 | 11.3 | 13.2 |
エンターテインメント関連事業 | 6,051 | 60.1 | 802 | 68.9 | 13.3 |
新規IT関連事業 | 3,022 | 30.0 | 231 | 19.8 | 7.6 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(サン電子株式会社)、子会社6社、関連会社12社により構成されており、「グローバルデータインテリジェンス事業」、「エンターテインメント関連事業」、「新規IT関連事業」の開発・製造・販売を主たる業務内容として事業活動を展開しております。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの名称を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
当社グループのうち主要な事業を行っているのは、当社、連結子会社5社、持分法適用会社12社であり、当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業における位置付け並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。
[事業の系統図]
以上に述べた事業区分と企業集団の概要を系統図によって示しますと、次のとおりであります。
(注) 1 ※ 連結子会社
2 〇 関連会社で持分法適用会社
3 非連結子会社で持分法非適用会社である1社については、重要性が乏しいため記載を省略しております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
2023年2月2日に行われたEKTech Holdings Sdn. Bhd.との企業結合について前連結会計年度に暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の見直し後の金額を用いております。
なお、当社グループ内の業績管理区分の一部変更等に伴い、当連結会計年度より「モバイルデータソリューション事業」を「グローバルデータインテリジェンス事業」に報告セグメントの名称を変更しております。当該変更による、セグメント情報に与える影響はありません。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績
全体の売上高は、100億45百万円(前年同期比73.2%減)となりました。これは主に、連結子会社であったCellebrite社が、前第3四半期末に持分法適用関連会社になったこと等によるものです。当社グループが生み出す付加価値を示す売上総利益につきましても、上記減収の影響もあり、29億63百万円(前年同期比88.4%減)となり、売上総利益率は29.5%(同38.7pt減)となりました。
営業利益は3億12百万円(前年同期は営業損失17億11百万円)となりました。これは主に、連結子会社であったCellebrite社が、前第3四半期末に持分法適用関連会社になったこと等によるものです。
<各セグメントの概況>
a.グローバルデータインテリジェンス事業
連結子会社であったCellebrite社が、前第3四半期末に持分法適用関連会社になったこと等により、281億58百万円の減収となりました。
b.エンターテインメント関連事業
遊技機関連事業につきましては、遊技機部品等の出荷数量が減少したことにより売上減となりましたが、半導体不足が解消傾向にあること、その他経費の削減に努めたことにより、減収増益となりました。
c.新規IT関連事業
M2M事業につきましては、原材料高騰の影響は残るものの、部品調達難が解消傾向にあることから、セグメント全体では増収増益となりました。
<財政状態>
(資産)
総資産は468億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ50億71百万円の増加となりました。
流動資産は234億49百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億86百万円の減少となりました。
主な減少要因としては、未収入金38億5百万円、現金及び預金14億6百万円の減少であります。一方、主な増加要因としては、金銭の信託33億円及び原材料16億55百万円の増加であります。
固定資産は233億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億57百万円の増加となりました。
主な増加要因としては、投資有価証券90億17百万円の増加であります。一方、主な減少要因としては関係会社株式34億67百万円の減少であります。
(負債)
負債は95億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ28億25百万円の増加となりました。
流動負債は49億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億80百万円の増加となりました。主な増加要因としては、短期借入金9億33百万円、未払法人税等3億58百万円及び契約負債1億9百万円の増加であります。一方、主な減少要因としては支払手形及び買掛金4億21百万円及び賞与引当金47百万円の減少であります。
固定負債は46億74百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億45百万円の増加となりました。主な増加要因としては、繰延税金負債19億73百万円の増加であります。
(純資産)
純資産は372億59百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億45百万円の増加となりました。主な増加要因としては、その他有価証券評価差額金63億4百万円及び為替換算調整勘定9億80百万円の増加であります。一方、主な減少要因としては、利益剰余金42億30百万円の減少及び自己株式8億37百万円の増加であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、15億19百万円(前期末残高29億34百万円)となりました。当連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、前年同期は135億18百万円の支出に対して、25億9百万円の収入となりました。主な資金の増加要因としては、法人税等の還付額38億44百万円であります。一方、主な減少要因としては、棚卸資産の増加額21億88百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、前年同期は251億31百万円の支出に対し、35億62百万円の支出となりました。主な資金の減少要因としては、金銭の信託の取得による支出40億円、無形固定資産の取得による支出1億68百万円及び有形固定資産の取得による支出1億19百万円であります。一方、主な増加要因としては、金銭の信託の解約による収入7億円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、前年同期は255億74百万円の収入に対して、3億85百万円の支出となりました。主な資金の減少要因としては、自己株式の取得による支出9億3百万円及び配当金の支払額4億52百万円であります。一方、主な増加要因としては、短期借入金の増加9億91百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、エンターテインメント関連事業の一部において生産を行っております。当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、グローバルデータインテリジェンス事業において、連結子会社であったCellebrite社が、前第3四半期末に持分法適用関連会社になったこと等によるものです。
b. 受注状況
当社グループは、エンターテインメント関連事業の一部において受注生産を行っております。当連結会計年度における受注状況を示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、グローバルデータインテリジェンス事業において、連結子会社であったCellebrite社が、前第3四半期末に持分法適用関連会社になったこと等によるものです。
3 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。本項における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成は経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積り及び予測を必要とします。経営者は、これらの見積りや予測について、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実績はこれらと異なる可能性があります。
なお、自然災害の増加、半導体不足の影響や主要顧客の情勢等、先行きを予想することは極めて困難でありますが、入手可能な外部の情報等を踏まえ、当連結会計年度末時点で合理的であると思われる様々な要因を勘案した上で、会計上の見積りを行っております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 5.会計方針に関する事項」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
<外部環境について>
グローバルデータインテリジェンス事業が属するデジタルインテリジェンス市場につきましては、年々巧妙化・組織化するサイバー犯罪、デジタル証拠量増加への対応に伴い、デジタルインテリジェンスツールに対する旺盛な需要が続いています。
Cellebrite DI Ltd.(以下、「Cellebrite社」という。)のInseyets等の最新鋭のデジタルインテリジェンスツールは今や必要不可欠なソリューションとなっており、各国の警察組織への導入が広がりを見せております。
エンターテインメント関連事業のうち、パチンコ・パチスロ市場につきましては、2022年11月からスマート遊技機が導入され始め、稼働が好調なタイトルがでてきたことも影響し、スマートパチスロを中心に新台の需要が高まってきております。一方、世界的な半導体不足による供給難は回復の傾向が見えてきましたが、継続している原価高騰、円安、パチンコホールの減少等、将来的な不透明感が依然として存在しております。
ゲームコンテンツ市場につきましては、コロナ禍においては、在宅で楽しめるエンターテインメントとしての地位を確立しましたが、他のレジャーの消費も回復した現在は、先進諸国ではやや縮小の傾向が見られます。また、技術の進歩によりゲーム開発はパソコン一台、一人からできる時代となり、各プラットフォームでリリースされるゲームの数も拡大傾向にあるため、競争が激化している状態にあります。
新規IT関連事業のうち、IoT市場につきましては、人手不足解消や生産性向上として遠隔地からアクセスする監視/制御システムの需要は増加しており、当社の強みである長時間安定稼働運用を可能とする産業用ネットワーク機器「Rooster」の導入が広がりを見せております。また各通信キャリアが2026年3月までに3G回線を順次停波するため、3GからLTE(4G)へのマイグレーションが順調に進んでおります。半導体全体の供給については回復しつつあるものの、円安による部材高騰は続いており、当社製品の供給や利益に影響が出る可能性もあり、現時点では不透明な状況にあります。
上記のように、市場環境が不透明な主力事業も存在する中、当社グループの更なる業績向上を図るため、IoT・AR・AI等の最新技術を活用していく社会的な流れを汲み、新たな主力製品・サービスの構築に取り組んでおります。
<競争優位性>
グローバルデータインテリジェンス事業につきましては、デジタル証拠量の爆発的な増加に加え、テクノロジーに精通した犯罪者(組織)に対峙する法的執行機関に対して、捜査リソースの生産性を向上させるための最新鋭なデジタルインテリジェンスツールとともに、トレーニング及びサービスを長年に渡り提供しております。2024年1月にリリースいたしました次世代ソリューション「Inseyets」は、Premiumの高度な抽出と次世代のUFEDを組み合わせると同時に、Physical Analyzer(リーダー含む)・Cloud・Commanderの機能を包括するオールイン型のデジタルフォレンジックソリューションとなり、捜査機関の業務時間を大幅に短縮することに貢献いたします。日本市場においては2024年4月から本格納入を開始いたしました。
エンターテインメント関連事業のうち、遊技機関連事業につきましては、業界及び顧客を特化することで、強力な信頼関係の構築及び特定分野における表現力・技術力を蓄積し、高い商品力を有したコンテンツ開発や高品質の制御基板開発を実現することで、競争優位性を高めております。
ゲームコンテンツ事業につきましては、知名度の高い「上海」ブランドを使ったコンシューマー機向けゲーム、モバイルゲームを社内で開発から運営まで完結し、コスト効率の良い収益を長期にわたり維持することが可能となっております。また、当社が多くのIPを保有する「レトロゲーム」ジャンルは、欧米市場を中心に人気が再来しており、その有効活用により更なる収益の拡大が見込める状況にあります。
新規IT関連事業につきましては、各通信キャリア・SIerなどパートナーと強力な信頼関係を構築しつつ、長年培ってきた技術をベースに3G回線からLTE(4G)回線へのマイグレーションに関連した特許を取得し、技術的競争優位性を維持しつつ、5GやエッジAIをキーワードに製品開発を進め、更なる競争力強化を図っております。産業用ネットワーク機器「Rooster」はデュアルSIM対応で、それぞれ異なる通信キャリア回線が冗長化することが可能となりました。これにより通信キャリア網が障害発生時には自動検知し主回線から副回線に自動切換え、回線の通信断を防ぎ、遠隔監視・制御・データ収集を止めることなく運用することができるようになり、販売が好調に推移しております。
IoT分野における導入から運用フェーズへの移行に際し、遠隔地に多数設置されたIoTデバイスの運用管理は負荷が増大し、それをいかに軽減するかが課題になっております。この課題に対処するために、「SunDMS」は死活監視や「Rooster」の一元管理を可能とし、遠隔でセキュアに運用管理を実現いたします。これにより、オンサイト保守にかかる人員や稼働調整・移動時間などのコストを削減し、運用の負荷を大幅に削減することが可能となっております。更に「SunDMS-Insight」の展開を進めております。これにより「おくだけセンサー」やPLC(Programmable Logic Controller)など、あらゆるデバイスやネットワークデータを収集・制御・可視化することが可能となります。また、将来にはBI/AIによる集計・分析・検知を行い、IoT分野における遠隔運用管理の効率性やセキュリティが向上し競争優位性を確保していきます。
<経営施策>
グローバルデータインテリジェンス事業につきましては、年々巧妙化・組織化するサイバー犯罪に対峙する犯罪現場において、インシデント発生後に調査・解析をするデジタルインテリジェンス(フォレンジック)だけではなく、法執行機関に向けた、インシデントを事前に予知し、防止するためのアクティブサイバーディフェンスや脅威インテリジェンスとの相互関連性が高まっております。各種犯罪手法に我が国の法的執行機関が対応できるように、より専門的なトレーニング・サポート体制を強化すると同時に、新たな技術を備えた商材を取り揃えるべく活動の他、アジア太平洋地域の営業強化を進めてまいります。また、多様化するサイバー犯罪への対応する要求の高まりを受けて、当社が保有するグローバルなデジタルインテリジェンスツールの情報を基に、対応する新たな商材提供を国内に対して開始いたしました。
新規IT関連事業につきましては、産業用ネットワーク機器「Rooster」の更なる販売の拡大、「おくだけセンサーソリューション」をはじめとしたソリューション開発に努め、データ可視化・分析などデータビジネスに注力し、サービス強化をすることにより付加価値を高め、ストックビジネスの拡大を図っております。また、収益力向上のため、2022年10月にマーケティング部と技術開発部を統合した研究開発部門では、データビジネスの推進として、人工知能(AI)・ヘルスケアの技術開発を進めつつ、「SunDMS」の次のソリューションソフトウェアに注力し強化しており、技術シーズを持つ大学との共同研究を進めることで、更なる強化による差別化した製品開発を目指してまいります。
<商品・サービスの概況>
グローバルデータインテリジェンス事業につきましては、従来のデジタルインテリジェンス商品に加え、脅威インテリジェンスやアクティブサイバーディフェンス関連商材及び関連サービス・サポ―トの提供を進めております。持分法適用関連会社であるCellebrite社では、民間部門向けのモバイルデバイス調査用の「Inseyets」のリリースを発表いたしました。オールインワンアプリケーションである「Inseyets」は、企業調査中の事実を迅速に明らかにし、収集・抽出・レポートのプロセスを加速いたします。また同時に「Pathfinder」の販売に注力し増販しております。更に新規取扱商品として通常目の届かない情報を検索できる「Cybersixgill」の拡販を目指しております。
エンターテインメント関連事業のうち、遊技機関連事業につきましては、パチンコ・パチスロの企画から設計・映像制作・プログラムまでのトータルのコンテンツ開発と、制御基板の設計から製造までを一貫して受託しております。また、コンテンツ開発のノウハウを活かし、スマートフォン向けのパチンコ・パチスロの実機シミュレーションアプリを展開しており、実機の市場での稼働貢献・コンテンツの知名度向上を図っております。
ゲームコンテンツ事業につきましては、レトロゲームIPを活用した企画を複数進めており、2024年2月29日にマルチプラットフォーム(コンシューマー機)で「へべれけ2」をグローバルで発売し、グローバルのゲーム評価サイトで好評を得ております。他にも「いっき団結」Switch版を2024年4月18日にリリースいたしました。
新規IT関連事業につきましては、複数の大手飲料オペレーターが管理コスト削減や商品補充などのオペレーションの効率化を図るため、飲料自販機向け戦略製品「A330」・「A900」が採用され既に50万台以上が導入されました。Rooster等のルータ製品においては回線冗長化およびデバイスマネジメントサービス「SunDMS」との連携で他社との差別化を打ち出し売上高も堅調に推移しております。また更なる事業拡大に向けAI画像解析搭載可能なエッジコンピュータとして2023年9月「LBX8110」をリリースいたしました。エッジコンピュータは新たなIoT領域での新商材となり画像解析などAI技術をベースに新たなソリューションを提供いたします。また、センサーデバイス「おくだけセンサー」については食品衛生管理(HACCP)での温度管理や加速度(振動)センサーによる予知保全として、本格導入フェーズとなりました。
<損益計算書(連結)について>
全体の売上高は、100億45百万円(前年同期比73.2%減)となりました。これは主に、連結子会社であったCellebrite社が、前第3四半期末に持分法適用関連会社になったこと等によるものです。当社グループが生み出す付加価値を示す売上総利益につきましても、上記減収の影響もあり、29億63百万円(前年同期比88.4%減)となり、売上総利益率は29.5%(同38.7pt減)となりました。
<販売費及び一般管理費について>
連結の販売費及び一般管理費は、26億50百万円(前年同期比90.3%減)となりました。これは主に、連結子会社であったCellebrite社が、前第3四半期末に持分法適用関連会社になったこと等によるものです。
<営業利益について>
連結の営業利益は3億12百万円(前年同期は営業損失17億11百万円)となりました。これは主に、連結子会社であったCellebrite社が、前第3四半期末に持分法適用関連会社になったこと等によるものです。
<経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益について>
連結の経常損失は41億14百万円(前年同期は経常利益141億74百万円)となりました。これは、Cellebrite社におけるデリバティブ評価損が影響し、当社が持分法による投資損失44億98百万円を計上したことが主たる要因です。また、親会社株主に帰属する当期純損失は37億77百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益68億78百万円)となりました。
<キャッシュ・フローについて>
キャッシュ・フローの成長性につきましては、特にフリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)を重視しております。当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローは、法人税等の還付があったものの、金銭信託の取得による支出等があり、10億52百万円の減少となりました。今後も安全性を高められるようにビジネスモデル等も活かしながら、フリー・キャッシュ・フローの増大に取組んでまいります。
<資本の財源及び資金の流動性についての分析>
a.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち、主なものは、販売及び一般管理活動、研究開発活動のための人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。当社は特に大きく設備投資を必要とするビジネスモデルではありませんが、一方で技術変化の早い事業分野に属しており最新技術の研究開発や複数年度にまたがる受託開発、ソフトウエアの更新等のための研究開発活動に係る資金需要が生じております。
b.財務政策
当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、短期借入金により調達することとしております。また内部資金の一部には、複数年度にわたってソフトウエアを更新するための研究開発活動のために事前に受け取る前受収益が含まれております。流動資産から流動負債を控除した運転資本につきましては、当連結会計年度の末日も含め、以前から流動資産が上回っております。
また、半導体不足に伴う在庫確保等で必要な手元資金残高を平常時より増やすことや資金調達時期を前倒す等により調達リスクの低減を図っていきます。それに加え今後につきましては、安定的な内部留保の蓄積等により財政状態の健全化を図るとともに、資本効率を高めてまいります。
当社グループの経営陣は、事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営計画及び経営戦略を立案するように努めております。
当社グループの情報通信事業を取り巻く環境は、技術進化の著しい分野であり、市場の変化や多様化が大きく、予断を許さない状況ではありますが、高付加価値製品やソリューションをいち早く投入し、従来のフロー型ビジネスに加え、ストック型ビジネスの展開を加速していきます。更なる成長を目指し、グローバルな事業展開を図るとともに、情報通信市場へ経営資源を集中し、高い収益力を確保する企業体質の確立を図っていきます。
当社グループのエンターテインメント関連事業を取り巻く環境は、市場環境の低迷、顧客ニーズの変化が大きく、製品の優劣も大きいため、先行きは不透明な状況が続くと予想されますが、エンターテインメント性を追求した製品創りと、ノウハウを持つ通信ネットワーク技術を活かした新たな事業展開も推進していきます。
また、新市場の開拓及び新規事業の育成にも注力し、シナジー効果が見込まれるビジネスパートナーとの提携を積極的に行う等、将来の成長に向けたチャレンジを継続します。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、エンターテインメント関連事業及び新規IT関連事業に関しては江南事業所、グローバルデータインテリジェンス事業に関してはCellebrite社に製品・サービス別の事業本部を置き、各事業本部は取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って、当社グループは、事業本部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「グローバルデータインテリジェンス事業」、「エンターテインメント関連事業」、「新規IT関連事業」の3つを報告セグメントとしております。
(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「グローバルデータインテリジェンス事業」は、犯罪捜査機関等向け(デジタル・インテリジェンス事業)に販売するモバイルデータトランスファー機器及び関連サービスを開発・製造・販売しております。
「エンターテインメント関連事業」は、主に遊技機メーカーに販売する制御基板等の遊技機部品を開発・製造・販売しております。
「新規IT関連事業」は、主にM2M通信機器及びIoTソリューションの開発・製造・販売及びB2B向け業務支援システムを開発・販売しております。
(3) 報告セグメントの変更等に関する事項
当社グループ内の業績管理区分の一部変更等に伴い、当連結会計年度より、「モバイルデータソリューション事業」を「グローバルデータインテリジェンス事業」に報告セグメントの名称を変更しております。なお、前連結会計年度のセグメント情報は、セグメント名称を修正したものを開示しておりますが、当該変更による当連結会計年度のセグメント情報に与える影響はありません。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
なお、当連結会計年度において企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:千円)
(注)1 調整額の主な内容は次のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△1,030,965千円には、セグメント間取引消去76千円、各報告セグメントに配分していない全社費用△1,031,041千円が含まれております。全社費用は、主にセグメントに帰属しない一般管理費であります。
(2) セグメント資産の調整額29,324,616千円の主な内容は、各報告セグメントに配分していない親会社の余資運用資金(現金)、長期投資資金(有価証券、投資有価証券)及び管理部門に係る資産等であります。
(3) その他の項目の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであり、減価償却費の額、有形固定資産及び無形固定資産の増加額であります。
2 セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:千円)
(注)1 調整額の主な内容は次のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△851,858千円には、各報告セグメントに配分していない全社費用△851,858千円が含まれております。全社費用は、主にセグメントに帰属しない一般管理費であります。
(2) セグメント資産の調整額36,463,122千円の主な内容は、各報告セグメントに配分していない親会社の余資運用資金(現金)、長期投資資金(投資有価証券)及び管理部門に係る資産等であります。
(3) その他の項目の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであり、減価償却費の額、有形固定資産及び無形固定資産の増加額であります。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)1 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)「全社・消去」の金額は、セグメントに帰属しない全社資産に係る金額であります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)当連結会計年度において企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、当連結会計年度に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。