2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    4,642名(単体) 5,864名(連結)
  • 平均年齢
    35.6歳(単体)
  • 平均勤続年数
    7.7年(単体)
  • 平均年収
    5,493,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

調剤薬局事業

4,395

(686)

医薬品製造販売事業

837

(38)

医療従事者派遣・紹介事業

306

(9)

全社(共通)

326

(25)

合計

5,864

(758)

 

(注) 1.従業員数は、就業人員数であります。

2.従業員数欄の外書きは、臨時雇員(準社員、契約社員、嘱託社員、パートタイマー、アルバイト)に関する8時間換算に基づく年間平均雇用人員数であります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない本社部門の就業人員数であります。

 

(2) 提出会社の状況

2024年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

4,642

(694)

35.6

7.71

5,493

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

調剤薬局事業

4,316

(669)

全社(共通)

326

(25)

合計

4,642

(694)

 

(注) 1.従業員数は、就業人員数であります。

2.従業員数の外書きは、臨時雇員(準社員、契約社員、嘱託社員、パートタイマー、アルバイト)に関する8時間換算に基づく年間平均雇用人員数であります。

3.平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与は、正社員に関するものであります。

4.平均年間給与は、税込支払給与額であり、賞与及び基準外賃金を含め、通勤手当は含めておりません。

 

(3) 労働組合の状況

企業内労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円滑に推移しております。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

13.3

84.0

64.6

67.4

58.7

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

 

② 連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者の

割合(%)(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

株式会社メディカルリソース

15.2

100.0

77.4

71.8

80.0

日本ジェネリック株式会社

6.9

100.0

73.8

75.7

57.1

長生堂製薬株式会社

25.6

100.0

84.5

85.3

52.0

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組み】

(1) サステナビリティ基本方針

私たち日本調剤グループは、サステナビリティを中長期的な企業価値向上に向けた経営戦略の重要事項と認識しています。あらゆるステークホルダーとの対話・協働のもと、人権を尊重し、環境保全に配慮した公正で透明性の高い経営基盤を構築します。そして、事業活動を通じて医療・ヘルスケア分野における社会課題の解決に取組み、社会の持続可能性を追求していきます。

 

(2) サステナビリティの取組み

当社グループは、持続可能な社会への貢献と継続的な企業価値の向上を果たしていくためにマテリアリティを特定し、経営戦略とサステナビリティを紐づけ実効性の高い取組みを進めています。マテリアリティの特定にあたり、組織横断での議論のもと、当社の事業活動とSDGsの17のゴール及びこれに紐づく169のターゲットを照らし合わせ、関係性や関連性の深さを検討し協議を重ねるとともに、外部有識者の視点も加えて評価を行いました。

また、気候変動問題への対応をサステナビリティ経営の重要事項と認識し、取組みを進めており、金融安定理事会(FSB)による「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」による提言に賛同しています。当社では気候変動に関する情報開示にあたり、TCFD提言の推奨する4つの開示項目(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標及び目標)に沿って開示を行っています。

なお、将来に関する事項につきましては、当社が認識している情報を元に取締役会及びサステナビリティ委員会で前提条件を設定した上で合理的な根拠に基づく適切な検討を経たものであります。今後の外部環境の変化、内部環境の変化により前提条件にずれが生じた場合、情報開示の見直しを行う可能性があります。

 

(3) ガバナンス

当社グループは、サステナビリティ基本方針にのっとり、経営戦略にサステナビリティを取り込んでいます。サステナビリティにおける重要事項の決定は取締役会が行い、取締役会の直属の機関としてサステナビリティ委員会を設置しています。代表取締役社長が委員長を務める本委員会は、原則として1事業年度に2回以上開催し、特定したマテリアリティ(重要課題)に対する取組みの進捗の統括と評価、事業戦略への落とし込み、国際的なガイドラインの遵守、参画の協議などを行い、適宜、取締役会に報告する体制をとっています。サステナビリティの取組みは責任部門を明確にし、各部門が進めています。サステナビリティ課題に対する執行機能はサステナビリティ統括室が担い、各部門と連携しながら着実に取組みを進める体制を構築しています。

また、気候関連課題をサステナビリティ経営における重要課題であると認識し、取締役会の直属の機関であるサステナビリティ委員会により気候変動問題に対する取組みを協議しています。

 

サステナビリティ推進体制


 

(4) 戦略

①全社戦略

当社グループは、事業活動とSDGsの17のゴール・169のターゲットとの紐づけを行い、社会における重要課題と当社の事業活動における重要課題の両面から検討を行い、6つの重要課題グループに大別される21のマテリアリティを特定しています。特定したマテリアリティは、ステークホルダー視点の優先度と経営視点の優先度の2軸で評価を行い、マテリアリティマップを作製した上で優先度の高いマテリアリティを開示しています。重要課題グループは、医療サービスを提供する企業として事業を通じた社会課題の解決を目指す「A.医療のクオリティとアクセシビリティ」、「B.医薬品の品質と安定供給」、「C.医療機関の人的課題の解消」、持続的な経営基盤を確立するための「D.カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーへの寄与」、「E.多様な人材の育成と活躍」、「F.社会的責任を果たすためのガバナンス強化」としています。「A.医療のクオリティとアクセシビリティ」は調剤薬局事業におけるマテリアリティであり、効率的かつ質の高い医療サービスの提供に貢献するものです。「B.医薬品の品質と安定供給」は医薬品製造販売事業におけるマテリアリティであり、医薬品の安定供給の側面から医療に貢献するものです。「C.医療機関の人的課題の解消」は医療従事者派遣・紹介事業のマテリアリティであり、医療人材の供給という人的側面から医療に貢献するものです。「D.カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーへの寄与」は気候変動課題への対応や循環型社会の構築に貢献するものです。「E.多様な人材の育成と活躍」は会社の重要な経営資源である人的資本への投資を行い、従業員価値を高めることで持続的な企業の成長に貢献するものです。「F.社会的責任を果たすためのガバナンス強化」はガバナンス、コンプライアンス、リスク管理など社会的責任を果たすためのものです。それぞれの重要課題グループに含まれるマテリアリティは重要な取組み・KPIを設定しており、グループ全体で重要課題への対応を進めるための戦略や施策として位置付けています。

 

(日本調剤グループ マテリアリティ)

重要課題グループ

該当する事業

A.医療のクオリティとアクセシビリティ

調剤薬局事業

B.医薬品の品質と安定供給

医薬品製造販売事業

C.医療機関の人的課題の解消

医療従事者派遣・紹介事業

D.カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーへの寄与

日本調剤グループ

E.多様な人材の育成と活躍

F.社会的責任を果たすためのガバナンス強化

 

 

A.医療のクオリティとアクセシビリティ

No.

マテリアリティ

1

薬局機能の強化(高度医療や地域医療への対応)による患者さまの薬物治療効果の向上

2

未病・予防など地域の健康をサポートする薬局機能の拡張

3

薬局における医薬品使用の適正化による社会保障への貢献

4

地域の医療・福祉インフラとしての薬局の持続的な運営、災害・パンデミック等への対応

5

薬局における医療安全の確保

6

DX によるオンライン医療推進と新規ビジネス創出

7

医療発展に貢献する調査・研究発表

 

 

B.医薬品の品質と安定供給

No.

マテリアリティ

8

高品質で安全性の高い医薬品の研究開発・製造

9

医薬品の安定供給

 

 

C.医療機関の人的課題の解消

No.

マテリアリティ

10

良質な医療サービスの提供に向けた人的側面からの支援

11

産業医紹介によるメンタルヘルスを含む健康と労働衛生の支援

 

 

D.カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーへの寄与

No.

マテリアリティ

12

薬局と工場をはじめとした廃棄物の削減と資源利用の効率化

13

エネルギー利用の効率化と再生可能エネルギー利用によるCO2削減

14

環境・社会配慮と透明性に優れたサプライチェーンの構築

 

 

E.多様な人材の育成と活躍

No.

マテリアリティ

15

会社の成長を支える人材の確保と、従業員の成長を促す人事制度の整備

16

人権尊重と女性活躍・ダイバーシティの推進

17

従業員の健康と働きがいを増進する職場環境の確立

 

 

F.社会的責任を果たすためのガバナンス強化

No.

マテリアリティ

18

難病や障害などの医療福祉領域への支援

19

コーポレート・ガバナンスの持続的な強化と透明性の高い情報開示

20

コンプライアンスの持続的な強化と腐敗防止

21

リスクの適正な評価と対応による機会創出

 

 

取組み・KPI、貢献するSDGsの詳細は当社ウェブサイト「特定したマテリアリティ」をご参照ください。

https://www.nicho.co.jp/corporate/sustainability/materiality/

 

 

②気候変動

当社グループは、気候変動が事業経営に及ぼす影響を認識するにあたり、IPCCやIEAが発表している長期的な仮説やシナリオを参照し、物理的及び副次的なリスクと機会の特定、またその影響度合いと対応策の評価・考察を行っています。具体的には、IPCCやIEAが想定する複数の将来予測シナリオを参考に、産業革命期の世界平均気温と比較して2100年頃までに平均気温が4℃上昇し、物理的被害が最大化することを想定した世界を4℃シナリオ、脱炭素化への取り組みによって2050年のカーボンニュートラルが達成され2℃未満の上昇に抑制された世界を1.5℃シナリオとして設定し、二つの将来世界を想定し分析をしています。

なお、シナリオ分析の実施は、2022年度時点で当社が認識している情報を元に前提条件を設定した上で判断し情報開示を行なっております。今後の外部環境の変化、内部環境の変化により前提条件のずれが生じた場合、情報開示の見直しを行う可能性があります。

 

参考シナリオ


 


 

 

③人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針

当社グループは、「すべての人の『生きる』に向き合う」というグループ理念のもと、会社を支える従業員を重要な経営資源である人的資本と捉え、採用、人材育成、評価及びエンゲージメント施策に対し、積極的な投資を行っております。また、多様な価値観の存在が、会社の持続的な成長の実現に繋がるとの認識に基づき、一人ひとりの個性や多様性を尊重した環境づくりを推進しております。

 

(人材確保に向けた取り組み)

・採用活動の強化

主要事業である調剤薬局事業では質の高い薬局サービスの提供と、組織拡大に向けた競争戦略を高める上で、薬剤師をはじめとする、専門性を持った多様な人材の確保は非常に重要です。法改正や業界再編に伴う外部環境の変化に対応すべく、薬剤師職、医療事務職、管理栄養士職、総合職を中心に、優秀な人材確保を目的として新卒採用・キャリア採用の双方で、幅広いチャネルを駆使した活動を展開しています。

 

(人材育成の取り組み)

・求められる人材像と人材育成方針

当社グループは、全職種共通の“求められる人材像”として、「健全で優れた人格と強いリーダーシップを有し、周囲からの信頼を得つつ、 高い専門性を発揮するプロフェッショナルとして、変化を恐れず挑戦し、 多様な力を掛け合わせ、中長期的に高い成果を創出することで、 医療分野を中心に社会課題解決に貢献できる人材」と掲げ、そのための成長に向けた人材育成を行っております。

 

例えば、調剤薬局事業の薬剤師職においては「薬剤師ステージ制度」を設け、社内認定資格の取得を推奨し、より高度な外部認定資格の取得へとステップアップを可能とすべく全面的に支援しています。

その他の職種においても、職務別・階層別の研修を軸に、テーマ別の研修や異動配置を含むキャリア形成施策、次世代リーダー育成のための人材特定の仕組みを構築し、選抜者に対する研修を中心とした育成プログラムの実行など、従業員一人ひとりが必要とする知識・スキルを学べる機会を提供しております。

また、グループ理念の更なる浸透を図り、高品質なヘルスケア関連サービスの提供を実現するために、2024年4月に当社では新人事制度を導入しました。制度のコンセプトとしては、「①年齢や勤続年数によらない、個人の成長やキャリアを支援する等級制度」、「②上長・部下の双方向対話を深化させた、納得感のある人事評価制度」、「③職責の大きさ、能力、成果を 反映したメリハリのある報酬制度」の3つの柱をもとに、人材育成と公正・公平な処遇に重点に置いた設計としており、多様な人材の活躍を支える制度としています。

 

(社内環境整備)

多様な人材の育成と活躍を支える社内環境整備は、持続的な企業の成長には欠かせないものであるとの認識から、人種・国籍・年齢・性別・障がいなどに関わらず活躍できる職場環境を作るための施策を企画・推進しています。特に従業員の約70%を占める女性の活躍を後押しするため、女性管理職比率の向上を目指しています。

 

・エンゲージメントサーベイ

定期的にエンゲージメントサーベイを実施し、その結果や寄せられた声をもとに、経営層との対話機会の設置、人事制度など各種制度・ルールの見直し、生産性向上やコミュニケーションの深化を目的とした改善案の企画・実行など、あるべき姿の実現に向けたアクションを起こすことで、従業員の組織への共感性や仕事のやりがいを高めてエンゲージメントを向上させ、活力ある組織づくりを目指して参ります。(2023年度トータルエンゲージメントスコア:3.52)

 

・健康経営への投資

当社グループの持続的な成長を実現するためには、従業員の健康への取り組みを強化し、個人と組織が健康な状態を維持・発展させることが不可欠と考えています。そのためには健康経営の視点からのアプローチが大切であり、安全な職場環境の確保をベースに、ワークライフバランスを支える制度の導入や各種施策を実施し、従業員一人ひとりが長きに渡って、安全で健康的に活躍できる環境醸成を目指していきます。

 

(5) リスク管理

①サステナビリティ関連リスク

気候変動関連リスクを含むサステナビリティに関連するリスクについては、サステナビリティ委員会が特定・評価しており、特定したリスクについては、当社グループ全体の総合的なリスク分析・管理を行うリスク管理委員会に報告し、当社グループ全体のリスクと比較して重要性を評価のうえ、対応するリスクの優先順位を決定しています。優先順位の高いリスクについてはサステナビリティ委員会で対応を検討し、取締役会へ報告しており、取締役会での審議の後、取締役会の指示のもと、サステナビリティ委員会と各部門が連携して個別リスクへの対応を進める体制となっています。

 

サステナビリティ関連リスクのリスク管理体制


 

②気候変動

設定した各シナリオに基づいた分析結果として、1.5℃シナリオでは、政府による積極的な気候変動対策の実施が予想され、炭素税・排出権取引などの新たな規制の導入やリサイクル法などの現行の規制の厳格化、電力価格高騰の影響を受け、当社事業における操業コストの増加が想定されます。他方で投資家や顧客のサステナブル思考の高まりや市場ニーズ変化への適正な対応は、当社の企業ブランド戦略とその発信に繋がる機会となり得ます。4℃シナリオでは、温暖化の進行に伴う気温上昇や感染症の増加、洪水や高潮をはじめとする自然災害の激甚化により、直接的被害の拡大や操業停止など、当社事業や物流への影響が懸念されます。こうした異常気象に起因した物理的リスクは、想定した双方のシナリオと共に当社事業への被害の拡大を確認しており、調達・操業・販売のすべての段階において対策を検討していくことが必要であると認識しています。一方で、酷暑や急激な気象状況の変化など消費者の外出意欲を阻害する影響については、当社の各種オンラインサービスが、新たなニーズにも対応した医薬品の供給インフラとして活用される可能性があることを評価しています。また当社事業全体を通した社会貢献の可能性としても、気温上昇や大雨・洪水による衛生環境の悪化など、様々な要因による動物媒介性感染症の拡大や健康被害の増加が想定されるため、そのような状況下でも適切にお客様へ医薬品が供給されるよう、インフラ整備を通した社会貢献が可能であると認識しています。

 

 

③リスクと機会

 主となるリスク・機会における影響と対応

大:売上総利益に±1%以上の影響がある、もしくは財務的影響が大きいと想定されるもの

中:財務的影響はあるが、軽微なもの

小:影響が無いもの/極小のもの

 

移行リスク:カーボンプライシング

想定される

影響

炭素税・排出権取引制度等の導入による事業運営コストの増加

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

CO2排出量を指標とした削減目標の設定とモニタリングを行います。医薬品製造販売事業では、日本ジェネリックのつくば2工場と1研究所において、ガス使用の全量をカーボンニュートラルLNGへ切り替えました。またすでに一部で導入を進めている再生可能エネルギーの導入をさらに進めていきます。

 

 

移行リスク:エネルギーコストの変化

想定される

影響

再エネシフトをはじめとしたエネルギーミックス電力需給バランスの変化と、それによる電力価格の高騰

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

すでに医薬品製造販売事業の日本ジェネリックつくば工場、つくば第二工場や長生堂製薬本社第二工場で、自家消費型太陽光発電設備を導入するなど、環境配慮型エネルギーへの転換を進めており、今後も再生可能エネルギーによる発電能力の増強を検討します。

調剤薬局事業では、店舗内の省電力化を優先して進めます。すでに新規開局店舗を中心にLED化を進めており、既存店においても段階的にLED化を進めています。加えて再生可能エネルギーの導入も検討していきます。

 

 

移行リスク:原材料価格の変化

想定される

影響

プラスチックを使用するブリスター包装材などの、規制や需給バランスの変化に伴う価格高騰

石油燃料の需給バランス変化に伴う輸送コストの高騰

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

すでに薬局店舗で扱うビニール袋はすべてバイオマス素材へ切り替えを行い、また来局者さまにエコバッグの使用を推奨するなど対応を図っています。今後はプラスチック規制の状況を注視しながら、医療安全を第一に考えさらなる対応策を検討していきます。

サプライチェーンの最適化に向けて取引先企業との協業・エンゲージメント活動を推進していきます。

※着手例:医薬品配送回数の削減

 

 

 

物理リスク:感染症の拡大

想定される

影響

気温上昇や大雨・洪水による動物媒介性感染症の増加などに起因した感染症の増加。それらに伴う受診控えに起因する損失の発生

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

オンライン服薬指導サービスをはじめとしたオンラインサービスを提供しており、オンラインでの服薬指導や医薬品の配送など、患者さまが店舗を介さずに医療を享受できるインフラ構築を強固にしていきます。また店舗運営について、新型コロナウイルスによるパンデミックの経験を生かし、感染症の影響下でも事業継続可能な体制の汎用化を図っていきます。

 

 

物理リスク:異常気象災害の激甚化

想定される

影響

洪水・高潮をはじめとした直接的な拠点の被災や物流網の寸断による、対応コストや営業停止による損失の発生

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

災害時に備えたBCP計画の策定をしています。また水害リスクの高い店舗や拠点に止水板の設置や土嚢の準備を始めとした水害対策を施しています。今後は拠点ごとの水害リスクを適宜見直し、対応策を充実させていきます。

オンライン服薬指導サービスをはじめとしたオンラインサービスを提供しており、オンラインでの服薬指導や医薬品の配送など、患者さまが店舗を介さずに医療を享受できるインフラ構築を強固にしていきます。

 

 

機会:感染症の拡大

想定される

影響

気温上昇や大雨・洪水による動物媒介性感染症の増加などに起因した感染症の増加に伴う医薬品の需要増加

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

新型コロナウイルスの影響により、非接触で服薬指導から医薬品のお渡しを完結できるオンライン服薬指導サービスの提供が拡大してきました。今後もオンラインサービスの利便性を高め、新たな感染症が顕在化した際も、継続的に高品質な医療サービスが提供できる体制を強化していきます。

 

 

機会:企業イメージへの影響

想定される

影響

気候変動対応を含む環境配慮の取り組みの如何による企業選好への影響

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

バイオマス素材ビニール袋の全店舗導入やエコバッグ利用の推奨活動などを通して、気候変動対応に積極的に取り組むイメージ醸成を図ります。

 

 

 

(6) 指標及び目標

①気候変動

当社グループでは、これまでにも自社の環境関連の取り組みを測る指標として、調剤薬局事業における残薬削減金額や、医薬品製造販売事業におけるCO2排出量、都市ガス・電力の使用量の削減率についてモニタリングを実施してまいりました。2020年10月の日本国におけるカーボンニュートラルへのコミットの表明やCOP26における国際的な1.5℃シナリオの実現に向けた合意を踏まえ、新たな指標として当社の事業活動全範囲を対象とした温室効果ガスの排出量のモニタリングを開始しています。今後は国際的な削減目標に準拠し、2050年のカーボンニュートラルの達成を見据えた取り組みを進めています。

 

当社のCO2排出量

 

単位

2021年度

2022年度

2023年度

Scope1

t-CO2

5,766

5,454

5,175

Scope2

t-CO2

35,205

31,612

25,086

Scope3

t-CO2

659,942

 

 

当社のCO2排出量 Scope3の内訳

カテゴリ

項目

単位

2022年度

カテゴリ1

購入した製品・サービス

t-CO2

611,520

カテゴリ2

資本財

t-CO2

29,244

カテゴリ3

Scope1・2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動

t-CO2

6,305

カテゴリ4

輸送、配送(上流)

t-CO2

1,651

カテゴリ5

事業活動から出る廃棄物

t-CO2

2,508

カテゴリ6

出張

t-CO2

3,245

カテゴリ7

雇用者の通勤

t-CO2

3,737

カテゴリ8

リース資産(上流)

t-CO2

該当なし

カテゴリ9

輸送、配送(下流)

t-CO2

該当なし

カテゴリ10

販売した製品の加工

t-CO2

該当なし

カテゴリ11

販売した製品の使用

t-CO2

該当なし

カテゴリ12

販売した製品の廃棄

t-CO2

866

カテゴリ13

リース資産(下流)

t-CO2

866

カテゴリ14

フランチャイズ

t-CO2

該当なし

カテゴリ15

投資

t-CO2

該当なし

合計

 

t-CO2

659,942

 

 

当社の温室効果ガス削減目標

・ 2030年

調剤薬局事業 1店舗あたりのCO2排出量 30%減 (2020年度比)

医薬品製造販売事業 生産錠数1億錠あたりのCO2排出量 30%減(2020年度比)

・ 2050年

カーボンニュートラルの実現(CO2排出量実質ゼロ)

 

 

②人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標

当社グループは、上記「(4)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。

なお、以下の目標及び実績は日本調剤株式会社のみ開示しています。

 

ダイバーシティ

指標

目標

実績(当連結会計年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2025年3月までに13.0%以上

13.3%

育休からの復職率

95.0%以上/年度

97.4%

障害者雇用率

2028年6月までに2.7%

2.69%

 

(注)1. 管理職は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出。

   2. 障害者雇用率は、障害者雇用促進法に基づき算出。

 

職場安全

指標

目標

実績(当連結会計年度)

休務を要する労災発生件数

2件以下/年度

2件