2023年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

デジタルトランスフォーメーション事業 プラットフォーム事業
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
デジタルトランスフォーメーション事業 4,671 91.8 329 85.1 7.0
プラットフォーム事業 415 8.2 58 14.9 13.9

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは、当社及び連結子会社4社により構成されており、システムソリューション、クラウドインテグレーション、アプリの企画・開発・運営を主たる事業としております。

 当社グループの事業内容は次のとおりであります。

 なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

(1)デジタルトランスフォーメーション事業

 デジタルトランスフォーメーション事業においては、システム開発・アプリ開発を行うシステムソリューション、クラウド(注1)サービスの導入支援を行うクラウドインテグレーション等を行っております。

 デジタルトランスフォーメーション事業の事業領域においては、技術革新が絶え間なく行われており、近年AI(人工知能)の活用等により、テクノロジーの進化が進んでおります。それら新技術に適時に対応していくために、新サービスの開発やサービスラインナップの充実を図ることで、世の中の技術革新に対応したサービスを提供しております。

 特に当社では、システムソリューションとSalesforceを中心としたクラウドインテグレーションの両方を手掛けていることから、クライアントのニーズに合わせて、通常のシステム開発にSalesforce製品の導入を組み合わせた柔軟な開発を行えることが強みとなります。

 デジタルトランスフォーメーション事業の主要なサービスの内容は以下のとおりであります。

 

①システムソリューション

 当社が創業当初から行っているシステムソリューションでは、金融、流通、ウェブサービス、人材などの幅広い業種・業態の企業をクライアントとして、主にjavaやRubyなどオープン系の技術を用いた社内情報管理システムやリスク管理システム、様々な用途のネイティブアプリ等の設計・開発・導入・維持管理業務を実施しております。

システム開発は一般的に要件定義、基本設計、詳細設計、実装、テストという流れで行われ、要件定義から詳細設計までの上流工程と、実装及びテストの下流工程に分けられます。

 上流工程のうち、要件定義では解決すべき問題や開発すべき機能を一覧にして、明確化していきます。次のフェーズである基本設計では、ユーザーから見た画面の仕様を決定し、詳細設計の段階でシステム内部の動作の仕様を決めていきます。上流工程では、このようにシステムの仕様を確定させていき、更にその仕様に基づいてサーバサイド、フロントエンド、データベース、インフラなど各技術要素に何を用いるかを確定させることで、下流工程での開発にかかる期間と必要な人員を明確化させていきます。

 下流工程の実装フェーズでは、上流工程で確定させた仕様に基づいて、必要な技術者を集め、チームを編成します。チームで作業スケジュールの詳細を決定し、上流工程で定めた仕様に基づいて実装作業を行っていきます。テストフェーズでは、完成したシステムに対して事前に決定した仕様通りの動作を行うかのテストを実施し、問題がないかを検証します。

 当社が関わる開発プロジェクトでは、全ての工程を当社の従業員等で進める場合と、他社が主導するプロジェクトの一部をサポートする場合があります。

 前者の場合、契約形態は主に請負契約となり、開発するアプリ・システムの要件定義から実装、完成物のテストに至るまでの全ての工程、又は一部の工程について当社の開発チーム主導で業務を実施していきます。当社からの請求は、アプリ・システムの全体又は一部を納品し、クライアントの検収が完了した時点で行っております。

 他社が主導するプロジェクトの一部をサポートする場合には、契約形態は主に準委任契約となります。プロジェクトを主導する会社又はクライアントより、プロジェクト内容や業務内容を確認し、当社の従業員または外部協力企業から必要なスキルを備えた適切な人員を選定しております。選定された人員はクライアント先に常駐し、開発プロジェクトに参画します。当社からの請求は、クライアントに提供した開発工数に応じて行われます。

 当社では、これまでのプロジェクトの実施・参画経験をもとに、開発業務に必要なスキルや需要のある技術を分析し、分析結果をもとにプログラミング言語や開発フレームワークなどの教育カリキュラムを作成し、当社従業員の育成を行っております。

 

②クラウドインテグレーション

 当社の注力分野であるクラウドインテグレーションでは、salesforce.com社(注2)が提供しているクラウドベースのCRM(顧客管理)・SFA(営業支援)ツール「Sales Cloud」、マーケティングオートメーションツール「Pardot」、マルチチャネルでのOne to Oneマーケティングを実現する「Marketing Cloud」、人工知能(AI)ツール「Salesforce Einstein」、また、salesforce.com社の子会社であるTABLEAU SOFTWARE, LLCが提供するビジネス・インテリジェンス(BI)ツール「Tableau」等を中心としたクラウドサービス導入支援を行っております。

 クラウドベースの顧客管理システムである「Sales Cloud」の導入支援では、クライアントからのヒアリング内容を基に要件定義を行い、その要件定義に従って設計・テストを実施、クライアントが自ら運用できるようにトレーニングを実施しております。なお、「Sales Cloud」に標準機能以外の機能を追加するためにはsalesforce.com社が独自に開発したプログラミング言語(Apex)を用いて追加開発する必要があります。そのため、当社では、追加開発を行うことのできる技術者を育成し、クライアントニーズに適した設計開発を行える体制を構築することに注力しております。結果として、2024年1月4日現在、高度なプログラミング機能のスキルを証明するsalesforce.com社の認定資格である「Salesforce 認定上級 Platform デベロッパー」の当社在籍者数(注3)は、当社グループで8名となっております(出所:株式会社セールスフォース・ジャパン認定資格保持者数 企業別一覧)。

 また、マーケティングオートメーションツールである「Marketing Cloud Account Engagement」の導入支援では、クライアントが「Marketing Cloud Account Engagement」を用いて営業活動における費用対効果の最大化が実現できるよう、当社にて、クライアントの顧客が認知から購入に至るまでのカスタマージャーニー(注4)を設計し、ビジネスの可視化・理解を行った上で、クライアントのビジネスに適した開発を実施しております。「Marketing Cloud Account Engagement」の導入支援では、競争優位性を獲得するために、優先的に「Pardot」に関する技術の取得を推進しております。結果として、2024年1月4日現在、「Marketing Cloud Account Engagement」を使用して、マーケティング施策におけるワークフローを設計、構築、実装するための知識があることを認定するsalesforce.com社の認定資格である「Salesforce 認定 Marketing Cloud Account Engagement スペシャリスト」の当社在籍者数(注3)は、当社グループで38名となっております(出所:株式会社セールスフォース・ジャパン認定資格保持者数 企業別一覧)。

人工知能(AI)ツール「Salesforce Einstein」やビジネス・インテリジェンス(BI)ツール「Tableau」については、社内教育等により当ツールを扱える従業員を増やすことで導入支援体制の強化を図っております。「Salesforce Einstein」に関しては、2024年1月4日現在、「Einstein Analytics」と「Einstein Discovery」でのアプリケーション、データセット、ダッシュボード、ストーリーの設計、作成、サポートの基本的な知識とスキルがあることを認定するsalesforce.com社の認定資格である「Salesforce 認定 CRM Analytics and Einstein Discovery コンサルタント」の当社在籍者数が、当社グループで49名(国内1位)となっております(出所:株式会社セールスフォース・ジャパン認定資格保持者数 企業別一覧)。また、「Tableau」については、2020年7月にTABLEAU SOFTWARE, LLCとパートナー契約を締結し、2022年6月にはPremierパートナーに認定されております。

 

 

(2)プラットフォーム事業

 占いを主要カテゴリーとしたネイティブアプリの企画・開発・運営を中心に行っており、Apple Inc.の運営する「App Store」及びGoogle Inc.の運営する「Google play」等の配信プラットフォーム及びアプリ以外のブラウザを通じて、スマートフォンユーザーに提供しております。

 主要サービスである「チャットで話せる占いアプリ-ウラーラ」は、占い師とユーザー間のリアルタイムコミュニケーションによる占い鑑定を可能にしたオンラインチャット占いアプリであります。文字数に応じて鑑定料が課金されるため、鑑定時間を気にせずユーザーのペースで相談できることも特徴であります。継続的なユーザビリティの向上と当社における運用ノウハウの蓄積により、長期間の安定的な収益獲得が可能なサービスと位置づけております。また、ウラーラでは、占いコンテンツ販売、電話占い鑑定も実施しており、ユーザーのニーズに応じてサービスラインナップを拡充しております。ウラーラの2024年2月末における在籍占い師数は1,233名、2023年12月期の平均月間利用者数は7,300名を超えており、鑑定数は2019年12月期が21万件、2020年12月期が22万件、2021年12月期が20.5万件、2022年12月期が20.3万件、2023年12月期が21.1万件となり、2014年7月のサービス開始時からの鑑定実績は2024年2月に178万件を超えました。

 また、当社グループでは、アプリの企画・開発・運営の全てを内製化した自社開発を行っており、ユーザーのニーズに応じた機能を適時に取り入れたサービスを提供することが可能であります。

 

(注1)クラウド:クラウド・コンピューティングの略で、ネットワークをベースとしたコンピュータ資源の利用形態。企業はハードウエアやソフトウエアの資産を自前で持たず、インターネット上に存在するものを必要に応じて利用するものです。

 

(注2)salesforce.com社:米国サンフランシスコを本社とするCRM(顧客管理)ソフトウエアで世界最大企業。クラウドベースのSalesforce製品は、日本郵政グループやトヨタ自動車などの国内大手の企業のみならず、中堅・中小企業まであらゆる業種・規模のSFA(営業支援)、CRM(顧客管理)、カスタマーサポートに利用されております。

 

(注3)2024年1月4日現在、salesforce.com社の認定資格を保有する資格獲得数は651個となります。この他、株式会社セールスフォース・ジャパンが同社のパートナープログラムに参加している国内400社以上の企業の中から表彰を行う「Partner Award 2019」においては、「TrailHead of the Year (Personal)」部門において、当社の社員が受賞を果たしております。
[図]Salesforce 認定資格保持者数一覧

出所:Salesforce 認定資格保持者数 企業別一覧(http://tandc.salesforce.com/certificate-holder

名称

在籍者数

Salesforce 認定アプリケーションアーキテクト

2

Salesforce 認定システムアーキテクト

1

Salesforce 認定 Development Lifecycle and Deployment アーキテクト

1

Salesforce 認定 Identity and Access Management アーキテクト

1

Salesforce 認定 Integration アーキテクト

1

Salesforce 認定 Data アーキテクト

2

Salesforce 認定 Sharing and Visibility アーキテクト

3

Salesforce 認定 Heroku アーキテクト

9

Salesforce 認定 JavaScript デベロッパー

4

Salesforce 認定上級 Platform デベロッパー

8

Salesforce 認定 Platform デベロッパー

16

Salesforce 認定 Platform アプリケーションビルダー

49

Salesforce 認定 Sales Cloud コンサルタント

58

Salesforce 認定 Service Cloud コンサルタント

72

Salesforce 認定 Field Service コンサルタント

14

Salesforce 認定 Experience Cloud コンサルタント

40

Salesforce 認定上級アドミニストレーター

48

Salesforce 認定アドミニストレーター

181

Salesforce 認定アソシエイト

1

Salesforce 認定 Data Cloud コンサルタント

1

Salesforce 認定 CRM Analytics and Einstein Discovery コンサルタント

49

Salesforce 認定 Marketing Cloud Account Engagement コンサルタント

13

Salesforce 認定 Pardot スペシャリスト

38

Salesforce 認定 Marketing Cloud デベロッパー

2

Salesforce 認定 Marketing Cloud メールスペシャリスト

5

Salesforce 認定 Marketing Cloud アドミニストレーター

31

Salesforce 認定セールスエキスパート

1

 

 

(注4)カスタマージャーニー:商品・サービスを購入または利用する人物像を設定し、その人物が商品やサービスを知り、最終的に購買するまでの「行動」、「思考」、「感情」などの動きを可視化したものです。

 

[事業系統図]

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末に比べて289,650千円増加し、2,318,619千円となりました。主な要因は、のれんが144,017千円、受取手形、売掛金及び契約資産が83,062千円、現金及び預金が70,235千円増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べて255,052千円増加し、870,041千円となりました。主な要因は、長期借入金が202,320千円、1年内返済予定の長期借入金が35,760千円増加したこと等によるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べて34,597千円増加し、1,448,577千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が34,013千円増加したこと等によるものであります。

 

② 経営成績の状況

 当連結会計年度の売上高は5,057,617千円(前年同期比2.5%減)、営業利益124,152千円(同26.5%減)、経常利益126,392千円(同27.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益34,013千円(同64.8%減)となりました。

 セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。

 

a.デジタルトランスフォーメーション事業

 当事業においては、事業開始時からM&Aを推進し、同時にIT人材の採用を行うことで開発体制の拡充を進めてまいりました。IT利活用の多様化・高度化に伴い拡大するIT需要を取り込み、各種Webシステム開発、スマホアプリ開発、クラウドインテグレーション等の案件を受注しております。

 以上の結果、売上高は4,670,788千円(同2.8%減)、セグメント利益(営業利益)は328,630千円(同10.8%減)となりました。

 

b.プラットフォーム事業

 プラットフォーム事業においては、「チャットで話せる占いアプリ-ウラーラ」を主力としたスマートフォン向けアプリの企画・開発・運営などに取り組んでおります。

 以上の結果、売上高は414,825千円(同3.0%増)、セグメント利益(営業利益)は57,693千円(同2.3%減)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ70,224千円増加し、822,443千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は64,227千円(前年同期比32,388千円減)となりました。これは主にのれん償却額が89,477千円あった一方で、法人税等の支払額18,350千円等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は231,771千円(前年同期比112,568千円増)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出227,987千円等があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は237,318千円(前年同期は179,173千円の使用)となりました。これは主に長期借入れによる収入が250,000千円あった一方、長期借入金の返済による支出13,832千円等があったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

デジタルトランスフォーメーション事業

4,645,602

△3.9

167,870

1.7

(注)プラットフォーム事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略して

  おります。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自2023年1月1日

至2023年12月31日)

前年同期比(%)

デジタルトランスフォーメーション事業(千円)

4,642,791

△3.0

プラットフォーム事業(千円)

414,825

3.0

合計(千円)

5,057,617

△2.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自2022年1月1日

至2022年12月31日)

当連結会計年度

(自2023年1月1日

至2023年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

シンプレクス株式会社

526,468

10.2

-

-

※最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先

 につきましては記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

①財政状態

 財政状態の詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

②経営成績

(売上高)

 売上高の詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(売上総利益)

 当連結会計年度における売上原価は、4,041,870千円(前年同期比3.0%減)となりました。主な要因は、デジタルトランスフォーメーション事業における外注費の減少によるものであります。

 以上の結果、売上総利益は1,015,746千円(前年同期比0.6%減)となりました。

 

(営業利益)

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、891,593千円(前年同期比4.6%増)となりました。これは主に事業拡大に伴う人件費の増加によるものです。

 以上の結果、営業利益は124,152千円(前年同期比26.5%減)となりました。

 

(経常利益)

 当連結会計年度における営業外収益は4,462千円となりました。これは主に特定求職者雇用開発助成金の受給等による補助金収入2,529千円、業務受託料1,800千円等があったことによるものであります。また、営業外費用は、2,222千円となりました。これは支払利息1,018千円、為替差損1,204千円によるものであります。

 以上の結果、経常利益は126,392千円(前年同期比27.0%減)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における特別損失は、貸倒引当金繰入額の計上により29,524千円となりました。

 法人税等を62,854千円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は34,013千円(前年同期比64.8%減)となりました。

 

 

③キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 当社グループではクラウドインテグレーションを始めとした成長分野へ積極的に挑戦し、企業価値の継続的な向上を目指しております。

 当社グループが、将来にわたる持続的な企業価値創造を実現していくためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載の課題に対処していく必要があると認識しております。経営者は常に事業環境の変化に応じて経営資源を最適に配分し、様々な課題に適時適切に対処できるような組織体制を構築して参ります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社グループは、財政状態等や資金使途を勘案しながら、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、中長期的な事業拡大と収益率向上による企業価値の向上と株主価値の向上を目指しており、重要な経営指標を売上総利益、営業利益、営業利益成長率としております。営業利益成長率は、クラウドインテグレーションが属する市場である国内パブリッククラウド市場の年間平均成長率20.8%と同程度の成長率を目標としております。

 当連結会計年度における経営指標は、売上高5,057,617千円(前年同期比2.5%減)、売上総利益1,015,746千円(前年同期比0.6%減)、営業利益124,152千円(前年同期比26.5%減)、営業利益成長率は26.5%の減少であり、引き続き当該指標の向上に邁進していく所存であります。

 

⑤ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度のセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

(1)報告セグメントの決定方法

 当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 

(2)各報告セグメントに属する製品及びサービス

 当社は、事業種類別のセグメントから構成されており、「デジタルトランスフォーメーション事業」及び「プラットフォーム事業」を報告セグメントとしております。

 「デジタルトランスフォーメーション事業」は、クラウドインテグレーション、ツール系アプリ開発、その他各種Webシステム開発等を行っております。

 「プラットフォーム事業」は、主にスマートフォン向けアプリの企画開発・運営を行っております。

 

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概ね同一です。

 なお、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 セグメント間の内部売上高又は振替高は市場価格等に基づいております。

 

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益、資産、負債その他の項目の金額に関する情報並びに収益の分解情報

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1

連結財務諸表計上額

(注)2

 

デジタルトランスフォーメーション事業

プラットフォーム事業

売上高

 

 

 

 

 

クラウド     インテグレーション

1,151,141

-

1,151,141

-

1,151,141

システム     ソリューション

3,635,266

-

3,635,266

-

3,635,266

その他

-

402,739

402,739

-

402,739

顧客との契約から 生じる収益

4,786,408

402,739

5,189,147

-

5,189,147

その他の収益

-

-

-

-

-

外部顧客への売上高

4,786,408

402,739

5,189,147

-

5,189,147

セグメント間の内部売上高又は振替高

19,200

-

19,200

△19,200

-

4,805,608

402,739

5,208,347

△19,200

5,189,147

セグメント利益

368,311

59,079

427,391

△258,556

168,834

(注)1.セグメント利益の調整額△258,556千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

    2.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

    3.セグメント資産については、事業セグメントに資産を配分していないため、記載しておりません。

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1

連結財務諸表計上額

(注)2

 

デジタルトランスフォーメーション事業

プラットフォーム事業

売上高

 

 

 

 

 

クラウド     インテグレーション

1,056,066

-

1,056,066

-

1,056,066

システム     ソリューション

3,586,724

-

3,586,724

-

3,586,724

その他

-

414,825

414,825

-

414,825

顧客との契約から 生じる収益

4,642,791

414,825

5,057,617

-

5,057,617

その他の収益

-

-

-

-

-

外部顧客への売上高

4,642,791

414,825

5,057,617

-

5,057,617

セグメント間の内部売上高又は振替高

27,996

-

27,996

△27,996

-

4,670,788

414,825

5,085,614

△27,996

5,057,617

セグメント利益

328,630

57,693

386,323

△262,170

124,152

(注)1.セグメント利益の調整額△262,170千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

    2.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

    3.セグメント資産については、事業セグメントに資産を配分していないため、記載しておりません。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

シンプレクス株式会社

526,468

デジタルトランス

フォーメーション事業

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がいないため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

デジタルトランスフォーメーション事業

プラットフォーム事業

全社・消去

合計

減損損失

2,596

-

-

2,596

(注)デジタルトランスフォーメーション事業において、のれんの減損損失2,596千円を計上しております。

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

デジタルトランスフォーメーション事業

プラットフォーム事業

全社・消去

合計

当期償却額

79,971

-

-

79,971

当期末残高

528,791

-

-

528,791

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

デジタルトランスフォーメーション事業

プラットフォーム事業

全社・消去

合計

当期償却額

89,477

-

-

89,477

当期末残高

672,808

-

-

672,808

 

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。