2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    633名(単体) 774名(連結)
  • 平均年齢
    43.6歳(単体)
  • 平均勤続年数
    19.3年(単体)
  • 平均年収
    6,593,844円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

  (2024年3月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(名)

砂糖

358

 

〔23〕

 

食品

57

 

飼料

49

 

〔2〕

 

農業資材

136

 

〔4〕

 

不動産

2

 

その他

90

 

〔38〕

 

全社(共通)

82

 

合 計

774

 

〔67〕

 

 

(注)1 従業員数は就業人員であります。

2 従業員数の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

3 臨時従業員には、季節工、パートタイマーの従業員を含み、派遣社員を除いております。

4 全社(共通)は、管理部門の従業員であります。

 

(2) 提出会社の状況

  (2024年3月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

633

43.6

19.3

6,593,844

〔25〕

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

砂糖

357

 

〔23〕

 

食品

43

 

飼料

49

 

〔2〕

 

農業資材

94

 

不動産

2

 

その他

6

 

全社(共通)

82

 

合 計

633

 

〔25〕

 

 

(注) 1 従業員数は、当社から他社への出向者を含む就業人員であります。

2 従業員数の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

3 臨時従業員には、季節工の従業員を含み、派遣社員を除いております。

4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

5 全社(共通)は、管理部門の従業員であります。

 

(3) 労働組合の状況

当社の労働組合は日本甜菜製糖従業員組合と称し、2024年3月31日現在の組合員数は412名であります。上部団体には加入しておらず、会社と組合との間に現在特記すべきものはありません。

なお、連結子会社(4社)においては、労働組合は組織されておりません。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

1.6

27.3

58.4

59.1

58.7

正規雇用労働者において男女の賃金差異が大きい理由は、主として幹部候補となる総合職における女性比率が低く、平均年齢、平均勤続年数にも男女差異があるため上位役職者が少ないことによります。有期労働者についても退職後の正規雇用労働者からの再雇用者が多くを占めている為、同様の傾向となっております。これを改善する為、女性活躍推進計画において新卒採用総合職に占める女性比率の目標を定め積極的に採用を進めております。

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号。以下「女性活躍推進法」という)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループは、「畑から、食卓へ。てん菜から広がる可能性を見いだし、人と環境にやさしいものづくりで、北海道、そして日本の未来に貢献します。」とのパーパスを2023年10月に策定しました。ここには100余年に亘りてん菜糖事業を通じて発展してきた当社事業について、今後てん菜のさらなる付加価値を探求し「てん菜糖業」から「てん菜産業」への飛躍を図るとともに、持続可能な社会の実現に向けてサステナビリティ関連の課題解決にも取り組むとの思いが込められております。

 

(1)ガバナンス

サステナビリティ関連の課題解決に向けた取組みを推進するため、経営会議の下にサステナビリティ委員会を設置しております。サステナビリティ委員会は、委員長を社長、副委員長をSDGs担当役員と経営企画室担当役員、委員を社内取締役及び執行役員とし、これに関連部門の従業員からなるサステナビリティ推進チームを加え、構成しています。さらに、委員会の下部組織として、具体的な取組みの検討や実績の検証を行う分科会を設けております。

サステナビリティ委員会は、年2回以上開催し、サステナビリティ関連の重要課題(マテリアリティ)についての目標設定や結果の検証、今後想定される気候変動の影響や対応等について検討を行い、経営会議に報告提言し、当社グループの経営方針に反映しております。

 


 

(2)戦略

当社グループは、サステナビリティ委員会での検討審議を踏まえ、サステナビリティ関連の重要課題(マテリアリティ)を以下6項目に特定しております。

・持続可能な農業への貢献

・気候変動への対応

・資源の有効活用

・食の安全・安心

・働きやすい環境の実現

・地域社会への貢献

 

 重要課題については、毎年度具体的な目標を策定し、当社ウェブサイト(https://www.nitten.co.jp/)で開示し、取り組みを推進しております。

 

 このうち「気候変動への対応」に関連して、当社グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言を参考に、当社グループの事業に影響を与えうるリスクや機会について以下を想定しました。

 

(想定される主なリスクと機会)

主要なリスク及び機会

事業への影響

想定条件

項目

事業リスク/政策/機会

内 容

4℃

1.5℃

物理的リスク

(事業リスク)
深刻な気温上昇によるてん菜の生育不良

原料てん菜の病害発生
低糖分・品質低下

製糖工場の生産効率の低下

 

移行

リスク

(政策)
GHG排出規制強化

対応コストや課税負担増大

省エネ設備・燃料の導入コスト増加、あるいは炭素税等によるコスト増加

 

機会

(機会)
市場・商材

てん菜の用途開発に

よる新たな市場参入等

収益力向上
(顧客・投資家の信頼獲得)

 

 

 

想定するシナリオは、今世紀末に世界の平均気温が産業革命前と比較して4℃又は1.5℃上昇する、としました。想定条件の詳細は下記のとおりとなります。

4℃ :温暖化対策が徹底されず、2100年時点で、世界の平均気温が産業革命前と比べて4℃程度上昇する想定。

1.5℃:温室効果ガス排出量の削減に向けた厳しい規制措置が取られ、2100年時点で、世界の平均気温の上昇が産業革命前と比べて1.5℃以内に収まる想定。

 

当社グループにおける主要なリスクのうち、影響が大きいものとして深刻な気温上昇に伴う原料てん菜の生育不良による製糖工場の生産効率の低下が想定されます。一方、機会については、1.5℃上昇の想定において、てん菜の用途開発による、新たな市場参入等の機会があると想定しております。

これらの影響額及び対策の具体化について、今後サステナビリティ委員会において審議検討を進めて参ります。

 

<人材の育成方針>

「日甜アグリーン戦略」を実現する為には、多様性確保を含む人材の採用と育成は重要な事項と捉えております。

採用については、インターンシップ等の実施を通じ新規学卒者に対し当社の魅力や業務の特性を伝えると共に、若手社員、女性従業員の視点を取り込み、また当人達の想いを伝えることで、当社の企業価値向上につながる人材の確保と、在籍人数が少ない女性総合職の採用増に繋げることに取り組んでおります。また人員構成の改善のみならず専門技能を有する人材獲得を目的にキャリア採用を実施し、組織の中心的立場を担う層を厚くし、継続的な発展を目指します。

育成については、それぞれの分野で長年にわたり蓄積された知識やノウハウを引き継いでいくと共に、多様な視点から新しい技術を取り込み、従業員一人ひとりが成長し、柔軟な発想を持って業務に取り組んでいくことが重要ですので、時代に合わせ研修内容を変化させると共に従業員への教育機会を増加させ、自身の判断で学びを進める仕組みを整えます。また中期的な視点に立ち経営人材育成の為の研修にも取り組んでおります。

なお女性総合職の昇進・昇格については、特に育児休業取得者や育児短時間勤務実施者において、勤務日数や時間に関わらず成果と資質、能力を重視して実施することとし、将来の幹部候補の育成に取り組んでおります。

 

<社内環境整備方針>

多様な価値観を持つ従業員一人ひとりがやりがいを持って業務に取り組めるよう、「働きがいのある」「働きやすい」「安心できる」環境整備に努めてまいります。

まずは「安全な職場づくり」を最優先とし、「労働災害ゼロ」を関係会社や協力会社と共に実現いたします。その為、リスクアセスメントをはじめとする各種活動を推進すると共に、教育研修や安全審査等の充実を図ってまいります。

また、ハラスメント防止や差別の禁止などコンプライアンス意識の向上に資する教育研修も実施いたします。

さらに、育児や介護、病気療養との両立に資する社内制度を充実させ、安心して働き続けることができる環境を整えると共に、ダイバーシティ、キャリアデザインや評価制度などについての教育研修を充実させることで、多様な人材の活躍を促進し、また若手や当社での経験年数の浅い従業員との対話を充実させることで、定着を促し早期戦力化を図ります。

そして「人材への投資」を重視する視点に基づき、適切な成長機会の提供によるキャリア形成、DX推進による業務改革と効率化を執り進め、本人の希望によって多様な働き方を選択できる制度の普及を図ります。

 

(3)リスク管理

リスク管理推進委員会において、リスクの洗い出し及び評価を行い、取締役会にて報告・審議を行っております。気候変動に関するリスクに対応する各施策について、サステナビリティ委員会のマテリアリティ「気候変動への対応」にて個別に目標設定を行い、経営戦略に組み込んでいきます。

また、エネルギーの使用については、エネルギー管理委員会において、当社グループの工場又は事業所等及び貨物の輸送に係るエネルギーの使用を管理し、エネルギーの使用の合理化を総合的に進めております。今期においては2事業所に太陽光発電設備を設置しました。

なお、2023年5月12日開催の取締役会で決議された第2次日甜グループ中期経営計画(2024年3月期~2028年3月期)において、サステナビリティ委員会にて目標設定した内容に基づき、非財務目標として、気候変動に対する計画を策定しております。

 

(4)指標及び目標

当社はてん菜から砂糖をつくることを主業としております。大量のエネルギーを消費し、工場を動かすことで製品を作り出す企業にとって、環境への配慮は欠かすことのできない重要な責務です。自然環境に配慮しながら、今後もお客様に安心な製品をお届けし続けるため、環境数値目標として、以下の3項目を設定しております。

 

・CO排出量削減率

2030年度 38%(2013年比)SCOPE1+SCOPE2

・産業廃棄物の有効利用率

2030年度 95%以上(各年総排出量)

・取水量削減率

2030年度 10%(2013年比)

※対象範囲 当社

 

 

 

<人材の育成及び社内環境整備に関する方針における指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績>

当社では上記(2)戦略において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。

指標

目標

実績(当事業年度)

新卒総合職採用者に占める女性の割合

2030年度 25以上

60.0

マネジメント層に占める女性の割合

2030年度 5以上

3.1

管理職に占めるキャリア採用者の割合

2030年度 10以上

8.2

新卒採用者の定着率

2030年度 90以上

85.7

 

※対象範囲 当社

(注) マネジメント層とは、女性活躍推進法による管理職(課長以上の階層)に、当社で管理職として処遇している参事・副課長を加えたものを指します。

 

なお、当社においては関連するデータの管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。サステナビリティに関する当社グループの取組の詳細は、当社ウェブサイト(https://www.nitten.co.jp/)内のサステナビリティ情報にて発信しております。