2023年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

経営サポート事業 飲食事業
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
経営サポート事業 2,667 47.6 430 95.1 16.1
飲食事業 2,931 52.4 22 4.9 0.8

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、連結子会社「GF CAPITAL PTE.LTD.、GF CAPITAL(THAILAND)CO.,LTD.、
GF CAPITAL(VIETNAM)CO.,LTD.、GF CONSULTING(THAILAND)CO.,LTD.、株式会社M.I.T」の計6社で構成されており、飲食店を中心としたサービス業を展開する企業(以下、顧客)への経営サポートと飲食店「名代 宇奈とと」や職人を有する高付加価値業態の運営を主な事業として取り組んでおります。

 

当社グループの事業系統図は次のとおりであります。


………点線枠内が当社グループであります。

 

当社グループの事業における位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。

 

(1) 経営サポート事業

飲食店や美容室などのサービス業の成長には、店舗の出店、移転や退店が伴います。店舗の出店、移転には、人材の採用と育成、業態開発などの前に、物件の情報収集に始まり、各種業者との打合せや選定、契約に至るまでの物件所有者等との条件交渉、設備導入における資金計画とその調達が必要となります。しかし、年間出店数が5店舗程度までの中小企業にとって“店舗開発”や“財務担当”という専門分野(情報収集力・コネクション・交渉力・法務知識・財務知識)に長けた人材を採用し、雇用することは、管理・費用面でも現実的ではありません。

当事業では、飲食店を中心としたサービス業を展開する企業やオーナーが、出退店を行う際に必要となる店舗物件・内装設備の導入等における課題のサポートを行うことで、顧客の“費用”“時間”“労力”の軽減を図っております。

当社グループは、顧客の出退店にかかわる様々な障害を軽減させることで、顧客が生産性の低い店舗から早期撤退し、不採算店舗の維持費用や人材を、成長可能性の高い店舗への投資や雇用につなげることを促し、サービス業の新陳代謝を図るとともに、店舗設計施工業者及びリース会社等のサービス業に関係する業者と顧客との架け橋となることで、サービス業をとりまく業界すべての活性化を図ります。

当社グループのサポート内容は、物件情報サポート、内装設備サポート、まるごとサポートの3種に大別されます。これらサポートは、物件情報サポートに属する居抜きを活用した店舗用不動産物件の転貸借(商品名「サブリース」)及び付随する内装設備の売買、内装設備サポートに属する提携リース(商品名「リースサポート」)と自社リース(商品名「GFリース」)、並びに物件情報サポートと内装設備サポートの「GFリース」の側面を併せ持つ、まるごとサポートに属するサービス(商品名「e店舗まるごとリース」)により構成されております。

当セグメントに係る会社は、本邦においては当社、海外においてはシンガポール共和国にあるGF CAPITAL PTE.LTD.、タイ王国にあるGF CAPITAL(THAILAND)CO.,LTD.、GF CONSULTING(THAILAND)CO.,LTD.、ベトナム社会主義共和国にあるGF CAPITAL(VIETNAM)CO.,LTD.が担っております。

  なお、当事業の3種の具体的なサポート内容は次のとおりであります。

 

 ① 物件情報サポート「サブリース」

退店希望顧客に代わり店舗物件の賃貸借契約の解約条件や時期を物件所有者と交渉し、退店希望顧客の解約と同時に、当社が新規に物件所有者との賃貸借契約を行います。並行して店舗の内装造作・設備等を退店希望顧客より購入して出店希望顧客に販売し、出店希望顧客と店舗物件のサブリース契約を締結いたします。

店舗の内装設備の販売代金が取引を実行した際の一時的な収益(以下、「フロー収益」という。)となり、賃貸収入がリース期間中の継続的な収益(以下、「ストック収益」という。)となります。

 

物件情報サポート ビジネススキーム


 

 ② 内装設備サポート「リースサポート」及び「GFリース」

「リースサポート」と「GFリース」の2つの商品があります。

「リースサポート」では、顧客が希望する設備を当社が購入し、リース会社へ売却するのと同時にリース会社を貸主、顧客を借主としたリース契約が締結されます。その際の設備等の販売代金がフロー収益となります。当サービスは、リース会社と顧客の間でリース契約が締結されるように、当社が両者の間に入り支援しているサービスであることから、設備等の購入代金と販売代金の差額部分を売上高に計上しております。一方で設備等の購入先と販売先は異なることから、売掛金と買掛金をそれぞれ計上しております。

「GFリース」では、顧客が希望する設備等を当社が購入し、当社を貸主、顧客を借主とするリース契約を締結いたします。当該リース契約に基づき受取るリース料がストック収益となります。当サービスでは、リース取引開始時に設備等の購入代金をリース投資資産に計上いたします。また、リース期間中の各期に受取るリース料を各期において売上高として計上し、当該金額からリース期間中の各期に配分された利息相当額を差し引いた額を売上原価として処理し、同額をリース投資資産から減額いたします。

また、顧客の求めに応じ、一部の設備等について、リース対象外となるなどの事情がある場合に割賦取引を行う場合があります。当サービスでは、割賦販売時に設備等の購入代金を割賦売掛金に計上いたします。また、各期の回収額を利息相当額と割賦売掛金の元本回収に区分し、前者を各期の売上高として計上し、後者を割賦売掛金から減額いたします。

 

内装設備サポート ビジネススキーム


 

 ③ まるごとサポート「e店舗まるごとリース」

   物件情報サポート及び内装設備サポートの「GFリース」の側面を併せ持つサービスであります。

顧客の出店に伴う費用(仲介手数料、礼金、保証金、内装造作、設備等)を当社が負担し、当社を貸主、顧客を借主とする契約を締結いたします。まるごとサポートは飲食店の出店をパッケージ化したワンストップサービスであります。契約時の契約金がフロー収益となり、サービス利用料等がストック収益となります。

 

まるごとサポート ビジネススキーム


 

 

 

 

 

 ④ その他サポート

   事業の規模及び重要性の観点より、個別に区分していないサービスをその他サポートに含めております。

 顧客がASEANを中心とした海外進出を行う際、進出パッケージとして市場調査、会社設立、口座開設等を行い、その他、顧客の状況に応じて、現地パートナー仲介、内外装業者紹介、販売促進・広告宣伝、営業許認可、人材確保、物件開発、そして国内と同様のサービス内装設備サポート「GFリース」、まるごとサポートの提供を行っております。進出パッケージ等がフロー収益であり、内装設備サポート「GFリース」及びまるごとサポートがストック収益となります。

当社グループの飲食事業で展開する「名代 宇奈とと」のライセンス店の出店支援を行っています。契約締結に係る加盟金について、契約期間に按分して収益計上しており、ストック収益となります。

飲食業界の慢性的な人手不足の解消のため、特定技能制度を活用した外国人材の紹介及び入社後の顧客及び紹介の支援サービスを行っております。紹介手数料がフロー収益となり、入社後の支援サービスがストック収益となります。

世界で加速度的に需要が高まっている日本食の料理人を育成することを目的に、職人養成スクール「飲食塾」を運営しております。入学金、受講料及び併設店舗で提供される食事の代金がフロー収益となります。

 

(2) 飲食事業   

当社グループは、当社及び連結子会社3社により、直営及びライセンスによる外食事業を国内と海外にて展開しております。主な業態は、鰻料理のファストフード店「名代 宇奈とと」及び株式会社M.I.Tが運営する「中目黒いぐち」を中心とした高付加価値業態であります。

「名代 宇奈とと」の鰻料理は、備長炭の炭火で焼き上げた鰻と、厳選した本醸造醤油をベースにした特製たれが特徴となっております。提供時間・販売価格・オペレーションの3つの特徴によって「鰻料理のファストフード」を確立しており、主な商品は「うな丼」「うな重」「ひつまぶし」となります。また、2020年8月より、国内におけるライセンス展開を本格的に開始しております。これにより、国内における店舗数は直営16店舗、ライセンス店196店舗となっております。

なお、飲食事業におけるライセンスに係る収益は、ライセンス契約に係るロイヤリティ収益と食材卸売上となります。現時点において金額的重要性が乏しいため、直営店舗の運営に伴う収益と合わせて飲食事業に含めております。

また、「名代 宇奈とと」では海外展開も行っております。ベトナム社会主義共和国及びシンガポール共和国に直営店を出店したほか、現地運営パートナー企業へのライセンス供与事業を行っており、事業展開エリアはタイ王国及び香港であります。これにより、海外における店舗数は直営9店舗、ライセンス店4店舗となっております。

高付加価値業態としては、焼鳥専門店「中目黒いぐち」「鳥カミ」「鳥さき」、日本料理「茶寮 宮坂」、イタリアン「RODEO」などであります。店舗数は25店舗となっております

 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の状況の概要)

(1) 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症における行動制限の解除や5類への引き下げ等により社会経済活動の正常化が進められる一方で、不安定な国際情勢や物価高の長期化などから、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社グループの主力取引先である飲食業界におきましては、原材料価格・光熱費の高騰や慢性的な人手不足、人件費の上昇等から依然として厳しい状況が続いているものの、インバウンド需要の回復による客数の回復も見られるようになり全体として緩やかな回復傾向が見られました。

 そのような状況下、当社グループは、国内の飲食店をはじめとするサービス業の成長をサポートすることを第一に、「夢をカタチに!和食を世界に!」という企業スローガンを掲げ、日本国内の和食文化を世界の様々な地域へ輸出する架け橋となれるよう努めてまいりました。また、経営サポート事業と飲食事業の連動によって、当社独自の「プラットフォーム」を形成し、両事業を併せ持つことによるシナジー効果で収益を創出するビジネスモデルを確立し、各事業で収益が発生する「名代 宇奈とと」のライセンス展開や、飲食事業で培ったノウハウや課題解決力を活かし、時代と共に変化する飲食店経営のニーズに対応した新サービスの提供を推進してまいりました。さらに、中期展望の実現に向けて、国内及び海外の管理体制強化に取り組んでまいりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は5,598,235千円(前連結会計年度比18.2%増)、営業損失は39,053千円(前連結会計年度は営業利益214,635千円)、経常損失は64,819千円(前連結会計年度は経常利益213,791千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は194,169千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益271,490千円)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績の状況は、次のとおりであります。

① 経営サポート事業

 当連結会計年度においては、退店希望顧客や空き物件の情報の入手と出店希望顧客のサポートが進み、契約数を伸ばすことができました。また、昨年度から取り組んでいる外国人材紹介サポートの案件増加も売上高の増加に寄与いたしました。

 その結果、当セグメントの売上高は2,667,266千円(前連結会計年度比11.1%増)、営業利益は430,272千円(前連結会計年度比24.4%増)となりました。

 

② 飲食事業

当連結会計年度において、当社グループが展開する「名代 宇奈とと」においては、国内及びインバウンド需要の回復から既存店の売上高が増加し、特に上野、浅草などのインバウンド店舗において売上高の増加が際立ちました。また、シンガポール及びベトナムおいて複数の店舗がオープンし、売上高の増加に寄与いたしました。

 株式会社M.I.Tにおいても、外食需要の回復により既存店の売上高が増加いたしました。また、福岡におけるプロジェクトにより店舗が増加し、売上高の増加へ寄与いたしました。

 一方で、国内及び海外の新店の開発にともない、開発費用及び運営費用が増加し、販売費及び一般管理費が増加しております。

 その結果、当セグメントの売上高は、2,930,969千円(前連結会計年度比25.5%増)、営業利益は22,222千円(前連結会計年度比91.0%減)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

  ① 資産の部

当連結会計年度末の資産は前連結会計年度末より321,798千円減少して4,557,493千円となりました。これは主に、建物及び構築物が376,529千円、有形固定資産その他が60,598千円、差入保証金が115,359千円増加した一方で、現金及び預金が622,470千円、建設仮勘定が251,023千円減少したことによるものであります。

 

 ② 負債の部

当連結会計年度末の負債は前連結会計年度末より146,526千円減少して2,829,521千円となりました。これは主に、流動負債その他が95,899千円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が77,197千円、未払法人税等が79,703千円、長期借入金が90,509千円減少したことによるものであります。

 

 ③ 純資産の部

当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末より175,271千円減少して1,727,972千円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が54,409千円、新株予約権が24,675千円増加した一方で、利益剰余金が258,959千円減少したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ622,724千円減少し、1,502,094千円となりました。

  当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。


 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、96,639千円(前連結会計年度は533,448千円の収入)となりました。この内訳は主に、税金等調整前当期純損失82,823千円、減価償却費180,818千円、のれん償却額54,080千円、経営サポート事業におけるリース投資資産の減少額25,038千円、その他の流動資産の減少額36,021千円、未払金の増加額63,240千円、その他の流動負債の増加額70,277千円、長期前受収益の減少額74,683千円、法人税等の支払額175,541千円であります。


 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、504,563千円(前連結会計年度は468,132千円の支出)となりました。この内訳は主に、有形固定資産の取得による支出494,365千円、差入保証金の差入による支出154,265千円、経営サポート事業における長期預り保証金の返還による支出57,545千円、長期預り保証金の受入による収入184,990千円であります。


 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、234,288千円(前連結会計年度は256,351千円の支出)となりました。この内訳は主に、長期借入れによる収入100,000千円、長期借入金の返済による支出267,706千円、配当金の支払額64,737千円であります。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

経営サポート事業

1,950,221

111.3

飲食事業

1,016,482

131.6

合計

2,966,704

117.5

 

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。

 

(2) 受注実績

  該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

経営サポート事業

2,667,266

111.1

飲食事業

2,930,969

125.5

合計

5,598,235

118.2

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。

  

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容)

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって、経営者より一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。

当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

(2) 財政状態の分析

財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (経営成績等の状況の概要)(2)財政状態の状況」に記載のとおりであります。
 

(3) 経営成績の分析

① 売上高

当連結会計年度における売上高は5,598,235千円(前連結会計年度比18.2%増)となりました。報告セグメント別の売上高は、経営サポート事業2,667,266千円(同11.1%増)、飲食事業2,930,969千円(同25.5%増)となっております。

経営サポート事業では、退店希望顧客や空き物件の情報の入手と出店希望顧客のサポートが進み、契約数を伸ばすことができました。また、昨年度から取り組んでいる外国人材紹介サポートの案件増加も売上高の増加に寄与いたしました。

飲食事業では、当社グループが展開する「名代 宇奈とと」においては、国内及びインバウンド需要の回復から既存店の売上高が増加し、特に上野、浅草などのインバウンド店舗において売上高の増加が際立ちました。また、シンガポール及びベトナムおいて複数の店舗がオープンし、売上高の増加に寄与いたしました。

 株式会社M.I.Tにおいても、外食需要の回復により既存店の売上高が増加いたしました。また、福岡におけるプロジェクトにより店舗が増加し、売上高の増加へ寄与いたしました。

② 売上原価

当連結会計年度における売上原価は2,966,704千円(前連結会計年度比17.5%増)となりました。報告セグメント別の売上原価は、経営サポート事業1,950,221千円(同11.3%増)、飲食事業1,016,482千円(同31.6%増)となりました。

③ 売上総利益

当連結会計年度における売上総利益は2,631,531千円(前連結会計年度比19.0%増)となりました。報告セグメント別の売上総利益は、経営サポート事業717,044千円(同10.6%増)、飲食事業1,914,486千円(同22.5%増)となりました。

④ 販売費及び一般管理費

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は2,670,584千円(前連結会計年度比33.8%増)となりました。報告セグメント別の販売費及び一般管理費は、経営サポート事業286,772千円(同5.2%減)、飲食事業1,892,263千円(同43.7%増)となりました。主な要因は、飲食事業において国内及び海外の新店を開発したことにともない、開発費用及び運営費用が増加したためであります。

⑤ 営業利益

当連結会計年度における営業損失は39,053千円(前連結会計年度は営業利益214,635千円)となりました。報告セグメント別の営業利益は、経営サポート事業430,272千円(前連結会計年度比24.4%増)、飲食事業22,222千円(同91.0%減)となりました。なお、報告セグメント別の営業利益と当連結会計年度の営業利益との差異については全社費用であります。

⑥ 営業外収益

当連結会計年度における営業外収益は6,654千円となりました。主な内訳は、協賛金収入3,624千円であります。

⑦ 営業外費用

当連結会計年度における営業外費用は32,419千円となりました。主な内訳は、支払利息6,785千円、為替差損25,259千円であります。

⑧ 経常利益

当連結会計年度における経常損失は64,819千円(前連結会計年度は経常利益213,791千円)となりました。

⑨ 特別損益及び当期純利益

当連結会計年度における特別利益は、24,670千円となりました。一方、特別損失は、42,673千円となりました。内訳は、特別利益は、違約金収入19,277千円、受取和解金5,392千円、特別損失は、固定資産除却損23,062千円、減損損失17,942千円、和解金1,668千円であります。

この結果、税金等調整前当期純損失82,823千円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益424,616千円)、親会社株主に帰属する当期純損失194,169千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益271,490千円)となりました。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容、法的規制、事業運営等、様々な要因の変化の影響を受ける可能性があります。このため、優秀な人材の採用と組織体制の整備、内部統制システムの強化等により、これらのリスク要因に対応するように努めてまいります。

 

  (5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの所要資金は、大きく新規契約に伴う敷金及び保証金の支払と店舗造作等の有形固定資産の取得のための資金、新規出店並及び店舗運営のための資金並びに納税資金等が経常の運転資金であります。

当連結会計年度におきましては、物件情報サポートの案件増加、及び、新規出店の増加に伴い、国内・海外で固定資産が増加したこと、及び、コロナ禍で借り入れた資金の返済が開始したことから、現金及び預金は減少しております。

なお、現状ただちに資金が不足する状況にはありませんが、今後も新規案件の獲得及び新規出店を加速させてまいりますので、事業運営に伴う売上代金等を含めて、必要な資金の流動性を確保していく所存であります。

なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、直近5連結会計年度におけるキャッシュ・フロー関連指標は、以下のとおりであります。

 

2019年12月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

自己資本比率(%)

39.7

30.4

32.8

38.5

36.7

時価ベースの自己資本比率(%)

69.4

63.4

55.4

56.0

48.3

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(%)

237.6

627.3

285.5

242.7

1,164.0

インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)

72.1

36.0

65.7

73.2

14.3

 

 自己資本比率:自己資本/総資産

  時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

 (注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。

 (注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。

 (注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。

 (注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。

 

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループは、経営サポート事業と飲食事業の連動によって、当社独自の「プラットフォーム」を形成し、両事業を併せ持つことによるシナジー効果で収益を創出するビジネスモデルを確立し、各事業で収益が発生する「名代 宇奈とと」のライセンス展開や、飲食事業で培ったノウハウや課題解決力を活かし、時代とともに変化する飲食店経営のニーズに対応した新サービスの提供を推進してまいります。

経営サポート事業においては、国内需要の出退店サポートを中心として飲食企業を支援することによる国内事業の営業体制基盤の充実と拡大が重要と認識しております。新型コロナウイルス感染症の影響により退店希望顧客が増加すると同時に、好立地の空き物件情報を出店希望顧客に提供することができるようになり、飽和状態にあった国内外食産業の新陳代謝が進んでいること、当社グループが対象とする物件の商圏が拡大したことなどから、今後も支援店舗数の増加によるストック収益額の拡大を見込みます。

また、飲食業界の慢性的な人手不足の解消のため、特定技能制度を活用した外国人紹介ビジネスを開始しました。特定技能ビザが創設された2019年~現在まで「名代 宇奈とと」にて、特定技能外国人を採用・育成している経験から得た独自の外国人採用・ビザ取得ノウハウを活用してまいります。

飲食事業においては、コロナウイルス感染症による影響から、飲食店舗支援需要や新たな店舗支援ノウハウの蓄積余地が出現しているため、宇奈とと及びM.I.Tの両ブランドの国内外での直営店及びライセンス店の出店を進めてまいります。そして、飲食店運営ノウハウの蓄積、ネットワークの拡大をすることで、経営サポート事業によるサービス提供の基盤強化と品質向上を図ってまいります。

なお、問題意識に対する今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)
【セグメント情報】

   1.報告セグメントの概要

    (1) 報告セグメントの決定方法

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。当社においては、出店支援を目的とした経営サポート事業と、飲食店の経営を行っている飲食事業を展開しております。

従って、当社グループはその事業別に「経営サポート事業」及び「飲食事業」を2つの報告セグメントとしております。

 

    (2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類

「経営サポート事業」は、物件情報サポート、内装設備サポート、まるごとサポート及びその他サポートによって飲食店のサポートを行っております。

      「飲食事業」は、店舗における飲食業を行っております。

 

   2.報告セグメントごとの売上高、利益、資産その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。

報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 

   3.報告セグメントごとの売上高、利益、資産その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日

                                            (単位:千円)

 

報告セグメント

調整額
(注)1

連結財務諸表
計上額
(注)2

経営サポート
事業

飲食事業

売上高

 外部顧客への売上高

 セグメント間の内部
 売上高又は振替高

 

2,400,212

 

2,335,225

 

4,735,437

 

 

4,735,437

2,400,212

2,335,225

4,735,437

4,735,437

セグメント利益

345,918

246,220

592,138

△377,503

214,635

セグメント資産

2,127,806

808,449

2,936,256

1,943,036

4,879,292

その他の項目

 減価償却費

 のれんの償却額

 有形固定資産及び
  無形固定資産の増加額

 

72,680

277,553

 

33,954

54,080

181,689

 

106,634

54,080

459,243

 

3,446

15,290

 

110,081

54,080

474,533

 

(注)1.調整額は以下のとおりであります。

(1) セグメント利益の調整額△377,503千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は主に報告セグメントに帰属しない管理部門等に係る費用であります。

(2) セグメント資産の調整額1,943,036千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。

(3) 減価償却費の調整額3,446千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。

(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額15,290千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。

   2.セグメント利益は連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

 

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日

                                            (単位:千円)

 

報告セグメント

調整額
(注)1

連結財務諸表
計上額
(注)2

経営サポート
事業

飲食事業

売上高

 外部顧客への売上高

 セグメント間の内部
 売上高又は振替高

 

2,667,266

 

2,930,969

 

5,598,235

 

 

5,598,235

2,667,266

2,930,969

5,598,235

5,598,235

セグメント利益又は損失(△)

430,272

22,222

452,495

△491,548

△39,053

セグメント資産

1,690,114

1,272,939

2,963,053

1,594,440

4,557,493

その他の項目

 減価償却費

 のれんの償却額

 有形固定資産及び
  無形固定資産の増加額

 

62,723

11,254

 

112,865

54,080

440,168

 

175,588

54,080

451,422

 

5,229

2,286

 

180,818

54,080

453,709

 

(注)1.調整額は以下のとおりであります。

(1) セグメント利益又は損失(△)の調整額△491,548千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は主に報告セグメントに帰属しない管理部門等に係る費用であります。

(2) セグメント資産の調整額1,594,440千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。

(3) 減価償却費の調整額5,229千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。

(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額2,286千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。

   2.セグメント利益又は損失(△)は連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日

1.製品及びサービスごとの情報

             (単位:千円)

 

物件情報
サポート

内装設備
サポート

まるごと
サポート

その他
 サポート 

飲食事業

合計

外部顧客へ
の売上高

1,824,734

99,775

389,583

86,119

2,335,225

4,735,437

 

 

2.地域ごとの情報

 (1) 売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

 

(単位:千円)

日本

 タイ

シンガポール

ベトナム

合計

698,976

26,292

58,525

161,571

945,366

 

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載はありません。

 

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日

1.製品及びサービスごとの情報

             (単位:千円)

 

物件情報
サポート

内装設備
サポート

まるごと
サポート

その他
 サポート 

飲食事業

合計

外部顧客へ
の売上高

2,079,455

72,929

304,546

210,335

2,930,969

5,598,235

 

 

2.地域ごとの情報

 (1) 売上高

 

 

 

 

(単位:千円)

日本

 タイ

シンガポール

ベトナム

合計

5,028,728

86,693

202,174

280,639

5,598,235

 

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

 

(単位:千円)

日本

 タイ

シンガポール

ベトナム

合計

867,867

4,785

122,512

136,306

1,131,471

 

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載はありません。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

                                  (単位:千円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

経営サポート
事業

飲食事業

減損損失

6,436

56,624

63,061

-

63,061

 

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

                                  (単位:千円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

経営サポート
事業

飲食事業

減損損失

17,942

17,942

17,942

 

 

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日

                                  (単位:千円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

経営サポート
事業

飲食事業

当期償却額

54,080

54,080

54,080

当期末残高

67,600

67,600

67,600

 

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日

                                  (単位:千円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

経営サポート
事業

飲食事業

当期償却額

54,080

54,080

54,080

当期末残高

13,520

13,520

13,520

 

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日

該当事項はありません。