2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    196名(単体) 253名(連結)
  • 平均年齢
    44.5歳(単体)
  • 平均勤続年数
    13.8年(単体)
  • 平均年収
    8,605,784円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

(2024年3月31日現在)

セグメントの名称

連結従業員数(名)

資源・金属素材関連

13

産機・建機関連

120

環境設備関連

26

プラント・設備工事関連

42

化成品関連

13

不動産賃貸関連

2

全社(共通)

37

合計

253

 

(注) 1.従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの
出向者を含む就業人員数であります。

2.全社(共通)は、当社の総務及び経理等の管理部門の従業員であります。

 

(2) 提出会社の状況

(2024年3月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

196

44.5

13.8

8,605,784

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

資源・金属素材関連

13

産機・建機関連

120

環境設備関連

26

全社(共通)

37

合計

196

 

(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を含む就業人員数であり、派遣社員を除いております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。

 

会社

女性管理職比率

(%)

男性の育児休業取得率(%)

男女間賃金格差(%)

全従業員

うち正規雇用従業員

うち非正規雇用従業員

ラサ商事株式会社

12.0

100.0

71.0

72.4

52.7

 

(注) 1.女性管理職比率及び男女間賃金格差は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

   2.男性の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.女性管理職比率、男性の育児休業取得率、男女間賃金格差の集計対象を当社原籍者としています。

4.管理職比率などで男女間に差異があることで1名あたり賃金に差が出ておりますが、賃金制度・体系において性別による処遇差は一切ありません。

 

(3) 労働組合の状況

・当社の労働組合は1974年に結成され、2024年3月31日時点の組合員数は82名であります。
なお、連結子会社3社には労働組合はありません。

・労働組合との間には、特記すべき事項はありません。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社は2023年2月にサステナビリティ基本方針を策定し、当該方針に則り、社会にとっての重要度と、ラサ商事グループにとっての重要度が共に高いと考えられる課題をサステナビリティ委員会で検討し、その課題をESG視点で捉え、以下の3点をマテリアリティ(重要課題)として特定しました。

E. 脱炭素社会と環境保全への貢献

S. 組織と人材の活性化

G. グループガバナンスの確立

このマテリアリティに対する取り組みを開示していくにあたり、当社は2023年3月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明しました。TCFD提言は気候関連情報開示の枠組みであり、全ての企業に対して「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」に沿った情報開示を推奨しています。当社も、賛同表明を機に、持続可能な社会の実現を目指して、気候変動問題への取り組みをさらに推進してまいります。また、環境面だけではなく、人的資本経営の推進、グループガバナンスの確立を進めていくことで、社会インフラを支える付加価値創出企業として持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。

当社のサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度現在において当社が判断したものです。

 

(1)気候変動への対応

①ガバナンス

当社は、サステナビリティ経営を推進するため、サステナビリティ委員会を設置しています。同委員会では、社長が委員長を務め、取締役、執行役員等を構成メンバーとして、原則年2回、当社グループのサステナビリティに関する基本方針や戦略の策定、重要課題(マテリアリティ)の特定、施策の立案、目標についての進捗管理等を審議しています。また、気候変動を事業に影響を与えるリスクと認識し、リスクマネジメント委員会において、他の全社的なリスクとともに、統合的に審議しています。

サステナビリティ委員会およびリスクマネジメント委員会は、審議した内容を定期的に取締役会に報告します。取締役会は、気候変動問題に関する最高意思決定機関として、報告された内容を踏まえて、当社の経営戦略に反映させます。

 


 

②戦略

ⅰ)シナリオ分析

当社は、将来の気候変動が事業活動に与えるリスクおよび機会、影響度を把握するため、TCFDが提唱するフレームワークに則り、サステナビリティ委員会で審議した内容を基にシナリオ分析を行いました。

シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)が作成したレポートや気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数のシナリオを参照した上で、2030年時点の世界を想定した2つのシナリオ(1.5℃/2℃未満シナリオ、4℃シナリオ)における当社の資源・金属素材関連事業、産機・建機および環境設備関連事業への影響を試算しました。

なお、ここでいう1.5℃/2℃未満シナリオとは、パリ協定の目標である「産業革命後の気温上昇を2℃に抑え、1.5℃に抑える努力をする」ことを想定したシナリオであり、4℃シナリオとは、現状を上回る気候変動対策が取られず、4℃程度気温が上昇することを想定したシナリオです。

 


 

ⅱ)リスク及び機会の内容と影響

シナリオ分析からTCFDが推奨する気候変動リスクおよび機会を「移行」「物理」の2つの大分類および6つの小分類に分け、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性のある主なリスクおよび機会を特定しました。

定性的には1.5/2℃未満シナリオでは、リスクとして炭素税導入(カーボンプライシング)による製造・調達コストが上昇し、また、クリーンエネルギーへの移行により火力発電所向けポンプの需要が減少する一方で、機会として再生可能エネルギーの普及等に伴うバイオガス発電向けポンプの需要や、水素社会の実現に向けた半導体工場等の排水処理に必要なポンプの需要が増加すると認識しています。4℃シナリオでは、リスクとして異常気象に起因する災害による設備損耗や、サプライチェーンの寸断による操業停止の損失等が生じる一方で、機会として水害等でのBCP対応によるポンプの需要が増加すると認識しています。また、その他のリスクおよび機会の内容、影響度および時間軸は以下のリスク・機会一覧表に記載しています。

定量的には、算出が可能な5項目(炭素税導入、電力価格変化、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化対応、空調使用量の変化、災害被害)について影響額を試算しました。1.5℃/2℃未満シナリオでは、主に災害被害、ZEB化対応および炭素税導入による損失が発生し、4℃シナリオでは、主に災害被害による損失が発生すると認識しています。しかし、いずれの場合でも算出した金額の財務的な影響は限定的です。

 




ⅲ)リスク及び機会への対応

当社は、シナリオ分析からリスクおよび機会の特定・評価を行い、重要課題(マテリアリティ)に対する取り組みと連動して、主に以下の4つの活動を行っています。

1.「バイオガス、水力、地熱発電向けのポンプ市場の開拓」

2.「太陽光発電の継続利用および新規導入の検討」

3.「カーボンニュートラル対応商品の開拓」

4.「自然環境保護、水衛生環境改善、感染症予防に対する貢献」

これらは、1.5/2℃未満シナリオおよび4℃シナリオのいずれのシナリオ下においても必要な活動として取り組んでおり、気候変動関連リスクを抑制するとともに、市況変化に適切に対応することで新たなビジネス機会の獲得に努めてまいります。

 

③リスク管理

当社では、サステナビリティ委員会において、気候変動関連リスクとなりうる情報を洗い出して、リスクマネジメント委員会に報告し、報告を受けたリスクマネジメント委員会が、気候変動関連リスクおよび他の全社的なリスクを、統合的に特定・評価・管理しています。リスクマネジメント委員会は、社長が委員長を務め、取締役、各本部長等をメンバーとして、原則年2回開催しています。

特定については、リスクマネジメント委員会がサステナビリティ委員会、各部門およびグループ会社からの報告を受け、中長期的な企業価値の向上に向け、ESGが非常に重要であるとの認識のもと、気候変動をはじめとする全社的なリスクを短期的、中期的、長期的な視点で特定しています。

評価については、「リスクの影響度」と「リスクの発生確率」の二軸で評価し、気候変動によるリスクは「リスクの影響度『大』」かつ「リスクの発生確率『中』」であると評価しています。

 


管理については、年2回の定例リスクマネジメント委員会において、気候変動関連を含めた全社的なリスクの見直しと対応策を検討し、定期的に取締役会へ報告し、取締役会が審議・決議することにより管理しています。また、リスクを伴う個別事案が発生した場合、または発生の恐れを認識した場合、迅速に臨時のリスクマネジメント委員会を開催し、個別事態への対応を協議し、事態の拡大防止と早期収束を図っています。

 

④指標と目標

当社は、気候変動関連のリスクおよび機会を評価・管理するため、温室効果ガス排出量を指標としています。なお、当社の2022年度の温室効果ガス総排出量(Scope1・2合計)は約310.8t-CO2となり、2021年度から+14.2t-CO2の排出量となりました。

 

 

排出量(t-CO2)

2021年度差

Scope 1

89.4

+3.6

Scope 2

221.4

+10.6

温室効果ガス総排出量(Scope 1・2合計)

310.8

+14.2

 

※算定の範囲はラサ商事株式会社単体

 

当社は、国内拠点における温室効果ガス排出量の削減に関する基本方針として、温室効果ガス総排出量(Scope 1・2)を2030年度までに、2021年度対比で50%削減することを目指しています。この目標達成に向け、事業拠点でのエネルギー使用量の削減および効率化、再生可能エネルギーの活用を進めてまいります。また、今後Scope3の算定にも取り組み、サプライヤーと協働して、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量削減に取り組んでまいります。

 

(2)人的資本への対応

①戦略

当社は性別、国籍、採用形態を問わず、能力や経験を重視する人物本位の人材登用を通じた「組織と人材の活性化」を人材への取組方針として掲げています。

特に、女性従業員の割合が従業員全体の25.0%と低く、また管理職全体でも12.0%と女性の割合が低い当社の現状を踏まえ、女性が活躍する機会の拡大、働く環境の向上を目指しています。そのためにも女性の積極的採用と営業職での育成強化とともに、オンライン営業やリモートワークなど新たな働き方を取り入れ、社内環境整備にも注力していく方針です。

具体的には、新卒、中途採用において女性の採用を積極的に行い、入社後の教育研修プログラム、フォローアップ体制の強化等により、早期離職の防止、営業職として更なる育成強化を図ります。

仕事と育児の両立支援にも取り組みます。出産時や育児期間中における看護休暇、時短勤務、リモートワーク等の各種制度の見直しについて検討を進め、安心して仕事と育児の両立が図れるように努めていきます。

 

②指標と目標

当社としては上記戦略のもと、下記目標を掲げ、女性をはじめとする多様な人材が活躍できる環境づくりを進め、組織と人材を活性化させ、企業価値の向上を目指していきます。

・営業職を中心に女性採用者数を増やす(毎年3名以上採用する)

まずは、女性の新卒採用、中途採用を積極的に進めていくことで、将来当社の中核となりうる女性人材の母数を増やしていきます。

・女性管理職比率を高める(2031年3月期までに20.0%とする)

入社後の教育研修プログラム、フォローアップ体制の強化、仕事と育児の両立支援に取り組み、早期離職の防止、営業職としての育成強化を図ることにより、中核人材としての管理職への登用比率を高めていきます。

 

なお、当社役員に占める女性の割合については、当連結会計年度末現在において16.7%です(女性取締役2名/全取締役12名)。有価証券報告書提出日現在では、当社役員に占める女性の割合は18.2%となっています(女性取締役2名/全取締役11名)。

 

指標

2023年3月期

2024年3月期

目標

女性採用者数(名)

2

5

営業職を中心に毎年3名以上採用する

女性管理職比率(%)

12.5

12.0

2031年3月期までに20.0%とする

 

 (注) 1.女性採用者数、女性管理職比率は、集計対象をラサ商事株式会社原籍者としています。

2.女性採用者数は正規雇用従業員及び有期雇用従業員の採用を指標とします。

3.2023年3月期女性採用者の業務別内訳は営業系1名(内新卒者1名)、事務系1名です。

2024年3月期女性採用者の業務別内訳は営業系2名(内新卒者2名)、事務系その他3名です。