リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)国内における消費マーケットの変化に伴うリスク
当社グループは、日本国内における営業活動からの売上が大部分を占めております。日本国内における少子高齢化の進行、消費者の購買行動の変化、景気変動、自然災害、感染症の拡大等により、国内の消費マーケットが想定を超える変化をした場合、当社グループの財政状態や経営成績等に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループは、販売先の拡大、取扱商品の拡大等、専門卸としての強みを充実させ、変化への対応力を高めてまいります。
(2)生産及び仕入リスク
当社グループは、一部自社製品について海外生産を行い、中国、ベトナム、台湾等の現地協力工場にて製造しております。海外生産国において、政治・社会情勢の変化、自然災害、感染症・伝染病の発生等、生産環境に問題が生じる場合、製品供給の停止又は遅延や原材料・エネルギー価格の変動が製造原価、製品価格の上昇につながる可能性があります。その場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
上記のリスクに対応するため、一部の商品につきましては、海外生産国の分散や緊急時は国内生産へ変更する等の対応をしております。
(3)為替相場の変動に伴うリスク
当社グループの取扱商品には海外生産品が多く含まれており、為替相場の変動によっては、仕入価格が上昇する可能性があります。また、自社製品については、主に海外生産に依存しており、そのため為替相場の変動をヘッジする目的で実需の範囲内で為替予約取引により、為替変動リスクを低減しておりますが、為替リスクをすべて排除することは不可能であります。為替相場の変動によっては製造原価の上昇等により財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)他社とのライセンス契約等に伴うリスク
当社グループは一部のブランドにつき、国内において他社とのライセンス契約に基づき製造販売を行っております。また、国内の商品供給においては、一部の仕入先では海外のナショナルブランドメーカーとのライセンス契約等に基づき販売をしており、ライセンサーの販売戦略の変更等により契約が打ち切られる場合があり、商品供給が不能になる可能性があります。契約においては、経営、財務その他の理由で当事者間において不一致が生じた場合、ライセンス契約に基づく事業の継続に問題が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)製造物責任に関するリスク
当社グループは、厳密な品質基準を設けて生産及び仕入を行っております。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、すべての賠償額を保険でカバーできる保証はありません。製品の欠陥に起因した製品回収や損害賠償が発生すれば、ブランドイメージもさることながら企業イメージ等の社会的評価の低下につながります。これらにより財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)商品陳腐化によるリスク
当社グループは、棚卸資産の予測される将来の需要及び市場状況に基づく時価の見積り額と原価との差額に相当する陳腐化の見積り額について、評価減を行っております。市況が変化した場合、追加の評価減又は商品販売ロスが発生する可能性があり、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)減損に関するリスク
当社グループが保有する土地については、地価の下落により、減損の兆候が生じる可能性があります。さらに、事業環境の変化による収益性の低下や設備の陳腐化により固定資産の使用価値の減少又は正味売却価額の低下が認められた場合、減損損失の認識が必要となり、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)貸倒れリスク
当社グループは、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。取引先の財政状態が悪化し、回収可能性に問題が生じる場合、追加的な損失や引当金の計上が必要となり、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)投資有価証券に関するリスク
当社グループは、長期的な取引関係の維持のため、特定の取引先や金融機関に対する株式を保有しております。これらの株式には、価格変動性が高い上場株式と、株価の決定が困難な非上場株式があります。当社グループでは、上場株式及び非上場株式については、当社所定の基準により減損処理を行っております。将来の市況又は発行会社の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要となり、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)金利上昇リスク
当社は金融機関からの借入金を有しております。現在は低金利状態が続いておりますが、将来金利が上昇することにより、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)知的財産に関するリスク
当社グループは知的財産リスクを、権利侵害リスク・技術流出リスク等、継続的にリスク対応を喚起しております。当社グループの事業活動において、第三者の権利侵害しないよう充分な調査を行い、また、技術流出しないよう開発現場や生産現場の技術秘匿し、教育・研修により知的財産リスクを低減し、法令遵守することに努めております。
しかし、第三者から知的財産に関する権利侵害したとして訴訟を提起された場合、あるいは第三者から当社グループの権利侵害された場合には、第三者との間に権利に関する交渉や係争が生じます。知財係争では、製造・販売等の差し止めや多額の損害賠償金・和解金が発生することがあり、それらの差し止めや支払義務が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
配当政策
3【配当政策】
当社は、利益配当については、適正な利潤を確保したうえで、株主に対する利益還元を経営の最重要課題の一つと考えており、企業体質、体力強化のための内部留保を図りながら業績に裏付けられた成果配分を行うとともに、安定した配当を継続していくことを基本方針としております。また、配当の回数についての基本方針は、年2回としており、これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
当事業年度の配当については、物流センターの移転費用等により減益であったものの、第75期の業績を勘案し、株主の皆様への利益還元として、1株当たり8円(普通配当2円 特別配当6円)としました。
また、内部留保資金については、将来における株主への利益還元につながるよう、長期的な視点に立って、経営の安定化と重点分野への投資等に活用し企業の体質、体力強化に取り組んでおります。
また、当社は、「取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる。」旨を定款で定めております。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額 (百万円) |
1株当たり配当額 (円) |
2024年6月27日 |
156 |
8.00 |
定時株主総会決議 |