事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
エンタープライズソリューション事業 | 2,399 | 60.0 | 356 | 51.0 | 14.8 |
IoTインテグレーション事業 | 1,600 | 40.0 | 343 | 49.0 | 21.4 |
事業内容
3【事業の内容】
当社は、以下の内容を主な事業としております。なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に揚げるセグメント区分と同一であります。
(1)エンタープライズソリューション事業
各種システムの受託開発および導入コンサルティング、業務アプリケーション、制御アプリケーション、Webアプリケーション、モバイルアプリケーション開発支援、ビッグデータ解析の構築支援、パッケージ製品の自社開発、販売代理業務、海外製品のローカライズおよび国内販売、クラウドサービス事業
(2)IoTインテグレーション事業
IoTインテグレーションによるソリューション開発、ハードウェアを起点としたシステム製品の開発販売、組込み系システムの受託開発、映像関連機器システムの販売、データセンター事業
事業の種類 |
内容 |
パッケージソフトウェア (エンタープライズソリューション事業) (IoTインテグレーション事業) |
ビジネスデータ分析を行うBIツール並びにシステム管理やネットワーク管理の負担を軽減するセキュリティ系のパッケージソフトウェアの販売、保守、導入支援を行い、企業の経営課題に応えるソリューションを提供しております。 |
システム受託開発及び技術者派遣 (エンタープライズソリューション事業) |
幅広い業種のIT化に対する業務アプリケーションシステムの受託開発、コンサルティング、並びにシステムエンジニア、プログラマ派遣を行い、企業の業務効率及び生産性の向上を支援しております。 |
IDC及びASPサービス (IoTインテグレーション事業) |
ハウジング、ホスティング、レンタルサーバーを顧客へ提供するほか、当社が開発した流通業向け商品検索システム等、インターネットを通じて提供するアプリケーション・サービス・プロバイダサービスを行っております。 |
クラウドサービス (エンタープライズソリューション事業) |
企業、官公庁、大学・研究機関を中心に、仮想化基盤に特化したサービスを提供しております。 |
医療情報システム (IoTインテグレーション事業) |
大規模医療機関向け外来受付端末等のハードウェアのシステム設計・製造・導入・アフターサービスや、多施設共同の臨床研究における症例データの管理及び割付をクラウド上で行うソリューションの開発(医療クラウド)、臨床検査情報管理システム等を提供しております。 |
車載情報システム (IoTインテグレーション事業) |
緊急車両向け情報端末のシステム設計・製造・導入からアフターサービスまで提供しております。 |
組込み系システム (IoTインテグレーション事業) |
ネットワーク機器に組み込むキャリア向けスイッチ、セキュリティ用ミドルウェア、自動車や船舶の安全制御システムを設計・開発しております。 |
IoTプラットフォームサービス (IoTインテグレーション事業) |
IoTシステム構築に必要なデバイス・クラウドサービスを自社・他社製品を問わず、ニーズに最適な製品を選定し、クラウド上やスマホアプリケーションに機能構築してサービス提供しております。 |
映像関連機器システム (IoTインテグレーション事業) |
大型壁面マルチビジョンディスプレイをはじめとする映像関連機器の構築技術を展開し、システム設計から製造・導入・アフターサービスまで提供しております。 |
[事業系統図]
事業の系統図は次のとおりであります。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加、個人消費活動の活性化など経済活動の勢いが加速する中、円安の影響による物価高、人件費の高騰、金利動向などが今後の経済活動へ与える影響を注視していく状況が続いております。
このような状況の中、当社は代表取締役交代後の新経営体制の下、各セグメントの底上げに重点を置き、特にインダストリアルIoT分野におけるDXソリューション展開としてIoTとERPノウハウを融合したソリューションスイート化を組織とプロダクト両面から加速させ、CPM&BIツール「Board」「Tagetik」とKonekti、Wise-PaaS等のコアプラットフォームと組み合わせた形で展示会等において積極的プロモーションを図ってまいりました。また、引き続き大手企業における懸案である2025年の崖問題向けのAIソリューション「JANUS Studio®」を始め、新規に立ち上げたAIDプロジェクトにおいての様々な現場対応のエッジAIプロダクトの開発、プロモーション展開が順調に推移しております。さらに、当社の特徴である幅広い業種・業態へのリーチが可能である点を活かした複合・重層的AI展開を最重点分野の一つとし、引き続き生成型AIやエッジAIといった最先端AI技術への投資及び実案件拡大に注力しながらAI事業領域の拡大を図って参ります。
この結果、当社の当事業年度の売上高は、39億84百万円(前事業年度比12.1%増)となりました。損益につきましては、営業利益2億66百万円(同206.9%増)、経常利益3億21百万円(同128.5%増)、当期純利益3億27百万円(同133.1%増)となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
なお、当事業年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1.財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおりであります。以下の前事業年度比較につきましては、前事業年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
「エンタープライズソリューション事業」
好調な経済状況を反映する形でソフトウェア面における顧客企業の開発ニーズが非常に強く、当事業年度は各業種向けの派遣常駐型システム開発及び受託請負型システム開発案件において、外部リソースの調達を含んだ既存大型顧客からの増員要望や開発案件の増加が継続し受注増となりました。中でも、BI事業におきましては、強力な経営管理プラットフォームCCH Tagetikのパートナー取り扱いと開発案件が順調に推移し、受注は前事業年度に比べて増加しました。また、当社オリジナルIPサービスである「AttackBoard」のクラウド版サービス「集計名人アタボー5®」が第17回ASPICクラウドアワード2023においてDX貢献賞を受賞するなど、プラットフォーム活用開発も好調に推移しました。その結果、売上高は23億84百万円(同15.0%増)となりました。
「IoTインテグレーション事業」
インダストリアルIoT分野及び医療IoT分野におきましては、引き続き既存顧客及び新規顧客共に受注が増加いたしました。インダストリアルIoT分野につきましては、前述のとおりサイボウズ社のkintoneをベースに当社にてオリジナル展開しているkinterpサービスを擁するビジネスソリューション事業をDX事業に取り込んだ結果、IoT・ERP連携が進んだことにより、ソリューション提案リードの獲得が重層的に可能となり、IoTセグメントとしてのDX展開が加速しました。ローコード・ノーコードへの注目度がますます高まる中、提案・導入の早さや利便性で好評をいただき販売期間も短縮され、既存顧客からのリピート受注も増加しました。また、医療IoT分野におきましては、医療機関向け自動再来受付システム等の販売・開発につきましても順調な回復を見せ受注増となりました。エンベデッド事業におきましては、自動車搭載セキュリティシステムのロイヤリティ収入や船舶搭載用ソリューションが生産台数の増加を受け非常に強い成長となりました。一方で映像情報システム関連につきましては、官公庁向け大口を一巡したほか、プロダクトの選択と集中を行いつつ前事業年度並みとなりました。その結果、売上高は15億99百万円(同8.0%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益が1億63百万円増加した一方、減少要因として長期借入金の返済、役員退職慰労金の支払いがあり、前事業年度末に比べ2億33百万円減少し当事業年度末には22億54百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3億75百万円(前年同期は1百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上3億21百万円、受取利息及び受取配当金の受取額52百万円、役員退職慰労金の支払額1億97百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用された資金は、4億36百万円(前年同期は3百万円の使用)となりました。これは主に、定期性預金の預入による支出2億円、無形固定資産の取得による支出46百万円、差入保証金の差入による支出1億30百万円、貸付による支出46百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用された資金は、1億72百万円(前年同期は1億86百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1億20百万円、配当金の支払いによる支出51百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
エンタープライズソリューション事業(千円) |
2,387,593 |
115.2 |
IoTインテグレーション事業(千円) |
1,605,440 |
108.7 |
合計(千円) |
3,993,033 |
112.5 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.データセンター事業では受注生産を行っておりませんので、これに係る生産実績は含めていません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高 (千円) |
前年同期比(%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比(%) |
エンタープライズソリューション事業(千円) |
2,455,631 |
109.1 |
898,192 |
108.6 |
IoTインテグレーション事業(千円) |
1,521,065 |
92.2 |
606,678 |
88.5 |
合計 |
3,976,696 |
101.9 |
1,504,870 |
99.5 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.データセンター事業では受注生産を行っておりませんので、これに係る受注実績は含めていません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
エンタープライズソリューション事業(千円) |
2,384,687 |
115.0 |
IoTインテグレーション事業(千円) |
1,599,993 |
108.0 |
合計(千円) |
3,984,680 |
112.1 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
第一環境株式会社 |
496,728 |
14.0 |
738,619 |
18.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資産)
当事業年度末の流動資産は31億87百万円となり、前事業年度末に比べ2億92百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が2億33百万円、前渡金が60百万円減少した一方、原材料及び貯蔵品が15百万円増加したことによるものであります。固定資産は11億8百万円となり、前事業年度末に比べ4億75百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券51百万円、長期貸付金が35百万円、繰延税金資産が51百万円、長期預金が2億円増加した一方、会員権が27百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は42億95百万円となり、前事業年度末に比べ1億83百万円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末の流動負債は7億67百万円となり、前事業年度末に比べ33百万円増加いたしました。これは主に、買掛金が40百万円、1年内返済予定の長期借入金が1億20百万円減少した一方、未払費用が54百万円、未払法人税等が26百万円、未払消費税等が39百万円、賞与引当金が69百万円増加したことによるものであります。固定負債は6億2百万円となり、前事業年度末に比べ1億56百万円減少いたしました。これは主に、退職給付引当金が41百万円増加しましたが、長期未払金が1億97百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は13億69百万円となり、前事業年度末に比べ1億22百万円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末の純資産合計は29億26百万円となり、前事業年度末に比べ3億5百万円増加いたしました。これは主に当期純利益の計上及び剰余金の配当により利益剰余金が2億75百万円、その他有価証券評価差額金が29百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は68.1%(前事業年度末は63.7%)となりました。
(売上高)
当事業年度における売上高は、前年同期比で4億29百万円増加し、39億84百万円となりました。セグメントごとの業績につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1)経営成績等の状況の概要」「①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業損益)
受注増による売上高増加、それに伴い外注加工費及びプロジェクトへのアサイン増及び賃上げにより人件費が増加しました。一方で材料費が前年同期より減少したことにより、売上総利益は前年同期比で2億36百万円増加し、9億38百万円の利益となりました。
販売費及び一般管理費については、人件費の増加により前年同期比で57百万円増加し、6億72百万円となりました。
その結果、営業損益は、2億66百万円の利益(前年同期比206.9%増)となりました。
(経常損益)
営業損益に加えて、受取配当金51百万円、雑収入4百万円の計上により、経常損益は3億21百万円の利益(前年同期比128.5%増)となりました。
(税引前当期純損益)
税引前当期純損益は3億21百万円の利益(前年同期比102.6%増)となりました。
(当社の経営成績に重要な影響を与える要因)
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社は、持続的な利益成長を目指した事業拡大の観点から、各事業における成長性や効率性の向上に取り組んでおり、「売上高」及び「経常利益」を重要な経営指標として位置づけております。また、積極的な人材育成への投資や適切な研究開発投資を進める一方、収益力及び資本効率の向上を図るため、ROEも重視しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の状況の概要 「②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性ですが、資金需要については、営業活動で使用される運転資金他、設備投資や事業規模拡大に向けた戦略的投資であります。運転資金の調達については、自己資金および銀行借入れを主としており、戦略的投資に向けた資金調達については、資本業務提携や第三者割当増資等により調達しております。また、主要取引銀行4行との間で合計800百万円の当座貸越契約を締結しております(当事業年度末借入未実行残高800百万円)。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。この財務諸表の作成にあたり、会計上の見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき見積りを行っております。