2024年2月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

ソリューション事業 製品事業
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ソリューション事業 17,643 91.3 2,075 110.1 11.8
製品事業 1,685 8.7 -190 -10.1 -11.3

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは、当社、連結子会社12社及び持分法適用関連会社1社で構成され、「クラウド世代のリーディング・カンパニー」を目指し、クラウドにおける「ソリューション事業」及び「製品事業」を展開しております。クラウド・コンピューティングは現在、「クラウドファースト」という言葉が示す通り、ITを活用する際にクラウドサービスの利用を第1候補とする考え方が定着しつつあります。

 IT専門調査会社 IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区)は、2023年6月27日、国内クラウド市場予測を発表しました。これによると2022年の国内クラウド市場は、前年比37.8%増の5兆8,142億円(売上額ベース)となりました。また、2022年~2027年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は17.9%で推移し、2027年の市場規模は2022年比約2.3倍の13兆2,571億円になるとIDCは予測しています。

 このように、引き続きクラウド市場が急速に拡大する環境の下、当社グループにおいてはクラウドのリーディングカンパニーとして、国内屈指のSalesforce認定技術者を育成、業種・業態・企業規模を問わずクラウド導入のコンサルティングから、カスタマイズ、インテグレーションまで、多数のクラウド導入実績を積み重ねて参りました。その結果、多くの企業様より信頼をいただき、Salesforce、AWS等クラウドサービスの導入実績は、累計で18,000件を突破いたしております。

会社名

セグメント

事業内容

株式会社テラスカイ(当社)

ソリューション事業

・Salesforceをはじめとしたクラウドサービスを最大限に活用できるITシステム企画を支援するクラウドコンサルティングサービス。

・Salesforceに特化したクラウドインテグレーションの提供及び保守。

・クラウドにおけるERP(注1)システムの導入、インテグレーション及び保守。

製品事業

・クラウドサービス(概要については次項②製品事業をご参照ください)の開発、販売及び保守。

TerraSky Inc.

(連結子会社)

製品事業

・北米地域における当社で開発したクラウドサービスの販売。

株式会社スカイ365

(連結子会社)

ソリューション事業

・クラウドに特化したMSPサービス(注2)の提供。

株式会社BeeX

(連結子会社)

ソリューション事業

・SAPソフトウェア基盤のクラウド導入に特化した事業

・AWS(注3)を最大限に活用できるITシステム企画を支援するクラウドコンサルティングサービス。

・AWSに特化したクラウドインテグレーションの提供及び保守。

株式会社Cuon

(連結子会社)

ソリューション事業

・Webシステム開発に特化した事業

株式会社テラスカイベンチャーズ

(連結子会社)

その他

・投資事業

TSV1号投資事業有限責任組合

(連結子会社)

その他

・投資事業

株式会社Quemix

(連結子会社)

ソリューション事業

・量子コンピュータの応用研究

TerraSky (Thailand) Co., Ltd.

(連結子会社)

ソリューション事業

・タイ王国を中心としたクラウド導入に特化した事業

株式会社テラスカイ・テクノロジーズ

(連結子会社)

ソリューション事業

・クラウドエンジニアの人材派遣、人材紹介

・コンピュータソフトの開発、教育

株式会社エノキ

(連結子会社)

製品事業

・会話 AI プラットフォームの開発、提供

株式会社リベルスカイ

(連結子会社)

ソリューション事業

・Google技術を用いたデータ活用コンサル・AI導入・インテグレーション

株式会社DiceWorks

(連結子会社)

ソリューション事業

・マーケティングオートメーション導入のコンサルティング

株式会社キットアライブ

(持分法適用関連会社)

ソリューション事業

・北海道を中心としたクラウド導入に特化した事業

 

① ソリューション事業

 当社グループが展開するソリューション事業は、「クラウドコンサルティング」、「クラウドインテグレーション」、「クラウドERP」の3サービスを中心として提供しております。特に、「クラウドインテグレーション」は、当社が株式会社セールスフォース・ドットコム(株式会社セールスフォース・ジャパン)のパートナーとして創業して以来の継続事業であり、当社事業を牽引する構造となっております。

 なお、ソリューション事業の売上高及び前期比を示すと、以下のとおりであります。

決算期

第16期

第17期

第18期

売上高(千円)

11,159,929

14,088,635

17,643,135

前期比(%)

116.5

126.2

125.2

 

・クラウドコンサルティング

 クラウドインテグレーションにおける豊富な実績と培われた知見をベースに、新たなソリューションサービスとして、提供しております。顧客企業のクラウドシステム開発計画段階から、当社グループのコンサルタントが参画し、単なる提案(システムデザイン)に留まらず、導入後の計画・教育までを含めた包括的ソリューションを顧客企業の業務改善・コスト削減といった観点から、提案・実行をしております。具体的には、最適なクラウドサービスの選定、場合によっては複数のクラウド、オンプレミスとの連携といった、各プラットフォームの適材適所を組み合わせた「ハイブリッド・クラウドソリューション」を提案し、顧客満足度の高いクラウドシステムを実現することで、顧客企業の業務改善、コスト削減に貢献しております。

 

・クラウドインテグレーション

 当社は、創業時よりクラウド、その中でもSalesforceに特化したクラウドインテグレーターとして顧客企業に対して、Salesforceの導入支援及びクラウドシステム構築を行っております。現在までに、大手金融機関、大手損保グループ、大手自動車会社等、様々な業種・業態の顧客企業のクラウドシステムの構築実績によるノウハウ及びエンジニアの稼働効率を意識したプロジェクトマネジメントにより、顧客企業への短期間でのクラウドシステムの導入を可能としており、株式会社セールスフォース・ジャパンにより認定された国内トップレベルであるエンジニア数(注4)をバックグラウンドに、大規模かつ複雑なクラウドシステムの案件であっても対応が可能となっております。

 上記、当社のクラウドインテグレーション・ビジネスをSalesforceのコア事業としておりますが、その周辺市場も拡大してきております。拡大する同周辺市場でのビジネスを行うため、複数の子会社を設立、買収するなどしてグループを形成し、コア事業と連携してプロジェクトを推進、事業を拡大しております。

 連結子会社の株式会社BeeXは、SAPをクラウドに乗せ換えるクラウドマイグレーション、Salesforceと連携したAWS開発を行っており、AWSクラウド領域における特徴的なコンサルティング、インテグレーション事業を行っております。また、新たに設立した連結子会社の株式会社リベルスカイではGoogleクラウドの特性を生かしたコンサルティングや導入を行っていくなど、当社グループ内連携によるマルチクラウド対応を可能にしております。

 

・クラウドERP

 クラウドコンサルティング、クラウドインテグレーションがソリューション事業の中核であるのに対し、クラウドERPは、クラウドにおける新たな市場の創造が見込めるサービスとして、注力しているサービスであります。

 クラウドERPは、生産管理ERPのソリューションを提供してきた富士通株式会社の「GLOVIA」のノウハウを、Force.comの持つクラウドプラットフォームとして、クラウド型ERP(SaaS(注5))として提供されている「GLOVIA OM」を利用し、基幹業務システムをクラウド上で構築、また、会計システムまでをワンストップで提供いたしております。従来のERPシステムと比べ、クラウドにおける特性を活かし、導入期間が非常に短期間であるため、素早い運用開始が可能となっております。

 

② 製品事業

 当社グループは、SaaSベンダーとして「SkyVisualEditor」、「mitoco X Powered by DataSpider Cloud」(以下、「mitoco X」という。)、「mitoco(ミトコ)」といった、クラウドサービスの開発・提供を行っており、国内及び一部海外においても製品販売を展開しております。上記の製品の概要は以下のとおりであります。

 

・「SkyVisualEditor」

 「SkyVisualEditor」は、Salesforceの画面をユーザ自身がマウスのドラッグ&ドロップだけ(プログラムレス)で、自由にデザインできるクラウドサービスであり、Salesforce上のAppExchange(注6)において利用が可能になっております。

 従来、Salesforceの画面は決められたレイアウト機能の中で作成するか、SIer(注7)などへ時間やコストをかけて開発依頼することが一般的でありました。「SkyVisualEditor」は、SIerに頼らないノンプログラミングでエンドユーザコンピューティングを実現することで、ユーザ目線での画面開発を可能としております。

 また、画面開発ニーズが高い画面につきましては、テンプレートを用意することで容易な画面デザインを可能としております。そのため、Salesforceをもっと使いやすくしたい顧客企業のみならず、スピード感のある提案導入を実現したいシステム開発会社様にとっても有用なツールとなっております。

 「SkyVisualEditor」及びその関連の国内における売上金額及び前期比は、以下のとおりであります。

製品名

決算期

第16期

第17期

第18期

SkyVisualEditor

売上高(千円)

383,724

396,795

409,790

前期比(%)

107.8

103.4

103.2

 

・「mitoco X」

 「mitoco X」は、SaaS型のデータ連携サービスで、Salesforce及びAWSのみならず、Windows Azure、Google Cloud Platformといった複数のクラウドと顧客企業の基幹システム間のシステム連携や、異なるクラウド同士のデータ連携を、クラウド上でユーザ自身がドラッグ&ドロップで簡単に設定できるクラウドサービスであります。クラウドのメリットとして、すぐに利用を開始することができる点が挙げられますが、「mitoco X」は、社内システム等とのデータの連携を個別開発することなく、シンプルにデータの連携を開発、修正することを可能としております。

 「mitoco X」の特長としては、以下のようなものがあります。

・豊富な接続先に対応:SalesforceやAWSのほか、Excelなどのファイルなどと簡単に連携できるアダプタ(注8)を豊富に備えています。また、クラウドならではのエラーを適切に処理できる機構を備えており、エラーが起きるような場合には、一定間隔でリトライを繰り返すことによりエラーを回避することが可能となっております。

・連携処理状況の確認:連携ジョブ状況をSalesforce上で確認・閲覧することを目的としたLog Manager for SalesforceアプリケーションをSalesforceにインストールすることにより、ジョブ情報をSalesforce上で確認することが可能となっており、システム管理者にとって、有用な機能となっております。

・大容量データ対応:処理データを一定の単位で分割し並列処理を行うことでパフォーマンス向上を図るパラレルストリーミング機能と、メモリを効率良く使用するための機構を有することで大容量データの連携に対応しています。

「mitoco X」及びその関連の売上金額及び前期比は、以下のとおりであります。なお、売上高には過年度から開示している「DataSpider Cloud」が含まれます。

製品名

決算期

第16期

第17期

第18期

「mitoco X」

売上高(千円)

566,882

602,030

654,742

前期比(%)

69.6

106.2

108.7

 

・「mitoco」

 「mitoco」は、2016年7月にリリースした、Salesforceをプラットフォームとしたクラウド時代のグループウェアです。UIに優れたカレンダーや掲示板、複雑な組織に対応可能なワークフローなどコミュニケーションを円滑にし生産性を向上するアプリをSalesforce連携で提供します。ワンプラットフォームへの情報集約により、コミュニケーション量の可視化も実現します。同製品は、株式会社セールスフォース・ジャパンが公開した「2023年人気のあったAppExchangeアプリランキング」に4年連続で入賞しております。

 

 追加機能としてリリースされた「mitoco Work」は、社員自身が働き方と活動をセルフマネジメントし、事業への貢献を実感できることをテーマにしており、「mitoco Work 経費」と「mitoco Work 勤怠」から構成されています。最大の特徴はSalesforceをプラットフォームとしている点であり、Salesforce上のCRMデータとの連携や、柔軟性の高い開発基盤上にカスタムアプリケーションを追加開発することも容易です。「mitoco Work 経費」は、交通費精算や経費精算などの申請業務全てをmitocoで一元管理できます。交通費申請はカレンダーと連携することで月末の精算処理を大幅に効率化します。

 2023年9月にリリースされた「mitoco ERP」は、Salesforceで財務会計から人事給与、販売・購買・在庫管理までの業務を統合し、戦略的営業活動と迅速な経営判断を可能にするサービスです。

 

・その他の製品事業における活動

 株式会社セールスフォース・ジャパンと販売パートナー契約を締結しており、Salesforceのライセンス販売も行っております。

 また、クラウド上ではなく、オンプレミス(サーバ上にインストールして利用)による連携ツール「DCSpider」(株式会社セゾンテクノロジー(旧株式会社セゾン情報システムズ)が開発した「DataSpider」を当社がOEM化)の提供も行っております。

 SalesforceとLINEの法人向けサービス「LINE公式アカウント」を連携し、LINEを使ったマーケティングやカスタマーサービスをSalesforceで一元管理できるサービス「OMLINE」(オムリン)の開発・提供を行っております。

 クラウドサイン Salesforce版など、他社製品のSalesforce版の連携開発を支援するとともに販売を行っております。

 なお、当社の製品事業においては、製品の提供のみにとどまらず、顧客企業のニーズに合わせ、保守サービスについても提供を行っております。

 

※用語解説

(注1)ERP:「Enterprise Resource Planning」の略であり、企業の持つ様々な資源(人材、資金、設備、資材、情報など)を統合的に管理・配分し、業務の効率化や経営の全体最適を目指す手法。また、そのために導入・利用される統合型(業務横断型)業務ソフトウェアパッケージ(ERPパッケージ)のことです。

(注2)MSP:「Management Service Provider」の略で、企業が保有するサーバやネットワークの運用・監視・保守などを請け負う事業者のこと。システムがサービスを適切に提供できる状態になっているかどうかを定期的に確認し、不具合が発見されると復旧作業を行います。

(注3)AWS:「Amazon Web Services」の略語。米国Amazon社が企業を対象にウェブサービスという形態でITインフラストラクチャのサービス(IaaS(注9))を提供しています。クラウドの拡張性ある低コストのインフラストラクチャプラットフォームであり、世界190ヵ国の数十万に及ぶビジネスを駆動しています。

(注4)2024年3月1日現在、資格者数は以下のとおりであります。

出典:Salesforce 認定資格

http://www.salesforce.com/jp/services-training/education-services/certification/

名称

国内における順位

在籍者数

Salesforce MVP

1位

国内で14名中3名在籍

認定テクニカルアーキテクト

1位

国内で19名中5名在籍

認定 Platform デベロッパー

2位

286名

認定上級 Platform デベロッパー

2位

43名

認定 Platform アプリケーションビルダー

1位

367名

認定 Data アーキテクト

1位

96名

認定システムアーキテクト

1位

36名

認定 Integration アーキテクト

2位

40名

認定 Sharing and Visibility アーキテクト

1位

115名

認定アプリケーションアーキテクト

1位

90名

認定アドミニストレーター

3位

443名

認定 Sales Cloud コンサルタント

2位

259名

認定 JavaScript デベロッパー

3位

23名

(注5)SaaS:「Software as a Service」の頭文字を取った略語。これまでパッケージ製品として提供されていたソフトウェアを、インターネット経由でサービスとして提供・利用する形態であります。

(注6)AppExchange:世界初のオンデマンドアプリケーション共有サービス。salesforce.comのAppExchangeプラットフォームで開発されたアプリケーションを参照、テストドライブ、共有及びインストールできます。

(注7)SIer:システムインテグレーターの総称であります。

(注8)アダプタ:異なるデータ形式やシステム間の連携を実現する機構の総称であります。

(注9)IaaS:「Infrastructure as a Service」の略語。情報システムの稼動に必要な仮想サーバをはじめとした機材やネットワークなどのインフラを、インターネット上のサービスとして提供する形態であります。

 

[事業系統図]

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の概要

①経営成績及び財政状態の状況

経営成績の状況

 当連結会計年度の業績は、売上高19,137,184千円(前年同期比23.9%増)、営業利益522,803千円(前年同期比2.1%増)、経常利益655,405千円(前年同期比7.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益300,031千円(前年同期比13.6%減)となりました。

 

(セグメント業績)

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

(ソリューション事業)

 当連結会計年度におけるソリューション事業の売上高は、エンジニアの採用人数が対計画比で未達となった影響が大きいものの、Salesforceを中心としたクラウドサービスの導入開発、株式会社BeeXが行うSAPのクラウド・マイグレーション事業及び、セールスフォースエンジニア派遣の株式会社テラスカイ・テクノロジーズの業績が拡大したことで、17,643,135千円(前年同期比25.2%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は2,074,712千円(前年同期比6.6%増)となりました。

 

(製品事業)

 当連結会計年度における製品事業は、「mitoco(ミトコ)」を始めとする当社の全製品のサブスクリプション売上が対前年比で増加いたしました。結果として売上高は、1,684,592千円(前年同期比10.5%増)となりました。セグメント損失(営業損失)は、「mitoco ERP」等へ積極投資していること、製品事業のマーケティング人材の採用増や大型イベントへの参加、mitocoのタクシー内動画広告制作・出稿を行ったこと、及び、株式会社セゾンテクノロジー(旧株式会社セゾン情報システムズ)との「DataSpider Cloud」の共同事業を解消し、自社サービス「mitoco X」としてリリースするための費用が期中に発生したことにより、190,010千円(前年同期はセグメント損失(営業損失)138,621千円)となりました。

 

(売上高)

 当連結会計年度の経営成績は、売上高19,137,184千円(前年同期比23.9%増)となりました。なお、セグメント別の要因は以下のとおりであります。

 

(ソリューション事業)

 エンジニアの採用人数が対計画比で未達となった影響が大きいものの、Salesforceを中心としたクラウドサービスの導入開発、株式会社BeeXが行うSAPのクラウド・マイグレーション事業及び、セールスフォースエンジニア派遣の株式会社テラスカイ・テクノロジーズの業績が拡大したため、売上高は17,643,135千円(前年同期比25.2%増)となりました。

 

(製品事業)

 「mitoco(ミトコ)」を始めとする当社の全製品のサブスクリプション売上が対前年比で増収となり、売上高は1,684,592千円(前年同期比10.5%増)となりました。

 

(営業利益)

 当連結会計年度における営業利益は、各事業区分損益及び調整額△1,361,898千円の結果、522,803千円(前年同期比2.1%増)となりました。なお、事業区分別の要因は以下のとおりであります。

 

(ソリューション事業)

 当連結会計年度におけるソリューション事業の営業利益は、量子コンピュータ関連の研究開発を行う株式会社Quemixと、TerraSky(Thailand)Co.,Ltd.(タイ法人)の事業の立ち上がりが遅れていること、地方拠点の設立等に先行投資を行ったため、2,074,712千円(前年同期比6.6%増)となりました。

 

(製品事業)

 当連結会計年度における製品事業の営業損失は、「mitoco ERP」等へ積極投資していること、製品事業のマーケティング人材の採用増や大型イベントへの参加、mitocoのタクシー内動画広告制作・出稿を行ったこと、及び、株式会社セゾン情報システムズとの「DataSpider Cloud」の共同事業を解消し、自社サービス「mitoco X」としてリリースするための費用が期中に発生したことにより、190,010千円(前年同期はセグメント損失(営業損失)138,621千円)となりました。

 

(経常利益)

 当連結会計年度において、受取配当金11,772千円、受取手数料35,542千円、助成金収入11,891千円及び持分法による投資利益73,194千円を主因として、営業外収益は、137,714千円となりました。一方で、投資事業組合運用損4,034千円を主因として、営業外費用は、5,112千円となりました。これらの結果、経常利益は、655,405千円(前年同期比7.4%増)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度において、減損損失21,988千円を計上した結果、特別損失は、21,988千円となりました。法人税等合計232,876千円により、親会社株主に帰属する当期純利益は300,031千円(前年同期比13.6%減)となりました。

 

財政状態の状況

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末より607,759千円増加し、10,642,010千円となりました。これは主に、売掛金及び契約資産の増加591,620千円及び前払費用の増加256,903千円に対し、現金及び預金の減少277,696千円によるものであります。

 

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末より2,315,660千円増加し、7,804,589千円となりました。これは主に、投資有価証券の増加1,976,878千円によるものであります。

 

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末より776,215千円増加し、4,422,569千円となりました。これは主に、買掛金の増加231,557千円及び契約負債の増加405,445千円があったことによるものであります。

 

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末より525,313千円増加し、1,470,100千円となりました。これは主に、繰延税金負債の増加550,373千円があったことによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末より1,621,890千円増加し、12,553,930千円となりました。これは主に利益剰余金の増加300,031千円及びその他有価証券評価差額金の増加1,217,546千円があったことによるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、5,616,176千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度末における営業活動の結果、収入は671,801千円(前連結会計年度は978,186千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益633,416千円、減価償却費392,263千円、売上債権及び契約資産の増加591,606千円、契約負債の増加405,095千円及び法人税等の支払額264,089千円があったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度末における投資活動の結果、支出は894,609千円(前連結会計年度は975,888千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出652,858千円及び投資有価証券の取得による支出147,104千円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度末における財務活動の結果、支出は59,696千円(前連結会計年度は216,327千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出61,136千円があったこと等によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ソリューション事業

17,475,107

129.8

2,913,267

108.7

(注)製品事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

ソリューション事業

17,643,135

125.2

製品事業

1,684,592

110.5

合計

19,327,728

123.8

 

④主な取り組み

当連結会計年度の当社グループの主な取り組みは、以下のとおりです。

2023年3月

・「mitoco Work 経費」バージョン2.0をリリースしました。電子帳簿保存法への対応の他、経費精算を効率よく行うための機能改善を多く実施しました。

・「mitoco Work 勤怠」バージョン2.0をリリースしました。時間外労働時間の超過状況の確認画面や、年休の取得義務の確認画面など、社員の労務管理を担当する方にご利用いただける機能を新たに追加いたしました。

2023年4月

・連結子会社である株式会社テラスカイ・テクノロジーズ(本社:東京都中央区)がAWS専門の人材を派遣する「AWS事業推進部」を新設。2026年度には、人員100名体制まで増強し、売上高10億円を目指してまいります。

・Salesforce Japan Partner Award 2023におけるカスタマーサクセス部門「Best Reviewed Partner of the Year」を受賞しました。受賞理由は、いずれのアプリにおいてもAppExchangeサイトで多くのレビューを収集し、かつ、ユーザーから高い評価を得ていることによるものです。

・グループウェアmitoco(ミトコ)が、アイティクラウド株式会社(本社所在地:東京都港区)主催の「ITreview Grid Award 2023 Spring」において、Salesforce拡張機能部門 で最高位である「Leader」、グループウェア部門で「High Performer」を受賞いたしました。mitocoの受賞は「ITreview Grid Award 2022 Summer」以来、4回連続となります。

2023年5月

・サテライトオフィス新設に向け、2023年5月16日に、秋田県及び秋田市と立地協定を締結いたしました。本締結により秋田市内にサテライトオフィスを新設、2024年3月にはクラウドサービスの導入支援・開発を主体としたクラウドインテグレーション事業を開始予定です。

2023年6月

・組織内の問い合わせ対応を自動化するチャットボット「mitocoアシスタント(ミトコアシスタント)」に、ChatGPTに対応した新機能「FAQ自動生成機能」を標準搭載し提供を開始しました。

・Flosum Corporation.(本社:米国 カリフォルニア州)と、同社製品の日本国内における独占販売契約を締結しました。同社製品は、Salesforce上のリリース管理を効率化し、DXに欠かせないCI(継続的インテグレーション)/CD(継続的デプロイ)を可能にします。国内では株式会社カインズ、株式会社ジェーシービー、富士通フロンテック株式会社など、Salesforceの活用や内製化を推進する企業に採用されています。

・テラスカイ社員が秋田県立大学、秋田情報ビジネス専門学校及び秋田工業高等専門学校にて、「ITのトレンドと、クラウドコンピューティングの世界」をテーマに、IT業界分析やクラウドコンピューティングやCRMの利点などについて約100名の学生を対象に講義を行いました。

2023年7月

・国内でサービスをするFujitsu GLOVIA OMにおいて、2024年1月から電子帳簿保存法の義務化にともなう対応機能の提供を開始しました。

・グループウェアmitoco(ミトコ)が、アイティクラウド株式会社(本社所在地:東京都港区)主催の「ITreview Grid Award 2023 Summer」において、チャットボットツール部門で最高位である「Leader」、グループウェア部門で「High Performer」を受賞いたしました。mitocoの受賞は「ITreview Grid Award 2022 Summer」以来、5回連続となります。

・株式会社テクノスジャパン(本社:東京都新宿区)と資本業務提携契約を締結いたしました。本提携により、テクノスジャパンが提供する企業間協調プラットフォーム「CBP」とテラスカイの「mitoco」、「Fujitsu GLOVIA OM」を"つなげる"ことで価値を高めたERP総合ソリューションの提供を開始いたします。また北米市場を中心に、製品・連携ソリューションの共同販売を開始します。

2023年8月

・連結子会社である株式会社Cuon(本社:東京都中央区)が、「OpenAI API」を介して、企業が生成AIをセキュアに、かつ独自のデータを活用できる「生成AI 導入支援サービス」の提供を開始しました。株式会社Cuonは、生成AIの導入コンサルティング・開発・運用保守までを一貫してサポートし、確実な早期展開を実現いたします。

2023年9月

・クラウド型データ連携サービス「mitoco X(ミトコエックス)Powered by DataSpider Cloud」(以下、「mitoco X」)の提供開始を発表しました。「mitoco X」は株式会社セゾンテクノロジー(旧株式会社セゾン情報システムズ)の「DataSpider Cloud」をテラスカイの自社サービスとしてリリースするもので、ノンプログラミングで自由にデータ連携処理を作ることができるサービスを、クラウド環境で利用できる点が最大の特徴です。「DataSpider Cloud」と同等の機能をベースに、お客様のご要望に応じた機能追加、改善などの製品投資を継続して行っていく予定です。

・Salesforceで財務会計から人事給与、販売・購買・在庫管理までの業務を統合し、戦略的営業活動と迅速な経営判断を可能にする新クラウドサービス「mitoco ERP」を2023年9月29日より提供開始しました。テラスカイが長年にわたり培ってきたSalesforceの知見を活かし、Salesforce上で稼働する財務会計、人事給与サービスを新たに構築します。

2023年10月

・連結子会社である株式会社Quemix(本社:東京都中央区)は、2023年9月13日に特許を取得した量子優位性を示す材料計算(量子化学計算)アルゴリズム「PITE」を応用し、量子アニーリングを活用して結晶構造予測を行う新手法を、量子アニーリングの提唱者である西森秀稔教授と共同で発表しました。

・グループウェアmitoco(ミトコ)が、アイティクラウド株式会社主催の「ITreview Grid Award 2023 Fall」において、チャットボットツール部門で最高位である「Leader」、グループウェア部門で「High Performer」を受賞いたしました。チャットボットツール部門での受賞は前回に続いて2回目、グループウェア部門での受賞は「ITreview Grid Award 2022 Summer」以来、6回連続となります。

・連結子会社である株式会社テラスカイ・テクノロジーズが、「AWS人材派遣サービス」を開始しました。

2023年12月

・当社と関西電力送配電株式会社、株式会社関電システムズとが連名で、公益社団法人企業情報化協会が主催する「2023年度(第41回)IT賞」において、「IT賞(マネジメント領域)」を受賞しました。

・子会社の株式会社Cuon(本社:東京都中央区)は、Spree Commerceを基盤に最適なeコマースを構築・導入・運用保守までトータルでサポートする新サービス「ECO ( EC Optimization)」を2024年1月より提供開始しました。

・全国各地で優秀なIT人材の採用・育成を目指し、テラスカイとしては第3拠点目となるサテライトオフィス新設に向け、2023年12月22日に、島根県及び松江市と立地協定を締結いたしました。本締結により、2024年3月に松江市内にサテライトオフィスを新設、2024年9月にはクラウドサービスの導入支援・開発を主体としたクラウドインテグレーション事業を開始予定です。

2024年1月

・グループウェアmitoco(ミトコ)は、アイティクラウド株式会社(本社所在地:東京都港区)主催の「ITreview Grid Award 2024 Winter」において、チャットボットツール部門で最高位である「Leader」、グループウェア部門で「High Performer」を受賞いたしました。チャットボットツール部門での受賞は続いて3回目、グループウェア部門での受賞は「ITreview Grid Award 2022 Summer」以来、7回連続となります。

2024年2月

・子会社で量子コンピュータの研究開発を行うベンチャー企業、株式会社Quemixとマイクロ波化学株式会社は、マイクロ波加熱装置の設計工程に、Quemix提供の磁性材料シミュレーションソフトウェア、Quloud-Magを活用する共同研究を開始する発表を致しました。

・HardHat Limited(本社:シドニー)と、インプリパートナー契約を締結し、日本におけるHardHatソリューションの導入プロジェクトに関するパートナーシップについて合意しました。HardHatは、日本のゼネコンやサブコン向けに開発された建設管理のSalesforce AppExchangeです。Excelや電子メールを洗練されたデジタルワークフローに置き換えて、プロジェクト・ライフサイクルの業務を合理化し、建設プロジェクトの効率性、安全性、収益性を高めます。

 

※用語解説

(注1)クラウド

クラウドコンピューティングの略で、ネットワークをベースとしたコンピュータ資源の利用形態。企業はハードウェアやソフトウェアの資産を自前で持たず、インターネット上に存在するものを必要に応じて利用する。

(注2)Salesforce.com社

米国サンフランシスコを本社とするCRM(顧客関係管理)ソフトウェアで世界最大企業。クラウドベースのSalesforce製品は、日本郵政グループやトヨタ自動車などの国内大手の企業のみならず、中堅・中小企業まであらゆる業種・規模のSFA(営業支援)、CRM(顧客管理)、カスタマーサポートに利用されている。

(注3)AWS

「Amazon Web Services」の略語。米国Amazon社が企業を対象にウェブサービスという形態でITインフラストラクチャのサービス(IaaS)を提供する。クラウドの拡張性ある低コストのインフラストラクチャプラットフォームであり、世界190ヵ国の数十万に及ぶビジネスを駆動している。

(注4)GCP

Google Cloud Platform(GCP)とは、Googleが提供しているクラウドコンピューティングサービス。クラウド全体における世界的シェア3位。

(注5)SAP

SAPは主にビジネス向けソフトウェアの開発を手掛ける大手ソフトウェア企業で、売上高はマイクロソフト、オラクル、IBMに続いて世界第4位である。特に大企業向けのエンタープライズソフトウェア市場で圧倒的なシェアを有し、企業の基幹システムであるERP分野で世界一である。

(注6)クラウドマイグレーションビジネス

サーバーなどの機器を自社が管理する施設(ビルやデータセンターなど)で運用するITシステムの環境から、AWS(Amazon Web Services)、Google Cloud PlatformやMicrosoft Azureなどのパブリック・クラウドにシステムを移行すること。

(注7)量子コンピュータ

量子力学の現象を情報処理技術に適用することで、従来型のコンピュータでは容易に解くことのできない複雑な計算を解くことができるコンピュータであり、量子ゲート方式と量子アニーリング方式の大きく2つに分類される。量子ゲート方式は、従来型のコンピュータの上位互換としての期待が高く、GoogleやIBMなどの大手ITベンダーやスタートアップがハードウェアの開発を進めている。量子アニーリング方式は、組み合わせ最適化問題を解くことに特化している。

 

(2)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。

 

a.進捗度に基づく収益認識

 財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しており、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積り、当該進捗度に基づき収益を認識しております。

 進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した原価又は工数が、見積総原価又は見積総工数に占める割合に基づいて行っております。

 進捗度に基づく収益計上の基礎となる見積総原価又は見積総工数はプロジェクトごとに算定しております。各プロジェクトで要員管理・進捗管理・予算管理を行っておりますが、予期し得ない不具合の発生等により、開発工数が大幅に増加し、不採算プロジェクトが発生するような場合には、売上原価が増加することによりその結果進捗度が変動する可能性があり、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等の分析

 経営成績等の分析については、「(1)経営成績等の概要」に記載しております。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。

 

c.資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金の流動性に関して、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローにより671,801千円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローにより894,609千円減少、財務活動によるキャッシュ・フローにより59,696千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ277,696千円減少し、5,616,176千円となりました。当社の主な資金需要は、ソリューション事業・製品事業に係る人件費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用並びにソフトウェア制作にかかる投資、子会社設立による新規事業の立ち上げ、及びM&Aの実施等であります。これらの資金需要につきましては、主に自己資金により賄えるものと判断しておりますが、必要に応じ銀行借入等により対応してまいります。

 

d.経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループは、「クラウド世代のリーディング・カンパニー」を目指し、クラウド市場の発展に貢献することを当社グループの方向性として定めております。

 当社グループがこの方向性を目指し、日本トップレベルの技術力を維持し、クラウド環境における新しい変化を捉え、その市場のリーダーとなるためには、経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している課題に対して、弛まぬ努力をもって対処していかなければならないことを認識しております。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち、分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループは、社内にサービス・製品別の事業部門を置き、各事業部門及び連結子会社は、取り扱うサービス・製品について国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

 従って、当社グループは、事業部門及び連結子会社を基礎としたサービス・製品別のセグメントから構成されており、「ソリューション事業」、「製品事業」の2つを報告セグメントとしております。

 また、その内容につきましては、次のとおりであります。

事業区分

区分に属する事業内容

ソリューション事業

クラウドシステムの構築、導入支援及び保守

製品事業

自社クラウドサービスの開発、販売及び保守

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。

 また、報告セグメントの利益は、営業損益ベースの数値であります。

 セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2022年3月1日 至 2023年2月28日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1

連結財務諸表

計上額

(注)2

 

ソリューション

事業

製品事業

売上高

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

14,088,635

1,352,147

15,440,782

15,440,782

セグメント間の

内部売上高又は振替高

172,578

172,578

△172,578

14,088,635

1,524,725

15,613,360

△172,578

15,440,782

セグメント利益又は損失(△)

1,945,520

△138,621

1,806,899

△1,294,869

512,030

セグメント資産

12,292,887

1,569,127

13,862,014

1,661,165

15,523,180

その他の項目

 

 

 

 

 

減価償却費

86,796

269,770

356,567

11,323

367,890

のれんの償却額

36,161

2,088

38,249

38,249

有形固定資産及び

無形固定資産の増加額

77,341

239,335

316,676

38,032

354,709

(注)1.(1)セグメント利益又は損失(△)の調整額△1,294,869千円は、内部取引消去額16,123千円、各報告セグメントに配分していない全社費用△1,310,992千円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない管理部門に係る一般管理費であります。

(2)セグメント資産の調整額1,661,165千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない余資運用資金及び管理部門に係る資産等であります。

(3)減価償却費の調整額11,323千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産の減価償却費であります。

(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額38,032千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産の増加額であります。

2.セグメント利益又は損失(△)の調整後の金額は、連結財務諸表の営業利益と一致しております。

 

当連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1

連結財務諸表

計上額

(注)2

 

ソリューション

事業

製品事業

売上高

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

17,643,135

1,494,049

19,137,184

19,137,184

セグメント間の

内部売上高又は振替高

190,543

190,543

△190,543

17,643,135

1,684,592

19,327,728

△190,543

19,137,184

セグメント利益又は損失(△)

2,074,712

△190,010

1,884,702

△1,361,898

522,803

セグメント資産

15,253,964

1,371,489

16,625,454

1,821,145

18,446,600

その他の項目

 

 

 

 

 

減価償却費

93,587

273,894

367,482

24,780

392,263

のれんの償却額

31,161

2,088

33,249

33,249

有形固定資産及び

無形固定資産の増加額

83,050

600,876

683,927

18,773

702,700

(注)1.(1)セグメント利益又は損失(△)の調整額△1,361,898千円は、内部取引消去額23,546千円、各報告セグメントに配分していない全社費用△1,385,445千円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない管理部門に係る一般管理費であります。

(2)セグメント資産の調整額1,821,145千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない余資運用資金及び管理部門に係る資産等であります。

(3)減価償却費の調整額24,780千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産の減価償却費であります。

(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額18,773千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産の増加額であります。

2.セグメント利益又は損失(△)の調整後の金額は、連結財務諸表の営業利益と一致しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2022年3月1日 至 2023年2月28日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年3月1日 至 2023年2月28日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

 

ソリューション

事業

製品事業

減損損失

21,988

21,988

21,988

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年3月1日 至 2023年2月28日)

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

 

ソリューション

事業

製品事業

当期末残高

70,114

2,088

72,202

72,202

(注) のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の記載をしているため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

 

ソリューション

事業

製品事業

当期末残高

38,952

38,952

38,952

(注) のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の記載をしているため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年3月1日 至 2023年2月28日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

 該当事項はありません。