2024年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

フィルム ライフサイエンス 環境・機能材 機能繊維・商事 不動産 その他
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
フィルム 158,716 35.7 2,688 19.5 1.7
ライフサイエンス 34,682 7.8 4,438 32.2 12.8
環境・機能材 124,175 27.9 4,668 33.9 3.8
機能繊維・商事 96,903 21.8 -1,044 -7.6 -1.1
不動産 5,221 1.2 2,018 14.7 38.7
その他 25,491 5.7 995 7.2 3.9

事業内容

3【事業の内容】

当社および当社の関係会社が営んでいる主な事業内容と、当該事業における位置づけおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。

 

フ   ィ   ル   ム  :当社グループは、包装用フィルム、工業用フィルム等の製造・加工および販売を行っています。東洋クロス㈱等の連結子会社5社と非連結子会社および関連会社7社は、フィルム等の化成品の製造・加工および販売を行っており、当社とも原料等の売買を行っています。

ラ  イ  フ  サ イ エ ン ス:当社グループは、診断薬用酵素等のバイオ製品、医薬品、医用膜、医療機器等の製造・加工および販売を行っています。Spinreact, S.A.U.等の連結子会社3社は、診断薬の製造および販売や機器の製造・販売等を行っています。

環  境 ・ 機 能 材 :東洋紡エムシー㈱等の連結子会社16社と非連結子会社および関連会社4社は、エンジニアリングプラスチック、工業用接着剤、光機能材料、機能フィルター、スーパー繊維、アクア膜、不織布等の製造・販売を行っており、当社とも原料等の売買を行っています

機 能 繊 維 ・ 商 事:当社グループは、エアバッグ用基布等の製造・加工および販売を行っています。また、衣料テキスタイル、衣料ファイバーの製造・販売を行っています。

TOYOBO INDUSTRIAL MATERIAL (THAILAND) LTD.等の連結子会社4社および関連会社2社は、エアバッグ用基布等の製造および販売を行っており、当社とも原料等の売買を行っています。

東洋紡せんい㈱等の連結子会社10社と非連結子会社および関連会社4社は紡績・織・編・染等の繊維加工および合成繊維・繊維二次製品等の製造・販売を行っており、当社とも原料等の売買を行っています。

東洋紡STC㈱等の連結子会社9社は、繊維および繊維以外の各種工業品の流通等を行っています。

不     動     産  :東洋紡不動産㈱等の連結子会社2社は、不動産の販売・賃貸・管理等を行っています。

そ     の     他  :東洋紡エンジニアリング㈱は、建物・機械等の設計・施工および機器の販売を行っています。また、同社は当社の工場設備の設計・施工等も受託しています。

東洋紡ロジスティクス㈱等の連結子会社2社と非連結子会社および関連会社4社は、物流サービス等を行っており、当社にもサービス等を提供しています。

 

以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次ページのとおりです。

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度(以下、「当年度」といいます。)における当社グループを取り巻く事業環境は、米国では政策金利が据え置かれる中、堅調な個人消費が経済活動を牽引し景気が拡大しましたが、中国では不動産不況の長期化や消費の低迷により景気が減速しました。国内においては、自動車生産やインバウンド需要の回復により、景気は緩やかに持ち直しました。

こうした事業環境のもと、液晶偏光子保護フィルム“コスモシャインSRF”、リチウムイオン電池セパレータ製造工程で使用されるVOC回収装置は、強い需要に牽引され、それぞれ販売を伸ばしました。一方、包装用フィルムは、需要の回復遅れにより流通在庫の調整が長期化しました。PCR検査用試薬は、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、需要が大幅に減少しました。

以上の結果、当年度の売上高は4,143億円と前年度比3.6%の増収、営業利益は90億円と前年度比10.6%の減益、経常利益は70億円と前年度比5.6%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は25億円(前年度は親会社株主に帰属する当期純損失7億円)となりました。

 

なお、当社は、機能素材の開発、製造および販売を行う東洋紡エムシー株式会社を設立し、2023年4月1日より三菱商事株式会社(本社 東京都千代田区)との合弁会社として事業を開始しました。当社グループの製品・技術開発力と三菱商事株式会社の幅広い産業知見・経営力を掛け合わせ、持続可能な社会の実現と合弁事業の成長拡大を図ります。

 

セグメント別の概況は、次のとおりです。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。以下の前年度比較については、前年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。

 

(フィルム)

包装用フィルム事業では、原燃料価格高騰を受け、製品価格の改定を進めましたが、需要回復の遅れにより低調な荷動きが続いたことに加え、新機台の立上げ費用が嵩みました。

工業用フィルム事業では、液晶偏光子保護フィルム“コスモシャインSRF”は強い需要に牽引され、販売を大きく伸ばしました。セラミックコンデンサ用離型フィルムはサプライチェーン全体における在庫調整の影響を受け、本格的な需要回復に至らず苦戦しました。

この結果、当セグメントの売上高は前年度比105億円(7.2%)増の1,565億円、営業利益は同11億円(65.6%)増の27億円となりました。

 

(ライフサイエンス)

バイオ事業では、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、PCR検査用試薬の需要が大幅に減少しました。

メディカル事業では、人工腎臓用中空糸膜の販売が堅調に推移しました。

医薬品製造受託事業では、FDAからのWarning Letterが解除されたことにより、GMP(医薬品等の製造および品質管理基準)対応費用が減少し、収益性が改善しました。

この結果、当セグメントの売上高は前年度比36億円(9.4%)減の346億円となり、営業利益は同48億円(51.8%)減の44億円となりました。

 

(環境・機能材)

樹脂・ケミカル事業では、エンジニアリングプラスチックは、自動車生産の回復により販売を伸ばし、加えて製品価格の改定が進みました。工業用接着剤“バイロン”は、中国向け電子材料用途の販売が低調でした。

環境・ファイバー事業では、環境ソリューションは、リチウムイオン電池セパレータ製造工程で使用されるVOC回収装置の販売が拡大しました。高機能ファイバーは、釣糸用途で“イザナス”の販売が低調でした。不織布マテリアルは、衛材用途や土木・建築用途の販売減に加え、原燃料価格高騰の影響を受けました。

この結果、当セグメントの売上高は前年度比45億円(4.1%)増の1,153億円、営業利益は6億円(15.3%)増の47億円となりました。

 

(機能繊維・商事)

衣料繊維事業では、国内生産拠点の集約や不採算商材からの撤退などの事業構造改革に加えて、製品価格の改定が進み、収益性が改善しました。

エアバッグ用基布事業では、自動車生産の回復に伴い販売量が増加したことに加え、製品価格の改定が進み、収益性が改善しました。

この結果、当セグメントの売上高は前年度比33億円(3.6%)増の957億円、営業損失は10億円(前年同期は営業損失25億円)となりました。

 

(不動産、その他)

当セグメントでは、不動産、エンジニアリング、情報処理サービス、物流サービス等のインフラ事業は、それぞれ概ね計画どおりに推移しました。

この結果、当セグメントの売上高は前年度比4億円(3.1%)減の122億円、営業利益は8億円(37.8%)増の30億円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前年度比138億円(176.9%)収入が増加し、216億円の収入となりました。主な内容は、減価償却費198億円および税金等調整前当期純利益56億円による資金の増加と運転資本の増加による資金の減少43億円です。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前年度比228億円(63.2%)支出が増加し、588億円の支出となりました。主な内容は、有形及び無形固定資産の取得による支出566億円および投資有価証券の売却による収入38億円です。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、前年度比530億円(86.5%)収入が減少し、83億円の収入となりました。主な内容は、長期借入れによる収入501億円および社債の発行による収入100億円と、長期借入金の返済による支出304億円、社債の償還による支出100億円、短期借入金の減少による支出36億円および配当金の支払額35億円です。

 

この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前年度末比269億円減の333億円となりました。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

(イ)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

フィルム

155,378

3.5

ライフサイエンス

31,473

△24.5

環境・機能材

123,011

3.4

機能繊維・商事

96,237

△0.9

不動産

その他(うち製造)

22,017

△3.9

合計

428,117

△0.6

(注)1.金額は平均販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。

2.外注生産を含んでいます。

3.不動産の生産実績はありません。

4.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更し、「前連結会計年度比(%)」については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。

 

(ロ)受注実績

当社グループの製品は一部の受注生産を除き見込生産を行っています。

(ハ)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

フィルム

156,531

7.2

ライフサイエンス

34,564

△9.4

環境・機能材

115,327

4.1

機能繊維・商事

95,665

3.6

不動産

4,070

0.4

その他

8,108

△4.8

合計

414,265

3.6

(注)1.総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上となる販売先はありません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しています。

3.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更し、「前連結会計年度比(%)」については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(イ)財政状態の分析

総資産は、前年度末比181億円(3.1%)増の6,070億円となりました。これは主として現金及び預金が減少した一方で、設備投資により有形固定資産が増加したことによります。

負債は、前年度末比94億円(2.6%)増の3,769億円となりました。これは主として退職給付に係る負債が減少した一方で、借入金が増加したことによります。

純資産は、為替換算調整勘定や退職給付に係る調整累計額が増加したことなどにより、前年度末比87億円(3.9%)増の2,301億円となりました。

 

また、財政状態に関する各種指標(連結ベース)は次のとおりです。

回次

 

第162期

第163期

第164期

第165期

第166期

決算年月

 

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

2024年3月

自己資本比率

(%)

36.4

37.8

37.6

32.2

32.5

時価ベースの自己資本比率

(%)

20.8

25.8

18.8

15.6

16.4

自己資本当期純利益率

(%)

7.8

2.3

6.8

△0.3

1.3

キャッシュ・フロー対

有利子負債比率

(年)

4.0

5.3

11.2

29.4

11.5

インタレスト・カバレッジ・レシオ

(倍)

32.2

28.0

14.0

5.9

16.2

有利子負債自己資本比率

(D/Eレシオ)

(倍)

0.98

1.01

0.98

1.21

1.26

自己資本比率:非支配株主持分を含まない期末純資産/期末総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額[期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数]/期末総資産

自己資本当期純利益率:親会社株主に帰属する当期純利益/非支配株主持分を含まない期末純資産の期首・期末平均

キャッシュ・フロー対有利子負債 比率 :期末有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ   :営業キャッシュ・フロー/(連結キャッシュ・フロー計算書)利息の支払額

有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ):期末有利子負債/非支配株主持分を含まない期末純資産

 

当社グループは、財務の健全性の指標として特に有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ)を重視しています。当連結会計年度末のD/Eレシオは1.26倍となりました。

 

(ロ)経営成績の分析

2025中期経営計画の二年目にあたる当連結会計年度は、期初において売上高4,300億円、営業利益150億円を計画し事業活動を進めましたが、包装用フィルムの数量減やPCR検査用試薬の需要減等により、売上高、営業利益ともに計画に対し未達となりました。

売上高については、液晶偏光子保護フィルムは販売を伸ばし、加えて、原燃料価格高騰に対して価格改定を進めましたが、包装用フィルムの在庫調整局面の長期化などにより期初の計画には届きませんでした。

営業利益については、医薬品製造受託事業におけるFDAからのWarning Letterが解除されたことを受けて当該対応費用が減少したものの、包装用フィルムの新機台の立上げや、環境・機能材事業における東洋紡エムシー㈱の事業開始など、事業拡大に関連する費用が増加したほか、研究開発等の基盤固めに関連する費用の増加などにより、期初の計画を下回りました。

親会社株主に帰属する当期純利益については、営業利益が当初計画を下回ったものの、為替差益や投資有価証券売却益を計上したことなどから、25億円となりました。この結果、「自己資本当期純利益率(ROE)」は1.3%となりました。

(単位:億円)

 

2023年度

(計画(*))

2023年度

(実績)

増 減

(実績-計画)

売上高

4,300

4,143

△157

営業利益

150

90

△60

親会社株主に帰属する当期純利益

40

25

△15

(*) 期初において計画した計画値

 

2023年度の事業環境(当初想定との差異)

セグメント

事業

期初想定

期初想定との差異

フィルム

包装用

流通在庫の調整が段階的に解消

在庫調整の長期化で需要回復遅れ

工業用

液晶偏光子保護フィルムは需要堅調

強い需要あり

セラミックコンデンサ用離型フィルムは下期から本格的な需要回復

本格的な需要回復には至らず

ライフサイエンス

バイオ

PCR検査用試薬の需要大幅減

5類感染症移行により、需要は激減

メディカル

人工腎臓用中空糸膜は需要堅調

堅調に推移

環境・機能材

樹脂・

ケミカル

自動車生産の回復(半導体不足の解消)

(期初想定のとおり)

電子材料用途(中国・アジア)の需要回復

需要回復遅れ

環境・

ファイバー

VOC回収装置は需要堅調

受注は堅調

不織布マテリアルは競争激化

事業環境の競争激化(衛材、土木)

機能繊維・

商事

エアバッグ

自動車生産の回復(半導体不足の解消)

(期初想定のとおり)

 

当社グループは足元の業績を受け、2025中期経営計画の後半2年において、企業価値の向上に取り組みます。具体的なアクションについては「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)2025中期経営計画 ③2025中計後半の課題(2025年度以降を見据えたアクション)」に記載のとおりです。

 

(ハ)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。また、包装用フィルムの需要回復時期を注視しています。

 

(ニ)当社グループの資本の財源および資金の流動性について

a.キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

b.契約債務

2024年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりです。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

短期借入金

68,385

68,385

長期借入金

98,706

13,069

21,604

27,422

36,611

リース債務

7,154

1,136

1,490

883

3,645

上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めています。

当社グループの第三者に対する保証は、関係会社の借入金等に対する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が保証期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2024年3月31日現在の債務保証額は、7,375百万円です。

c.財務政策

当社グループは、2025中期経営計画レビューの見通しを実現すべく、安全・防災・環境対応を最優先としつつ、同時に成長事業への積極投資を行っていきます。必要資金に関しては、内部資金または外部調達により資金を調達し、外部調達は、直接金融・間接金融を活用し、D/Eレシオは1.4倍未満、Net Debt/EBITDA倍率は4倍台を目安として管理していきます。

また、マーケット環境の一時的な変化など、不測の事態への対応手段確保のため、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計17,500百万円のコミットメントライン契約を締結しています。(借入未実行残高17,500百万円)。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高経営意思決定機関が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。

当社は、本社に製品・サービスの種類・性質およびマーケット領域の類似性に沿った事業本部もしくは事業総括部を基本にして組織が構成されており、各事業本部もしくは事業総括部単位で、国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。

従って、当社はマーケット領域別のセグメントから構成されており、「フィルム」、「ライフサイエンス」、「環境・機能材」、「機能繊維・商事」、「不動産」の5つを報告セグメントとしています。

「フィルム」は、包装用フィルム、工業用フィルム等の製造・販売を、「ライフサイエンス」は、診断薬用酵素等のバイオ製品、医薬品、医用膜、医療機器等の製造・販売を、「環境・機能材」は、エンジニアリングプラスチック、工業用接着剤、光機能材料、アクア膜、機能フィルター、スーパー繊維、不織布等の製造・販売を、「機能繊維・商事」は、エアバッグ用基布、機能衣料、アパレル製品、衣料テキスタイル、衣料ファイバー等の製造・販売を、「不動産」は不動産の賃貸・管理等を行っています。

 

(報告セグメントの変更等に関する事項)

当連結会計年度より、当社グループでは各事業を「収益性」と「成長性」に応じて評価・層別しながら、フィルム、ライフサイエンスおよび環境を特に注力する事業分野として位置付け、各々の位置付けに応じた事業運営を行うため、当社グループの組織体制を変更しました。これに合わせて報告セグメントの区分を見直し、従来の「フィルム・機能マテリアル」、「モビリティ」、「生活・環境」を、「フィルム」、「環境・機能材」、「機能繊維・商事」へ変更しています。

なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の区分に基づき作成しています。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理方法は、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」における記載と同一です。

報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値です。

セグメント間の内部収益および振替高は市場実勢価格に基づいています。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

(注)3

 

フィルム

ライフサイエンス

環境・機能材

機能繊維・商事

不動産

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

146,064

38,134

110,796

92,361

4,053

391,407

8,514

399,921

399,921

セグメント間の内部売上高又は振替高

126

41

3,792

700

429

5,089

15,652

20,741

(20,741)

146,190

38,175

114,588

93,062

4,481

396,496

24,166

420,662

(20,741)

399,921

セグメント利益又は損失(△)

1,623

9,212

4,048

△2,514

1,439

13,807

748

14,555

(4,492)

10,063

セグメント資産

180,321

41,332

127,361

108,121

45,468

502,603

16,699

519,302

69,604

588,906

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

7,787

2,211

4,334

2,415

514

17,262

416

17,679

1,371

19,050

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

18,280

7,551

7,314

3,599

488

37,232

666

37,898

4,836

42,734

(注)1.その他には、建物・機械等の設計・施工、情報処理サービス、物流サービス等を含んでいます。

2.(1)セグメント利益又は損失(△)の調整額△4,492百万円には、セグメント間取引消去△271百万円、各報告セグメントに配賦していない全社費用△4,220百万円が含まれています。全社費用の主なものは、基礎的研究に係る費用です。

(2)セグメント資産の調整額69,604百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産84,551百万円が含まれています。

(3)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額4,836百万円は、研究開発等に係る設備投資額です。

3.セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っています。

 

当連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

(注)3

 

フィルム

ライフサイエンス

環境・機能材

機能繊維・商事

不動産

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

156,531

34,564

115,327

95,665

4,070

406,157

8,108

414,265

414,265

セグメント間の内部売上高又は振替高

2,185

118

8,848

1,238

1,151

13,540

17,383

30,923

(30,923)

158,716

34,682

124,175

96,903

5,221

419,697

25,491

445,188

(30,923)

414,265

セグメント利益又は損失(△)

2,688

4,438

4,668

△1,044

2,018

12,768

995

13,763

(4,768)

8,995

セグメント資産

203,361

71,315

139,730

108,425

49,113

571,945

14,578

586,523

20,467

606,990

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

8,946

2,135

3,770

2,541

498

17,891

114

18,005

1,802

19,806

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

18,621

20,710

10,933

6,072

1,409

57,746

152

57,897

3,672

61,569

(注)1.その他には、建物・機械等の設計・施工、情報処理サービス、物流サービス等を含んでいます。

2.(1)セグメント利益又は損失(△)の調整額△4,768百万円には、セグメント間取引消去△516百万円、各報告セグメントに配賦していない全社費用△4,252百万円が含まれています。全社費用の主なものは、基礎的研究に係る費用です。

(2)セグメント資産の調整額20,467百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産58,806百万円が含まれています。

(3)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額3,672百万円は、研究開発等に係る設備投資額です。

3.セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っています。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

報告セグメントと同一のため記載を省略しています。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:百万円)

日本

中国

東南アジア

その他の地域

合計

252,850

42,644

51,939

52,489

399,921

(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。

2.各区分に属する主な国または地域

東南アジア………韓国、台湾、マレーシア、インドネシア、タイ等

その他の地域……米国、ドイツ、スペイン、ブラジル、サウジアラビア等

 

(2)有形固定資産

本邦の有形固定資産の残高が連結貸借対照表の有形固定資産の額の90%超であるため、記載を省略しています。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。

 

当連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

報告セグメントと同一のため記載を省略しています。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:百万円)

日本

中国

東南アジア

その他の地域

合計

248,769

47,261

62,018

56,216

414,265

(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。

2.各区分に属する主な国または地域

東南アジア………韓国、台湾、マレーシア、インドネシア、タイ等

その他の地域……米国、ドイツ、スペイン、ブラジル、サウジアラビア等

 

(2)有形固定資産

本邦の有形固定資産の残高が連結貸借対照表の有形固定資産の額の90%超であるため、記載を省略しています。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自2022年4月1日  至2023年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

フィルム

ライフサイエンス

環境・機能材

機能繊維・商事

不動産

その他

調整額

合計

減損損失

201

741

8,852

9,794

9,794

 

当連結会計年度(自2023年4月1日  至2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

フィルム

ライフサイエンス

環境・機能材

機能繊維・商事

不動産

その他

調整額

合計

減損損失

50

30

4

715

799

799

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自2022年4月1日  至2023年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自2023年4月1日  至2024年3月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自2022年4月1日  至2023年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自2023年4月1日  至2024年3月31日)

該当事項はありません。