リスク
3【事業等のリスク】
当社グループの事業及び財政状況等に影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末において判断したものであります。
(1) 有利子負債への依存について
当社グループは、事業用地の取得資金及び建築資金の一部を主に金融機関からの借入金により調達しており、有利子負債依存度が高い水準にあります。今後においても、事業拡大に伴い有利子負債は高い水準で推移するものと想定され、資金調達が十分に実行できない場合や金利が上昇した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 引渡時期による業績変動について
当社グループの主力事業である不動産分譲事業は、分譲マンションの売買契約成立時ではなく顧客への引渡しをもって売上を計上する引渡基準を採用しております。そのため、天災やその他の予想し得ない事態の発生による建築工事の遅延や、不測の事態の発生による住宅設備機器のサプライチェーンへの影響等による引渡しの遅延があった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 住宅の品質管理及び保証について
当社グループでは、不動産分譲事業における建築工事を外注により行っており、当社グループが販売する建物の種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものについては、外注先の施工会社による工事保証にて担保しております。しかしながら、施工会社の財政状態が悪化または破綻する等により施工会社が負うべき契約不適合の担保責任が履行されない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 土地仕入時において予想できないリスクについて
当社グループでは、事業用地の取得に際して、様々な調査を行い、用地取得の意思決定をしておりますが、用地取得時には予想がつかない土壌汚染や地中埋設物等の瑕疵が発見された場合や近隣への建築工事中の騒音や竣工後の日影の影響等に対する近隣住民の反対運動が発生した場合には、プロジェクトの工程に遅れをきたすと同時に、追加費用が発生するため、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 事業用地の仕入について
当社グループでは、経済情勢により、不動産市況、不動産販売価格の動向が変化した場合、事業用地の取得価格の変動要因となります。今後、事業用地の取得が計画どおりに進まない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 建築工事費(建築資材・部材価格を含む)などの動向について
当社グループの主力事業である不動産分譲事業は、施工会社との間において工事請負契約を締結し、建物の建築工事を行っており、建築工事費は契約時に決定しております。国内外の経済情勢等の影響により、建築資材・部材価格の高騰等が発生した場合、建築工事費が上昇する可能性があります。基本的に建築工事費や事業用地等の仕入価格は、分譲マンションの販売価格に転嫁することから、これらの価格の動向が販売活動に影響した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 不動産市況の動向やテナントの退去・利用状況等の動向について
当社グループは、賃貸用不動産を保有しております。今後の不動産市況の動向やテナントの退去・利用状況等の動向によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 経済動向・経営環境・不動産市況の変化について
当社グループの属する不動産業界は、景気動向、金利動向、不動産市況、新規供給物件動向、不動産販売価格動向、不動産税制等の影響を受けやすいため、景気見通しの悪化や、大幅な金利の上昇、供給過剰による販売価格の下落発生等、諸情勢に変化があった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 開発・販売地域が集中していることに関するリスクについて
当社グループの開発及び販売地域は、山口・九州エリアに集中しております。当社グループは、今後の成長のために、他地域での開発及び販売を進めていくことも検討しておりますが、同地域の景気が悪化した場合や同地域に重大な災害が生じた場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 在庫に関するリスクについて
当社グループは、分譲マンション・分譲戸建の企画・販売を行うために、先行して用地の仕入を行います。そのような中、急激な景気の悪化、金融機関の金融情勢による金利の上昇及び住宅関連税制の改廃等の要因により、分譲マンション・分譲戸建の不動産に対する需要が減退した場合、当社グループの販売計画の遂行が困難となり、プロジェクト計画の遅延による滞留在庫の増加の影響などから、資金収支の悪化、金利負担の増加などを招く可能性があります。また、「棚卸資産の評価に関する会計基準」により、正味売却価額が取得原価を下回った販売用不動産及び仕掛販売用不動産等について評価損を計上した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 法的規制等について
当社グループの属する不動産業界は、「建築基準法」、「国土利用計画法」、「都市計画法」、「宅地建物取引業法」等、建築や不動産取引に関わる多数の法令及び各自治体で定められる建築に関する条例等の法的規制を受けております。また、子会社の株式会社トラストコミュニティにおきましては、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」等による法的規制を受けております。このため、将来におけるこれらの法的規制の改廃、大幅な変更、新法の制定等により、事業計画の見直しの必要が生じる場合や、これらの法的規制等に定める事項に抵触した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、宅地建物取引業免許については、当社グループの主要な事業活動において必要不可欠な免許であります。現時点では、免許または登録の取消事由・更新欠格事由(宅地建物取引業法第65条及び第66条)に該当する事実は存在しておりませんが、今後、何らかの理由により免許及び登録の取消・更新欠格による失効等があった場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたし、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの有する免許、許可及び登録については、以下のとおりであります。
(12) 小規模組織であることによるリスクについて
当社グループは、小規模組織であり、今後の成長のために販売、仕入、開発、管理における優秀な人材の確保が必要なものと認識しておりますが、当社グループが必要とする人材を適時に確保できる保証はありません。また、当社グループが必要とする人材が適宜に採用できなかった場合、あるいは従業員数の増加に対して管理体制の構築が順調に進まなかった場合には、当社グループの業務に支障をきたす可能性があります。また人員増強、教育及びシステム等の設備強化等に伴って、固定費の増加等から収益性の悪化を余儀なくされ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 個人情報管理について
当社グループでは、多数のお客様の個人情報をお預かりしており、個人情報については、個人情報保護基本規程等に基づいて厳重に管理しております。また、社内の情報管理システムを強化するとともに、従業員等に対する教育・研修等により情報管理の重要性の周知徹底を行っております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず個人情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用等に影響を与え、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 親会社について
当社の親会社である西部ガスホールディングス株式会社は、当社の経営に関し、当社の独自の企業文化、経営の自主性を維持する方針であります。今後においても同社は当社の自主的な経営を尊重しつつ連携を深めていくものとしておりますが、同社の経営方針に変更があった場合、当社の事業運営等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社は、親会社との間で以下の関係を有しております。
(i) 西部ガスホールディングス株式会社との取引について
当社と西部ガスホールディングス株式会社の間には、当連結会計年度における重要な取引関係はありません。
(ⅱ) 西部ガスグループ企業との関係について
当社と西部ガスグループ各社との間には、当連結会計年度における重要な取引関係はありません。
なお、上記は当社グループが事業を継続する上で、予想される主なリスクを具体的に例示しており、これらに限定されるものではありません。
配当政策
3【配当政策】
当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題と認識しており、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、経営成績や財政状態の推移及び今後の事業計画等を十分に勘案しながら剰余金の配当を行うことを基本方針としております。
当社の剰余金の配当は、中間配当と期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
このような方針に基づき、当事業年度の剰余金の配当につきましては、1株につき普通配当22円(うち中間配当金11円)とさせていただきました。
内部留保資金につきましては、将来の事業展開と経営体質の強化のための財源として利用しております。
なお、当社は、会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
(注)基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。