事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
ヘルスケアソリューション事業 | 3,414 | 68.8 | 421 | 55.4 | 12.3 |
在宅サービス事業 | 1,545 | 31.2 | 339 | 44.6 | 22.0 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、連結子会社(株式会社レコードブック、株式会社フルケア、株式会社正光技建、株式会社カンケイ舎)の計5社で構成されており、「健康な未来」というコーポレートスローガン(経営理念)に基づき「創意革新と挑戦による、超高齢社会における課題解決」をミッションとし、ヘルスケアソリューション事業及び在宅サービス事業を行っております。ヘルスケアソリューション事業においては、高齢者の健康寿命を延ばすための短時間リハビリ型通所介護サービス(デイサービス)「レコードブック」の運営を行うレコードブック事業、介護専門サイトの運営を通じて構築したケアマネジャーネットワークを利用したシルバーマーケティング支援や仕事と介護の両立支援等を行うWebソリューション事業、高齢者やその家族が必要とする生活支援関連サービスの提供及び物品の販売等を行うアクティブライフ事業を行っております。また、在宅サービス事業においては、在宅高齢者の方々に各種介護保険サービスを提供しております。
当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、(1) ヘルスケアソリューション事業及び(2) 在宅サービス事業の区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1) ヘルスケアソリューション事業
ヘルスケアソリューション事業においては、超高齢社会を迎え我が国が直面している課題を解決するために、「レコードブック店舗ネットワーク」、「ケアマネジャーネットワーク」及び「介護相談データ」等のプラットフォームを活用し、健康寿命の延伸、高齢者の生活環境の整備や介護現場の情報整備と共有、シルバーマーケティングに関する支援、仕事と介護の両立のための支援等を行っております。また、今後は新たなヘルスケアソリューションを開発していき、サービスの対象やラインナップを拡大していく方針であります。
① レコードブック事業
「レコードブック」は、要介護認定者や要支援認定者の方々を対象に、身体機能の維持・回復・改善を目的に、利用者自身の能力を最大限に引き出すための運動プログラムを提案・実践し、利用者が健康的な生活を長く続けて、自身の人生を楽しんでもらうための短時間リハビリ型デイサービスとして運営しております。レコードブックは、「本格的な運動指導サービス」を「介護を感じさせない空間」で受け「ホスピタリティ」あふれるスタッフと共に過ごすということをコンセプトに、これまでの介護施設のイメージから脱却したリハビリ型デイサービスです。
レコードブックは、主に介護保険の要支援や要介護1、2といった利用者層を中心としており、スポーツクラブ経験者などで構成する運動指導チームによる研修で育成されたトレーナースタッフが、個々の利用者の身体状況に合わせた目標やテーマを設定し、スポーツ医学や老年体力学などに基づいた運動プログラムを、ひとつひとつの運動の意味を説明しながら個別に指導しております。また、利用者の安全を重視し、利用者が安心して運動に取り組むことができるよう、複数のスタッフが利用者を見守り、利用者の行動に合わせて介助を行う等の安全管理を徹底しております。
レコードブックは直営店の展開に加え、2014年3月からフランチャイズ展開を開始しております。当社はフランチャイズ加盟店との加盟契約に基づき、加盟店に対して経営指導等を行い、加盟金、初期費用及び加盟店の売上高に応じたロイヤルティ収入等を得ております。
なお、レコードブックの店舗展開にあたっては、鉄道会社等と提携し、相手方ブランドを冠したレコードブック店舗も展開しております。
2024年3月31日現在、直営店24ヵ所、フランチャイズ店179ヵ所を展開しているほか、名古屋鉄道株式会社との合弁会社である株式会社名鉄ライフサポートが愛知県を中心に展開する「名鉄レコードブック」が21ヵ所となっております。
② Webソリューション事業
a.シルバーマーケティング支援
介護支援専門員(ケアマネジャー)(注1.)を中心とする介護のプロ向けに、介護保険法改正を含む介護に関連する最新情報や、業務に必要なツール・マニュアルの提供など、ケアマネジャーの業務支援を目的とした専門Webサイト「ケアマネジメント・オンライン」を運営しております。「ケアマネジメント・オンライン」には2024年3月末現在、10万人超のケアマネジャーが会員として登録しております。この全国のケアマネジャー会員を介して、アンケート等による定性・定量調査や要介護高齢者へのサンプリング等を行うことで、顧客企業のマーケティングリサーチやプロモーション支援等を行っております。
b.仕事と介護の両立支援
働きながら介護をする方が増加する中で、介護が理由で離職・転職する方が増加しております。そのような状況下、介護セミナー等の開催、介護情報Webサイトの運営、介護コンシェルジュ(電話やメールによるケアマネジャー紹介、介護施設紹介、介護保険申請代行等)をパッケージとした企業の福利厚生サービス「わかるかいごbiz」により、顧客企業の従業員に対して、仕事と介護の両立を支援しております。また、顧客企業に対しては、従業員のサービス利用状況分析やそのフィードバックを通じた仕事と介護の両立支援計画策定支援を行っております。
c.メディカルソリューション
「ケアマネジメント・オンライン」に登録しているケアマネジャーのネットワークを活用し、メディカル領域に特化したケアマネジャー会員向けのWebアンケートや、「ケアマネジメント・オンライン」内で啓発コンテンツの展開等を行うことで、製薬メーカー、医療機器メーカー向けに疾患啓発や利用状況などのマーケットデータ提供を行う医療用薬品マーケティング支援サービスを提供しております。
注1.介護が必要な人の心身の状況や希望に応じて、適切な介護サービスを利用できるように「ケアプラン」を作成する介護支援専門員。
③ アクティブライフ事業
高齢者やその家族が必要とする生活支援関連サービスの提供及び物品の販売等を行っております。介護環境の整備に係る福祉用具貸与及び特定福祉用具販売サービス、介護予防福祉用具貸与及び特定介護予防福祉用具販売サービス、住宅改修サービス、住宅リフォーム等を提供しております。
なお、当事業につきましては、当連結会計年度よりケアサプライ事業から名称を変更いたしました。当該変更は名称の変更のみであり、その内容に与える影響はありません。
(主な関係会社)当社、株式会社フルケア、株式会社正光技建、株式会社カンケイ舎
(2) 在宅サービス事業
在宅高齢者の方々に各種介護保険サービスを提供しております。
① 居宅介護支援サービス
専門知識を備えた介護支援専門員(ケアマネジャー)が、利用者及びその家族の要望に応じ、必要な介護サービスの種類・内容を織り込んだ介護支援計画(ケアプラン)を作成の上、介護サービスの提供事業者との連絡調整等を行い、利用者がスムーズに介護サービスを受けることができるよう支援するサービスであります。
2024年3月31日現在、事業所8ヵ所を展開しております。
② 訪問介護サービス
専任の訪問介護員(ホームヘルパー)が要介護者又は要支援者の家庭を訪問し、入浴・排せつ・食事等の介護の他、清掃・着替え・買い物等の日常生活上の支援を行う介護サービス等であります。
2024年3月31日現在、事業所4ヵ所を展開しております。
③ 通所介護サービス(デイサービス)
要介護者又は要支援者にデイサービスセンターに通っていただき、当該施設において、入浴・排せつ・食事等の介護、日常生活上のお世話の他、機能訓練・レクリエーション活動など、自立支援サービスの提供を行う介護サービスであります。
2024年3月31日現在、事業所6ヵ所を展開しております。
④ 施設介護サービス
要介護者または要支援者に、住宅型有料老人ホームにおいて、食事・入浴・排せつ・機能訓練等の日常生活全般をサポートする介護サービス等を提供しております。
2024年3月31日現在、事業所2ヵ所を展開しております。
(主な関係会社)株式会社カンケイ舎
[事業系統図]
事業系統図は、以下のとおりであります。
(注) 2024年4月1日付の会社分割(簡易吸収分割)により、当社が営んでいたレコードブック事業は連結子会社である株式会社レコードブックに承継しております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度末及び前期との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う社会経済活動の正常化とインバウンド需要等の回復が見られた一方、ウクライナ情勢の長期化による世界的な資源価格の高騰や為替相場の大幅な変動による影響により、一般消費者の消費行動にも影響が広がるなど、景気の回復基調は緩やかにとどまり、依然として先行きは不透明な状況となっております。
当社グループの事業に関わる高齢社会に関連する市場におきましては、ウィズコロナ社会における「新しい生活様式」が高齢者にも浸透しており、外出意欲の高まりや社会活動の正常化に伴い、健康への関心がより高まってきております。加えて、中長期的には今後も高齢化率の上昇基調が続くことから、引き続きヘルスケアサービスの需要は高まっていくものと予想されます。
また、介護業界では人材不足が深刻化しており、人材の確保や業務負担の軽減、職場環境の改善が重要な経営課題として認識されております。介護保険制度の見直しは3年に一度行われており、2024年4月の介護報酬改定では介護保険制度を将来にわたり安定的に持続させるため、介護人材の確保に向けて介護職員等処遇改善加算の加算率が引き上げられるとともに、介護現場の生産性向上に向けてICT等のテクノロジーの活用を推進する生産性向上推進体制加算が新設されるなど、全体では1.59%のプラス改定となりました。
このような環境の中、当社グループは「健康な未来」というコーポレートスローガンのもと、「創意革新と挑戦による超高齢社会における課題解決」をミッションと位置づけ、2023年6月に公表した「事業計画及び成長可能性に関する事項」で示した「IIF Vision2030」や経営目標の達成に向けた取組みを実行し、持続的な成長と中期的な企業価値向上の実現に向けた動きを加速してまいります。
当連結会計年度においては、前連結会計年度と比較してレコードブック事業や在宅サービス事業等の既存事業の利用者が順調に推移したことにより売上高が増加したことに加え、前連結会計年度に実行した複数のM&Aに関連した一時費用の負担が当連結会計年度はなくなったため、営業利益以下の段階利益は大きく増加いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況は次のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は3,751,495千円となり、前連結会計年度末に比べ567,157千円増加いたしました。当連結会計年度末における負債合計は2,363,142千円となり、前連結会計年度末に比べ466,935千円増加いたしました。当連結会計年度末における純資産は1,388,353千円となり、前連結会計年度末に比べ100,222千円増加いたしました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高が4,959,249千円(前期比11.1%増)となりました。また、営業利益は230,234千円(前期比139.7%増)、経常利益は271,220千円(前期比85.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は130,624千円(前期比286.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(ヘルスケアソリューション事業)
レコードブック事業におきましては、当連結会計年度において短時間リハビリ型通所介護サービス(デイサービス)「レコードブック」のフランチャイズが8ヵ所増加しております。また、直営店3ヵ所をフランチャイズ加盟店に譲渡及び4ヵ所を閉店した結果、直営店が24ヵ所、フランチャイズが179ヵ所となりました。
そのほか、名古屋鉄道株式会社との合弁会社である株式会社名鉄ライフサポートが愛知県を中心に展開する「名鉄レコードブック」は、当連結会計年度末において21ヵ所となっております。
これにより、「レコードブック・ブランド」の店舗が合計で224店舗(前連結会計年度末は220店舗)となりました。
これらのフランチャイズの店舗数増加に加え、高齢者に運動習慣の重要性への理解が浸透したことにより、レコードブックの既存店舗の稼働率については回復基調で推移したため、直営店舗の売上高や加盟店からのロイヤルティ等の収入は前連結会計年度と比べ増加いたしました。
一方、当連結会計年度におけるフランチャイズの新規出店に伴う加盟金等による収入は前連結会計年度と比べやや減少いたしました。また、当社が設備投資を行い、フランチャイズ加盟店にレンタルをするプランから、当初契約期間5年間の満了に伴いプランを変更した店舗が増加したため、これまで当社が負担していた地代家賃・減価償却費等の原価と同額の売上高がともに減少いたしました。
この結果、レコードブック事業全体では前連結会計年度と比べて売上高はやや減少した一方、営業利益はやや増加いたしました。
Webソリューション事業におきましては、当連結会計年度より人員体制を強化し営業活動の推進やコンテンツの拡充等を行った結果、シルバーマーケティング支援では大型案件を、メディカルソリューションの分野では複数の新規受注を獲得いたしました。
この結果、前連結会計年度と比べて売上高、営業利益ともに大きく増加いたしました。
従来のケアサプライ事業につきましては、当連結会計年度より、アクティブライフ事業に名称を変更しております。当該変更は名称の変更のみであり、その内容に与える影響はありません。2022年10月より株式会社正光技建を連結の範囲に含め、介護保険外の住宅リフォーム事業を開始しております。同事業は資源価格の高騰等の影響を受け、全体の原価率は上昇しております。
この結果、前連結会計年度と比べて売上高は増加した一方、営業利益は減少いたしました。
これらの結果、売上高は3,414,393千円(前期比8.8%増)、営業利益は421,325千円(前期比0.9%増)となりました。
(在宅サービス事業)
在宅サービス事業におきましては、連結子会社の株式会社カンケイ舎において、2022年12月の事業譲受により新たに施設介護事業を開始しております。既存の事業においても、人事制度改革等により人材の確保が進んだ結果、サービス提供回数が増加いたしました。
この結果、売上高は1,544,855千円(前期比16.4%増)、営業利益は339,475千円(前期比20.4%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ456,397千円増加し、1,563,768千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は379,484千円(前連結会計年度は302,708千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益243,203千円、減価償却費123,980千円による資金の増加が、法人税等の支払額136,273千円による資金の減少を上回ったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果得られた資金は15,418千円(前連結会計年度は301,517千円の使用)となりました。これは主に、差入保証金の回収による収入86,078千円、事業譲渡による収入55,419千円による資金の増加が、有形固定資産の取得による支出56,247千円、差入保証金の差入による支出40,770千円による資金の減少を上回ったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は61,494千円(前連結会計年度は24,370千円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額250,000千円による資金の増加が、長期借入金の返済による支出132,980千円、自己株式の取得による支出46,176千円による資金の減少を上回ったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主要な販売先については、当社グループは一般個人を対象とした介護サービス事業が中心であり、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析及び検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度末及び前期との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらの見積りと異なることがあります。
なお、当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載されたとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析・検討内容
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,603,223千円となり、前連結会計年度末に比べ554,715千円増加いたしました。その主な要因は、現金及び預金が456,397千円、売掛金が86,180千円それぞれ増加したことによるものです。
売掛金の増加は、主にWebソリューション事業において、シルバーマーケティング支援の大型案件など期末月の売上が増加したことによるものです。
(固定資産)
固定資産は1,148,272千円となり、前連結会計年度末に比べ12,442千円増加いたしました。その主な要因は、無形固定資産90,727千円の増加が、有形固定資産37,150千円、投資その他の資産41,134千円の減少を上回ったことによるものです。
無形固定資産の増加は、主にレコードブック事業において業務支援ソフトウエアを取得したことによるものです。投資その他の資産の減少は、主に当連結会計年度中においてオフィス面積の縮減による固定費削減及び一層の業務運営の効率化を図ることを目的として本社を移転したことに伴い、旧本社の敷金が返還されたことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度末における資産合計は、3,751,495千円となり、前連結会計年度末に比べ567,157千円増加しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,081,058千円となり、前連結会計年度末に比べ624,215千円増加いたしました。その主な要因は、短期借入金が250,000千円、未払金が172,652千円、預り金が101,116千円それぞれ増加したことによるものです。
短期借入金の増加は、主に翌連結会計年度の期首に会社分割によりレコードブック事業を連結子会社である株式会社レコードブックに承継させることから、同社の当面の運転資金を確保するため借入を行ったものです。未払金の増加は、主に期末月に取得したソフトウエアの製作費を計上したことによるものです。
(固定負債)
固定負債は282,083千円となり、前連結会計年度末に比べ157,280千円減少いたしました。その主な要因は、長期借入金が139,591千円減少したことによるものです。
長期借入金の減少は、借入金の返済が進んだことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度末における負債合計は、2,363,142千円となり、前連結会計年度末に比べ466,935千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1,388,353千円となり、前連結会計年度末に比べ100,222千円増加いたしました。その主な要因は利益剰余金が130,624千円増加した一方で、自己株式が32,946千円増加したことによるものです。
自己株式の増加は、株主還元及び資本効率の向上と機動的な資本政策の遂行を図ることを目的として、自己株式の取得を行ったことによる増加の影響が、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを付与すること等を目的として、当社の取締役等を対象に譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分を行ったことによる減少の影響を上回ったことによるものです。
なお、セグメントごとの財政状態については、セグメントごとの資産及び負債の情報を経営資源の配分の決定及び業績を評価するための対象とはしていないため、記載しておりません。
b. 経営成績の分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の売上高は4,959,249千円となり、前連結会計年度に比べ494,830千円増加いたしました。
これは、ヘルスケアソリューション事業における売上高が3,414,393千円(前期比8.8%増)、在宅サービス事業の売上高が1,544,855千円(前期比16.4%増)であったことによるものです。
ヘルスケアソリューション事業において売上高が増加した主な要因は、アクティブライフ事業において、前連結会計年度中の2022年10月より連結した株式会社正光技建が当連結会計年度は通期で連結対象となったことに加え、Webソリューション事業において、シルバーマーケティング支援の大型案件を獲得したこと、メディカルソリューションの分野においても複数の新規受注を獲得したことによるものです。
在宅サービス事業において売上高が増加した主な要因は、前連結会計年度中の2022年12月に連結子会社である株式会社カンケイ舎が取得した住宅型有料老人ホームに関する事業が当連結会計年度は通期で連結対象となったことに加え、既存の事業においても利用者数が増加基調で推移したことによるものです。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は3,116,098千円となり、前連結会計年度に比べ300,883千円増加いたしました。
その主な要因は、前連結会計年度中に新たに連結した株式会社正光技建及び株式会社カンケイ舎において譲受けした施設介護事業に伴う原価が、通期で連結対象となったことにより増加したものです。
この結果、売上総利益は1,843,151千円(前期比11.8%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,612,916千円となり、前連結会計年度に比べ59,778千円増加いたしました。
その主な要因は、前連結会計年度中に新たに連結した株式会社正光技建及び株式会社カンケイ舎において譲受けた施設介護事業が通期で連結対象となったことにより、給与手当及び賞与や減価償却費、のれん償却額が増加したことによるものです。
この結果、営業利益は230,234千円(前期比139.7%増)となりました。
セグメント別の利益につきましては、ヘルスケアソリューション事業が421,325千円(前期比0.9%増)、在宅サービス事業は339,475千円(前期比20.4%増)、各報告セグメントに配分していない全社費用は530,566千円(前期比12.1%減)となりました。また、セグメント別の利益率につきましては、ヘルスケアソリューション事業が12.3%(前期比1.0ポイント減)、在宅サービス事業は22.0%(前期比0.8ポイント増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は64,962千円となり、前連結会計年度に比べ9,965千円減少いたしました。
その主な要因は、助成金収入が22,593千円減少したことによるものです。助成金収入の減少は、主に前連結会計年度において計上していた新型コロナウイルス感染拡大に伴い収受していた緊急包括支援事業(介護分)の助成金や雇用調整助成金がなくなったことによるものです。
当連結会計年度の営業外費用は23,976千円となり、前連結会計年度に比べ607千円減少いたしました。
この結果、経常利益は271,220千円(前期比85.2%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は59千円となり、前連結会計年度に比べ59千円増加いたしました。
その要因は、当連結会計年度において、連結子会社の株式会社正光技建が車両等の売却により固定資産売却益を計上したことによるものです。
当連結会計年度の特別損失は28,076千円となり、前連結会計年度に比べ13,927千円減少いたしました。
その主な要因は、前連結会計年度に計上していた減損損失がなくなったことにより減少した影響が、当連結会計年度において本社移転費用18,076千円及び投資有価証券評価損を9,999千円計上し、増加した影響を上回ったことによるものです。投資有価証券評価損については、期末時点の実質価額の下落率を算定し回復が見込めないと判定された時価のない株式に関して評価減を行ったものです。
この結果、税金等調整前当期純利益は243,203千円(前期比132.9%増)となりました。
また、法人税等合計は112,579千円(前期比59.5%増)となりました。
税効果会計適用後の法人税等の負担率については、46.3%(前期比21.3ポイント減)となりました。その主な要因は、子会社株式取得関連費用が減少したことによるものです。
この結果、当期純利益は130,624千円(前期比286.0%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は130,624千円(前期比286.0%増)となりました。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。当社グループが今後更なる成長と発展を遂げ、より良いサービスを提供していくために、経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております課題に対処していくことが必要であると認識しております。
それらの課題に対応するために経営者は常に市場におけるニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を認識したうえで、当社グループの経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。
また、必要な人材を適時に採用すると同時に、教育研修に注力することで営業力の強化と企業規模の拡大に対応した内部管理体制の強化を図り、企業価値の更なる向上を目指して取り組んでまいります。
d. キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、レコードブック等の店舗運営にかかる費用、販売費及び一般管理費等の営業費用、納税資金であります。店舗運営にかかる費用の内訳は、労務費、地代家賃、ソフト利用料及びリース料等であります。営業費用の内訳は、人件費、広告宣伝費及び地代家賃等であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、M&A等及びレコードブック等の店舗開発にかかる費用であります。店舗開発費用の内訳は、内装工事費、運動機器等の工具、器具及び備品、差入保証金等であります。
資金調達につきましては、事業計画に基づき、主に内部資金及び金融機関からの借入等により調達しております。また機動的な資金確保のため、主要取引銀行と当座貸越契約を締結しております。なお、将来大規模な投資資金などの資金需要が発生した場合には、エクイティファイナンス等による調達手段を検討してまいります。
e.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「健康な未来」というコーポレートスローガンのもと、「創意革新と挑戦による、超高齢社会における課題解決」をミッションと位置づけ、当社グループのヘルスケアプラットフォームを活用することで、高齢者の生活環境の整備や介護現場の情報整備をするとともに、高齢者の健康寿命の延伸に貢献したいと考えております。当該ミッションを果たすために、現状は、当社グループのコアコンピタンスである「レコードブック店舗ネットワーク」と「ケアマネジャーネットワーク」の2つのプラットフォームを活用したヘルスケアソリューションの開発に力を入れております。
「レコードブック店舗ネットワーク」においては、首都圏及び関西圏のみならず全国にレコードブック店舗ネットワークを拡大させたいと考えております。当連結会計年度末における店舗数は、直営店が24ヵ所、フランチャイズが179ヵ所、名古屋鉄道株式会社との合弁会社である株式会社名鉄ライフサポートが展開する「名鉄レコードブック」が21ヵ所、合計で224ヵ所となりました。「ケアマネジャーネットワーク」においては、介護が必要な高齢者と社会をつなぐインフラとしての役割をより一層拡大させることを目指しております。ケアマネジャー向けに運営している専門Webサイト「ケアマネジメント・オンライン」の当連結会計年度末における会員数は、10万人超となっております。
具体的な経営指標としては、ROE(自己資本利益率)や売上高営業利益率を高めていくことを目標としております。当連結会計年度のROEは9.8%(前期比7.1ポイント増)となりました。今後は、必要な成長投資を強化しつつ収益力を底上げすることによりROEを高めてまいりたいと考えております。当連結会計年度の売上高営業利益率は4.6%(前期比2.4ポイント増)となりました。今後は、高付加価値のサービス提供による効率的な利益の獲得により、売上高営業利益率の向上を目指してまいります。
将来的には、既存事業の更なる成長施策に加え、新規事業の立ち上げや、資本・業務提携を通じて、ヘルスケアソリューションを提供する会社として、企業価値の更なる拡大を図ってまいります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループにおいては、当社本社に設置された各事業部及び各連結子会社において、取り扱うサービス等について包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社グループは、各事業部及び各連結子会社を基礎とした組織別のセグメントから構成されており、「ヘルスケアソリューション事業」「在宅サービス事業」の2つを報告セグメントとしております。
「ヘルスケアソリューション事業」は、高齢者の健康寿命を延ばすための短時間リハビリ型通所介護サービス(デイサービス)及び介護に関連する情報を提供する専門Webサイトの「ケアマネジメント・オンライン」の運営、仕事と介護の両立の支援並びにアクティブライフ事業を行っております。「在宅サービス事業」は、居宅介護支援サービス、訪問介護サービス、通所介護サービス(デイサービス)、施設介護サービスを行っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法です。また、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1.セグメント利益の「調整額」△603,476千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に
報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.減価償却費の「調整額」5,943千円は、主に報告セグメントに帰属しない管理部門に係る償却費であります。
3.セグメント資産及び負債につきましては、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための対象とはしないため、記載しておりません。
4.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.セグメント利益の「調整額」△530,566千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.減価償却費の「調整額」26,352千円は、主に報告セグメントに帰属しない管理部門に係る償却費であります。
3.セグメント資産及び負債につきましては、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための対象とはしないため、記載しておりません。
4.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報へ同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦以外への外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報へ同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。