2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    370名(単体) 1,570名(連結)
  • 平均年齢
    42.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.0年(単体)
  • 平均年収
    7,735,765円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

農薬事業

1,332

(188)

農薬以外の化学品事業

14

(1)

その他

83

(76)

全社(共通)

141

(11)

合計

1,570

(276)

 

(注) 1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除いた就業人員です。

2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。

3 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員です。

 

(2) 提出会社の状況

2024年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

370

42.0

15.0

7,735,765

(82)

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

農薬事業

325

(71)

農薬以外の化学品事業

3

(1)

その他

(-)

全社(共通)

42

(10)

合計

370

(82)

 

(注) 1 従業員数は、当社から他社への出向者を除いた就業人員です。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。

3 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。

4 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員です。

 

(3) 労働組合の状況

1 当社の従業員で組織する労働組合は日本農薬労働組合と称し、本部を総合研究所内に置き、2024年3月31日現在の組合員数は221名であり、日本労働組合総連合会に加入しています。

2 労働条件その他諸問題については、労使協議会において相互の意志疎通を図り、円満な関係を保っています。

3 海外連結子会社の一部について、労働組合が組織されていますが、労使関係については良好です。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 ① 提出会社

2024年3月31日現在

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注2、3)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

10.3

90.0

81.5

66.4

74.2

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。尚、2024年3月末時点での数値を示し、対象者には当社から社外への出向者を含みます。

     2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。対象期間は2023年4月~2024年3月であり、対象者には当社から社外への出向者を含みません。

     3.以下の前提に基づき算出しています。対象期間:2023年4月~2024年3月

 賃金:基準内賃金、基準外賃金、年間賞与を指し、退職金、通勤手当等は含まれておりません。

 パート・有期労働者:契約社員、嘱託社員(無期転換労働者を含む)をいい、派遣社員を除いております。

 

 ② 連結子会社

2024年3月31日現在

会社名

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

労働者の男女の

賃金の差異(%)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

㈱ニチノーサービス

11.4

 

 

(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。尚、2024年3月末時点での数値を示し、対象者には当社から社外への出向者を含みます。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) ガバナンス及びリスク管理

当社グループでは、サステナビリティ経営の拡充を図っていくため、取締役社長を議長とする執行役員会がサステナビリティ、コンプライアンス、リスクマネジメント、レスポンシブル・ケア推進ならびにJ-SOXに関する各活動を統括し、気候変動をはじめとする事業活動における重点課題を審議します。決定した事項は、取締役会へ報告を行います。

サステナビリティ委員会では、コンプライアンス、リスクマネジメントおよびレスポンシブル・ケア推進の3委員会の統括機能として各委員会の活動を間接的に支援するほか、サステナビリティに関する基本方針の立案、重点課題の策定、対応検討・支援・管理等を行います。

リスクマネジメント委員会では、当社リスクの把握ならびにリスクの低減策を講じています。気候変動がもたらすリスクを含め、リスク対策を進めることで、当社及び当社グループの社会的責任を果たすことに努めています。

(2) 気候変動対応に関する戦略

今後も世界の人口が増加すると予測されています。しかしながら、農地面積の拡大には限界があるうえ、農地拡大に伴う森林破壊等が懸念されています。また、気候変動による異常気象の増加等により、農地面積が減少する可能性があります。そのため、人口増加に伴う食料需要の拡大に対応するには、農薬等の農業資材を通じた農業生産の効率化と安定化が不可欠です。

当社グループは、「コーポレートビジョン」や「将来のありたい姿」「2030年のありたい姿」において技術革新による安定的な食の確保と豊かなくらしを守ることを基本方針として掲げており、今後も引き続き持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 


 

(3) 中核人財の多様性確保に関する戦略

当社は、従業員は事業活動における最も重要な経営資本であるとの考えのもと、人材を「人財」と位置づけ事業活動を行っております。加えて、当社は異なる経験・技能・属性を持つ人財が活躍し、多様な視点や価値観が存在することが、会社の持続的な成長を確保する上での強みとなりうるとの認識に立ち、社内における女性活躍促進を含む多様性の確保を推進しております。事業のグローバル展開、研究開発型企業としての競争力強化のために、女性、外国人、キャリア採用者など、多様な人財の採用、管理職への登用を継続して進めております。さらに、従業員がそれぞれの個性や能力を活かし、個々人の価値観にあわせた働き方が実現できるよう、職場環境の整備と企業風土の変革に取り組んでおります。

また、中期経営計画Growing Global for Sustainability(GGS)において、当社の2030年のありたい姿を策定し、従業員の多様な価値観を、イノベーションの創出や経営の意思決定に活かすための人事施策を推進し、ありたい姿を実現いたします。

(4) 気候変動に関連する主要なリスクや機会

当社グループでは、「2030年のありたい姿」の実現に影響を及ぼす、気候変動に関連するリスクや機会について、2℃未満シナリオや4℃シナリオを参照し、シナリオ分析を行っております。主要なリスクや機会は、以下の通りです。

 

●リスク ●機会 影響度 極大:50億円超 大:5~50億円 中:0.5~5億円 小:0.5億円未満 (影響度の判断基準は売上高を基本とする)

リスク/機会

リスク機会の内容

影響度
(2030年)

参照シナリオ

リスク低減/機会活用に向けた対策

カーボンプライシングの導入

脱炭素社会の実現に向け、炭素税等のカーボンプライシングの導入が進み、財務的な負担が増加する恐れがあります。

2℃未満シナリオ
(IEA持続可能な開発シナリオ)

再生可能エネルギーへの転換やバイオ燃料の使用等を通じた中長期な計画に基づく総合的なGHG排出量の削減に取り組んでいます。

原材料の高騰

脱炭素に向けたエネルギー政策の変化によって、エネルギー需要やエネルギー供給の量が変化し、原材料の価格やエネルギーコストが高騰し、調達が困難となる可能性があります。

2℃超シナリオ
(IEA公表政策シナリオ)

原材料ソースの複数化によるリスク低減策やエネルギー消費の少ない生産設備への更新のほか、各国の省エネ関連施策の的確な把握・解析を通じて、サプライチェーン全体の観点から協働やパートナーシップの高度化に取り組んでいます。

エネルギーコストの増加

炭素集約製品への需要減少
脱炭素製品への需要拡大

顧客や販売パートナーからの環境配慮要請の高まりに伴い、多量の温室効果ガス排出を伴い製造された製品へのニーズが減少する可能性があります。
・一方、少ない温室効果ガス排出で製造された製品へのニーズが増加する可能性があります。

-

製造工程における合理化や革新的な製造技術の開発・導入検討を進めているほか、製造工程において少ない炭素排出量が期待できる生物農薬等の製品ラインナップに取り組んでいきます。

先進的取組による顧客からの評判向上

脱炭素に向けた取り組みや、充実した情報開示が顧客から評価され、評判が向上する可能性があります。

-

気候変動と農業や事業特性との直接的な関係性を踏まえて、的確な将来予測と中長期的な研究開発視点に基づく技術革新への取り組みを加速させ、適正な情報発信に取り組んでいきます。

投資家からのESG評価の向上

当社グループの炭素効率性の高さが投資家から評価され、ESG投資における評価が向上する可能性があります。

-

化学業界の中でも高いレベルにある当社グループの炭素効率性を維持・向上させるとともに、GHG削減策を含めたCSR優先課題への取り組み等に関して、積極的なESG経営の情報発信に取り組んでいきます。

農地面積減少による需要減少

気候変動等の影響により農地面積が減少し、農薬需要が減少する可能性があります。

2℃未満シナリオ
(IPCC SSP1)
4℃シナリオ
(IPCC SSP3)

化学農薬に加え、新たに生物農薬・バイオスティミュラント等の作物保護資材分野への事業展開やIT技術を駆使したスマート農業の促進を通じて、総合的な作物保護の観点から農地保全および農業生産性の向上に貢献していきます。

農作物生産量の増加による需要増加

世界的な人口の増加により、農作物の需要や生産量が増加し、収量増加に必要な農薬需要が増加する可能性があります。

極大

病害虫増加等による需要増加

気温の上昇等により、病害虫や雑草による被害が増加し、農薬需要が増加する可能性があります。

4℃シナリオ
(IPCC SSP3)

農業生産現場に立脚したデータ・ドリブンなマーケティング戦略の構築を進めており、病害虫・雑草の発生や被害の変化、それに伴う現場ニーズの変化を迅速・的確に捉えることで生産者ニーズに合致した製品やサービスの提供に取り組んでいます。

 

 

 

(5) 気候変動対応に関する指標・目標

当社グループは、低炭素社会への取り組みとしてCO2排出量を前年比で削減、2030年にグループ全体(この項において「日本農薬及び製造拠点を有する国内外の連結子会社」を指します。)において2020年比23%削減(Scope1+2)、2050年にインドを除くグループ全体でカーボンニュートラル、2070年にグループ全体でカーボンニュートラルを目指すという目標を立てて活動を継続しています。

2024年3月期の日本農薬及び製造拠点を有する国内の連結子会社における原油換算エネルギー使用量は、生産量の減少等により前期比16.1%削減しましたが、CO2の排出量は、関西以西の電力会社の排出係数増加等により前期比3.2%の削減に止まりました。なお、インド及びブラジルの生産拠点を加えたCO2排出量は、前期比10.9%削減となりました。

(6) 中核人財の多様性確保に関する指標・目標

① 女性活躍推進への対応

当社は女性活躍推進のための行動計画を策定し、女性活躍を積極的に推進しております。

2011年4月の女性管理職比率は2.0%でしたが、女性従業員に対する管理職としての育成や意識付けを行うとともに、男性管理職の女性活躍推進への意識改革を推進した結果、2024年3月には10.3%に向上しております。また、管理職候補となる係長相当職の女性比率は2024年3月現在27.1%に達し、早期に管理職登用するだけでなく部長職や課長職への女性従業員の登用も進めております。加えて、今後は女性役員の内部登用を進めていくために、女性管理職比率をさらに高めると共に、経営者としての育成を進めてまいります。具体的な数値目標として、女性管理職比率を2027年3月13%、2031年3月22%に設定しております。さらに、この数値目標を達成するため管理職昇格候補者の母集団としての、採用者における女性比率はこれまでの30%から50%へ目標を引き上げることにいたしました。

② 外国人の登用

ビジョン「Global Innovator for Crop & Life 食とくらしのグローバルイノベーター」実現に向けた対応を進めております。その中で、2011年と2021年に外国籍の海外グループ会社社長を当社執行役員に登用しました。引き続き、海外グループ会社を成長させるとともに、執行役員としての資質を備えた人財を育成してまいります。加えて、外国人の役員への内部昇格に向け、管理職登用や、積極採用を進めてまいります。

③ キャリア採用者の活用

イノベーションは多様性から引き起こされるとの考え方のもと、当社は他社で経験を培った人財を積極的に採用しております。当社従業員のうち、キャリア採用者がおよそ1/3を占めており、役員、管理職に占めるキャリア採用者の割合も同程度の比率となっております。引き続き、経営者、特定分野のスペシャリスト、事業拡大のための新領域の専門家、DX人財などのキャリア採用を進めてまいります。また、キャリア採用手法の多様化を目的に、従業員の紹介や自ら当社へ入社を希望する方が事前にキャリアと希望職種を登録できるキャリアエントリー制度、さらにやむを得ない事情で退職した、または他企業で経験を積んだ元社員が再度入社するジョブリターン制度を2024年4月より導入し、新たな価値観を取り入れ社内を活性化させてまいります。

④ 中核人財の多様性確保に関する指標・目標の対象範囲

当社グループは、中期経営計画Growing Global for Sustainability(GGS)において、当社の2030年のありたい姿を策定し、従業員の多様な価値観を、イノベーションの創出や経営の意思決定に活かすための人事施策に落とし込み推進しておりますが、必ずしも連結グループに属する全ての会社において関連する指標のデータ管理が行われていないことから、本項では、日本農薬単体の指標・目標を開示しております。