人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数675名(単体) 2,172名(連結)
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平均年齢40.4歳(単体)
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平均勤続年数15.8年(単体)
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平均年収5,909,463円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在 |
製品区分の名称 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
自動車分野 |
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材料関連製品 |
日本、北米、アジア |
178(-) |
自動車関連製品 |
日本、北米、アジア |
821(19) |
電子情報通信分野 |
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HDD用サスペンション |
日本 |
154( 4) |
プリンター関連 |
日本、アジア |
638(24) |
通信関連 |
日本、北米、アジア |
95(-) |
全社共通 |
日本、北米、アジア |
286( 6) |
合計 |
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2,172(53) |
(注)1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除いた就業人員数であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員数であります。
3 臨時従業員数には、季節工及びパートタイマーなどの従業員を含め、派遣社員は除いております。
4 全社共通は、管理部門などの従業員数であります。
(2) 提出会社の状況
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2024年3月31日現在 |
従業員(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
675 |
40.41 |
15.83 |
5,909,463 |
製品区分の名称 |
従業員数(人) |
自動車分野 |
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材料関連製品 |
106(-) |
自動車関連製品 |
242( 5) |
電子情報通信分野 |
|
HDD用サスペンション |
154( 4) |
プリンター関連 |
5(-) |
通信関連 |
1(-) |
全社共通 |
167( 1) |
合計 |
675(10) |
(注)1 従業員数は、当社から他社への出向者を除いた就業人員数であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員数であります。
3 従業員数には、執行役員9名を含んでおります。
4 平均年間給与には、賞与及び基準外賃金を含めております。
5 全社共通は、管理部門などの従業員数であります。
6 提出会社のセグメントは日本であります。
(3) 労働組合の状況
労使関係は円満に推移しております。
組合の名称 サンコール労働組合 組合員数 518名
組織の状況 単一組合(上部団体には加盟しておりません。)
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
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管理職に占め る女性労働者 の割合(%) (注)1. |
男性労働者の 育児休業取得 率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
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全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
|||
0.0 |
21.4 |
76.3 |
78.6 |
75.7 |
- |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した
ものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)
の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規
則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したもので
あります。
②連結子会社
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育
児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象で
はないため、記載を省略しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
[気候変動への取り組みとTCFD提言への対応について]
当社グループは、気候変動に関するリスクと機会を重要な経営課題と認識し、気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の提言に基づいた情報開示を進めております。気候変動問題が当社グループに及ぼすリスクと機会の特定・評価、それに対する対応方針は次の通りです。
今後も、TCFDのフレームワークに沿った分析を実施し、脱炭素社会に向けた取り組みの開示を拡充してまいります。
<ガバナンス>
サステナビリティ経営方針
サンコールグループ企業理念に基づくサステナビリティ経営の推進は、お客様や社会にとって、かけがえのない存在となるよう、社会課題の解決に挑み、新しい価値を創造し続けることにつながります。
サステナビリティ経営のフレームワークの中で、事業を通じた環境・社会への貢献と持続的成長を追求し、事業ポートフォリオの再構築と事業マネジメントの強化を図ります。
サステナビリティ経営に向けては、サステナビリティを経営課題の一つとして組織的・体系的に取り組む必要があると考えており、経営会議の下部組織としてサステナビリティ委員会を設置しています。
サステナビリティ委員会は当社グループが優先的に解決すべき気候変動を含むマテリアリティ(重要課題)を特定し、各部門の年度実行計画に落とし込み、各事業活動を通じた課題解決を推進することを目的に設置しています。
サステナビリティ委員会は社長執行役員を委員長とし、取締役、執行役員、本部長、部門長により構成し、サステナビリティに関連した内容について審議、検討を行っています。①環境(カーボンニュートラル)②社会③従業員(ダイバーシティ)④人権⑤情報セキュリティ、サイバーセキュリティなど、全般にわたる事項を掌握し、適宜担当部門へ指示する対応を行っています。
委員会は原則年5回開催し、原則年2回取締役会に活動状況と今後の課題について報告する形で、取締役会において管理・監督を行っています。
また、サステナビリティ経営をグループ全体で推進していくため、サステナビリティ委員会で審議、検討を行った決定事項等は各部門に対し実行計画に展開するとともに集合研修やe-learningを通して周知するよう努めております。
図1:サステナビリティ推進体制図
<戦略>
気候変動によって生じるリスクと機会の影響を把握するために、シナリオ分析を実施しました。
・シナリオ分析方法
2030年における気候変動による事業への影響を把握するためにシナリオ分析を実施しました。不確実性の高い気候関連影響を把握するために、積極的な政策により気温上昇を抑える1.5℃シナリオと、限定的な政策により気候変動が進む4℃シナリオの2つのシナリオを設定しました。各シナリオを分析するため、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)から報告されているRCPシナリオと、IEA(国際エネルギー機関)から報告されているSTEPSやNZEといったシナリオを参考としました。RCPシナリオは、気候変動による物理的な影響(物理リスク)の分析のために使用し、IEAのシナリオは脱炭素経済への移行に伴う影響(移行リスク)の分析のために使用しました(表1)。
また、気候関連影響が従来の財務項目に与える影響度を把握するために、試算可能な項目については財務的影響額を試算しました(図2)。
表1:参考にした気候変動シナリオ
・シナリオ分析結果
[1.5℃シナリオ]
1.5℃シナリオでは、炭素価格制度や再エネと省エネに関する政策・法規制の制定など、脱炭素社会への移行に伴い企業に影響がもたらされることが予想されます。当社事業へのリスクとして、炭素価格制度の導入や再エネの普及による操業コストの増加、資源価格の高騰による金属材料の調達コストの増加が挙げられました。一方で、機会としては、脱炭素関連製品であるEV関連製品や蓄電池関連製品、IT技術進展に伴うデータセンター向けHDD・光通信部品の売上の増加等が挙げられました。
リスク軽減のため、当社の温室効果ガス排出量の多くを占めるScope2の削減を目指し、再生可能エネルギー導入およびGHG削減目標の設定のほか、環境に配慮した代替素材の使用と分散調達を検討していきます。また、機会獲得に向けては、脱炭素関連製品および次世代技術の進展に向けた光通信関連製品を経営計画にて重点戦略として位置付けており、事業規模拡大に向けた積極的な取り組みを検討していきます。具体的には、次世代HDDは、記憶容量のUPや転送速度の向上により、データ当たりの消費電力の低減に貢献することから、顧客からの要望に継続して応えていきます。また 特に社会全体で光通信を用いたインフラの構築は今後加速することが予想されます。光通信を用いたインフラ体制の下では、超低消費電力に対応した機器が普及することで、消費電力の大幅な削減が可能です。このような社会の流れは、豊かな通信インフラ社会の実現だけでなく、脱炭素社会の実現にも貢献すると考えています。当社は光通信設備に必要不可欠な光通信コネクタをはじめ、データセンターやワイヤーレスなどに貢献する光通信事業を促進させることで、光通信インフラ社会とカーボンニュートラルの実現に貢献します。
[4℃シナリオ]
4℃シナリオでは、異常気象の激甚化や気温上昇などの気候変動による物理的な影響が発生することが予想されます。当社事業へのリスクとして、当社の事業拠点やサプライチェーンが被災することによる事業活動の停止や資産の毀損などがあります。また、慢性的な気候変動による気温上昇の影響を受け、猛暑により従業員の健康が脅かされ、労働生産性の低下が挙げられました。一方で、機会としては、テレワーク等の増加に伴う通信関連製品の需要の増加が該当します。
リスク軽減のため当社としては、各拠点で災害対策や労働環境の見直しを行い、必要に応じて設備の増強などに取り組んでいます。
表2:シナリオ分析結果
図2:財務的影響額の試算結果
<リスク管理>
当社では、気候変動対応を含むサステナビリティについて重要課題と捉えており、リスク管理プロセスを定めています。
TCFD対応、並びに気候変動関連リスクと機会については、サステナビリティ委員会メンバーである各部門長が抽出を行っています。
サステナビリティ委員会にて重要項目を列挙した上でどのようなリスクがあるのかを認識し、当社にとっての重要リスクの優先順位付けを行っています。その上で、気候変動に関するリスクの対応を検討し、進捗状況を適時モニタリングしています。
なお、特定・認識された気候変動に関するリスクは、リスク管理委員会にも連携され、グループ全体のリスク内容も含めて協議する体制を構築することで、全社的なリスク管理体制を整えてまいります。
また、当社ではサステナビリティ経営をより効果的に推進するため、長期的な視点で様々な社会課題の中から、経営資源を重点的に投入するマテリアリティを特定し、マテリアリティマトリクスという形で全社的なリスクを列挙しています(表3)。
様々なマテリアリティ課題の中でも気候変動対応については「価値創造に繋がるマテリアリティ」として位置づけ、具体的な取り組みとして「資源循環対応、環境に配慮したモノづくり」、「技術の開発・応用による課題の解決」、「EV製品、竹炭応用品の開発・提供によるカーボンニュートラルへの貢献」、「環境負荷を低減する製造ラインの採用」などを想定しています。
抽出したマテリアリティに沿った各部門の課題は、年度毎の実行計画に「サステナビリティ課題」として含め、委員会にて進捗確認および推進の後押しを行い、PDCAを推進しています。
表3:マテリアリティ(重要課題)
<指標と目標>
当社グループは、気候変動対応の進捗および気候変動に関する政策等の影響やリスクの機会を評価・管理するために、温室効果ガス(GHG)排出量を指標として設定しています。事業活動におけるScope1およびScope2のGHG排出量を2050年までに実質ゼロ(カーボンニュートラル)を達成することを見据えて削減を目指します。
2030年までにScope1およびScope2のGHG排出量を基準年2021年から40%削減するという目標を掲げています。今後、目標達成に向けて、設備の省エネ化や再生可能エネルギーの導入を進めていく予定です。
表4:温室効果ガス排出量[t-CO2]
図3:当社グループのCO2排出量削減目標(Scope1,2)
Scope3算定結果
今後、当社はサプライヤーと協力してScope3の排出削減に取り組みます。
表5:各Scopeおよびカテゴリ別排出量
図4:Scope別排出量(%)
(2)個別のサステナビリティに関する取組
① 環境(カーボンニュートラル)
2050年カーボンニュートラル達成を見据えた計画的なCO2排出量の削減を目標に掲げ、省エネ活動、生産性向上、技術革新、再エネ導入などの切り口で、太陽光発電の導入などの取組みを進めております。
② 社会
自動車事故時のリスクを低減する製品の販売、当社拠点周辺の美化活動の実施、地域協議会、連絡会等への参加を通じて、安心できる社会生活への貢献を目指しております。
サステナビリティへの取組みをサプライヤー各社とともに社会に広める趣旨で、「サンコール サプライヤーサステナビリティガイドライン(2023年12月制定)」を制定し、説明会を開催して、サプライヤー各社に当社の取組への理解・協力をお願いしました。
③ 従業員(ダイバーシティ)
当社従業員にしめる女性の割合を2030年に15%以上、2035年に20%以上まで高めるという目標を掲げ、新卒・キャリア入社を通じて実現していけるように全部署がアクションプランを策定し、職場環境を継続的に見直すことで多様な人材が活躍できる職場づくりを推進します。
④ 人権(人権尊重)
2023年度に「サンコールグループ人権方針」の制定及び「重点課題」の選定を行い公表しました。
当社グループの人権リスク重点課題は次の通りです。 1. 差別・ハラスメントの排除 2. 労働時間の適切な管理 3. 安全に配慮した労働環境 4. 児童労働・強制労働の禁止 5. プライバシーの保護 |
人権デューデリジェンスのPDCA運用に向けて構想しています。
⑤ 情報セキュリティ、サイバーセキュリティ
当社グループにおける「情報セキュリティ」とは、当社グループが取り扱う情報資産を情報の機密性、完全性および可用性を維持すること(サイバーセキュリティを含む)をいいます。また当社グループにおける「サイバーセキュリティ対策」とは、情報の漏えい、滅失または毀損の防止など、当該情報の安全管理のために必要な措置、および情報システムや情報通信ネットワークの安全性・信頼性の確保のために必要な措置を講じ、その状態が適切に維持管理されるための施策をいいます。
2021年度~2022年度にかけて、オンプレミスでのリモートワーク PC 向けデータ漏洩防止ソリューションを社内PCに導入しました。これにより社内PCの紛失・盗難によるデータ漏えいが防げます。また出張・在宅勤務での情報漏えいリスクを軽減しています。
情報セキュリティ事件・事故対応訓練を定期的に実施しております。架空のインシデントに対して、話し合い、インシデント対応プランを決定する模擬訓練です。情報セキュリティ対応は経営課題であり、有事において速やかに対応できる体制の構築が課題であることを経営幹部で共有しております。訓練結果を踏まえ、「グループ情報セキュリティ基本方針」「情報セキュリティ規程」を見直し、サイバー攻撃の最新情報の社内共有を含め、体制を整備しました。社内各部署に「情報セキュリティチェックシート」を配布・回収し、情報セキュリティ規程の順守状況を把握するなどして運用しております。2023年度は、グループ各社における「情報セキュリティ規程」の整備を完了しました。
⑥コーポレートガバナンス
取締役会の監督下で、気候変動への取組みを進め、TCFDの枠組みでの開示、CDPへの回答を進めています。
また、独立社外取締役を1/3以上とし、取締役会の機能の独立性・客観性を高めています。
2023年度においては以下を実施しました。
・株主総会の議決権電子行使(プラットフォーム)の導入。
・株主総会招集通知の英文版作成。
・実質/株主の株主総会出席手順と株式取扱規則改定の取締役会決議。
・取締役会スキルマトリックスの見直し。
・関連当事者間取引管理規程の制定。
・取締役会実効性評価の第三者評価の実施。
⑦ サステナビリティ関連の教育・訓練
次のテーマで教育・研修を実施しました。同教育の対象者は内容により役員、管理職、一般社員の中から選抜しました。
「サンコール サプライヤーサステナビリティガイドライン」
「ESGとは」
「気候変動が事業に与えるリスクと機会に対するサンコールの取組み」
「CDPとは」
「情報セキュリティ事件・事故対応訓練」
(3)人的資本に関する戦略と指標および目標
長期的な視点で多様な人材が活躍できる環境を提供し、制度・風土面の観点からも取組みを進めています。2023年5月に「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定「くるみん認定」を受けました。今後も従業員一人ひとりの個性や働き方を尊重し能力を最大限に発揮できる職場環境づくりを目指します。
<戦略>
① 管理職に誰もがチャレンジし易い人事制度の運用
② 女性活躍に関する研修の実施
③ プラチナくるみん取得に向けた職場環境の整備
④ 職場の活性化と言える化を推進するためのアクションプランの実施
⑤ 有給休暇の取得促進に取組み、従業員のモチベーション向上や働き易い職場環境の実現に向けての風土づくり
<指標・目標・実績>
(注)1.連結グループに属する全ての会社が必ずしも同様の取組みを行っていないため提出会社のみ記載をしております。
2.従業員向けにエンゲージメントサーベイ(5段階評価)を実施し、会社施策や職場の改善につながる言える化を推進するためのアクションプランです。