人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数4,231名(単体) 6,621名(連結)
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平均年齢44.1歳(単体)
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平均勤続年数18.7年(単体)
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平均年収8,411,280円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数であります。また、連結の臨時従業員(嘱託及びパートタイマー等)の総数が従業員数の100分の10以上となったため、( )内に年間の平均人員数を外数で記載しております。
2 全社(共通)として記載している従業員数は、特定のセグメントに区分できない提出会社の管理部門に所属しているものであります。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数であります。
2 平均年間給与は、当事業年度に支給した実績に基づくもので、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3 全社(共通)として記載している従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
(3) 労働組合の状況
戸田建設職員組合と称し、1946年8月に結成され、2024年3月末現在の組合員数は3,041名となり、上級団体には別段属しておりません。
対会社関係においても結成以来円満に推移しており、特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
3 労働者の男女の賃金の差異について、女性労働者は若年層が多いことから、全労働者における差異は62.1%でありますが、同一役職間において比較すると差異は縮小します。また、参考として職群別における男女の賃金の差異は下記のとおりとなります。
(参考) 職群別における男女の賃金の差異(%)
※ 上記職群は、期間の定めなく基幹業務に従事する者であります。
なお、勤務地について、「総合職」は日本国内全域、海外を問いませんが、
「エリア総合職」は所属する支店の管轄地域内に限定しております。
※ 参考値であるため、2024年4月の基本給をベースに算出しております。
② 連結子会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
4 管理職に占める女性労働者の割合については、前事業年度と比較して増加し、また候補者も控えていることから今後も割合は増加する見込みであります。労働者の男女の賃金の差異については、施工管理職などの職種は男性労働者が多く、当該職種に従事すると支給される手当が複数あるため、それが差異として表れていると考えております。
5 2024年4月1日付で、戸田スタッフサービス㈱はグリーン・サポート・システムズ㈱及び千代田建工㈱を消滅会社とする吸収合併を実施し、同日付で商号をTGCゼネラルサービス㈱に変更しております。
6 「-」と記載している箇所については、非公表であります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(基本方針)
当社グループでは、経営方針において「社会の発展への貢献」「社業の持続的成長」「ステークホルダー価値の向上」を掲げております。従前より、事業活動がお客様、社員、協力会社、地域社会、株主・投資家や地球環境に与える影響に十分に配慮して行動するとともに、対話を通じた信頼関係構築に努めるなど、常にステークホルダーを意識して、サステナビリティの考え方に沿った経営を行ってまいりました。また、TCFDへの賛同、TNFDフォーラムへの参画を通じて気候変動、さらには自然課題に対して、その提言に即した分析及び開示を行っております。
当社グループは、2015年に策定したグローバルビジョンのもと、全てのステークホルダーにとって「”喜び”を実現する」存在であり続けたいと考えて事業を営んでおります。持続可能な社会の実現のため、マテリアリティ(重要課題)を改めて特定し、2050年に向けて目指す経営の姿を「サステナビリティビジョン2050」として定めました。
(サステナビリティ推進体制の構築と運用)
サステナビリティ推進の監督・指導を行う「サステナビリティ委員会」を取締役会の諮問機関として設置しております。また、執行側に「サステナビリティ戦略委員会」を設置し、「ESG+B」の4つの観点から取り組むテーマを定め、経営資源の適切な配分のもと事業戦略に反映させるべく議論を深めてまいります(E:環境エネルギー、S:社会活動、G:ガバナンス、B:ベネフィット)。サステナビリティ戦略委員会が特定した課題の解決へ向けた取り組みは、本部・事業部など執行部門が優先順位を決めて実行しております。
(環境課題に対するこれまでの取り組み)
当社では2010年より、作業所の建設機械で使用する燃料や電力から発生するCO2排出量を把握して、それらの脱炭素化に努める活動を継続しております。この活動は「TO-MINICA(低炭素施工システム)」と命名され、全国の作業所で活用されております。その一環として、2022年7月には、作業所の仮設事務所において『ZEB』認証を国内で初めて取得しました。
建物のライフサイクルCO2の観点では、建物の運用時のエネルギー使用によるCO2排出量や、建設資材の製造に関わるCO2排出量の削減が重要であります。2021年には、当社の筑波技術研究所に「グリーンオフィス棟」が竣工しました。この建物は『ZEB』認証を受けており、見学会等を通じてお客様にZEB建設の重要性を実物件としてお伝えしております。それに加えて、建物内で働く人々の健康と、ウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好であること)を考慮した設計を行い、WELL認証でプラチナを取得しており、快適な空間についてもお客様にご提案しております。
社会的な環境課題の解決には、こうした企業としての対応に加え、個々人の環境意識を高め、行動変容を促すことも重要であります。そのために、当社グループ所属社員及び協力会社を含めて、環境課題解決への優れた取り組みを表彰する制度を運用し、環境を中心として社会課題解決の効果を最大化することを目指しております。
環境意識の向上を目的とした表彰制度等
※ 当社の建設事業における協力会社組織
(1) 気候変動への取り組み
当社グループでは、マテリアリティ(重要課題)のひとつとして「脱炭素社会の実現」を特定しております。
気候変動に関連するリスクを適切に把握、対処して企業としてのレジリエンスを高めていくとともに、事業機会を特定し、それに戦略的に取り組み、脱炭素社会の実現に向けた社会変化が、当社の事業運営に統合されるよう努めております。
(ガバナンス/リスク管理)
当社は気候変動に関連するリスクと機会を「戦略的影響度(影響度と発生可能性)」及び「財務的影響度」から評価しております。当社グループの重要リスクは、これらのリスクと機会の中から、環境エネルギー委員会での議論を経て特定され、サステナビリティ戦略委員会に報告されます。
取締役会はサステナビリティ戦略委員会から気候変動関連の事項について報告を受け、必要に応じてサステナビリティ委員会にて議論を行い、気候変動関連の課題への取り組み状況の監督を行っております。
気候変動に関連する課題への取り組み体制
(戦略)
当社では、気候変動関連のリスクと機会を短期(3年以下)、中期(3~10年)、長期(10年以上)の時間軸で評価し、特定された重要リスクへの対応策の実施を推進しております。
気候変動関連の重要リスクと対応策
また、当社では「カーボンニュートラル実現に向けた行動計画」を策定し、事業活動における脱炭素への取り組みを推進しております。
※ 動力源を抜本的に見直した建設機械(電動・水素・バイオ等)
(指標と目標)
当社は温室効果ガスの削減目標を設定し、SBT(Science Based Targets:科学的根拠に基づく目標)認定を取得しております。また、「中期経営計画2024ローリングプラン」、環境大臣との「エコ・ファーストの約束」においてもSBTに整合した目標を設定しております。
2024年度を目標年とした「中期経営計画2024ローリングプラン」におけるスコープ1+2(総量)の削減目標は、2023年度実績において前倒しで達成する結果となりました。特にスコープ2の削減が進んでおり、事業活動での電力使用における再エネ電力の割合は前連結会計年度より10ポイント向上した72.4%となりました。建設工事は工期が複数年に亘るプロジェクトも多く、工期の中で該当年度に施工している工種が温室効果ガス排出量に影響を及ぼします。2023年度に目標を達成した背景には、当連結会計年度に大量のエネルギーを使用する掘削等の土工事が少なかったこと、そして前連結会計年度と比較して建築工事、土木工事の完成工事高が減少したことも影響しました。そのため、目標年である2024年度に向けては、今後も更なる温室効果ガス削減に取組む必要があると考えております。
2024年度を目標年としたスコープ3(総量)の削減目標についても、2023年度実績において前倒しで達成する結果となりました。これは当社スコープ3の70%以上を占めるカテゴリ11について、引き渡した建物の省エネ性能が向上していることが要因であり、2023年度に引き渡した複数の物流施設で『ZEB』を取得していることも影響しました。今後のスコープ3については、更なる省エネ建物、ZEB設計の推進とともに、低炭素コンクリートに代表される低炭素建材の採用拡大が必要であると考えております。
温室効果ガスの削減目標と実績
再生可能エネルギー利用率の目標と実績
(注) 温室効果ガス排出量及び再生可能エネルギー利用率の算定は、全連結子会社(43社(2024年3月期時点))を対象としたグループ連結で行っております。
M&A等による連結対象範囲の変更については、基準年(2020年度)以降の数値を毎年見直しております。
※1 完成工事高1億円当たりの排出量
※2 建材資材の取引金額当たりの排出量
※3 竣工延床面積1㎡当たりの排出量
(2) 人財の育成及び社内環境整備に関する方針
経営戦略を実現させる主体は「人財(従業員)」に他なりません。ゆえに人財戦略=投資と位置付け、対象領域として人財開発、人事制度刷新、働き甲斐改革、DE&I、グローバリゼーションの5つの領域を定めました。今後、各領域が連動して施策を展開することにより、経営ビジョンを実現できる価値の高い人財(次世代経営人財)を継続的により多く輩出することを目指しております。また、健康と安全に配慮した働きやすい環境を確保するとともに、多様性と人格・個性を尊重し、資質・能力を最大限発揮できる職場環境の実現に向け以下の5つの重点領域に取組んでおります。
※ 関連する指標のデータ管理が、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、「人財の育成及び社内環境整備に関する方針」に記載の指標は提出会社単体の数値を記載しております。今後、連結グループ会社全体のデータを分析し、目標を設定した上で連結会社ベースでの開示を行ってまいります。
(人財開発)
① 研修体系(Off-JT)の刷新
人財開発・育成の基本方針を、「多様多彩な人財を育成・確保し、事業基盤を強化する」と定めており、一人ひとりの能力向上促進に向け、OJT(On The Job Training)による育成を主体としております。
Off-JTでの人財育成では、現行職務のスキルアップを主目的とする研修プログラムと、自身のキャリアアップに合わせて選択できる開発プログラムを整備し、中長期的な個人の成長を促しております。
② 次世代経営人財
次世代経営人財候補者が常時50名程度選抜されている状態を実現するために、全社横断的な取り組みを実施しております。毎年度、各本部からポテンシャル人財を選抜し、伴走型コーチングを中心とした効果的な育成施策を展開することにより、経営人財への育成を目指しております(次世代経営人財累計80名)。育成にあたり社内のキャリアコーチによる1on1の定期的・継続的なコーチングを実施しております。
③ 協力会社の集う力を高める活動
サプライチェーン全体で建設業の担い手不足を解消し、協力会社連携・外国人採用など「協力会社の集う力」を高めていく人財の育成を行っております。
また、2022年7月に制定した戸田建設グループ人権方針に基づき、当社社員及び協力会社の社員の人権の尊重に対し取組んでおります。
(働き甲斐改革)
① 働きやすさ・やりがい
従業員一人ひとりが日々の仕事に働き甲斐を感じ、チャレンジ精神を持って臨むことで新しい価値が生み出されます。また、従業員一人ひとりが思い描く理想の「ライフ(人生)」を実現する手段のひとつとして「ワーク(仕事)」を考え、家族や趣味、学びなども手段として捉え、これらが連鎖しながら充実した働き方を選択するWork in Lifeの推進に注力しております。従業員が当社で働きやすさを追求でき、それにより、仕事のモチベーションが高まり、自身の仕事に対しやりがいを感じ生産性が向上します。Work in Lifeと生産性向上を両立させることを「働き甲斐改革」として追求してまいります。
② 健康経営の推進
当社が持続的に成長し続けていくためには従業員が心身ともに「健康」であり続けることが必要不可欠であります。当社グループは重要施策として「健康経営の推進」を掲げ、トップメッセージにより心身ともに健康で成長と働き甲斐が実感できる職場環境を醸成する各種取り組みを実施した結果、健康経営優良法人2024(ホワイト500)に認定されました。また各種施策を通して抽出された健康課題達成に向けた重要指標(KPI)を設定し、健康経営推進ワーキングによる活動を中心に各種取り組みを実施しております。
(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進)
経営戦略上の位置付けとして、2031年の創業150周年に向けて「未来ビジョンCX150」を策定し、「多様性を力に」を掲げ、価値のゲートキーパーとして、協創社会を実現することを目指し歩みを進めております。
そして持続可能な社会と企業の長期的な成長の実現のため、DE&Iを推進し、全ての従業員が能力を発揮できる様々な取り組みを行っております。
① 就業環境・制度の整備(フレックスタイム制度、テレワーク制度、両立支援制度の拡充)
・フレックスタイム制度
2018年よりフレックスタイム制度を導入し、ライフスタイルに合った柔軟な働き方を選択可能とすることで、労働生産性の向上にも繋げております。
・テレワーク制度
2021年に育児・介護等の用途に限定していた在宅勤務制度を全面的に見直し、社内外のサテライトオフィスでの勤務も可とするなど、多様な働き方への対応により、より働きやすい環境整備を行っております。
・両立支援制度
育児休業を取得する女性の復職を支援するため、企業主導型保育園の契約や「ならし保育休暇制度」などを導入し、復職後も柔軟な働き方を推進し、長期的なキャリア形成をサポートしております。また、2020年度より4年連続、男性育児休業取得率100%を達成しており、男性の積極的な育児への参加を可能とする社内風土を醸成してまいりました。さらに2022年の法改正に伴い男性の「産後パパ育休制度」を導入し、28日間を特別休暇(有給)とするなど、より利用しやすい育児休業制度の整備を実施しました。
定年延長(選択定年)制度によりシニア職の増加が見込まれることから、介護休業制度の充実や介護のハンドブックの活用により利用しやすい環境を整備しております。
② 心理的安全性の確保
課長職以上にアンコンシャス・バイアス研修を実施して、心理的安全性の高い組織の醸成を図っております(2023年度までに約1,100名受講)。
③ 女性活躍
女性の「キャリア形成」のため、女性経営者育成研修、大学講座等への派遣を行っております。当社の女性管理職比率は2023年度には4.3%を超える水準まで上昇しました。また、次代の課長代理級を担う主任級の比率も年々上昇して2023年度に19.9%となり、女性活躍推進の基盤に厚みが増しつつあります。
④ LGBTQに関する取り組み
LGBTQ+(性的マイノリティ)が働きやすい制度・環境の整備として、「同性パートナーシップ制度」の導入やLGBTQ+ガイドブック発行、研修の実施など、取り組みを推進しております。またALLY(理解者)の輪を広げ、誰もが安心して働くことができる職場風土づくりのため、オリジナルALLYシールを希望者に配布しております(2023年度までに1,205名に配布)。
また2023年度は全従業員を対象に無記名でLGBTQ+について意識調査と研修を実施し、LGBTQ+への理解を深めております(3,345名受講)。このような取り組みが評価され、セクシュアル・マイノリティへの取り組みの評価指標「PRIDE指標」においてシルバーを獲得しております。
(人事諸制度の刷新)
若手からシニア層に至る従業員一人ひとりが、働き甲斐を実感でき、前向きに自己実現を図り、エンゲージメントが向上することにより経営戦略の実現や企業価値の向上に資するよう、納得性、公平性の向上を図るため導入した役職と連動した等級・報酬制度を2023年度に導入しております。同時に定年延長(選択定年)制度、役職定年制度を導入しておりますが、引き続き下記コンセプトを念頭に、将来に向けて持続的な企業価値向上の基盤となる制度の整備を進めております。
「コンセプト」
社内外環境・就労観変化への対応、優秀人財への適切な処遇、処遇の市場競争力
(グローバリゼーション)
グローバル人財の育成
海外事業のさらなる拡大の担い手となる外国人従業員について、当社は2024年度末までに従業員比率1.5%以上に高めることを「中期経営計画2024ローリングプラン」での目標としております。そのために、当社グループとしては、外国人留学生のほか、海外事業の知見の高い優秀な人財を日本以外からも積極的に採用しております。また、国内人財に対する英語教育や海外法人へのローテーション異動と戦略的配置により、グローバル人財の育成・確保に取り組むほか、多様な人財・文化を通じた知と経験の組み合わせによる個と組織の活性化を目指しております。